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36. やってみてガッテン 近親相姦篇

オープニング。スタジオ内の観客の盛大な拍手。
「ハイ、『やってみてガッテン』の時間がやって参りました」と、黒っぽいジャケットにカジュアルなシャツを着たホストの落語家・横川志い朝が云った。「今日のテーマは、人類のタブーと云われております近親相姦ということでございます」
「そーですね。こんなのTVで放送していいのか?という、大冒険のテーマです」と若い女性アナウンサーの矢野文江。こちらは黒いスラックスにベージュのジャケット。
「“人類のタブー”ってんですけど、人間だけなんですかね?動物はやらないのかしら、近親相姦?」とホストの男性。
「動物はですね、子供が乳離れすると母親が追い出すんです」と女性アナ。「それは餌を確保する縄張りの問題なんですけど、実質的に近親相姦を防いでいるわけですね」
「なーるほど。でもって、なんでタブーなんですか、これ?」とホスト。
「近親相姦は古代エジプトや古代日本の時代からあったことが伝えられています」と女性アナ。「その原因は王家の血統を保つためとか、単に淫乱だったからのようですが、次第に近親相姦で家族関係が乱れることや、近親相姦で妊娠すると障害を持った子が生まれ易いことが分かったりして、宗教的、道徳的、法律的に禁止する国が多くなりました。それでタブーということになるわけです」
「ははあ。今の日本はどうなんすかね?」とホスト。
「18歳未満の子供との性行為は、他人でも肉親でも法律で禁じられていますが、大人同士が合意でする近親相姦に罰はありません」と女性アナ。
「ほー。じゃ、大人同士で合意ならお母さんやお父さん、娘や息子、姉さん、兄さん、妹や弟、叔母さん、叔父さん、甥・姪なんかと、やってもいーつうことですか?」とホストの男性。
「理論的にはそういうことです」と女性アナ。

「へー。なんか、セックスの世界が広がる思いでございマス」ホストの男性は、語尾の「ます」をわざとらしく強く発音する。「では、おつき合い頂きますゲストの皆さんをご紹介いたしましょう。先ずは女優で司会もされている藤島純子さんでーす!」藤島純子はかつて任侠映画で人気があった女優で、熟し切った年齢となった今も和服姿が美しい。スタジオの観客から盛大な拍手が続く。「藤島さん、近親相姦へのご関心は?」
「全くありません。どういうものなのかも存じません」と藤島純子。
「では、今日はゆっくりお勉強なさって下さい。続いて俳優の役場浩司さんでーす!」役場浩司は現代劇も時代劇も堅実にこなし、主演男優賞を多数獲得している実力派。また盛大な拍手。「役場さん、本日のテーマはどうですか?」とホストの男性。
「やー、興味あるなんつったら大変な騒ぎになっちゃうんで勘弁して下さい」役場浩司が頭を掻きながら云う。
「そうですか。最後にタレントの高瀬なみちゃんでーす!」とホスト。盛大な拍手。「なみちゃんなんか、八方破れだからやってっかも知んないね、近親相姦」
「やってませんよーっ!」高瀬なみが舌のもつれるようなたどたどしい云い方で云う。「興味あるけど」
「あ、やっぱりだ!がはは」とホストが馬鹿笑いした。

「はい、テーマです」と女性アナ。「近親相姦の実態でーす」
画面にはさまざまな全裸男女の性交シーンが映し出され(局部にはモザイクがかかっている)、片隅に「資料映像」という字幕が出て、男の声優のナレーションが始まった。「禁断のセックスと呼ばれている近親相姦。その実態は家庭内の密室に秘められている。性関係を持った肉親同士は、それが世間から忌み嫌われている関係であることを察しているため、絶対に他言したりしない。ゆえに、その関係は他の家族にも親戚にも窺い知ることが出来ないものなのである。なぜ彼らは肉親同士で肉体関係を持つに至ったのか?なぜ家族の目を盗んでその関係を継続しようとするのか?近親相姦の魅力とは一体何なのであろうか?」

画面は再びスタジオ内のホストと女性アナの2ショットとなる。
「ハイ!そこでですね、近親相姦の達人、三人の方に魅力を語って頂こうと思いマス」とホストの男性。
「ただ、密室に秘められている性関係ですので、コックさんや栄養士さんなどのように簡単に出演して頂くわけにはいきません」と女性アナ。「で、近親相姦普及推進協議会本部にお願いして、三人の達人をご紹介頂きました。どうぞご覧下さい」

ホストと女性アナの背後の大スクリーンに、三組の男女のセックス・シーンが画面分割で映し出される。数秒後、その左端のペアの画像が拡大され、他の二組の画像は横にワイプ・アウトされた。上になっている男性の顔にはモザイク、下の女性の顔は画面から切れていて見えない。女性の肉体は露出オーバー気味に白く飛んでいるので、皮膚の締まり具合やたるみ具合で年齢を推測することは出来ない。と、男性がピストン運動をしながら喋り出した。「Nさん」というテロップがかぶさる。
「何つっても感動もんですよ。こんなセックスが出来るとは思わなかったすね。性器の快感もあるけど、やっぱ、こんな信じられないことをやってるつー、精神的興奮が何とも云えないっす」
Nさんたちの姿が縮小されて三つの分割画面に戻り、今度は真ん中のペアの画像が拡大され、他はワイプ・アウト。このペアは女性が四つん這いで、男性が女性の尻の方から性交している。男性の顔にモザイク、女性の顔が画面外なのは前と同じ。女性の身体もやはり真っ白なハイキーで年齢の見当をつけるのは難しい。カメラは性交中の男性の顔にズームインし、「Hさん」というテロップが出る。モザイクに覆われた男性が話し出す。「いやあ、快適以外の何ものでもないです。普通、手近におまんこ出来る相手って夫婦ぐらいのもんでしょ?でも肉親が相手なら、結婚しなくても自由にいつでもやれるんすからね」
Hさんの画面がするすると小さくなり、また三分割画面。そして、右端のペアの画像がスクリーン一杯になった。このペアの男性はカメラを向いて突っ立っていて、その腰の前に女性の後頭部の髪が大きくかぶさっている。どうやら女性にフェラチオして貰っているらしい。モザイクで顔の分からない男性がカメラに向かって喋る。「Kさん」というテロップ。「これがタブーなんて、一体誰が決めたんですか!これは家族愛ですよ。興奮する家族愛。生きていて良かったーって思いますね。皆さんもやるべきですよ」
スクリーンはまた三分割画面に戻り、三組のペアが無言で蠢いている。

「ハイ!達人たちの言葉でした」とホストの男性。「さ、ゲストの皆さんに考えて頂きましょう!」
女性アナが移動式ボードを押して来て、ホストの背後に配置した。てっぺんに漫画文字で『相姦たんに分かるだろうか?』と駄洒落のタイトル。三つのペアの性交写真が縦に並んでいて、上から「Nさん」、「Hさん」、「Kさん」という文字が書かれている。それぞれの写真の右に「母親?娘?妹?」というマグネット・シートが貼られている。
「質問はですね、それぞれの近親相姦の相手を当てて頂きたいというものでございマス」とホストの男性。「先ず藤島さんから。さてNさんの相手はお母さんでしょうか、自分の娘さんでしょうか、あるいは妹さんでしょうか?さ、どうぞ!」
「わあ!難しいっ!」藤島純子が口に手を当てながら困惑する。
「みんながお母さんとやってるってことはないんですか?」と役場浩司。「それぞれ、相手は別々ですか?」
「別々です。さっきの男性たちの言葉を手掛かりに、相手を推測して下さい。藤島さん、どうですか?」ホストが催促する。
「確か『感動もん』って云ってましたね?」と藤島純子。
「『信じられないよーなことをやってる』っても云ってた!」と高瀬なみ。
「すると、Nさんの相手はお母さんか娘さんってことになりません?」と藤島純子。
「さあ?聞いてるのはこっちですから、私に質問しないで下さい」とホストの男性が笑いながら茶化す。
「じゃあですねー、お母さん!」藤島純子が決断した。

「では、役場浩司さんに伺いマス。Hさんの相手は誰か?」とホスト。
「この方は『快適だ』って云ってましたよね?」と役場浩司。
「『結婚しないでも自由にやれる』っても云ってた!」と高瀬なみ。
「ですね。てーとですよ」ここで役場浩司が一拍置いた。「このHさんは結婚してないと考えられる。すると自分の娘さんということはあり得ない。母親か妹かどっちかということになる」
「ほー、なかなか論理的推理!」ホストが褒める。
「倦怠期で夫に相手にされなくなった妻が、息子とデキちゃうって話、よくありますよね」と役場浩司。「息子にとっちゃ、いつでもやれて快適でしょうから、Hさんの相手は母親だと思いますね」

「ハイ、では、なみちゃん。Kさんのお相手は?」とホスト。
「この人の言葉って、一番曖昧でよく分かんないのよね」と高瀬なみ。「でもって、この人だけがタブーってこととー、家族愛って言葉を使ってるわけですよ。タブーを意識してるつーことは、かなりの罪悪感を感じてるみたいなのよねー」
「家族愛ってのが引っ掛かりますね」と藤島純子。「興奮する家族愛って云ってましたもんね」
「そう」と役場浩司。「普通、姉や妹と家族愛なんて云わないし、別に興奮しないと思うけどな」
「そーなんですよ」と高瀬なみ。「だったら、Kさんの相手はお母さんか自分の娘かなーってことになるのよね。どっちも強烈なタブーだしね」
「さ、なみちゃんに決めて頂きましょう。一体どっち?」ホストが促す。
「ほんじゃ、娘にしよーっ!」と高瀬なみ。

「ありがとうございました。ゲストのご意見が多少分かれております。では、三人のお相手は一体誰なのでしょうか?」ホストの男性が、ボードの右に立ち、先ず、Nさんの写真の右のマグネット・シールを剥がす。「母親」の二文字が現れた。「藤島さん、正解でございまーす!」スタジオから盛大な拍手が沸く。藤島純子がこぼれるような笑みを見せながら、ちと照れる。
女性アナの背後のスクリーンに、Nさんの顔がアップで現れて喋り出す。「おふくろのおまんこって、オレがおぎゃあとこの世に出て来たとこじゃないですか。そこに成長した息子のオレがペニス突っ込むってなあ、感動以外のなにものでもないっす。おふくろの乳房だって、オレが何十年も前にしゃぶったもんでしょ。それをまたしゃぶったり揉んだりするってのは懐かしいような、嬉しいような不思議な感じなんです。オレを生んでくれたおふくろと男と女としてセックスし、おふくろをよがらせ、イかせ、おふくろの子宮に精液を浴びせるってなあ、こら凄いことですよ」
カメラが男性の右へパンする。男性の母親の年増の顔とややたるんだ身体が映し出され(当然モザイクつき)、彼女が話し始める。「自分が生んだ息子とおまんこしてイかされるなんて、夢にも思ってませんでした。最初に姦(や)られた時はちょっと抵抗ありましたけど、もう今じゃ幸せ一杯って気持ちです。毎日天国行きですからね。息子は親孝行だと思っております」
二人の顔が消え、FD(フロア・ディレクター)が丸めた台本を振り回す合図でスタジオに拍手が湧く。
「毎日ですって?んまあっ!」藤島純子が羨ましそうな顔をする。

「さて、Hさんのお相手は?」ホストがHさんの写真の右のシールを外す。
「ボクは間違ってたってたわけねー」役場浩司が頭を掻く。
シールの背後から「妹」という文字が出て来る。「役場浩司さん、論理的推理でしたが、残念でした」
スクリーンにHさんの顔がアップになり(モザイクつき)話し出す。「実はボクの相手は妹だけじゃなくて、姉さんともやってるんです。ボクの年頃って、しょっちゅう催すじゃないですか。妹が生理だったりすると、姉さんとやるんです。欲求不満ゼロっすね。いいきょうだい持って幸せですよ」
カメラが右へパンし、男性の妹の顔が現れる。「他人じゃないからー、あたしも兄にああせいこうせいって気軽に云えるじゃないですかー。舐めてくれとか、もっと腰をこう動かせ…とか。だから、恋人とやるより、兄とやる時の方がイけるんです。あたし、慰安婦じゃないですよー。あたしだってやりたいんだから」
二人の顔が消え、スタジオに拍手が湧く。
「凄(すげ)え!お姉さんと妹さん二人ともだって?」役場浩司が呆気に取られる。

「では最後でございます」とホスト。「Kさんのお相手、なみちゃんはKさんの娘さんと判断しました。合っておりますでしょうか?」
「合ってるに決まってんじゃない、引き算すれば!」高瀬なみがけらけら笑う。
「あはは。ま、そう云わず」ホストがシールを外し、「娘」の文字を表す。「なみちゃん、正解!役場浩司さんだけが間違いでした」
「イェーイ!」高瀬なみが両手を上げて喜ぶ。
スクリーンにKさんの顔が出て来て喋る。「ほら、ロリコンって流行ってっでしょ、今。実はあたしもそれなんす。でも、児童買春は違法、未成年とのセックスも違法なんて無茶苦茶ですよ。子供だって性欲あるんすからね。嘘じゃないす。あたしの娘は今は12ですが、10歳の頃オナニーしてんの見つけましてね。で、あたしがクンニしてやったら大喜び。そしていつの間にか親子でおまんこするようになっちゃったんですが、10歳とか12歳のおまんこの味知ってます?え?知らない?あなた、人間やめた方がいいわ、それ!この味知らないで生きて行く意味ないって!」
カメラが男性の胸の背丈しかない少女の顔を映す(モザイクつき)。「あたしねー、お父さんにおまんこ舐めて貰ってー、そんでもっておまんこにお父さんの固いお珍々突っ込んで貰って『あへあへー』ってなるの。いい気持ち!」
二人の姿が消え、スタジオに拍手。

「んまあっ!信じられない!12歳で?」藤島純子が両手で顔を抑えなが云う。
「10歳からって云ってましたね」とホスト。
「ボク、人間やめた方がいいみたい」と役場浩司。
「あたし、濡れて来ちゃった…」と高瀬なみ。
「おっ、なみちゃん凄いこと云ってる!さ、みなさん、近親相姦の魅力、ガッテンして頂けましたでしょうか?」ホストの男性が云い、ゲスト三人が卓上のガッテン・ボタンを叩いた。

「はい、テーマです」と女性アナ。「近親相姦普及推進協議会が性感センサーを用いて計測したデータがございます。それによりますと、相姦関係の満足度は男女で次のようになっています。男性の場合、満足度の相手の一位は娘、二位母親、三位姉・妹、四位姪、五位叔母・伯母です。女性はどうかと云いますと、一位は息子、二位父親、三位兄・弟、四位甥、五位叔父・伯父の順です」
「はー、やはり血の繋がりが濃い相手とやるのが一番いいつーことですね」とホストが感心する。
「ま、本人の年齢と相手の年齢も影響すると思われます。自分の娘より姪の方が若ければ、姪の方がいいかも知れませんしね」とアナ。
「なるほどねー」とホスト。

画面はモザイクのかかった肉の蠢きになる。どうやら交わっている男女性器のクローズアップらしい。男の声優のナレーション、「肉親同士の交わりともなれば、文字通り生の肉と肉が擦れ合う性交が望まれるところである。しかし、妊娠したらどうする?母親が息子の、妹が兄の、娘が父親の子供を生むわけにはいかない。いや、生むのは可能であるが戸籍をどうする?そして親戚やご近所、世間から白い目で見られたらどうする?問題山積み。どうしてもコンドームなどによる避妊を考えなくてはならず、生ハメ中出しなどもってのほかということになる」

「本当にそうでしょうか?」女性アナが云う。「こちらをご覧下さい」アナがボードをどんでんに引っくり返す。黒く覆われた三つの選択肢が横に並んでいる。「『やってみてガッテン』実験班が、生ハメ中出しでも女性を妊娠させない方法はないかと試してみたのが次の三つの方法です」そう云って、女性アナが最初の絵の覆いを剥がす。「その候補の一つが、ペニスと陰嚢(金玉の入った袋ですね)を冷凍庫に(冷蔵庫じゃありません。冷凍庫に)差し込んで10分間冷やすというものです」と女性アナ。絵には、椅子に上がって陰部を冷凍庫に突っ込んでいる男性が漫画チックに描かれている。
「ほ、ほんとですか、それ!お珍々凍っちゃいまっせ!」ホストの男性がたまげる。
「金冷法みたいなもんですかね?」と役場浩司。
「金冷法はペニスだけですが、これは陰嚢も冷やすのがポイントです」と云いながら、女性アナは二番目の選択肢の覆いを取る。湯気の立つ蛇口からペニスに湯をかけている男性の絵。「次の候補です。反対にお風呂で体温よりずっと熱い44度のお湯を10分間、ペニスと陰嚢にかける」
「金熱法ですか?」と役場浩司。
「最後の候補でーす」アナが最後の選択肢を見せる。「最低30分ジョギングした後、性交する」
「生ハメ中出しでも女性を妊娠させないで済む方法の三択です」とホスト。「このうち二つは間違いで効き目はありません。ご注意下さい」
「陰嚢には皺しわが沢山ありますよね」と役場浩司。「暑ければ伸び、寒ければ縮む。つまり、陰嚢の皺は精子を不活発にさせないために温度を一定にする空調設備だって聞いたことがあります。だったら、熱いお湯で精子を不活発にさせればいいんじゃないですか?」
「おおーっ、科学的ーっ!」ホストが感心する。
「そうですかねー」と高瀬なみ。「それだったら、人口激減してんじゃないですかーっ?夜、お風呂入る男性多いでショ?」
「44度のお湯ですからね。結構熱いですよ」と女性アナ。「適切なお風呂の温度は37〜40度と云われています」
「そら熱いわ!」とホストの男性。「珍々火傷(やけど)して、使えなくなっちゃいますわ、そら!」
「そっかー。そんな熱いお風呂、誰も入らないかー」高瀬なみがしゅんとなる。

「では選択して頂きマス。さ、どれが正解?」ホストが促す。
「私は役場さんを信じて、金熱法」と藤島純子。
「ボクも金熱法」と役場浩司。
「全員外れるといけないから、あたしはジョギング」と高瀬なみ。
「なみちゃん、その理由は?」とホスト。
「えー、えとですね、男性がジョギングすると、金玉も激しくぶらぶら揺れるでショ?陰嚢の中で精子が目を廻しちゃうと思うんですよ」と高瀬なみ。「でもってですね、酔っぱらったみたいにふらふらしてる精子は目的地の卵子に到達出来なくて、手前でダウンしちゃうわけ。だから、妊娠しない」
「なーるほどねー。結構考えられてんだ。いい加減かと思ったけど」とホストの男性。
「いい加減じゃないですよーだ!」高瀬なみがむくれて見せる。

「では、正解です。じゃーん!」ホストが金冷法の横のマグネット・シートを外す。その下には大きなバツ印があった。「金冷法は落第でーす。となると、金熱法かジョギング、どちらかということになるのでございマス」そう云って、ホストが二番目のマグネット・シートをめくる。大きな丸が現れた。
「やったーっ!」初めて正解した役場浩司が万歳する。
同じく正解の藤島純子もにこにこして大喜び。高瀬なみが口をへの字に曲げ、肩をすくめて残念がる。
「ただしですね」と女性アナ。「金熱法はペニスと陰嚢のサイズや平熱の違いなどによって個人差が出ますので、一概に44度とは云い切れないことを申し添えておきます」
「デカ摩羅だと46度かも知れないってわけですかね?」とホスト。
「残念ながら実験班にはデカ摩羅の男性がいなかったんで分かりません。申し訳ありません」と女性アナ。

「ここまでのところで、ゲストの皆さんの近親相姦に関する印象は変わったでしょうか。伺ってみたいと思いマス。藤島純子さん?」とホスト。
「私にも息子がいますので、何か他人事ではなくなって来ました」と藤島純子。「私から求めることはしませんけど、求められたらどうなるか分かりませんね」
「ほー、そーですか!無関心だった数十分前とはえらい違いですね」とホスト。「ありがとうございました!では、役場浩司さん」
「ボクには残念ながら母親も娘もいないんです。可能性があるとすれば姪かな?」と役場浩司。「姪にね、可愛いのがいるんですわ」
「頑張ってみて下さいマセ。では、なみちゃん」とホスト。
「あたし、そんな気なかったんですけどー、なんかよさそうだなーって思えて来た」と高瀬なみ。
「なみちゃん、近親相姦の候補いるの?」とホスト。
「兄弟もいるけど、夫と変わりない年代だからパス。やるんなら父とですかねー?」と高瀬なみ。
「待ってました、その一言!」ホストが両手をパチンと合わせる。
「えっ?何ですか?」高瀬なみがぽかんとする。

「では、突然ですがここで実習コーナーでございマス」とホスト。「なみちゃんには隣りのスタジオに移って頂きマス」
「えーっ、あたしだけーっ?何でー?」高瀬なみが戸惑う。しかし、FDの指示で仕方なく隣りの小スタジオへと向かう。
「こちらをご覧下さい」ホストが背後の大スクリーンを指差す。そこには暗視装置で撮られたような緑の濃淡だけの画面の中央にベッドらしきものがぼーっと浮かび上がっている。その上に何か横たわっているが、何なのかよく分からない。そこへ画面の隅から歩み寄る人影。体型からして高瀬なみである。
「何ここ?一体何なのー?」と高瀬なみの声。
「おう、なみ!こっちへ来い!」ベッドの上で横たわっていたものが、むっくり起き上がった。
「あ、お父ちゃん!」高瀬なみが驚く。「何でこんなとこにいるのー?」
「いいから上がれ。さ!」高瀬なみの父親が娘をベッドに迎える。「お父ちゃんとやりたいと云ってくれたな?嬉しいよ」お父さんが娘を抱き締める。
「むぎゅーっ!」高瀬なみが抱き締められて困惑する。「ちょ、ちょっと、お父ちゃんっ!」
「お父ちゃんもお前とやりたいと思ってたんだ。丁度よかった!」お父さんが娘のおっぱいを揉み、ワンピースを捲り上げてパンティの上からお尻を撫でる。「くそ!いい身体になりやがって、もーっ!」お父さんは娘の股間を弄くり廻す。
「あっはーんっ!」高瀬なみがよがってしまう。

「ほ、ほんとなんですか、これ?」たまげた藤島純子がホストに聞く。
「CGじゃないの?最近は何でもコンピュータで出来ちゃうから」と役場浩司。
「藤島さん?嘘だと思ったら、隣りのスタジオ覗いてみて来て下さい」とホスト。
藤島純子がFDの案内で和服の裾をからげて小走りに出て行く。
緑色のスクリーンでは、高瀬なみのお父さんが娘を組敷き、娘とキスしながら太腿で娘の股間を刺激している。
「がぶぶーんっ!」口を塞がれている高瀬なみがよがる。
そこへ藤島純子が戻って来た。
「やってます、やってます!本物です!」と藤島純子。
「へーっ!?」役場浩司がたまげる。
「では、ここで小論文をお願いします」とホスト。「なみちゃんはそれどこじゃありませんので、免除いたしマス。では藤島さん?」
「このタブー、みんなでやればこわくない」と藤島純子。
「なーるほど!」ホストが感心する。「近親相姦普及推進協議会の標語みたいですけどね」観客から笑いが湧く。「では役場さん?」
「相姦たんにやれるなら、ひょっとしてひょっとするかも」と役場浩司。
「ははあ!姪御さんに挑戦ですね?頑張って下さいマセ」とホスト。「では、本日のテーマの近親相姦の魅力、ガッテンして頂けましたでしょうか?」
二人のゲストがガッテン・ボタンを叩く。
「来週のテーマは獣姦です。お楽しみに!」と女性アナ。
「ではまた来週!」とホスト。スタジオから割れるような拍手。
スクリーンが緑の濃淡だけなのでよく分からないが、高瀬なみはお父さんとおまんこを始めているようだ。お父さんの白い尻が高瀬なみの股間に向かってピストン運動するように動いている。




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