19. 妻のもてなし
栄作氏(42歳)が妻の明子さん(38歳)と話している。
「諸外国や古くは日本でも、人里離れた一軒家に長旅の人が一夜の宿を乞うと、出来るだけのもてなしをしたそうだ」と栄作氏。
「貧しいでしょうに、大変ですね」と明子さん。
「もちろん、御馳走は出せない。しかし、他所の土地の珍しい土産話には御礼をしなければならない」
「はい」
「そこで、旅人の寝所に妻を差し向けたそうだ」
「どういうことですの?」と明子さん。
「妻を抱かせたのさ」
「まあ!」
「それが精一杯のもてなしだったというわけだ」
「妻の人権を無視してますわ。ひどい話!今じゃ通りませんよ、そんなの!」
「しかし、今でもあるんだ」と栄作氏。
「え?」
「去年、私が交換授業で三ヶ月ほど兄さんのところに滞在したよね?」と栄作氏。兄さんとはイギリスのオックスフォードで教授を勤めている信介氏(44歳)のことである。
「ええ」
「二ヶ月ほど経った時、私のベッドに義姉(ねえ)さんがやって来たんだ。私が『義姉さん、どうしたんです?』と云うと、義姉さんが『主人がお慰めしろと申しますので』と、するするとネグリジェを脱いで…」
「んまあ!あの潤子さんが?」明子さんが驚く。潤子さんは明子さんと同い年で、豊満な色気の持ち主である。
「そうだ。私は困惑した。申し出を受けなければ、義姉さんを侮辱することになる」
「義姉さんに女の魅力がないと云わんばかりですもんね」
「また、折角の好意を示してくれた兄さんにも恥をかかすことになる」
「贈り物を突っ返すのと同じことでしょうからね」
「しかし、義姉さんを抱いたらお前に済まないという気もあった」
「よくぞ云って下さいましたわ、あなた!」
「だが、『据え膳食わぬは男の恥』という言葉もある。この時ほど困ったことはない」と栄作氏。
「で、どうしたの?結局義姉さんを抱いたんでしょ?このーっ」明子さんが夫の頬を抓る。
「イテテテ!やめろ!」栄作氏が悲鳴を挙げる。
「さ、白状しなさい」と明子さん。
「許してくれ」と栄作氏。
「やったのね?」
「うむ」
「あなたって人は!一年も素知らぬ顔で」明子さんが歯ぎしりする。
「申し訳ない」
「で、何だって今頃告白したんですか?」
「実は、お前に頼みがある」と栄作氏。
「何ですの?」
「兄に返礼をせねばならない」
「え?」
「お前の助けが要る」
「ま、まさか!」
実は兄・信介氏は某国立大学の招きで来日しており、栄作氏の家に滞在して三週間ほどになっていた。
「そうなんだ」と栄作氏。
「私を義兄(にい)さんに抱かせようってこと?」
「頼む」
「冗談じゃありません」と明子さん。「義姉(ねえ)さんは色気違いであなたに抱かれたかも知れないけど、私は違います。私は貞節という言葉を知っています。義兄さんは尊敬してますけど、だからと云って抱かれようとは思いません!」
「明子!」
「義兄さんを慰めたいんなら、巷のいかがわしいところへ連れてけばいいでしょう。何も、私でなくたっていいんです!」
「しかし、それじゃ釣り合いが…」と栄作氏。
「それはあなたと義兄さんの問題です。私が犠牲になるのは真っ平。私の人権やプライドを無視するあなたなんか嫌い!」明子さんが泣き出す。
「明子。悪かった。忘れてくれ。この通りだ」栄作氏が頭を下げる。
「あなた。わがまま云って済みません」明子さんも涙を拭きながら態度を変える。
「いいんだ。ただ、私たちも倦怠期に入って久しい。刺激が必要な時期だと思ってね」と栄作氏。「お前が私以外の男とナニすれば、私たちの夫婦生活にもいい影響があるかと思ったんだ」
「そう云えば、オックスフォードから戻った時のあなたは凄かったわね」と明子さん。「てっきり、三ヶ月のブランクのせいかと思ったんだけど、あれは義姉さんとのことが尾を引いてたの?」
「そうだ。消し炭に火がついたようなものだ」
「あの頃、あなたは素敵だった」明子さんがうっとり回想する。
「お前の乱れ方も最高だった」
「あなた!」
二人は抱き合った。
「ね?」と明子さん。「私が義兄さんに抱かれたら、あなた、また燃え上がるかしら?」
「お前の身体から兄さんの記憶を消し去ろうと、激しくお前を抱くと思うな」
「想像するだけで燃えちゃう」
「明子!」
「私、義兄さんをお慰めします」明子さんがきっぱりと云った。
その夜、信介・栄作の兄弟と夕食を済ませた明子さんは、お風呂に入って身体の隅々までピカピカにした。そして、素肌に浴衣を羽織ると、書斎の夫に声をかけた。
「あなた」
「おお」栄作氏は椅子を立ち、妻を優しく抱いた。「よろしく頼む」
「行って参ります」と明子さんが云った。
明子さんが信介氏の寝所の襖を開ける。信介氏は畳に敷かれた布団の上に寝そべり、枕元の灯りで本を読んでいるところだった。
「おお、明子さん。どうしました?」と信介氏。ノックもなかったので驚いている。
明子さんは布団の手前にきちんと正座し一礼した。
「主人がお義兄さまをお慰めしろと申しますので…」
「?」
明子さんはすっくと立ち、浴衣をハラリと落とした。熟れ切った全裸の肢体がほの灯りに浮かび上がる。
「明子さん!」信介氏が驚く。
「お義兄さま!」明子さんが恥ずかしそうに布団に滑り込む。
「こ、これは!」信介氏はまだ信じられない。
「いいんです。私も納得してますから」と明子さん。
「本当ですかな?」
「ええ」
「栄作も?」
「ええ」
「何というもてなしだろう!」
「召し上がれ」と明子さんが云った。
信介氏もパジャマと下着を取り去って全裸になった。信介氏は弟の妻にキスし、二人は舌を絡め合った。信介氏は明子さんのたわわに実ったおっぱいを、目方でも量るように持ち上げた。そして、ぺろぺろと乳首を舐め、ぎゅっと吸った。
「あわん」明子さんが反応する。
信介氏は直ちに69の体位に移った。それは明子さんには意外だった。お尻や性器に触られることを予期していたところへ、いきなり、性器を舐められ、義兄のペニスを舐めることになろうとは思わなかった。しかし、それは羞恥心を取り去り、性愛の世界へ直行するいい方法であったかも知れない。二人とも義兄妹の関係を捨て去って、純粋に男女の性感の悦びへと突入出来た。
信介氏は石鹸の香りがする清々しい義妹のおまんこを舐めた。そのクリトリスを舌で優しくいたぶる。明子さんのおまんこからじゅくじゅくと愛液が漏れ出る。明子さんは義兄の亀頭をしゃぶり、その下の男の性感帯を舐め上げた。信介氏の勃起したペニスから最初の精液が顔を覗かす。機は熟した。信介氏は体位を変え、義妹の股の間に膝をつく。明子さんが用意のコンドームを義兄に手渡す。
「おお、これはこれは」
信介氏がコンドームを着用する。信介氏はペニスを義妹の濡れたおまんこの入り口に当てる。
「明子さん。われわれ二人の初夜ですぞ」と信介氏。
「入れて!」と明子さん。
信介氏がずぶずぶと義妹のおまんこにペニスを突き通す。
「あっはーんっ!」と明子さん。
「おお、いいおまんこだ。明子さん、よく栄作が私にこんなもてなしを許してくれましたな」信介氏がゆっくりピストン運動をしながら云う。
「あはん。お義兄さまが宅に潤子さんを抱かせてくれた御礼だそうです。おおお」と明子さん。
「何ですと?」信介氏の動きが止まる。
「去年、宅がオックスフォードにお邪魔した時のことですわ」
「栄作が潤子と?」と信介氏。
「お義兄さまの指示で」と明子さん。
「嘘です。そんなことはありません」と信介氏。
「何ですって?」明子さんが起き上がる。ペニスがスポンと抜ける。
「そういう事実はなかったということです」
「まあ!」
「栄作がそういう風に云ったのですか?潤子が栄作を慰めたから、あなたも…と?」
「ええ」
「栄作め。謀ったな」と信介氏。
「どういうことですの?」
「あなたを云いくるめて私にあなたを抱かせ、私に貸しを作っておいて潤子を抱こうという魂胆なのでしょう」
「まあ!」
「あいつの考えそうなことです」
そう云って、信介氏は再び明子さんを抱き寄せ、おまんこを再開しようとする。しかし、明子さんはぴったり膝を閉じて義兄を受け入れない。
「明子さん!」
「お義兄さま。私には誰も信じられなくなりました。宅がそんな嘘をつくなんて」
「私の話は本当です」
「今はそうしておきましょう」と明子さん。「で、もし宅が次回オックスフォードにお邪魔しましたら、宅は潤子さんを抱かして頂けるのでしょうか?」
「そんな馬鹿な。長旅だからといって妻を差し出すなど、中世の田舎じゃあるまいし」
「あり得ないということですね?」
「あり得ません。第一、潤子が承知しないでしょう」
「そうですか」
明子さんは枕元の浴衣をたぐり寄せる。
「あ、明子さん!どうしたんです」信介氏が慌てる。「まさか、このまま?」
「ええ。引き取らせて頂きます。全ては無かったことに」と明子さん。
「そんな、殺生な!これをどうしてくれるんです?」信介氏が勃起したペニスを掴んで激しくブラブラさせる。
「私は麗しい兄弟愛に双方の妻が協力するのだと信じ込んでおりました」と明子さん。「でも、そういう事実が無いのでしたら、私がしゃしゃり出る筋合いではありませんわ」
「明子さん!」
信介氏が明子さんを抱きすくめて押し倒す。
「お義兄さま」明子さんがドライな声音で云う。
「ハ、ハ、ハイ」信介氏は義妹の両脚を開こうと奮闘する。
「宅が潤子さんをレイプしても許しますね?」
「えっ?」信介氏がぎょっとなる。
「いま、お義兄さまがなさろうとしてることですわ。同じことを宅にも認めますね?」
「そ、そんな」
「駄目なら、これまでです」明子さんが浴衣で前を覆う。
「わ、わかりました!」信介氏が必死で浴衣を引っ張る。
「どういうことです?」
「栄作に潤子を抱かせます」
「うまいこと云って、やり逃げしようったって駄目です。本気ですか?」と明子さん。
「本気です。ですからやらせて、お願い」信介氏が明子さんにすがる。
「どういう風に潤子さんを説得するつもりですか?」明子さんはあくまでも追及する。
「分らない。どうすりゃいいんでしょう?」
「正直に云うのね。私を御馳走になったから、お返しをしなければって」
「今どきの女性がそんなこと信じてくれるだろうか?」
「私は信じました。こうして来たじゃありませんか」明子さんは浴衣をバッと取り去り、おまけに股を大きく開く。
「あああ、明子さん。意地悪。分りました。潤子の鼻面を取ってでも栄作にやらせますから」
「ほんとね?嘘ついたらロンドンのタブロイド紙に私との情事を暴露させます。お兄さんはオックスフォードを追われて、グリーンランドにでも行くしかなくなる」
「脅さないでよ、もう!お珍々、縮んじゃうじゃないですか!」
「あら、大変。じゃ、舐めて上げましょ」
明子さんが義兄のペニスを舐める。信介氏のペニスは再び元気になる。信介氏はこれまでのやり取りの怨念を込めて、義妹の口中深くペニスを突っ込む。
「ゲホゲホ!」明子さんが咽せる。「乱暴ね、お義兄さま!」
「済みません」信介氏の腹の虫は納まった。
信介氏は義妹の身体を二つに折り、両脚を高く上げさせて抱え込み、ぶっすりとペニスをぶち込む。
「あおーん!」と明子さん。
信介氏は子宮口まで届けとペニスを突き刺す。同時に片手で義妹のクリトリスをいじくる。
「あうあうーんっ!あーんっ!」明子さんが大きく叫ぶ。
「栄作に聞こえませんか?」と信介氏。
「い、いいんです。あはん。公認なんですから。あうーっ」
「了解」
信介氏は遠慮会釈無く義妹のおまんこをいたぶる。腰を廻してペニスの大車輪運動を交える。
「ひぇーっ!うぎゃあ」
信介氏は義妹の肛門にも指を入れる。
「わーおっ!いやーっ!死ぬーっ」明子さんがイった。
「おおおー!むぐう」信介氏もどばどばどぴゅーんと義妹の体内で射精した。
襖の蔭でオナニーしながら全てを聞いていた栄作氏は、妻の健気さに涙し、遠からず義姉とやれる期待に興奮しながら、こちらもどぴゅどぴゅーんと精液を廊下にほとばしらせたのだった。
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