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03. 芋畑三十郎

四十近い年齢の紋付に袴姿の浪人が、上州名物の空っ風を避けて無住の荒れ寺の奥の隅で引っくり返って寝ていた。と、そこへ数名の者が一人、また一人と入って来て、奥の浪人には気づかずに密談を始めた。
「おい、これでこの黒澤藩もお取り潰し間違い無しだ」と一人が云った。
「すり替えたのか、例の書類?」一人が意気込んで云う。
「いや、まだだ。しかし、城の若侍を色仕掛けでたらし込んだ。そいつは本物の藩の出納簿と、鉄砲多数の購入を明記した偽の出納簿とをすり替えることを承諾した」
「おおっ!」全員がどよめいた。
「で、いつ?」と一人が聞いた。
「半月後に藩主が江戸表に出仕する。その後の城中の気の弛みを利用する」と先の男が説明した。
聞くともなく聞いていた浪人は、音もなく身を起こし、格子戸の隙間から喋っている連中を垣間見た。町人、侍、虚無僧、鳥追いなど、様々な形(なり)をしている。明らかに「草」と呼ばれる幕府の密偵たちに違いなかった。
「で、その若侍の名は?」虚無僧姿が聞く。
「田中邦衛という、とろい野郎だ」と侍風。
「コトが成就すれば、当然そいつは…」と鳥追い風。
「この世とおさらばさ。はははは」侍風が云って、全員が笑った。
(ふん!)浪人は小藩の運命などに興味はなかったと見え、微かに鼻を鳴らしてまた静かに横になった。

明くる日の上州路、件(くだん)の浪人が川に沿った田舎道を歩んでいた。髪はぼさぼさ、無精髭が伸びた精悍な面構え。大刀を手挟(たばさ)んでいるだけで荷物など持っていない。懐手をしているが、時々手を出して首筋や背中をぼりぼり掻いたりする。
「三十郎さん!待って、三十郎さんっ!」三十路に入ったばかりと思しき菅笠をかぶった女が、やはり菅笠姿の少女を連れて転がるように浪人を追って走って来た。
「?」三十郎と呼ばれた浪人が立ち止まり、訝し気に振り返った。
「ああ、よかった!やっと巡り会えたわ〜」女が俯いて膝に手を当ててぜいぜい息をする。少し遅れて少女も追いついて来た。
「俺に何か用か?」三十郎が女に尋ねる。
「やだ〜!何か用かとはご挨拶だねー。娘をあんたに会わせようと思って、この十年、あんたを探し求めて来たってのに」
「俺とお前の娘とどんな関係がある?」三十郎が突っ放すように云う。
「大ありだよ。この子はあんたの子供なんだから!」女は30過ぎとはいえ、すらりとした体型で、菅笠を取ると年増の色っぽさがこぼれるようないい女である。
「馬鹿を云うな。何を証拠にそのような!」三十郎が多少うろたえる。
「忘れたとは云わさないよ。13年前、あんたが馬目宿(まのめじゅく)から鳥目宿(とりめじゅく)へやって来て、あたしといい仲になったじゃないのさ。あん時、出来たのがこの美春だよ」女は娘を振り返る。
美春という名の女の子が、赤い縁取りのある可愛い菅笠を取って三十郎にお辞儀した。田舎の子には珍しく賢そうな目をし、母親譲りの愛らしい顔立ちをしている。
「嘘をつけ。どこも俺に似てねえじゃねえか!」と三十郎。
「女があんたに似たら大事(おおごと)だよ。嫁の貰い手がないじゃないかね」と女。

「俺は知らん。さらばだ」三十郎が背を向けて歩み去ろうとする。
「っとと。そうはいかないよ」女が素早く三十郎の前に立ち塞がり、三十郎を押しとどめる。「あたしと夫婦になっとくれ。あんたのためなら何だってするからさ」
「冗談じゃない。おれは女房なんか御免だ」三十郎が女をすり抜けようとするが、女は巧みに三十郎の前から離れない。
「あたしのためじゃなく、この子のために父親になってほしいのさ。お願いだよ」女が滂沱の涙を流す。
「泣くな、ばかもん」三十郎は女の涙に弱いらしい。周囲をきょろきょろ見た三十郎は「立ち話もナンだ。あそこに見える茶屋に入ろう」と先に立った。
「ええ。美春、ついといで」女が娘を促す。

女はお藤と名乗った。三十郎も忘れていた名だった。しばらく話すうちに、三十郎もこの女に惚れて、何度かおまんこした過去を思い出した。 「あんた?その歳になっても、まだ落ち着く気はないのかい?」とお藤。
「ねえな」三十郎がにべもなく云う。「泰平のこの世の中だ。どこの藩主も侍を雇おうなんて思ってねえ。一匹狼になってあちこち飯の種を探すしかねえんだ」
「じゃ、それでもいいからさ。あたしたちを連れてっとくれ。お願いだよ」お藤が両手を合わせる。
「冗談じゃねえ。女子供は足手まといだし、第一おれが気ままに仕事出来なくなる」と三十郎。
「冷たいねえ。一緒になりゃいいこともあるんだからさ…」お藤が云いかけたところで雨が降り出した。
「空がどす暗いぜ。こら長雨になるぞ!」三十郎が云って、三軒先の旅籠に駆け出す。
お藤と美春も三十郎に続いて走った。
三十郎の必死の説明にもかかわらず、旅籠の主人は三人を一室に入れてしまった。ふて腐れた三十郎は母子を無視するように酒を取り寄せて呑み、夕食をばくばく食った。

布団が三つ敷かれると、寝間着を着た三十郎はさっさと端の布団に潜り込んでしまった。同じく寝間着に着替えたお藤が三十郎の布団に滑り込む。お藤は寝間着の胸元をぐいと広げ、熟し切った乳をぼろーんと曝け出し、三十郎の顔に近づける。
「やめろ。そんな気分じゃねえ。第一、子供の前じゃねえか」と三十郎。
「美春はもう12だ。子供じゃないよ」とお藤。
「でもまだ女でもねえだろ?」三十郎が聞く。
「月のモノのことかい?それはまださ。月のモノは14か15にならないと」
「じゃ、まだ子供じゃねえか」
「子供に見えて子供じゃないの。美春には男を喜ばす術(すべ)を教え込んであるんだ。試してみないかい?」とお藤。
「ひでえ母親だな。娘を淫売にする気か?」三十郎が呆れる。
「女が生きてくってのは大変なことなんだ」とお藤。「頼りになるいい男を捉まえて養って貰わなくちゃなんない。そのためには男を喜ばすしきゃない。あたしだって美春だって生きるために必死なのさ」
そんなことを話しているところへ、いつの間にか裸になった美春がやって来て、掛け布団を剥ぎ、三十郎の身体に逆方向で覆い被さった(今で云う69の体勢である)。そして、三十郎の寝間着の前を開き褌(ふんどし)も引き抜いて、三十郎の男根を舐め出した。

「な、な、何だ一体。おい、お藤、やめさせろ!」三十郎がうろたえる。
「気持ちいいんだろ?やらせりゃいいじゃないか」とお藤。
「冗談じゃねえ。お前(めえ)、この娘はおれの子だって云ってたじゃねえか?」と三十郎。
「あら、嬉しいね。あんたの子だって認めてくれるんだね?」お藤の目が潤む。
「そ、そうじゃねえ。仮にお前(めえ)の云う通りだとしたら…の話だ。親子でこんなことしちゃまずいだろうが」三十郎は落ち着かない。
「と云いつつ、あんたの摩羅、立って来たじゃないの」
その通りだった。美春の小さな舌で摩羅をぺろぺろすぽすぽされ、三十郎は快感を覚え始めていた。
「御覧よ」とお藤。「綺麗なおまんこだろ、え?」
三十郎は、今まで顔を背(そむ)けて見ないようにしていた美春の12歳の割れ目を見た。汚(けが)れなくあどけない陰唇がぷっくらと盛り上がっている。
「中も綺麗だよ。開けて御覧な」お藤がけしかける。
三十郎はためらった。(子供のおまんこを見て、何が面白い?)しかし、すぐ目の前にある真っ白い割れ目を開いてみたいという誘惑に勝てなかった。三十郎はおずおずと両手を伸ばし、美春のおまんこを開いた。桜色の肉のびらびらが濡れて光っている。もう一人前の女の陰部になっているようだ。三十郎が美春の陰唇を左右に引っ張る。ぽかっと穴が開いた。男を受け入れ、精を受け止める穴だ。
「うぐっ!」美春が微かに呻いた。三十郎の摩羅が突如むくむくっ!と伸びたので驚いたのだ。美春の膣を目にした三十郎が興奮し始めたのである。

「子供でも舐めたら悦ぶかね?」三十郎がお藤に聞いた。
「悦ばいでかいね」とお藤。「悦ばせてやっとくれ」
三十郎が12歳のおまんこを舐め出す。
「ひっ!」突然自分の性器を舐められた美春が驚愕する。
三十郎は美春の可愛いおまんこ全体を舐め廻し、次第に舌の動きを陰核(=クリトリス)に集中して行く。
「ぶごご、ぶぐうー!」三十郎の摩羅を舐めながら、美春が幼い身体を衝き動かす快感に呻く。
お藤は互いの性器を舐め合う娘と三十郎を見ながら、股を広げて自分の陰核を擦る。
三十郎は指で美春の蟻の門渡りを弄ったり、膣口周辺を弄ったりする。
「あううう、あうーっ!」美春は三十郎の摩羅を口から放してよがってしまう。
「美春!駄目じゃないか、お父(と)っつぁんの珍々ちゃんと舐めなきゃ!」お藤が叱咤する。
「済んません」美春が慌てて三十郎の摩羅を口に含み、すぽすぽぺろぺろを再開する。
お藤は濡れた自分のおまんこに指を突っ込んで出し入れしている。
三十郎は母親の操り人形のような存在の美春がいじらしくなり、是が非でもイかしてやろうと、舌による陰核攻撃を激しくする。
「ひーっ!あわわーっ」美春がよがる。
三十郎は、陰核舐めを続けながら美春の締まった尻を撫で、肛門を弄くったりする。
「あっははーんっ!」美春が快感と興奮のあまりぐったりしてしまった。イっちゃったのだ。

「あんた、この子とやっていいんだよ」お藤が云う。「お初だよ?まだ生娘だからね」
「お前(めえ)、父娘(おやこ)でおまんこさせようってのか?ひでえ母親だな」三十郎が呆れる。
「色の道に親も子もないやね。この子ももうやりたい盛りになってるこったし」とお藤。
「生娘と知らなきゃやってみたい気もあった。しかし、生娘と知ったからにはやれねえな」と三十郎。
「ごじゃごじゃ云ってると萎んじゃうじゃないか、勿体ない」お藤は邪魔な美春の身体をどかし、全裸になると三十郎の上に股がり、三十郎の摩羅を濡れたおまんこに収めて上下運動を始めた。腰を廻し、捻り、上下させ、三十郎の男根をあらゆる角度から刺激する。
正気に戻った美春が、三十郎の顔の近くに這い寄って来て、三十郎の口に吸い付いた。そして、12歳の舌を三十郎の口内に差し込んで来た。
「うぉっぷ!」三十郎がたまげた。子供と口吸いする気はなかったからだ。しかし、よく考えれば、もう互いの性器を舐め合った仲なのだ。口吸いなど物の数ではない。三十郎は美春と舌を絡め合せ、垂れて来る美春の唾液をごくりと飲んだ。
「あはーっ、いいねえーっ!死んじゃうよーっ!」腰を上げ下げしながら、お藤が喚く。
三十郎がお藤の規則的な腰の動きをかき乱すように、不規則な間(ま)でお藤の体内深くに摩羅を突き上げる。
「うぎーっ!」子宮を突かれたお藤が、ずーんと深い快感を得て失神しかける。
三十郎は急速に摩羅の抽送運動をし、どっぴゅぴゅーんどぴゅーんと精液を噴き上げた。
「わぎゃーんっ!」お藤が白目を剥いて失神した。

翌朝、三人が朝飯を終え、茶を啜っているところへ、鉢巻に襷(たすき)がけ、尻っ端折りに長脇差(ながどす)という喧嘩支度のやくざが土足で踏み込んで来た。
「急場なんで御免なすって」とやくざが云った。「手前、丑目宿(うしめじゅく)の鈍兵衛。女郎屋と鉄火場を切り回して、この辺じゃちったあ知られた顔でござんす」
「何か用か?」三十郎が素っ気なく聞く。
「へえ。隠田(おんでん)の馬寅との喧嘩にお侍さんの腕が借りてえ。一緒に来ておくんなさい」鈍兵衛が腰を浮かす。
「いくらだ?」と三十郎。
「へ?」腹を空かせた野良犬のような痩せ浪人なら、すぐ随いて来ると踏んでいた鈍兵衛がずっこける。
「用心棒の給金を聞いておる」三十郎は平然と茶を啜る。
「十両出しやしょう。さ、来ておくんない」と鈍兵衛。「お神さんと嬢ちゃんも一緒に来ればいい。悪いようにはしねえ」
「この者たちは他人だ。おれとは関係ない」三十郎が茶を飲み干す。
「あんた!他人はないだろ?あたしたちも一緒に行くよ」とお藤。
「駄目だ」三十郎が突っ放す。
「じゃ、先生だけでいい。さ!」鈍兵衛が促す。
「五十両だ。びた一文負からん」三十郎は懐手したまま、動かない。
「た、高(たけ)え」鈍兵衛が腰を抜かす。
「嫌なら帰(けえ)れ。俺は隠田の馬寅とやらのところへ行く」と三十郎。
「くそ。足元見やがって。仕方ねえ。五十両出す」鈍兵衛が渋い顔をした。

その日三十郎は、鈍兵衛一家を挑発に来た馬寅一家の手下三人を斬った。馬寅一家はびびって鳴りをひそめた。鈍兵衛は大喜びし、昼間から三十郎に酒を振る舞った。三十郎は独りで呑んでいたが、何やら周囲が騒がしいのに気づいた。
「何なんだ、あの騒ぎは?」三十郎が酒の盆を持って来た三下に聞いた。
「へえ。何でも12歳の生娘の水揚げで、今夜宿場の旦那衆が競(せ)りをするんだそうで」と三下。
「なに?その娘の名は?」三十郎の酔いが醒める。
「さあ?千春とか美春とか…」三下が空の徳利を持って去ろうとする。
「その者はどこにおる?」と三十郎。
「女郎部屋のどっかでさあ。んじゃ」三下は去った。
「くそ!」立ち上がった三十郎は、大刀を手にどすどすと女郎部屋に向かった。

お藤と美春は布団部屋で借り物の女郎の衣装を選んでいた。
「お前ら、何でここにいる?」三十郎がぶっきらぼうに云った。
「何云ってんだい!」お藤が怒鳴った。「あんたにとっちゃ、あたしらは他人なんだろ?どこにいようと勝手じゃないか!」
「美春が競りにかけられるというのは本当か?」三十郎が核心に入る。
「ああ、ほんとさ。生娘は高く売れるからね。誰かにやられちゃったら二束三文だ」
「駄目だ。美春はこんな宿場の糞野郎共にはやれん!」と三十郎。
「何を云ってんの、あんた?」お藤には理解出来ない。
「お前も美春も俺のものだ」三十郎が口から絞り出すように云った。
「それって?あたしと一緒になってくれるのかい?」お藤が三十郎の足元ににじり寄る。
「ああ」三十郎が苦虫を噛み潰したように云う。
「美春!よかったね!」お藤は美春を抱きしめて涙を流した。

「先生、そりゃ駄目です!」鈍兵衛がきつねうどんを食いながら云った。「あの娘は、うちで商売するという証文に血判を押したんだ。いまさら、ただで引き取ろうなんて出来ねえ相談だ」
「身請けにはいくら要る?」と三十郎。
「二十両でさあ」鈍兵衛が油揚げを噛み切りながら云う。
「だったら、俺の給金の五十両から差っ引けばいい」三十郎がほっとする。
「でも、もう水揚げの競りの触れを出しちゃって、旦那衆も楽しみにしてるんだ。今さら、取り消すことは出来やせん」
「生娘の競りとは、いくらぐらいになるのものだ?」三十郎が聞く。
「さあて。以前14歳の娘は四十両でしたが、今度のは12歳でやんすからね。御祝儀相場で六十両行くかも知れやせん」
「うーむ」三十郎が唸った。契約金の五十両を全部吐き出しても、美春を競り落とすことは難しいようだ。「鈍兵衛。俺がたった今隠田の馬寅一家を全滅させたら競りを中止し、美春を身請け出来るか?」
「えーっ?全滅?」鈍兵衛がぶったまげる。
「馬寅一家は何人だ?新規雇いの助っ人を除いた人数は?」
「助っ人を除けば二十人てとこで…」
「お前たちの手は借りずに、俺一人でその二十人を叩っ斬る。助っ人連中は風を食らって逃げ出すだろう」
「先生、本気ですかい?」
「ああ。お藤と美春に旅支度させ、町外れの茶店で待たせておけ。仕事が済んだら、俺たちはこの宿場を離れる。お前も、競りを中止する口実が出来る」
「なある。承知しやした。うまくやっておくんなせえ」鈍兵衛が頷いた。

三十郎は単身馬寅一家に乗り込み、僅か40秒で二十人をばったばったと斬り捨てた。目にも止まらぬ早業だったので、とてもそれを筆にすることなど出来ない。馬寅一家全滅を見届けた鈍兵衛が、三十郎に向かって深々と頭を下げた。

三十郎は足弱の女二人のために篭を二つ用意しておいた。三十郎は茶屋でお藤と美春と落ち合って二人を篭に乗せ、急ぎ足で隣りの宿場に向かった。次の宿場には温泉宿が沢山あった。

嬉し涙の止まらないお藤は、美春に酒を注がせて三三九度の真似事をした。
「美春?」お藤が云った。「お父(と)っつぁんはお前とおまんこしたくておっ母さんと夫婦になったんだよ。お前もお父っつぁんと三三九度しなきゃ」お藤は盃を美春に渡して酒を注ぐ。
「おい、そうあからさまにおまんこおまんこと云うな」と三十郎。
「だってほんとじゃないか」お藤は並んで座っている三十郎の股間に手を伸ばす。「ほら、もう立ってる!美春、お父っつぁんはもう待ち切れないみたいだよ」
美春がぽっと顔を赤らめる。
「月のモノが始まるのは14か15と云ったな?」三十郎がお藤に酒を注ぎながら聞く。
「ええ。人によって違うけどね」お藤がぐびぐび呑む。
「あと二、三年か…」と三十郎。「美春に月のモノが始まるか、好きな男が出来たら、俺は諦める。その後、美春には手を出さん」
「んまあ?ほんとに?」お藤がびっくりする。
「倅を産むのはお前の仕事だ」三十郎が、またお藤に酒を注ぐ。
「てことは?あたしもやって貰えるんだね?嬉しいねえ」お藤が一気に盃を開ける。
浮かれて盃を重ね過ぎたお藤は、食事前に酔っぱらって寝てしまった。食事を済ませた三十郎と美春は空になった膳を廊下に出し、布団を敷いて、その一つにお藤を寝せた。

「よく見せてくれ」全裸の三十郎が素裸の美春を布団の上に立たせ、12歳の肉体に見入った。腕や腹や太腿、尻など、そこここに肉がつき出し、女っぽくなりつつあるが、発育途中の身体は伸びるのに忙しく、骨盤はまだ横にせり出しておらず全体にほっそりしている。胸は平らで、陰毛も生えていない。少年が女に変身しようとしているかのような時期である。三十郎はこんな少女を相手にしたことはなかった。昨日、白くぷっくらしたおまんこを目にしていなかったら、このような子供とおまんこしたいなどと思わなかったろうし、二十人のやくざを一気に斬り捨てることもなかったろう。
「お父っつぁん、まーだ?」黙って突っ立っていた美春が云う。
「もういい。おいで」三十郎が美春を呼び寄せ、膝の上で抱く。美春が自分から三十郎の顔に口を寄せ、口吸いをした。三十郎は美春の平らな胸についた乳首を撫でる。「お前、本当に俺の娘なのか?」と三十郎が聞いた。
美春がびっくりしたような顔をする。「おっ母さんは、あたいが小ちゃい時から『ちゃんは三十郎って云うんだよ』って云ってたわ」
「しかし、桑畑とか椿とかいう姓じゃなかったのか?」と三十郎。
「ううん。芋畑か茄子畑。どっちか…」と美春。
三十郎は深く詮索するのをやめた。どっちみちこの子とおまんこせずにはいられない。実の娘だろうと、他人の子だろうと、やらずにはいられないのだから同じことだ。
「あたいを可愛がって?お父っつぁん!」と美春。
「よし!」

三十郎は美春を布団に仰向けに寝せた。美春は大きく股を開いて三十郎を誘う。三十郎は12歳の幼い股ぐらに顔を寄せ、可愛い割れ目を開いて陰核を舐め出す。
「あー、ああーっ、ああーっ」早くも美春が興奮し出す。もうすぐ女になるのだという期待が興奮を倍増している。男の性器が体内に侵入して来て、それが精液を噴射するのだ。
三十郎は、これが自分の子でも他人の子でも、この娘の一生の節目になる儀式を行おうとしていることに戦慄した。この娘が愛おしいと思った。同時に、この娘を犯したいと思った。(この汚れなきおまんこに、おれの男根をぶち込む!)指先で美春の膣口を探る。そこはもうしとどに濡れていた。いつでもやれる!三十郎は身を起こして美春の股ぐらに膝を進めた。美春が、信頼する飼い主を見る仔犬のようなつぶらな瞳で三十郎を見ている。その蕾(つぼみ)を散らすことに後ろめたさを感じながら、三十郎は摩羅の狙いを美春の膣口に定めた。腰をぐいっと押す。
「あつっ!」美春が目を閉じて低く叫んだ。子供が女になった瞬間だ。
三十郎は美春の痛みを逸らすように、美春に口吸いし、乳首を刺激した。
「ぶぐうー」美春が呻く。
三十郎は12歳の身体を撫で廻した。胸から腹、腹から腰、腰から尻。同時に美春の顔中を舐め廻した。頬、耳、首、顎、目。
「あわーんっ!」美春が、愛されている悦びで性的興奮を高める。
美春の痛みが引いたと見て取った三十郎が、摩羅を押し込もうとする。12歳の肉襞が抵抗する。愛液でびじゃびじゃなのに、摩羅は進まず難渋する。三十郎は摩羅を揺すりながら一進一退させて、じわじわと美春のおまんこに潜り込ませる。
「うむぐーっ!」美春は、人生初の体内への異物の侵入に身体を引き裂かれるような恐怖を感じる。しかし、それは次第に身体の空隙を満たしてくれる満足感へと変貌して行く。

三十郎が抽送運動を始める。突き上げる腰の動きに従い、ともすれば上方に逃げようとする美春の身体を押さえつけておまんこする。きつい。きつくて気持ちがいい。これがうら若い生娘とのおまんこなのだ。女郎やあばずれ、年増などでは味わえない快感であった。
「あうー、あうーっ!」美春は自分で自分の乳首を弄くってよがる。
三十郎は腰を右旋・左旋させ、互いの恥骨を摺り合わせる。
「わぐーんっ!」美春が身をのけ反らせ、腰を突き出してよがる。
三十郎は、まだ月のモノもない少女に欲情し、そのおまんこに射精しようとしている。昨日までは考えもしなかった異常なことだった。だが今はその異常さに興奮している。この世におぎゃあと生まれてたった12年の小娘と、もう40に近い自分が性を交えている。しかも、相手はただの小娘ではない。他人かも知れないが実の娘かも知れない少女なのだ。こんな性交は褒められるものではないだろうが、この興奮はどうだ。この興奮と快楽を知らずに死なないでよかった…と三十郎は思った。三十郎は激しく腰を廻し、上に下にと突き動かした。
「ぎゃわわーんっ!」美春が身体を震わせながらイった。
「むむーっ!」三十郎が、12歳のおまんこにどっばーんっ、どばばーんっ!と射精した。

「お父っつぁん?」しばらくして美春が云った。「月のモノが始まっても、お父っつぁんとあたいでおまんこ出来るわよ?」
「え?どういうことだ?」三十郎が訝る。
「あたいとおまんこして、お父っつぁんはあたいの口に精を出すか、おっ母さんのおまんこに出せばいいじゃない?」と美春。
「うーむ。そういう手があったか」三十郎は、可愛い美春の身体を撫で擦り、口吸いした。

「あら?」お藤が目を覚ました。「あんたたち、もうやっちゃったの?」
「おっ母さん、あたいお父っつぁんにイかして貰ったわ」美春が母親に抱きつく。
「まあ、よかったねえ!」お藤が目を細める。「で、あんた?」お藤が三十郎に向き直る。「これからも美春とおまんこしたきゃ、どっかで落ち着いて暮らさなきゃ、ね?」
「それだ」と三十郎。「俺も考えた。用心棒稼業は浮き草だ。俺は浮き草人生から足を洗って、お前たちとどっかで暮らそうと思う」
「んまあっ!嬉しいじゃないのさ!で、一体、どこで?」お藤が小躍りする。
「この先の黒澤藩が幕府の密偵に狙われ、取り潰されようとしている。それを救ってやれば、あるいは仕官の道が開けるやも…」
「んまあっ!凄いわ、あんた!」お藤が大喜びする。
「しかし、そうなったらお前は武家の女房だ。俺を『あんた』呼ばわりは出来んぞ」
「云うには及びませぬ、殿様。わらわも美春もせいぜい言葉に気をつけまするでござりまする」とお藤。
「やめてくれ!蕁麻疹が出る」三十郎がぼりぼり頭を掻きながら悲鳴を挙げた。




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