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11. 精子バンク危機一髪

セックスの本来の目的は生殖である。快楽だけのためにセックスするのは人間だけで、他の動物は快楽よりも子孫を残したい本能に衝き動かされてセックスをする。しかし世の中はうまく行かないもので、快楽を求めてセックスした人間に子供が出来てしまったり、子供が欲しいのに妊娠しない夫婦も存在する。

優秀な馬や家畜、美しい犬・猫の血統を維持するための精子バンク・ビジネスは、かなり以前からあり、いい血統の精子は高い値段で売り買いされている。1964年に始まった人間の精子バンクは、無精子症の夫を持つ女性や、シングル・マザーを希望する女性への人工授精を目的とするものである。精子バンクはドナー(精子提供者)の精液を冷凍保存して希望者に提供する組織だが、無償提供の団体、有償の企業と様々な形態がある。

東京にオフィスを持つ「精選精子バンク協会」は、結構高額の精子提供料を要求する。社名の“精選”が象徴するように、ここの謳い文句は幅広い選択肢からベストの精子を希望出来ることであった。全国各地の東大卒、京大卒などの学歴、企業における地位(社長、専務など)、文才、楽才、演技力、スポーツ能力、コンピュータ技能、美男、高身長…などの特長を持つ様々な男性から採取した、優秀な遺伝子を持つ精子がお好みで選べるのだ。それらは、それぞれの分野で活躍中の男性を説得し、高い謝礼を払って買い集めた精子である。ドナーの名は伏せられており、協会首脳だけが正体を把握し、秘密を厳守している。

ドナーは無菌の容器か特注の無毒のコンドームに射精し、一時間以内に協会の技術者の手に渡す。技術者はその精液を遠心分離機にかけ、人工授精に不要な前立腺液その他の液体や死んだ精子などを分離し、運動性の高い活発な精子だけを残す。その精子に凍結保護剤を添加し、プラスチック・ストローに保存。それをマイナス20℃の冷蔵庫に入れ、続いてマイナス79℃のドライアイスの上に置き、最後にマイナス196℃の液体窒素のタンクに保管する。このように保存された精子によって、驚くなかれ、28年後に妊娠した女性の記録がある。

慶太君(16歳)と草太君(14歳)が、それぞれの部屋でコンピュータにジュニア・アイドルの水着写真を表示させてオナニーしていた時、ママ(40歳)が息せき切って家に駆け込んで来た。ママは「精選精子バンク協会」の女社長である。パパは以前は自動車のセールスマンだったのだが不況で馘になり、今はママに雇われてドナー集めと精液回収に全国を飛び回っている。
「あんたたち!」ママが二人の息子の隣り合った部屋のドアをどんどん!と叩いた。「オナニーやめて、出て来てっ!」
慶太君と草太君は驚いた。二人ともオナニー歴は長かったが、こんな風にあけすけにママに云われたことはなかったのだ。二人は耳を疑った。
仕方なく息子たち二人はオナニーを中断し、ズボンを引っ張り上げながら部屋から出て来た。
「た、た、大変なのよっ!」ママが必死の表情で云った。
「ど、ど、どうしたの?」慶太君も吃りながら聞いた。
「今朝の大地震で液体窒素タンクが破損したの!」ママが豊満な身体を震わせた。土曜日の今朝、この地域はマグニチュード7の地震に見舞われた。恐怖の数十分が過ぎるのを待ち兼ね、ママは自宅から車で30分の協会へ被害を見に行ったのだ。
息子たちは、ママの言葉を正確に理解して凍り付いた。

「精選精子バンク協会」の唯一無二の“商品”は精子であり、精子を凍結保存している液体窒素タンクが壊れれば、液体窒素が漏れ出してタンク内の温度は上昇し、精子は融解して只の蛋白質の液体となり、臭気を発して腐ってしまう。売るものが一気に消失してしまうのだ。協会の精子保管室は盗難防止対策、自家発電装置などを施してあったが、マグニチュード7という巨大地震までは想定していなかった。

「どうするの、ママ?」と草太君。
「どうするもこうするも、新鮮な精子を集めるしきゃないわ。それも急いで!」とママ。
「そんな急に集まるもん?」と慶太君。
「無理。だからお前たちの精子を使う」
「ぎょえーっ?」兄弟が声を揃えて驚愕した。
「このコンドームに射精して」ママが一人に一箱ずつ渡す。
「無茶だ」と慶太君。「ボクらまだ子供で、どんな大学へ行けるか、どんな才能があるかなんて、全然分んないんだから」
「パパに頼めば?」と草太君。
「パパはドナーから精子を集めに北海道を廻ってて、一週間は戻って来ない」とママ。「それに、パパは失格よ。三流大学出て車のセールスマンになり、それも馘切られちゃうほど能無しなんだから。お前たちの方が一流高校と一流中学に入ってるだけ優秀よ。ママの血も引いてハンサムだしね」ママは姥桜の色っぽい顔で云った。
「でも、ボクらの精子を東大卒とかコンピュータ技術者として売ったら、詐欺になんない?」と慶太君。
「ずっとそうするわけじゃないの!この急場をしのぐだけよ!」ママが怒鳴る。
「いいのかなあ?」と草太君。
「精子売らなきゃ協会は倒産し、この家の月賦だって車の月賦だって払えないの!協力しなさいっ!」
「は〜い」兄弟は仕方なくコンドームの箱を手に、それぞれの自室へと戻って行った。

ママは商売柄年齢別オナニーの平均回数を知っていた。息子たちの歳なら、一日三回は可能である。三回×一週間×二人だと、42個のコンドームに精液が採取出来る。それで急場の間に合わせれば、夫が正真正銘の優秀な人材の精子を持って帰ってくれるのだ。ママは偶然ではあるが、子供が二人とも男であることに感謝した。

「ママ?」兄弟が揃ってママの待つダイニング・キッチンにやって来た。
「終ったの?」ママがニコニコして聞く。
兄弟二人が精液の入ったコンドームをママに渡す。
「ボク、もうやだ」と慶太君。
「ボクもやだ」と草太君。
「何が?」ママが顔をしかめて訝る。
「コンドームつけてオナニーって気持良くないんだもん」と慶太君。
「生の方がずっといい」と草太君。
「そんな贅沢云わないで、やってよ!お願い!」とママ。
「射精することだけが目的ってのもつまんないしね」と草太君。
「お前たち、協会が潰れたらみんなで路頭に迷うのよ?分ってんの?」ママが脅す。
「コンドームに射精出来る方法が一つだけある」と慶太君。
「何なの?」とママ。
「ママがおまんこさせてくれればいいんだ」
「そうだよ!」と草太君。
「なにーっ?」ママが口をあんぐり開ける。蠅が一匹飛んで来て、ママの口の中を覗き込んだ。ママは慌ててパタンと口を閉じた。

「お前たち、ママの弱みにつけ込んで、一体何てことを云い出すの!ひどい子供たち!」ママが目に涙を浮かべる。
「駄目?」と慶太君。
「駄目よ!親子でおまんこなんて!」ママが激しい剣幕で云う。
「じゃ、これ返す」慶太君がコンドームの箱をママに差し出す。草太君も兄に倣う。
「ほんとにやらない気なのっ?」ママが激昂する。
「ごめんよ、ママ」草太君が云い、兄弟は自室へと去って行った。
ママは呆然としていた。急場を救う企ては崩壊した。来週に入ると六件の予約が入っていて、客に精子を渡さなければならない。女性の排卵期に合わせての日程だから、延期すると一ヶ月先になってしまう。その間に、客は他の精子バンクへ移ってしまうかも知れなかった。ママは決断した。

ママは兄弟の隣り合う二つのドアをどんどん!と叩いた。
「パパとママの寝室へおいで!」ママが怒鳴って去って行った。
兄弟二人がぽかんとして自室から出て来て、顔を見合わせた。しばらくしてやっと意味が飲み込めた二人は、高く右手を上げてパチン!と打ち鳴らした。

兄弟がパパとママの寝室へ行くと、白い透け透けのネグリジェを着たママがベッドの上で待っていた。兄弟もババッと着ているものを脱ぎ捨てて裸になった。
「いい?これは精液を採取するためなんだから、楽しんでないでさっさと射精するの。分った?」と云いつつ、ママがベッドに仰向けになる。
「うん」と慶太君。ママの股ぐらに這い寄り、ネグリジェの裾を捲る。ママはノーパンで、黒々と茂った陰毛の薮が見えた。慶太君はごくりと唾を飲み、陰毛を掻き分けて割れ目を露出させた。兄の後ろから草太君も覗き込む。二人とも本物の女性性器を見たことがないので、興味津々なのである。慶太君が割れ目を開く。焦げ茶色の小陰唇の下に、赤みがかった粘膜がぬめぬめと光っている。二人は熱心な研究によって、膣口は肛門に近い割れ目の下方であることを知っていた。慶太君は二本の指を割れ目下部に差し込み、左右に広げた。ぽっかりとひしゃげた穴が出現した。(ここだ!)兄弟は二人揃ってごくり!と唾を飲み込んだ。
「いつまで見てんの?早くやりなさいよ」ママが催促する。
「まだ濡れてないよ」と慶太君。

慶太君がママのクリトリスを舐め出す。
「ああああ」ママが感じてしまう。おまんこを舐めているのが息子であるという事実も興奮材料である。
ママのおまんこが見えなくなった草太君は、ネグリジェを盛り上げているママのおっぱいに目をつけた。草太君はネグリジェ越しにママの乳房を揉み上げる。柔らかく蕩(とろ)けるような触り心地にうっとりする。
「うふーん」ママが身悶えする。長男にクンニされ、次男におっぱいを愛撫されている。只の精液採取作業ではなくなっている。ママはネグリジェを捲り上げて脱ぎ捨て、全裸になった。
草太君はママの真っ白く豊かな乳房にしばし見蕩れていたが、がば!と一方の乳房に吸い付き、ぺろぺろちゅうちゅうと舐めたり吸ったりし、舌でちょんちょんと乳首を弾いたりした。
「あはーん!」ママがよがる。
クンニしながら、膣口を弄っていた慶太君の指先に湿り気が感じられた。愛液が滲み出て来たのだ。慶太君はクンニをやめ、ママの股ぐらに膝で立って性交を始めようとした。
「これ着けなきゃ駄目!」ママがコンドームを一袋渡す。
慶太君は勃起し、興奮でびくんびくんと武者震いしているペニスにコンドームを被せた。草太君が見守る中で、慶太君はペニスをママの膣口に宛てがい、ずぶずぶと突っ込んだ。
「あうーん!」ママが呻く。母子相姦第一号のスタートであった。

慶太君はインターネットで学んだ知識で、女をイかすコツを飲み込んでいた。腰を廻し、恥骨同士を圧しつけ合うクリトリス刺激が重要なのだ。ママは「さっさと射精しろ」と云ったが、こっちは種馬ではないのだ。充分楽しまなくては。慶太君が既に一度オナニーで射精していたことも幸いした。セックス初体験なのに早漏れせず、まだカウパー氏腺液(我慢汁)さえ顔を覗かせていない。
「あうあうあうーっ!」ママが大きく口を開けてよがる。
草太君はママの舌の動きのエロさに興奮し、ママの口に吸い付いてママの舌を舐め廻した。
「がばば!」そんなことは予期していなかったママが驚く。息子とフレンチ・キスをするなんて!しかし、息子の一人とおまんこしていてキスを拒否するのもナンセンスだ。ママは全てを受け入れることにし、次男と舌を絡め合った。
慶太君は弟とママの濃厚なキスを見て興奮していた。慶太君はママのお尻の豊かな肉を撫でたり、揉んだりした。
ママとのキスに満足した草太君は、勃起したペニスをママの口元に近づけた。
「舐めて、ママ」と草太君。
「何でママがそんなことしなきゃなんないのよ?」とママ。
「兄貴が済んだらすぐ射精出来るように準備しとくんだ」と草太君。
ママはそのアイデアは自分が主張したことでもあるので、反論出来ず、止むなく次男のペニスを舐め出した。ママの上下二つの穴が息子たちによって塞がれた。

慶太君はママのぬるぬるする肉とペニスを擦り合わせ、至上の快楽を味わっていた。(これがおまんこなのだ!大人の男女の秘密の悦楽!16歳でついに味わうことが出来た!万歳!)慶太君は、幸福感と満足感と性感に酔い痴れながらピストン運動を始めた。
「あーっ、ママーっ!」慶太君がどぴゅぴゅぴゅーん!とママの体内で射精した。
「ぶぐぐーっ!」長男のクライマックスの気配を感じたママが呻く。
草太君はママの口からペニスを抜き、兄に替わっておまんこ体勢に入る。ママがコンドームを次男に渡す。草太君も一度射精していたから長持ちし、兄と同じ知識を持っていたから、ママをよがらせることが出来た。
「あうーっ、あはーんっ!」ママが26歳も年下の次男によって快楽を得る。
今度は慶太君がママのおっぱいをしゃぶったり、ママとキスしたりした。
「がぶぶーっ、ぶごーっ!」ママは息子二人に肉体を翻弄され、次第に絶頂へと登り詰める。
草太君が激しく腰を廻し、ママのおまんこを突き上げる。
「ぶぎゃーっ!」ママがイった。
「あうーんっ!」草太君もどっぴゅーんぴゅーん!とママのおまんこに精液を放った。

興奮が収まるとママはすぐ息子たちの精液を遠心分離機にかけた。精液の成分のほとんどは精子ではない。精子は精液中にたった1%しかなく、他は精嚢分泌液や前立腺液などなのである。ママは精子に凍結保護剤を添加し、冷蔵庫に入れた。もっともっと精子が必要だった。

その日の夕食の会話。
「ボクらの子供がどっかで生まれるわけ?変なの?」と草太君。
「それも一人や二人じゃなく、続々生まれるんだぜ。凄(すげ)え!」と慶太君。
「ママ、精子不足が終ってもやらせてよね?」と草太君。
「駄目。今だけよ。パパに見つかったらどうすんのよ?」とママ。
「パパと離婚したっていいじゃん。パパの稼ぎを当てにしてるわけじゃないんでしょ?」と慶太君。
「呆れた!お前ら、親を離婚させてでもママとおまんこしたいわけ?」ママが目を丸くして驚いた。

夕食後も三人はおまんこした。ママは、また急いで息子たちの精液を処理した。

翌日曜日、三人は朝からおまんこした。この日は慶太君の希望でママが騎上位で慶太君の上に乗った。草太君がママの身体を前傾させ、ママの肛門にマッサージ・ゼリーを塗りたくり始めた。
「な、何なの?何しようってえの?」ママが困惑した。
草太君はママの上に乗っかり、ママの肛門にコンドームを被せたペニスを押し当てた。
「だ、駄目!やめて!」ママが拒否する。
しかし、マッサージ・ゼリーのお蔭でペニスは少しずつママの肛門にめり込んで行く。
「やーん!」ママが痛みをこらえる。
「ママ、怖がらないで、筋肉緩めて!」と草太君。
ママが大きく息を吐き、肛門を緩める。
「入った!全部入った!」と草太君。「きつくて気持いい」
「お、お前!ママのおまんこは緩くて駄目って云いたいわけ?」ママが憤る。
「そうじゃないよ。お尻の方がきついって云っただけだよ」と草太君。
「ママのおまんこ気持いいよ」慶太君が取りなす。
「そうかい?なら、いいけど」ママが機嫌を直した。

ママのおまんこと肛門に息子たちのペニスがそれぞれ突き刺さっている。母子の3Pである。兄弟がリズミカルに、あるいはランダムにペニスを動かす。薄い膜を隔てて息子たちのペニスが母親の体内でぶつかり、擦れ合う。三人はこの異常なセックスに興奮し、パパが帰って来てももうやめられないと感じていた。

数日後、パパが帰って来た。パパの持って帰った精子によってママの品薄の心配はなくなった。しかし、ワイルドな母子3Pは出来なくなって、ママも兄弟二人も欲求不満になった。

ある日、パパの持って帰った書類(ドナーによるAIDSや性病に罹っていないという宣誓書、ドナーへの謝礼金の領収書など)の整理をしていたママが、妙なことに気づいた。東北・北海道に居住する数名のドナーたちの署名が全てどことなく似通っていたからだ。ママはパパを疑った。地震の後で自分がインチキ精子を売ろうとするまでは何の疑念も抱かなかったのだが、自分が悪(わる)になると他人も悪に見えるものだ。ママは密かに、某研究所に書類の筆跡鑑定を依頼し、パパの持って帰った精子にパパの髪の毛を試料として添えて、DNA鑑定も某事業所に依頼した。

「なにっ!離婚っ?」パパが怒鳴った。
「自分の精液をドナーのものと偽り、謝礼金を騙し取っていたなんて、犯罪じゃないのっ!」ママは自分の犯罪は棚に上げてパパを糾弾する。
「な、何を証拠に?」パパがうろたえる。
「証拠はこれよっ!」ママが鑑定書をバッとパパの顔面めがけてぶちまける。
パパは床に散乱した書類を拾い上げて走り読みし、次第に青ざめた。バレてしまったのだ。
「女房相手に詐欺を働くなんて信じられないわ!人非人っ!」
「ふふふ」進退窮まったパパが不貞腐れる。「おれの優秀な精子を提供しただけだ。何が悪い?」
「何が優秀よ!人生の落伍者のくせに!」
「落伍者だとっ!」
「謝礼金を横領して遊び回ってたんでしょ?女?競馬?」とママ。
「女子高生や中学生の女の子と楽しんだんだ。みんなその時の精液だ」
「あんた、最低よっ!さ、荷物まとめて出てって頂戴。でないと警察呼ぶわよ?」

ママはパパを追い出し、離婚に漕ぎ着けた。背任横領でパパを告訴したりはしなかった。告訴すれば、協会が売り捌いていたのは人生の落伍者の精子だったことが明るみに出てしまい、さらに息子二人の精子の存在もバレてしまうかも知れない。そうなれば協会は倒産し、ママは刑務所行きを余儀なくされる。泥棒が泥棒を訴えることなど出来なかった。

しかし、ママと慶太君、草太君は何の気兼ねもなく家で3Pを楽しめるようになった。兄弟のテクニックが上達するにつれ、ママに新しいアイデアが生まれた。精子の選択肢の一つに「性の達人」あるいは「性豪」という項目を増やし、正々堂々と兄弟の精子を販売するのだ。彼らの精子によって女の子が生まれたらどうなるのか、ママはそこまで考えていなかった。女だと、単なる色情狂に成長するに過ぎないと思えるのだが…。




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