16. ママのジレンマママ(38歳)が布団を敷き寝化粧を終え、電灯を消そうとしたその時、息子の良夫君(15歳)が入って来た。 「あら、どうしたの?」ママが驚き、襟元を合わせながら息子を振り向いた。 良夫君は無言でママに近づくと、ママを布団の上に押し倒してママの身体にのしかかった。 「きゃあああっ!!」ママには何が何やら解らなかった。可愛い息子が突如母親に乱暴するなんて!ママは息子の身体を押しのけようと藻掻きジタバタする。しかし、逞しく育った息子は体重もあり、腕力もあったからがんじ絡めにされて抜け出せない。それどころか息子の両膝で股を割られてしまった。息子の腰がママの腰に密着する。ママは息子に犯されてしまうと思い、「やめてっ!やめろーっ!」と怒鳴った。 夫亡き後、母一人子一人で住んでいたから、助けを求めても誰も来てくれない。ママは孤立無援であった。このままだと息子に強姦され、近親相姦を犯し、息子の子を妊娠してしまうかも知れない。ママは恐怖で半狂乱となった。ママは出来れば息子を突き飛ばし、金玉を蹴飛ばし、顔を殴ってでも息子の攻撃を避けたかった。しかし、両手を押え込まれ、のしかかれては何も出来なかった。息子の股間の硬いものがママの恥骨に押し当てられ、ぐりぐりされた。「ああーっ!」ママはついに息子に犯されるのだと思った。しかし、何か変だった。息子は自分の寝間着をはだけもしないし、ましてやパンティを脱がそうともしていない。そもそも息子は自分のパジャマもブリーフも下ろした気配がない。息子は着衣のまま、下半身をぐりぐり押し付けているだけなのだ。息子はセックスを知らないのか?ママは愕然とした。 ママは抵抗をやめ、身体の力を抜いた。親に乱暴狼藉するのは無礼だし許せないが、性器は交わっていないのだからこれは強姦ではなかった。わいせつ行為ではあるが淫らな行為ではないし、近親相姦にも入らない。ママは幾分安心したが、同時にセックスを知らない息子が哀れに思えた。ママは息子のなすがままに任せた。良夫君は荒い呼吸をしながらママの身体に押し付けた腰を激しく動かし、「むむむーっ!」と着衣のまま射精した。 翌日、下校した良夫君にママはきつく説教した。またあんなことをしたら家から追い出すとまで云った。良夫君は俯いたまま無言であった。 それほどきつく云ったのに、良夫君は三日後にまたママを押し倒して(着衣のままではあるが)ペニスをママの股間に当ててぐりぐりし、数分後に射精して去って行った。 精液にまみれた息子のブリーフを洗いながら、ママは泣いた。こんな歪んだ息子を育てたつもりではなかった。母親を犯すよりはましだが、それでも暴力は許すべからざる行為であった。ママの想念は未来にも及んだ。まともなセックスが出来ない息子は恋人にも恵まれず、まともな結婚生活を送れないであろう。嫁を妊娠させられないから孫の顔も見られない。息子は何度も結婚・離婚を繰り返すのではないか。前途は真っ暗だった。 思い余ったママはセックス・セラピスト(療法士)に相談することにした。すぐは予約がとれず、数週間待たねばならなかった。その数週間、相変わらずママは良夫君から押し倒され、のしかかれた。 「布団オナニーってのがありましてね」セラピストが云った。「布団に性器をおしつけてぐりぐりする。これは実際のセックスとかけ離れてますからな。これだと、奥さんが御心配になるように、将来の結婚に差し支えます」 ママはセラピストがくれたリストから『性の手ほどき(男性篇)』というDVDを選んで注文した。届いたDVDを見ると、男女のセックス体位や性器結合の図解、おまけにオナニーの方法まで解説されていて完璧だった。ママはそのDVDを息子の勉強机の上に乗せておいた。 しかし、相変わらず息子はママを押し倒してのしかかって来た。手のオナニーに無関心なのか、布団オナニーの快感が忘れられないのか? ママは一大決心をした。このままでは埒が明かない。息子に性交に近いオナニーを教えるしかない。ある日の夕刻、良夫君が風呂に入った時、ママはワンピース水着を着用して息子の後を追って浴室に直行した。「背中流して上げる!」ママはことさら明るく云った。 ついに望みの固さになった時、ママはフェラチオをやめた。 翌日の夜、布団に入って寝ようとしているママのところへ良夫君がやって来た。気配を察したママはパチンと読書灯をつけた。息子はふりちんだった。 それ以後、良夫君はママの寝室へ来なくなった。ママはほっとした。高い買い物だったが、スタンガンは役に立ったのだ。ママは息子の部屋のゴミ箱を点検した。臭い匂いのするティシューがいくつもあった。息子は手によるオナニーを始めたのだ。ママはにっこりした。 しかし、『性の手ほどき(男性篇)』なるDVDで男女の性交の仕方を知り、手で性交のシミュレーションを始めた良夫君の好奇心は留まるところを知らなかった。身近なところにあるおまんこを味わいたかった。どうやってママとおまんこするか?良夫君は頭を絞った。寝室を襲うと電撃ビビビビーっで痛い思いをするのでご免だ。となると…。 ある日、ママが居間の長椅子で寛ぎながらTVを見ていた。そのママに良夫君が忍び寄ってママを長椅子の上に押し倒した。 良夫君は、いくら何でもママが四六時中貞操帯をつけているとは思わなかった。入浴する時は外すだろう。ママが浴室に入っているのを見すますと、良夫君は真っ裸になって浴室に突進した。 息子が性交を望み始めたのは成功であった。ママの作戦によって息子の変質的性向はまともになったのだ。しかし、完全にまともではなかった。ママは次なるDVDを息子に与えた。『女の口説き方・実践篇』というものであった。 良夫君の態度が変わった。盛りのついた雄犬のように雌犬の尻を追い回すようなことがなくなった。女を欲望の対象としての異性ではなく性の異なる友だちとして扱い、露骨にセックスしたいと迫るのではなく、求愛行動に変わったのだ。やっと息子がまともな人間になった。ママは『女の口説き方・実践篇』DVDに感謝した。 ある日、ママは三枚目のDVDを息子に手渡した。「何遍も見るのよ、いい?」ママが云った。 タイトルを見たが良夫君には何のことか分からなかった。DVDのカバーには『クンニのテクニック~ABCからZまで』と印刷されていた。 ある夜、ママが息子の部屋のドアを叩いた。 |
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