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02. 母性愛同盟

お母さん(38歳)は息子・信夫君(16歳)が哀れだった。夫亡き後、二人は母一人子一人で仲睦まじく暮らして来たのだが、思春期を迎えた信夫君は性に関する好奇心が芽生えると同時に、母親を女性として意識し始め、女の身体を持つ母親に接触したいという欲望と、そういう欲望を持つ自分を恥じる思いがせめぎ合い、結果として母親によそよそしい態度を取るようになっていた。お母さんは、息子のそうした心理は読めなかったが、息子が性の悩みを抱えていることだけは知っていた。信夫君の机の引き出しの奥にはエロ本が隠されていたし、ゴミ箱は精液の臭いをぷんぷんさせるティシューで一杯だった。お母さんは思春期の若者の性衝動がそんなにも激しいものとは知らなかった。しかし、立派に育ちつつある自分の息子が、毎夜ペニスを自分でこすって射精している姿は惨めとしか思えなかった。自分の息子は明るく誇らしく育ってほしかった。

女性週刊誌などには、息子のオナニーを目撃した母親が息子を哀れに思ってフェラチオをして上げたり、果ては自分の身体を与えて息子の性欲を満足させるという事例がよく掲載されている。お母さんにはそういう母親たちの気持がよく分った。出来ることなら自分もそうして上げたかった。しかし、一旦息子と男と女の関係になってしまえば、母子の関係は失われてしまう。母親の威厳・尊厳は失われ、息子の性の奴隷にさせられてしまいかねない。お母さんはそんなことには耐えられなかった。母親は子供を慈しむと同時に、子供の人生をいい方向に導く存在でもなければならない。お母さんは日々悩み、自分を無視するような息子の後ろ姿に心を痛めていた。

そんなある日、お母さんは母性愛同盟というものがあることを知った。性に悩める未成年男子を救う組織であるという。お母さんは早速最寄りの母性愛同盟支部を訪ねた。

「御子息が16歳、奥様が38歳ですか?」と登録担当者の女性。
「ハイ」とお母さん。
「素晴らしい。私どもの組織にぴったりの組み合わせですわ」と担当者。
「あのう、私も関係するんですか?」とお母さん。
「そうです。先ず御子息の方から御説明しましょう」

担当者の説明は以下のようなものだった。会員となった未成年男子は一日一回(一時間)を最高として、一日おきでも二日おきでも好きなように周期を設定し、ボランティアの婦人の訪問を依頼出来る。プライバシー保護のため、ボランティアの婦人は夜間に真っ暗にした部屋でだけ未成年男子の相手を務める。

「それって、その方に息子がセックスさせて貰えるということですよね?」とお母さん。
「そうです。相手となるボランティアの婦人は、こちらでランダムに選ばせて頂きます。『同じ婦人をお願いしたい』というリクエストは拒否します。逆に云えば、毎日お相手が必要な御子息は、365日違う相手とセックス出来るわけです」と担当者。
「まあ!」お母さんが驚く。
「しかもそれが全くの無料なんですよ、奥様」
「まあ!」お母さんはまたまた驚く。
「もちろん、組織の運営費用として毎月若干は頂くわけですが、お宅の電気代ほどにも達しない額です」

「で、私も関係するというのは?」とお母さん。
「坊っちゃまが夢のような恩恵を得られるのは、この組織に属する無数のボランティア婦人たちのお蔭です」と担当者。「婦人たちは55歳までの未亡人、未婚女性、色情狂の女性などで、全てセックスを欲している人々です。しかし、それだけでは需要を賄い切れませんので、セックスを欲する御子息のお母さんにも加わって頂きます。いわば互助会というわけです」
「私もボランティアになるわけですか?」お母さんがたまげる。
「はい。こちらでランダムに選ばせて頂いたお宅に出向いて頂き、そちらの御子息とセックスして頂きます。御自分のお子様が得られる恩恵を、奥様は他のお子様に与えるわけです」
「はあ」お母さんはやっと飲み込めた。なるほど互助会である。
「奥様、こんなことを申し上げてナンですが、これは性に飢えた女性への福音でもあるのです」と担当者。「あ、奥様が性に飢えていると云っているのではありませんよ。しかし、熟れ切った身体で欲望に苛まれている方々には、これほど御満足頂ける手段はないのです。何しろ、未成年男子の精力は絶倫で、抜かず二番とか抜かず三番とかいう報告も頂いているほどで。ホホホ」

お母さんは未成年男子の精力については、云われなくても承知していた。
「でも、未成年とのセックスでボランティアの方々は本当に満足されているんですか?」とお母さん。
「ですから…」と担当者。
「量ではなく質のことです」
「よくぞ云って下さいました。当組織はその点もちゃんと押さえています。ボランティアの中に元売春婦の方が数名おられ(もちろん病気などは持っていません)、この方々が数回にわたって未成年男子を指導します。早漏防止のテクニックや女性をイかせる様々な技巧を伝授します。ですから、ボランティアの婦人たちは完全に満足出来るのです」
「考え抜かれていますね」とお母さん。
「もっと考え抜かれています」と担当者。「もし、未成年男子がボランティアを無視して独善的なセックスを行なった場合や、乱暴を働いたり、礼を失するような行動に出たら、報告を受けた後直ちに事情糾明手続きがなされ、反省の色がない会員は除名されます」

完全に納得したお母さんは、信夫君と自分の住所・氏名を登録し、頻度の設定も行なった。お母さんはとりあえず「二日おき」を選んだ。信夫君が毎日でもやりたがっていることは分っていたが、彼のために「毎日」を選ぶとお母さんもよその子のために「毎日」ボランティア活動をしなくてはならない。セックスそのものより、外出が大変に思えた。息子が「二日おき」なら、お母さんのボランティア活動も「二日おき」で済むのだ。

帰宅したお母さんが信夫君に話すと、その顔はここ数ヶ月で初めて見るような喜びにほころんた。普通16歳では不良少女と知り合いにでもならなければセックスなど出来るものではない。それも親に隠れてこそこそとである。今度の話は親公認で、16歳の身で自宅で堂々とセックスが出来る。信じられない思いだった。信夫君は一日千秋の思いで最初の元売春婦による特訓を待った。信夫君は興奮して、言葉も震え、手も震えた。お母さんは信夫君のゴミ箱に臭いを放つティシューが積み重なっているのを発見した。待ち切れないのだ。

講師(元売春婦)は十日後にやって来た。40代の彼女はプライバシーはどうでもいいようで、別に部屋の電気を消せとも云わなかった。信夫君は生まれて初めて女体と交わった。

お母さんは息子の初体験が元売春婦相手であることが残念だった。古くは遊郭、今はソープランドとか呼ばれる場所で男たちが初体験するらしいことは、お母さんも知っていた。青年たちは恋愛したり結婚したりするまで待てないのだ。だから、信夫君の場合も致し方ないことと諦めた。

そうこうするうちに、お母さんに母性愛同盟からの指示が下った。詳細な住所と相手の年齢が伝えられた。その日は信夫君が特訓を終え、初のボランティアを迎える日でもあった。夕刻、お母さんは後ろ髪引かれる思いで家を出た。

夜、信夫君の家にボランティア婦人がやって来た。彼女は濃いベールで顔を隠していた。信夫君は、自分の部屋に婦人を案内した。婦人は「脱ぎなさい」と命じた。信夫君が全裸になると婦人は部屋の灯りを消し、かさこそと音を立てて衣類を脱ぎ始めた。ボランティア婦人が手探りで信夫君の身体に近づく。信夫君は特訓によって自信をつけていたし、もう女性を恐れてもいなかった。信夫君はがっきと婦人を抱きしめ、キスした。婦人も熱いキスを返す。信夫君は片手で婦人のおっぱいを揉む。ふにゃふにゃでやや垂れ気味であった。経験の浅い信夫君にも、彼女が40数歳の元売春婦より老けていることが察せられた。

その頃、お母さんは電車で30分、さらに徒歩10分の家に向かっていた。やはり「毎日」にしなくて正解だと思っていた。毎日、こんな長い距離を知らない家を探して歩くなんて、とんでもない。お母さんには特訓はなかった。男は交わりさえすればイくのだから、イかせる技巧を習得する必要はない。寝転がっていさえすれば事足りるのだ。極端な話、これはおまんこ(女性性器)の出前であるとも云えた。

しかし、真面目なお母さんにただ寝転がっているつもりはなかった。もう二度と会わない相手であるにしても、自分のベストを尽くすつもりだった。自分の息子も他の婦人たちから同じように扱われてほしかったからだ。

お母さんが濃いベールをかぶって訪れた青年(17歳)は、ちゃんと入浴して待っていてくれ、石鹸の匂いをぷんぷんさせていた。感動したお母さんは勃起してスタンバイしているペニスにかぶりついてフェラチオをした。そういうサービスに慣れていなかったのか、青年はすぐに射精してしまった。
「すみません、すみません」青年は懸命に謝る。
「いいのよ。いいの。気持よかったのね?」とお母さん。
「ハイ。初めてやって貰いました」と青年。
「そう?」お母さんは暗闇の中で青年を抱きしめ、やさしく背中を撫でてあげた。
「今度、個人的に会えませんか?」青年はまたフェラチオして貰いたいのだ。
「許されてないの。ごめんなさい」それは本当だったし、お母さんにはノルマがあるのだから、とても個人的にセックスしてる余裕などない。

青年はお母さんの豊かなおっぱいを揉みながらディープ・キスを始めた。お母さんも、夫亡き後久し振りの舌の絡め合いに酔う。青年の手はお母さんのおっぱいを離れ、股間へと向かう。そこが愛液の洪水であることを知った青年は、二本の指をぐいっと挿入する。
「あわーん!」お母さんが叫ぶ。
「え、痛かったですか?」青年が慌てる。
「いえ。いいの」恥ずかしくて、数年間御無沙汰だったから刺激が強過ぎたとは云えない。
青年はお母さんの身体に乗っかって来た。ちゃんと両肘・両膝で身体を支えているので、重くはない。二人は身体の接触を楽しんだ。お母さんの下腹部に何か硬いものが当たる。青年のペニスはもう再起したのだ。お母さんは驚いた。
青年がお母さんの両脚を押し広げ、ペニスで入り口を探す。お母さんは腰を動かして、膣口でペニスを迎え入れようとする。二人の動きが食い違い、お互いに焦(じ)れる。ついに青年はペニスを手で押さえつけ、お母さんの身体にめり込ませる。
「ぐわああっ!」お母さんはもうイってしまった。

お母さんが帰宅すると、信夫君が茶の間で待っていて、すぐお茶を煎れてくれた。彼は自分の快楽の代償にお母さんがどこかの誰かに身体を許さなければならないシステムを知っていた。感謝の思いで一杯だった。しかし、どう感謝していいか、言葉にならない。

お母さんも言葉が出なかった。妙な気持だった。息子がある婦人とセックスしたことは分っている。息子も母親が誰かとセックスして来たことを知っている。こんな状況は初めてだ。
「どうだった?」と信夫君。
「どうって?」とお母さん。
「よかった?」
「まあまあ。お前は?」
「まあまあ」
二人は顔を見合わせて「ぷっ!」と吹き出し、一緒に笑い転げた。お互いに曖昧な返事しかしないことが可笑しかったのだ。
「よかったんだろ?ハッキリ云いなさい」とお母さん。
「おっぱいはぐにゃぐにゃだし、お尻はへにゃへにゃでさ。てんで、張り合いないの」
「贅沢云うんじゃないの。おまんこ出来るだけで幸せだと思いなさい」
「はーい。で、お母さんは?」
「17歳の子。フェラチオで一回、おまんこで二回射精したわ」
「へえ?お母さんは何回イったの?」
「あたし?二回」お母さんが顔を赤くして云う。
「やったね!」信夫君が片手を上げて促し、二人はハイファイブした。「お母さんを犠牲にして、ぼくだけいい思いをしたら嫌だと思ってたんだ」
「そんなことないわ。心配しないで」お母さんは信夫君を引き寄せ、抱きしめた。お母さんは18歳の青年との抱擁を思い出し、おまんこがまた愛液を噴き出したのを感じた。
信夫君は胸に当たるお母さんの突き出たおっぱいの感触で、また勃起しそうになった。二人は慌てて身を離した。

お母さんにとって毎回いいセックスかと云うと、いつもそうとは限らなかった。暴力的ではないが乱暴な青年もいたし、フェラチオや肛門性交を強要する青年もいた(それらは義務ではなく、ボランティアの自主性に任されていた)。口臭や腋臭の強い青年もいた。しかし、大体において青年たちはやらして貰えることに感謝し、お母さんを大事に扱ってくれた。これまでセックス面では砂漠のように干上がっていたお母さんの身体だったが、なんと二日おきにやられ放題で、少なくとも二回に一回はエクスタシーを感じるようになった。息子がボランティア婦人の訪れをそわそわと待つように、お母さんも二日おきの外出を心待ちにするようになった。これだと「母性愛同盟」は「母親のための性愛同盟」ではないかとお母さんは思った。

「お母さんとやりたい!」突然信夫君が云った。
「え?」お母さんは耳を疑う。
「ボクんとこへ来るの、お婆さんばっかなんだもの。もうやだ」
「何を云うの!やらせて貰えるだけでもありがたいのに」
「ボクもそう思おうとしたよ。でもさ、他のやつらはお母さんのかっこいいおっぱいとお尻に触(さわ)れて、ボクはふにゃパイにへにゃ尻でさ、不公平だよ」
「そんなこと云ったって」お母さんが当惑する。
「母性愛同盟抜けよう!二人でやろう、お母さん!」信夫君が必死で云う。
「駄目よ、そんな!」
「何で駄目なの?」
「母子でなんて、駄目よ」お母さんがきっぱりと云う。
「母子じゃ駄目って、誰が決めたの?」信夫君が追及する。
「知らない。でも、駄目」
「じゃ、ボクお母さんを犯す」
「そんなことしたら、お前をこの家から追い出す。お前が出て行かなければ、私が出てく」
信夫君は言葉に詰まった。

「とにかく、ボクもうお婆さんたちの相手いや。母性愛同盟抜ける」と信夫君。
「だったら、お母さんも抜ける」
「お母さんはボランティア続けりゃいいじゃん」
「なに云ってるの。お前のためにやってたのに」
結局、二人とも母性愛同盟を脱退した。

少し経つと信夫君は強がったことを後悔した。多少お婆さんであっても、婦人たちの身体は温かかったし、柔らかかった。おまんこも一寸ゆるゆるではあったが、温かく濡れていた。彼女たちの肉体が恋しかった。指でオナニーするよりはおまんこの方がずっと良かった。

特訓を受けた信夫君は女の性感帯をマスターしていた。女体のあちこちに点在するスイッチに触れると、婦人たちは面白いように反応した。女性の肉体をコントロールし、彼女たちを悦ばせることが男性の悦びであることも知った。“愛撫”と云う言葉が示すように、それは一時的にでも女性を愛さないと出来ない行為だった。彼女たちをイかせ、自分もイくのは、一人だけでイくよりずっと感動的で、それも何となく“愛”を感じさせた。信夫君はそれらを全て喪失してしまった。

お母さんも悶えていた。夫亡き後10年近く男を断って来た。その身体を何十人もの若者たちが触りまくり、身体に乗っかり、精液をぶちまけた。大変化である。二日おきにそれを繰り返せば、当然身体はそれに慣れてしまい、次の刺激を欲する。お母さんも若者たちの肉体が恋しかった。

欲求不満の母子の暮らしはギスギスした。細かいことにとげとげしく罵り合った。母性愛同盟に属していた頃の明るさと朗らかさは消滅した。口喧嘩の後、二人とも自室に篭ってしくしく泣いた。「世界中でたった二人の母子なのに、こんな暮らしをするなんて」何とかしなければならなかった。

ある夜、玄関のチャイムが鳴った。信夫君は(お客ならお母さんが出るだろう)と動かなかった。チャイムは鳴り続けた。 「お母さん、お客だよ!」信夫君が怒鳴る。それでもお母さんの反応がない。仕方なく、信夫君が玄関に行き、ドアを開けた。濃いベールに顔を隠した婦人が立っていた。(母性愛同盟?やめたの知らないのか?)信夫君は思った。次の瞬間、信夫君はガビーン!と電撃ショックを受けた。婦人の体型に見覚えがあったし、何よりもその婦人が身を包んでいるのは、お母さんが気に入っているよそ行きの服の一つだった。

信夫君は、母性愛同盟の婦人を迎えた時と同じ手順に従った。自室に案内し、全裸になり、灯りを消す。婦人もかさこそと音をさせて衣類を取り去る。二人は手探りで身を寄せ合う。信夫君は婦人を抱きしめ、背中を撫で、その手をお尻に下ろす。張りのあるお尻。信夫君はそのお尻を揉みながら弾力を楽しむ。信夫君は今度はおっぱいに触る。乳首は水平に突き出ていて、決して垂れてはいない。弾力性も申し分ない。信夫君は興奮と悦びに途切れ途切れの吐息を漏らす。 「気にいってくれた?」お母さんが云った。 「うんっ!」信夫君が応じる。 お母さんが口を寄せて、息子にキスする。母子の初めてのキスだ。二人は冷戦の溝を一刻も早く埋めたいと願うように、激しく舌を絡め合った。信夫君はキスしたままお母さんの身体を横抱きにし、そのままベッドに運ぶ。 「キャアア!」お母さんは息子の逞しさに驚く。

ベッドに横にしたお母さんの股を開き、信夫君はお母さんのおまんこを舐める。息子の思いがけない行動に、お母さんは暗闇の中で顔を赤らめる。唯一の救いは、闇の中なので焦げ茶色に色素沈着した陰唇を見られないことだった。信夫君は母親の割れ目を開き、粘膜を露出させる。膣口からクリトリスにかけて、念入りに舐め上げる。
「あうーん!」お母さんがよがる。
信夫君はお母さんの膣に上向きに中指を入れて蠢かす。
「あははーんっ!」Gスポットを刺激されたお母さんが喚く。
信夫君はもう一本指を足してお母さんのおまんこに挿入し、親指をクリトリスに当て、その三本を細かく動かす。
「ひ〜い!あひーっ!」お母さんが身をくねらせてよがる。「もう駄目!待てないわ!」
「オッケー」信夫君はリクエストに応えて身体をせり上げ、コンドームを着けたペニスを母親のおまんこにあてがう。
「早く!」お母さんが急かす。
信夫君は長く太く硬直したペニスを母親のおまんこに入れる。べちょべちょに潤った膣によって、息子のペニスはぬるぬると奥まで到達する。
「うぐぐ〜う!」お母さんが呻く。
信夫君はお母さんの耳元に口を寄せる。
「ありがとう」と信夫君。
「やって!」お母さんが息子にしがみつく。

信夫君が腰の前進後退と回転・逆回転を始める。特訓でマスターしたテクニックである。お母さんは、信夫君のペニスが自分の身体の奥深くに突っ込まれた時、その先端が子宮に当たるのを感じる。17年前、その子宮で生を受け、十ヶ月暮らした子宮を、同じ息子が突ついている。息子がコンドームをしていなければ、同じ子宮に息子の子供を宿してしまうところだ。お母さんは生と性の神秘、人間の運命などに思いをいたし、感動して腰を突き出す。

「電気点けていいだろ?お母さん。誰だか分ってるんだから」と信夫君。
「駄目よ、恥ずかしい」とお母さん。
「お母さんの顔見てやりたいんだよ」
「お前に顔見られたら恥ずかしくって」
「何云ってるの。ボクらが昼間やるとき、顔は隠せないよ」
「そうか」お母さんが考える。
「朝もだよ」と信夫君。
「朝昼晩かい?」お母さんが笑う。
「そう。お母さんが『もう嫌』って云うまで」
「そんなこと云わない。『もっと、もっと!』って云う」
「わはははは」
「うふふふ」
信夫君が灯りを点けた。
「信夫!」恥ずかしさで母さんが息子に抱きついて顔を隠す。
「お母さん!」
「私はもうお前だけのボランティアだからね」とお母さんが息子の耳に囁く。
「ありがとう。大事にするからね」と信夫君も囁いた。
二人はしっかと抱き合い、接吻した。




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