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19. ママは売れっ子占い師

良一君(17歳)のママ(38歳)は占い師だ。占い師といっても街角で客を待つ貧乏ったらしい類いではない。ヨーロッパ各地でTarot(本場フランスではタロットではなく「タロー」と発音する)の修業をし、帰国後は原宿のビルの一室を借りて殺到する多数の予約客の占いをこなしている。TVにも年に数回は出演するほどの人気者でもあった。

ママの稼ぎを当てにした良一君のパパは、勤めを辞めて競輪・競馬に熱中した末、ママの金で女遊びまでしていたことが発覚し、十年ほど前に離婚されていた。男に懲りたママは、その後再婚もせず、女手一つで良一君を育て上げ、息子の成人を待っていた。その良一君は健康優良児に育ち、今や柔道部の主将になっていた。

「良一、明日は試合なんだろ?夕食はビフテキに一口カツだからね。敵に勝つんだよ?」とママ。
「わあ!すげえ」と良一君。「でもね、ママ。明日の相手は弱い学校なんだ。ハンバーグでも勝てるくらい」
「あら、そう?」ママが悪戯っ子のような笑みを浮かべる。「じゃ、あんたには冷凍ハンバーグ上げる。ママはステーキ食べるけど」
「やだあ!そんなのないよ。ボクもビフテキ!」良一君がママに合わせて、大袈裟に泣きべそをかく真似をする。
一瞬後、二人は声を揃えて笑った。

二人向き合ってビフテキと一口カツを食べた。しばらく、猛獣のようにガツガツと食べていた良一君が、顔を上げてしげしげとママの顔を見る。
「何さ?何か顔についてる?」とママ。
「ううん」と良一君。「ママ、今日はやけに綺麗だなと思って…」
「今日、テレビの収録があったの。髪をアップにまとめてみただけよ」とママ。
「ふーん?女の人って髪型一つで顔が変わるんだね」良一君が感心する。
「アップにすると、目尻が吊り上がるの。だから、人相が一寸変わるわね」
「ボク、その髪型好きだよ。ママに似合ってる」そう云って良一君はまた猛獣に戻った。
息子とはいえ、男性に綺麗だと云われてママも悪い気はしなかった。ママの心は浮き浮きした。

良一君が部屋に戻り、洗い物を済ませたママは、一人ぽつねんと食卓に座っていた。何もすることがなかった。たまたま読む本も、聴きたい音楽もなかった。ママは引き出しからタロー・カードを取り出しシャッフルし、カットした。普段、ママは家では占いをしない。ママはタロー占いを信じていたし、自分の能力に自信を持っていた。それは遊びや暇潰しでやるものではなかった。この夜、タロー・カードを手にしたママは想像もしなかったのだが、それはママの人生をガラッと変える行動となった。

タロー・カードは15世紀の頃からヨーロッパに伝わるもので、実はカードの絵柄や占い方も様々である。共通なのは、占いを行なう者はカードの意味を説明するのではなく、イマジネーションによってカードとカードを繋ぐストーリーを創り出すことだ。いわば、多人数で長大な和歌をその場で作り上げる連歌、寄席の客が出した三つの題目から即席に物語を構築する三題噺などに似ているとも云える。タロー占いも即席の創作芸術なのである。しかも、それは占いを所望した当人が聞いて説得力あるストーリーとなっていなければならない。それには一種の霊感が必要である。いい未来であろうと、悪い未来であろうと、当人が後になって「やっぱり!」と頷くだけの真実味がなくてはならなかった。ママがこれまで名声を勝ちえて来たのは、多くの人々が「やっぱり!」と思ったからに他ならない。

ママはカードを並べた。先ず、女である自分を意味する「女王」のカードを端に置く。次に開かれたカードは「恋人」のカードであった。ママは愕然とした。離婚して以来、幾多の縁談を断り孤閨を守って来た。それは息子の良一君可愛さゆえであった。もう物心ついていた息子が新しい父親に馴染むとは思えなかったし、夫婦が睦まじくすればするほど息子に疎外感を与える心配もあった。だから、ママは自分の性的欲求を圧し潰し、女であるよりも母として生きて来たのだった。それが、いまここに至ってロマンスが降って湧いて来るのか?

次のカードは「太陽」であった。若さの象徴である。恋人は若いのだ!若いツバメ?

さらに次のカードは「血」だった。ママは青ざめた。「血縁の…若い男!」。

最後のカードは「竜」であった。普通なら、これは「勇気」、「秩序」などを象徴するのだが、この時カードは逆さまになっていた。それは「暴力」を意味していた。

ママは小刻みに手を震わせながらリーディング(カードの行間を読む手順)に専念し、ストーリィを組み立てた。能力を振り絞っていくつもの異なる筋立てを考えようとした。しかし、どのようにカードの行間を読んでも、「血縁の男性(自分の息子)が母である自分に恋していて、いつか暴力で自分を犯す」としか読めなかった。ママは血の気を失った。

ママがタロー占いを単なる商売のネタとして考え、自分のリーディングなどデマカセに過ぎないと考えていれば問題はなかった。しかし、ママにとって占いは神聖なものであり、誰よりもママは自分のリーディングを信じ、自信を持っていた。息子が自分を犯す日は必ずやって来るのだ!

その夜、ママは寝付けなかった。全神経、特に聴覚が息子の部屋の方角に集中していた。ドアが開かないか?忍び足で廊下を踏んで近づいて来る音が聞こえないか?枕元の時計が11時半を廻った頃、息子の部屋のドアが開いた。ママはギクッとして身体を固くした。息子の足音が近づいて来る。ママの脇の下に脂汗が滲み出た。が、トイレのドアが開く音がし、足音は消えた。しばらくして水音がし、またトイレのドアが開き、閉まった。ママの緊張はまだ解けていない。息子の足音は遠ざかり、彼の部屋のドアが開いて閉じた。ママはぐったりと身体を弛緩させた。

「待てよ?」息子は自分が寝入るのを待っているのかも知れない。まだ安心は出来なかった。ママは枕元のスタンドを点けっ放しにしたまま目を開けて横たわっていた。こんなことなら、この古い家を洋風に改造しておくんだったと悔やまれた。襖では鍵が掛けられない。全く無防備である。今までこの家で鍵の必要性など感じたことはなかった。悲しかった。息子が大学進学を控えている今、急に改築を始めるわけにもいかない。

あれこれ考えているうちに、いつの間にか午前三時になっていた。この時間なら息子も夜這いには来ないだろう。ママは灯りを消して眠りに就いた。

「ママ、ママ!」息子の声がした。
「えっ、なに?」ママはガバッと身を起した。
「御飯の支度してよ。学校、遅れちゃうよ!」と襖の蔭から良一君。
「まっ、そんな時間?ごめん、今すぐね!」ママは飛び起き、洗面所でバシャバシャと顔を洗い、化粧する間もなく台所に立った。
「ママが寝坊するなんて珍しいね」と、シリアルを食べながら良一君。
「目覚ましかけるの忘れちゃった。大失敗」とママ。
ママは手早くハムエッグとトーストを良一君に差し出す。良一君はバクバクと食べる。
「スッピンのママ見るの久し振りだな」トーストを頬張りながら良一君が云う。「お化粧したママもいいけど、スッピンでも綺麗だよ」
普段なら、ママは何か明るい返事をするところだった。しかし、タローのお告げがあった後で、明るい気分になどなれなかった。「食べながら喋っちゃ駄目じゃない!」ママはきつく云った。
「はーい」良一君は食事に専念した。

ママは原宿の占いの部屋を「スタジオ」と呼んでいる。待合室はイタリア風に白く明るく優雅なデザイン。ところが、占いをする部屋は一転して真っ暗で、小さな丸テーブルに真上からスポットライトが当たっているだけ。テーブルには濃い紫のビロードのテーブルクロスがかかっている。占って貰う者の目には、ママの白い手とタローの色鮮やかなカードしか目に入らない。運命を告げるママの声は闇の中から聞こえて来るようだった。

寝不足のママは必死で占いをこなした。リーディングに集中するのに骨が折れた。昨夜自分の運命を告げた「血」や「竜」のカードが現れると心が乱れてしまった。あんな占いをすべきではなかったと後悔した。

ママが帰宅すると、良一君はTVの前のソファに座っていた。
「あ、ママ!昨日収録した番組、今終わったとこだよ」と良一君。「ママ、とっても素敵だったよ」
「あら!録画予約忘れちゃった。見たかったのに!」とママ。
「ボク、録画しといたよ。いま見る?」良一君がテープを巻き戻す。
「へえ、気が利くじゃない」ママは良一君の隣りに座る。
「ボクももう一回見る!」良一君がテープを再生する。
画面に昨日の自分が映る。この頃は幸せだった。息子に犯されるなどとは夢にも知らなかったからだ。ふと、ママは隣りに座っている息子の存在を意識した。肩を抱かれたりしたらどうしよう!ママは画面に集中しているように、身を乗り出して膝に肘をつき、息子から身体を遠ざけた。番組の内容はちっとも頭に入って来なかった。

「ママ、今日の晩ご飯、なに?」と良一君。
「何も考えてなかった。冷凍ピザでいい?」とママ。
「いいね。じゃ、出来たら呼んで?」良一君が立つ。
「試合、どうだったの?」食事の話題で思い出したママが聞く。
「ボクの出番、なかった。こっちの副将が敵の主将やっつけちゃったから」
「なあんだ。ビフテキ、無駄だったのか。ちぇっ」ママが云う。
「あはは。勝ったんだからいいじゃない」良一君は部屋に去った。

その夜、二人は黙々とピザを食べた。
「ママ、どうしたの?何か心配事?」良一君が尋ねた。「病気?」
「ううん。そんなんじゃない」とママ。
「一人で考えてないで、ボクにも話してよ。二人きりの家族なんだから」
ママは「お前が私を犯そうとするからいけないのよ!」と叫びたかった。しかし、息子はまだ何もしていない。責めることは出来なかった。しかし、自分の占いに自信を持っていたママは、それが起るのは絶対だと信じていた。ママの目から涙がこぼれた。
「ママ!」良一君が立ってママの傍に来た。良一君はどうすればよいか分らず、そっとママの肩に手を置いた。
「触らないでっ!」ママが怒鳴った。
良一君は驚いた。いつものママではない。良一君は、ピザの一切れを両手で持ったまま大粒の涙を流しているママを茫然と見つめていた。
ママはこれまでにも息子の前で泣いたことはあった。息子の胸に顔を埋めて泣いたこともあった。しかし、もうそんなことは出来ない。獅子に身を投げ出すような行為になってしまう。悲しかった。

この夜も昨夜と同じだった。ママは、灯りを点けたまま、寝床の中で身体を固くして全神経を尖らせていた。二時過ぎ、ママは睡魔に勝てず眠りに落ちた。早朝、目覚ましのベルで飛び起きた。また寝不足だった。

次の夜も同じだった。ママは自分の運命を呪った。自分が産み落した息子に犯されるなどということは信じられない。息子が思春期に入り、セックスに関心を持ち、女体に憧れる気持は理解出来る。しかし、その関心は家の外の異性に向けられるべきであり、実の母を対象にすべきものではない。ママは「近親相姦」という言葉に怖気をふるった。そんなことが自分の身に降り掛かろうとは!息子が力で挑んで来たら、とても防げるものではない。相手は柔道部の主将なのだ。体力も優っている上に、寝技に秀でているのだ。

「勘当する!」とか、「家を出て行きなさい!」と脅すことは出来る。しかし、そういう言葉も、暴力で母を犯そうとする息子の行動を止めることは出来ないだろう。いずれにせよ、犯されてしまう。「勘当する!」、「家を出て行きなさい!」は、犯された後の台詞でしかない。しかし、どんな理由であれ保護者が未成年を抛り出せるものだろうか?前夫のもとに返すか?ママはまた三時過ぎまで寝られなかった。

ママの健康は仕事に影響した。お客の半分をキャンセルしなければならなかった。睡眠不足で集中出来なくなってしまったのだ。自分の運命に翻弄されている人間が、他人の運命を読めるものではなかった。

ある夜、寝床の中でママは考えていた。現在の状態は、まるで死刑執行を待つ受刑者の気分である。死刑は決まっている。問題は「いつ?」だ。時期がいつか分らず、ジリジリしている。神経衰弱の極限状態であった。ママは疲れ果てた。犯すなら早く犯してほしいという気にさえなった。

ところで、良一君の方はどうだったのか?17歳といえば、生殖能力のピークである。精液は無尽蔵に生産され、一日に何度でもオナニーで射精出来た。良一君のコンピュータには様々なエロ画像が隠されていた。未成熟で胸の平らなジュニア・アイドルの水着写真もあったが、大方は豊満な乳房と尻を持つ成熟した女性の裸体画像であった。しかし、良一君の秘蔵のオカズ(オナペット)は裸の女性の姿ではなかった。週刊誌、女性雑誌などからスキャンしたママの写真だった。

良一君がママを欲しがっていたのは事実だった。良一君にとって、ママの身体は手近な女体である。ママが身体を許してくれれば、良一君は非常に快適な生活が送れる。しかもそのママは、そんじょそこらの糠味噌臭い母親ではなく、マスコミも関心を持ち、ファンも数多く存在する一種のスターなのだ。まだ若々しく、容姿も充分人目を引いた。だから、良一君の心の中では、母親を求める衝動と、スターを独占したいという欲望が綯い交ぜになっていた。

しかし、良一君にママを口説こうとかママに襲いかかろうという勇気はなかった。もし、一歩踏み出してママの憤激を買ったら、親子の関係は取り返しのつかないものになりかねない。たった二人の家庭で、ギスギスしたり絶交状態になったら地獄である。それよりも、遊び人の父のもとへ追いやられ、大学進学の夢も果敢なく消えてしまう恐れがあった。良一君にママに手を出す気はなかった。

良一君はティシューの箱を手近に準備し、パジャマのズボンとブリーフを下ろし、コンピュータの前に腰を下ろした。先ず、女性のヌード画像を見ながらオナニーを開始する。常に半勃起状態のペニスは瞬く間に完全勃起する。水溶性マッサージ・ゼリーを掌とペニスに塗る。スライド・ショーで次から次と入れ替わる女性の裸体に見蕩れながら、良一君はペニスをゆっくりしごく。次第に射精が迫るぞくぞくする感覚が湧いて来る。良一君はスライドショーを停止し、ママの写真の数々に切り替える。それらはポートレートであったり、TVスタジオの写真であったり、パーティの写真であって、ママは裸ではない。良一君はママの写真から裸の姿を想像しなくてはならない。一緒に住み、僅か数メートル向こうの寝室で寝入っている母親の裸体を想像しつつオナニーする。異常である。その異常さが興奮を増した。良一君は固く太く赤く充血したペニスを急速に擦った。

良一君の部屋のドアがバーン!と開いた。白いネグリジェ姿のママが立っていた。ママの目はすぐさま屹立した息子の“息子”に注がれた。
「ママ、駄目!出てってよ!」良一君が叫ぶ。誰にも見られたくない姿を見られてしまった。恋するママには最も見られたくない光景だった。
ママはずんずんと部屋に入って来てコンピュータに映る自分の姿を認めた。「やっぱり!」とママが云った。息子が自分に欲望を抱き、性交したがっているのは事実だった。タロー占いは間違っていなかったのだ。「良一っ!お前っ!」そこまで云ったが、後が続かない。
「ママ、御免!許して!」良一君はパニック・ボタンを押してママの画像を消した。
「良一!立ちなさい!」ママが息子のパジャマの襟首を掴んで立たせる。「お前は何て子なのっ?これが私の息子かと思うと情けないわっ!」ママが良一君の胸をどすどす突く。
「ママっ!」良一君は抗議の叫び声を挙げたが、抵抗はしない。
「お前をそんな意気地なしに育てた覚えはないわ!」ママが息子の身体をド突く。
「…」
「男なら思ったように行動するのよっ!」ママが息子をぐいぐい追いつめる。
「?」良一君は壁際に追いつめられた。ママの言葉が理解出来ない。
「いつまで待たせるのよっ!」
良一君は途方に暮れる。ママは何を云っているのか?
「あんた、ママが欲しいんでしょ?」
「?」
「だったら、こんなもん(とコンピュータに頭を傾げる)でせんずりかくんじゃないっ!」
「?」良一君にはとてもママの言葉とは思えなかった。
「やりたいんならやりたいって云いなさいっ!」ママが云った。ママはキレてしまったのだ。いつ犯されるか待つのに疲れたのだ。
「?」まだ良一君には事情が飲み込めない。
「かかって来なさいっ!さあっ!寝技は得意なんでしょっ?」ママがバーンっ!と良一君にびんたを食らわせた。良一君にとって生まれて初めてママから受けた暴力だった。
「ママーっ!」良一君は反撃に出た。格闘技競技者の本能が目覚めたのだ。良一君は体当たりでママを布団の上に押し倒し、ネグリジェの上からママの豊かなおっぱいを掴んだ。寝技でママの身体を押さえ込み、両手でママのおっぱいを揉む。ママは抵抗しなかった。一度萎びかけた良一君のペニスがグイーンとおっ立つ。良一君は剥き出しの勃起したペニスでママの股ぐらを突つく。ママはパンティをつけていなかった。息子のペニスは母親の陰部のありとあらゆるところを滅茶苦茶に突いた。久し振りのペニスの攻撃に、ママの性器はどっと愛液を分泌させ受け入れ態勢を整えた。

ママは解放感に浸っていた。もうこれで不眠の日々は終わる。息子に犯されて、占いは成就する。イくとかイかないの問題ではなかった。明日からは快眠・快食・快便で占いに専念するのだ。
「ママーっ!」良一君が泣きそうな声を出す。
ママが我に返ると、息子はまだモタモタしていた。膣の入り口が分らないのだ。そうか、息子はほんとに初めてなのだ。これでは女を犯すことなど出来ないではないか。ママは思わず笑ってしまった。息子に犯されるというのは完全な取り越し苦労だった。タロー占いの盲点であった。売れっ子占い師のママも、そこまでは読めなかったのだ。ママが腰を上げ、息子のペニスを掴んで膣口に誘導した。

良一君の亀頭先端にぬるぬるした感触があった。(これが愛液か!ママの性器が自分を招いている!)良一君はぐぐっと腰を押した。ママの助けで、ペニスはぬるぬるっとママの体内に侵入した。(おーっ!)ペニスが濡れた温かい肉にすっぽり包まれた。(やったーっ!ついに女体と交わったのだ!)

「あうーっ!」ママが呻いた。実に久し振りの性交であった。体内への異物の侵入、空隙が満たされる満足感、襞々が擦られる快感…そういうものは全て忘れ去っていた。(これが近親相姦なの?別に、普通のセックスと変わりないじゃない)ママはそうも思った。

性器を結合したまま、良一君がママの顔を見つめた。
「ママ、ありがとう」良一君が云った。
「明日、コンドーム買って来る」とママ。「今日はそのまま出していいわ」
「大丈夫?」良一君が心配する。
「大丈夫…と思う」とママ。
「ボク、ママをイかせたい!」
「無理よ、初めてなのに。いつか、そのうち。ね?」
「またやらしてくれる?」良一君がすがるように聞く。
「お前に恋人が出来るまで、ママが代わりをして上げる」
「わーい!」良一君が興奮してペニスをママの身体に突き立てる。
「あはーん!」ママがよがる。
「ママっ!」ママが開いた口に良一君が口を寄せる。ママが息子と舌を絡める。凄い刺激を受けた良一君が身をくねらす。ピストン運動をすると、すぐ漏れてしまいそうなので、腰をぐるぐる廻す。
「ひーっ!」クリトリスを擦られたママが悲鳴を挙げる。
良一君は両肘で身体を支えたまま、ママの二つの乳房を揉む。
「あぐーっ!」ママがよがる。
良一君は、ママをよがらせていることに興奮し、たまらずピストン運動を開始する。
「あわーんっ!」久し振りの新鮮なセックスに酔い痴れながら、ママがイった。
「あああーん」良一君はママの子宮口めがけてドバドバドバーっと射精した。

母子は交わった姿勢を解かず、そのまま横たわっていた。ママは良一君の髪を撫でながら、何度もキスした。自分が生み育てた息子と男と女の関係になってしまった。後悔はなかった。タローのお告げの通りの運命なのだから、これ以外の道はなかったのだ。

良一君は両手でママのおっぱいを揉み、その感触を楽しんでいた。良一君にはなぜママの態度が急変し、セックスさせてくれるようになったのか分らなかった。でも、そんなことはどうでもよかった。これから、いつでもやりたい時にやれるのだ。写真をみながらのオナニーではない。ママの肉体を自由に出来る。良一君の心は明るかった。
「あ、漏れる!」ママが云った。膣から精液がこぼれ出るのを感じたのだ。
それと気づいた良一君は、ティシューの箱に手を伸ばして数枚引き抜くと、ママのおまんこの下の方を塞いだ。そして、萎び始めたペニスをそろそろと抜き、漏れ出る精液を拭き取った。
「ママ、見せて」と良一君。
「何を?」とママ。
「ママの…おまんこ」
「駄目よ。観賞するようなもんじゃないわ」
「見たいんだよ。ママ、お願い」良一君が懇願する。
「んもうっ!」ママは恥ずかしかった。しかし、女性性器を見たがる男の子の気持も理解出来た。何しろ初めてなのだから。「じゃ、お前のも見せて」
「えっ?」良一君がたまげる。ママがそう出て来るとは思わなかった。

ママは起き上がって身体の向きを変え、69の体勢で息子の身体の上に乗った。うなだれている息子のペニスをしゃぶる。一方の手で玉タマを愛撫する。

良一君は陰毛に囲まれたママの割れ目に見蕩れていた。終わったばかりの性交によって、膣が開き加減で、精液の残りがこぼれかけている。(クリトリスってのはどこなんだろう?)さっきまで童貞だった良一君だが、インターネットで様々な知識は持っていた。良一君はママの褐色の割れ目の上の方を触って見た。
「うぶう!」ペニスを頬張ったママが呻く。
良一君はいま触った辺りに舌を伸ばしてしゃぶってみた。
「んぶぶぶ」ママがよがる。よがりながらフェラチオを続ける。
クリトリスの位置を突き止めた良一君は、(次はGスポットだ!)とママのおまんこに指を入れた。そこは愛液と精液でまだぬるぬるしている。指を上に曲げ、ママの体内を探る。指をママの恥丘の方角に向けて撫で廻す。
「あわーん!」ママが電気ショックを受けたように身体を強ばらせる。「お前、何したの?」
「気持いいんだろ、ママ?」
「もっとやって!」
「うん!」良一君は一方の手でGスポットを攻撃し、もう一方の指でクリトリスを刺激した。
「ああああ!あわわ、あうあう!」ママがよがる。
ママのよがり声が良一君を興奮させ、うなだれていたペニスがむくむくと起き上がった。気づいたママが激しくフェラチオする。良一君はおまんこに優るとも劣らないフェラチオの快感に興奮した。母親が自分のペニスを舐めてくれているのだ。これ以上の愛の表現はなかった。良一君はGスポット攻撃を継続しつつ、クリトリスを舌で舐めたり叩いたり吸ったりした。
「ばぶう!ばぐう!」フェラチオしながらママがよがる。
良一君のペニスに破局が迫った。良一君の頭脳はめまぐるしく働いてどうすべきか模索した。このままであればママの口中に射精してしまう。ママは怒らないだろうか?「もうおまんこさせてやんない!」と云わないだろうか?」どうしよう!良一君は必死で射精をこらえた。おしっこを我慢するように身をくねらせ、ママの口を逃れるように腰を引いたりした。

ママの舌は亀頭から出たねっとりした液を感じ取った。息子の射精が迫っている。息子の妙な動きは射精をこらえる苦しさからなのだ。ママは一瞬ペニスを離し「出していいのよ!」と叫んだ。そしてまたフェラチオに戻った。
「ほんと?」ママの了解が得られた良一君はほっとした。心に余裕が出来、ママの性器刺激に集中出来た。ママのおまんこに突っ込んでいる指の数を二本にし、ママの体内を掻き回す。クリトリスを舐め上げる。
「ぶぐぐう!ばばば!」フェラチオ中のママがよがる。
良一君はママの肛門も舐めた。
「ぶぎゃあ!」ママは驚いた。同時に息子の愛を感じた。ママはペニスを含んだ口のピストン運動を急速にした。
良一君にまた破局が迫った。良一君は二本の指をペニス代わりにして、急速に出し入れした。そして指の腹でクリトリスを撫で廻す。
「ぶぎゅぎゅーっ!」ママがイきかける。
良一君は腰を激しく動かしドピューンドッピューン!とママの口内に射精した。
「ぶぎゃらぼぐがががーっ」奇声を発して息子の精液を受け止めながら、ママもイった。

ママは口の端から精液をだらーりと垂らしつつ余韻にひたっている。ママの全体重が良一君にかかっていたが、柔道部の主将にとって女の体重など何でもなかった。良一君はママのおまんこを惚れ惚れと眺めながら、(これからの生活はバラ色だ!)と考えていた。




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