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08. 子貸し摩羅貸しつかまつる

天和元年、将軍徳川家綱の時代の話である。

木曾路の手籠宿(てごめしゅく)付近を北へ向かう、30代半ばの浪人がいた。浪人は浪人笠(深編み笠)をかぶり、頑健そうな体格で埃にまみれた袴姿。一分の隙もない歩み方で、前後左右を鉄板で覆った奇妙な乳母車を押していた。だが、その中に子供は乗っていない。その乳母車には幟(のぼり)が立っていて「子貸し摩羅貸しつかまつる」と大書してあった。浪人と行き交う旅人たちのうち、字の読めぬ者は空っぽの乳母車に怪訝な顔をし、字の読める者は「摩羅を貸す」という部分を見て顔を顰めたり、「侍にあるまじき…」という風情で浪人を睨みつけながら通り過ぎた。

と、そこへ反対に南へ向かう一人の浪人者がやって来た。何と、この浪人も妻折笠をかぶって空の乳母車を押しており、幟を立てていた。珍しいこともあればあるものである。ただし、こちらの浪人は、小柄ですらりとした体型にこざっぱりとした羽織袴姿であることと、さらに幟の文字が「子貸しまん貸しつかまつる」と書かれている点が大きく異なっていた。

この両者、大道の真ん中でまさにすれ違わんとしてぴたと同時に停止した。埃まみれの浪人が編み笠を上げて他方の浪人を見据え、さらに顔を上げて幟の文字を読んだ。こざっぱりした羽織袴の浪人は顔を伏せたまま静止している。
「“まん貸し”ということは…」と埃まみれの浪人が口を開いた。「お主、女性(にょしょう)でござるか?」と云いつつ、浪人が編み笠を取った。げじげじ眉に長いもみあげ、無精髭が勇ましい顔つきである。
「仇討ち道中の途次ゆえ、男装して大小を手挟(たばさ)んでおりまするが、私めは備前岡山藩の剣術指南役・早乙女主水(さおとめ・もんど)の一女・あけびと申します」20数歳と思しきあけびも編み笠を取って、軽く一礼した。長い髪を頭の上でまとめて結っている。妻折笠はその髪を隠すためらしい。顔に化粧っ気はないが、切れ長の眉、大きな瞳、つんと尖った鼻、肉厚の唇が、紛れもなく女であることを主張している。
「ふむ。して御身(おんみ)の仇とは誰か、お聞かせ願えるかな?」
「裏柳生総帥・柳生劣堂」とあけび。
「なんとっ?」埃まみれの浪人が驚く。
「そういうあなた様は狼 一刀様。でしょう?お子が見当たらぬゆえ、勘違いかも知れませぬが」
「いかにも、拙者は元公儀媒酌人・狼 一刀でござる」
「え?公儀介錯人では?」あけびが聞き咎める。
「媒酌人でござる。大名や旗本の政略結婚に際し、徳川家に都合のいいように縁組させる役目でござった。しかし、お上の信任厚い拙者を柳生一族が妬み、お役目を奪い取らんとして卑劣な策謀によって拙者に濡れ衣を着せ、一家断絶を図って妻を惨殺。我ら親子の命をも執拗に狙い続けておる」狼一刀は怒りに拳を震わせた。
「私の父も裏柳生の策に乗って非業の死を遂げました。助太刀をした夫も共にあえなく…」あけびが眉を曇らせた。「父は密かに私に剣の道を教えてくれておりました。私はそれを役に立て、劣堂に怨みの一太刀を加えて死ぬる覚悟なのです」

「それは近頃まことに見上げたる御心底。しかし、互いに同じ相手を敵(かたき)とする我らが、このように辺鄙な山の中で出会うというのは奇遇でござるな」と一刀。
「まことに」とあけび。「で、一刀様のお子はどちらに?」
「鯛五郎は、宿場外れの念仏堂に待たせており申す」
「んまあ!」あけびが驚く。「わたくしの娘・綾乃もその念仏堂に…」
「なんと!」今度は一刀が驚く番だった。奇遇が二つも重なったことになる。「あけび殿、今宵の宿はいずこかな?」
「旅籠賃を節約するため、その念仏堂でと…」あけびが恥ずかしそうに云う。
「実は拙者もそう考えておった。では同道いたそう」一刀が方向転換して、乳母車を宿場に向ける。
乳母車を押す二人の浪人。奇妙な光景であった。しかも、その乳母車には「摩羅を貸す」、「まんこを貸す」と大書した幟が立っている。異様ですらあった。

「卒爾(そつじ)ながら、伺い申す」歩きながら一刀が尋ねた。「その幟の文言(もんごん)まことか?」
「お恥ずかしゅうございます」あけびが唇を噛む。「路銀にも事欠き、食って行くため春をひさいでおります」
「御身ほどの器量なら高く売れるでござろうの…」と一刀。
「貧しい百姓や雲助には手の出ぬ値、一回二十両申し受けております」
「ふむ。またも奇妙な暗号じゃ。拙者の摩羅も一回二十両頂戴しておる」
二人は顔を見合わせて笑った。 「拙者は後腐れないからいい」と一刀。「が、御身の場合、身籠ったらどうされる?どんどんややこが増えてしまうではござらぬか?」
「大丈夫です」あけびが云う。「魚の腸(はらわた)を男のモノにかぶせます。孕むことも、悪い病を貰うこともありませぬ」
「これはしたり!左様な手段があったとは!」一刀が感心した。

あけびが茶店で娘・綾乃ちゃんのために五平餅を買おうとした。一刀は、鯛五郎の分も注文し、まとめて払った。

念仏堂の扉を開けた一刀がぶったまげた。12歳の鯛五郎と10歳見当の綾乃ちゃんが真っ裸でおまんこしていたのだ。
「き、貴様、何ということを!」一刀が息子の髷を掴んで引っ張る。
「いててて!ちゃん、やめてーっ!」鯛五郎が悲鳴を挙げる。鯛五郎の摩羅が綾乃ちゃんのおまんこからすぽんと抜ける。その摩羅は綾乃ちゃんの愛液でてらてら光っている。
「こんな幼い綾乃ちゃんを犯すなど言語道断!貴様の首を刎ねてやる。表へ出ろ、狼家の恥曝しめ!」一刀が鯛五郎の裸の尻を蹴る。
「犯したんじゃないやい。二人で相談してやったんだい!」と鯛五郎。
「嘘を申すな!さ、出ろ!」と一刀。
「お待ち下さい!」あけびが間に入る。「嘘かまことか、綾乃に云わせましょう」
「まことです」全裸の綾乃ちゃんが云った。綾乃ちゃんはおかっぱ頭に母親譲りの大きな瞳にめくれ上がった厚い唇の可愛い少女。「お喋りしていて、母上はまんこを貸し、鯛五郎さんのお父様は摩羅を貸していると知りました」
「それがどんなものなのか、二人ともやってみたいと思って…」鯛五郎が付け足す。
「何と…」と一刀。
「まあ」とあけび。

「あけび殿、倅の不始末をお許し下され」と一刀。
「一刀様。二人が相談ずくでやったことゆえ、鯛五郎ちゃんだけの責任ではありませぬ」とあけび。
「あけび殿。御身のおまんこの値は二十両と伺った。綾乃ちゃんはいかほどか?」と一刀。
「さあ?考えたこともありませなんだが、蕾(つぼみ)が開いて16になるまでは十両ぐらいかと…」
「では」懐から財布を取り出した一刀が小判をあけびに渡す。「これをお納め下されい」
「いえ、そんな、一刀様」辞退しようとしたあけびが小判の数に驚く。「二十両ございますが?」
「半分は拙者の分じゃ。綾乃ちゃんとおまんこさせて貰いたい」と一刀。
「えーっ?」とあけび。
「えーっ?」と鯛五郎。
「えーっ?」と綾乃ちゃん。
「裏柳生の配下の刺客どもに日々命を狙われ、明日をも知れぬそれがし」と一刀。「もとより死は覚悟の上なれど、これまで綾乃ちゃんのような少女とおまんこしたことがないことに気づき申した。このままでは死んでも死に切れぬ。一回やらして貰いたい。どうかな、綾乃ちゃん?」一刀は綾乃ちゃんのあどけなく可愛い顔、平らな胸にちょんちょんと並ぶ乳首、毛の無いもっこりしたおまんこに見入って、涎を垂らした。
「いいよ、小父さん」と綾乃ちゃん。

「ちゃん!ずるいや!綾乃ちゃんを取ろうなんて!」勃起した摩羅をなだめながら鯛五郎が抗議する。「おれの摩羅はどうしてくれんのーっ?」
「うるさい。お前はせんずりかいてろ」一刀は息子を無視する。
「そんなー!」鯛五郎が地団駄踏む。
「一刀様」あけびが受け取った小判の半分を一刀に差し出す。「私が鯛五郎ちゃんを買いましょう。十両で」
「えーっ?」と一刀。
「えーっ?」と鯛五郎。
「えーっ?」と綾乃ちゃん。

一刀とあけびが全裸になった。一刀は左の板壁に大刀を立てかけていつでも抜刀出来るようにし、油断なく念仏堂の扉に面して座りながら綾乃ちゃんを呼び寄せた。綾乃ちゃんの幼い裸の身体を抱き、乳首やお尻を撫で廻しながら口吸いをした。綾乃ちゃんは一刀の思いがけぬ行為に、お尻をもぞもぞさせたが、舌を絡め合い舐め合うとえも云われぬ興奮が得られることに気づき、積極的に一刀と舌のじゃれ合いを始めた。一刀は僅か10歳の少女との口吸いに異常な興奮をつのらせ、幼い少女とおまんこする期待に猛々しく勃起した摩羅をぴくぴくさせた。

あけびも、裸身の左に身の回りの物を入れた大きい風呂敷包みを置いて、それに大刀を斜めに立てかけ、一刀同様、扉を向いて位置した。あけびは鯛五郎を招き寄せ、膝を突いた自分の顔の前に立たせて、鯛五郎の摩羅を舐め出した。
「うわーっ、気持ちいいーっ!」鯛五郎が感激する。大人の女が自分の摩羅を舐めてくれるとは!「うほーっ!たまんねえ!」
鯛五郎の声で母のやっていることを目にした綾乃ちゃんは、自分も一刀を立たせてその太く長い摩羅を舐め出した。
「うむむーっ!」ここまで期待していなかった一刀が、綾乃ちゃんの小さな舌で亀頭周辺をぺろぺろされる快感に呻く。柳生劣堂のことなんかもう忘れてしまいたくなる。
あけびは鯛五郎を床に寝せ、その摩羅に魚の腸(はらわた)をかぶせた。鯛五郎の上に股がったあけびは、垂直に立てた摩羅の上に静かにおまんこを下ろして行く。
「おおお!」大人の女との性交に鯛五郎が興奮する。ぬるぬる湿ったおまんこに包まれる心地よさにうっとりしていたが、ふと気づくと目の前で熟し切った豊かなおっぱいがぶらんぶらんと揺れている。鯛五郎は両手を伸ばしてあけびの乳房を掴み、押したり揉んだり、乳首をこちょこちょしたりする。
「あうーっ!あはーん!」あけびがよがる。

一刀は、このままでは綾乃ちゃんの尺八でイってしまいそうなので(それは息子やあけびの手前、恥ずかしい)、急遽綾乃ちゃんの身体を横たえ、その股を開かせておまんこを舐め出す。
「あうーっ!」綾乃ちゃんがよがる。
一刀は綾乃ちゃんの10歳の割れ目を開き、曝け出された粘膜を上に下にべろべろべろーんと舐める。
「あうあうあうーっ!」綾乃ちゃんが盛大によがる。
一刀は最前まで息子の摩羅が入っていた綾乃ちゃんの膣に指を入れて出し入れする。
「あひーっ!」綾乃ちゃんが最高によがる。
一刀の指先がぬるぬるになった。綾乃ちゃんのおまんこが摩羅を招(よ)んでいるのだ。一刀は綾乃ちゃんを四つん這いにさせ、尻の方から猛り立った摩羅をおまんこに押し当てる。
「ひーっ!」綾乃ちゃんは、鯛五郎の倍も太く長い摩羅を押し当てられて恐怖する。その摩羅は綾乃ちゃんの膣壁を押し分け、ずぶずぶと侵入して来る。綾乃ちゃんは、擂り粉木を体内にぶち込まれたように恐れ戦く。
一刀は10歳のまんこのきつさに驚いていた。愛液まみれになっていてさえ、押しも引きもままならぬ。しかし、押せば快感、引いても快感である。(こらええわ!)と一刀が綾乃ちゃんのおまんこに惚れ込む。少女を脅(おびやか)さぬよう、少しずつ摩羅を突っ込んで行く。(入った!)ぴっちりと幼い膣壁に摩羅全体が捉えられる。何たる快感、何たる充足感。一刀が初体験に酔いながら抽送運動を始めようとしたその時…。

「殺気!」一刀が低く呟いた。
「え?」あけびが官能の世界から蘇り、カッと目を見開く。
一刀は綾乃ちゃんのおまんこから摩羅を引き抜こうとするが、きつくて抜けない。一刀の左手が壁に立てかけた大刀に伸びる。あけびの左手も風呂敷包みの上の大刀に伸びた。
だばーんっ!と念仏堂の扉が壊れるほど乱暴に開かれ、天蓋(筒型の深編み笠)をかなぐり捨てた虚無僧が二人、ぴょーんっ!と宙を飛んで一刀とあけびに「でやーっ!」と切り掛かって来た。綾乃ちゃんと性器を結合したままの一刀の右手が大刀にかかったかどうか目にも止まらぬ一刹那、最初に飛び込んで来た虚無僧が胴を一刀に両断されながら「ぐあーっ!」と叫んで奥の板壁にずしーん!とぶち当たって死んだ。あけびも鯛五郎とおまんこしたまま大刀の鞘を払って二人目の虚無僧を斜め上に斬り上げた。この虚無僧も「ぎゃあーっ!」と云いつつ宙を泳いで最初の虚無僧の上に折り重なって息絶えた。一刀は血糊に濡れた大刀を右脇に置き、綾乃ちゃんとのおまんこを再開した。腰をへこへこさせたり、ぐりぐり廻したりして、10歳のおまんこを堪能する。あけびも血刀を床に置いて、鯛五郎の摩羅を入れたおまんこを上下させる。どちらの親子も冥府魔道の世界に生きており、殺戮と血しぶきなどに動ずることはないのだ。

一刀は後ろから綾乃ちゃんの乳首に手を廻して弄くる。もう一方の手を綾乃ちゃんの陰核に伸ばして刺激する。
「あうあはーんっ!」綾乃ちゃんが興奮して尻を突き出す。
一刀が抽送運動を早める。
「うー、あー、あうあ、いひー、わぐあー」綾乃ちゃんが生まれて初めて性の絶頂に登り詰めようとしている。

あけびは上体を前傾させて鯛五郎に覆い被さった。鯛五郎の口先に柔らかいおっぱいが垂れ下がる。鯛五郎は飢えた赤子のように、あけびの乳首にしゃぶりつきちゅうちゅうと吸う。
「いいわーっ!」あけびが叫んで、尻を激しく上下させる。
「ぶぐぐーっ!」乳首を頬張っている鯛五郎に断末魔が迫る。
あけびが肛門をすぼめて鯛五郎の摩羅を締め上げる。
「ぶはーっ!」ぴゅぴゅぴゅぴゅーんっ!鯛五郎があけびの体内に精液を噴き上げた。
「あっははーんっ!」追いかけてあけびもイった。

一刀は両手で綾乃ちゃんの腰を押さえ、奔馬の勢いで綾乃ちゃんのおまんこに摩羅を突き立てていた。
「おお、むーん、ああーん、あわーんっ!」綾乃ちゃんが可愛い口から涎を流しながらよがる。
一刀は汗みどろで抽送運動を急速にする。
「ぎひーっ!死ぬーっ!」綾乃ちゃんがイった。
「むむーっ!」どぴゅどぴゅぴゅぴゅーん!一刀が10歳のおまんこに射精した。

衣服をつけた一刀は、虚無僧たちの死体を堂の外に引きずり出した。
「鯛五郎。こいつらの懐を調べろ」一刀が命じた。
「あいよ、ちゃん」鯛五郎が慣れた手つきで死体の懐を探る。
裏柳生は財力に物を云わせ、配下の刺客に破格の路銀を与えるのが常であった。一刀はそれをあけび母子に与えようとしたのだ。
「ちゃん?これ、何?」鯛五郎が細い竹の筒を差し出した。蓋があるが水筒ではない。鯛五郎が、竹筒から一枚の紙を引き出した。
「?」一刀が紙を受け取って読む。「鯛五郎!堂の屋根に上がって外を見張れ。変わったことがあったら知らせろ」一刀が命じた。
「ちゃん!一杯狼煙(のろし)が上がってるよ!あ、また一つ!あ、また一つ」
「あけび殿」一刀が云った。「これを読まれよ」
「は?」あけびが渡された書類を読む。「えーと、『総帥に万一ある時、日本全土に狼煙上がるべし』どういう意味ですか、これ?」
「劣堂が死んだのです。拙者も御身も、もう標的を失ってしまったわけだ」一刀が肩を落とす。
「そういうことですか…」あけびは虚ろな顔で云い、寄って来た綾乃ちゃんを抱きしめた。

もう刺客を恐れる必要がなくなった四人は、刺客たちから巻き上げた銭で近くの温泉に泊まることにした。一刀は家族風呂付きの離れ家を選び、四人水入らずで温泉に浸かった。あけびも綾乃ちゃんも長い髪を洗った。
鯛五郎が歌を唄った。「♪いい湯だな、いい湯だな、湯気が天井から、しとしとぴっちゃんしとぴっちゃん」

「一刀様。御酒(ごしゅ)など召し上がっていて下さいまし。私はちょっと出て参ります」風呂から出た後、また男装したあけびが云った。
「夜道は危ない。拙者も参ろう」一刀が腰を浮かす。
「いえ、大丈夫です」あけびが大小を腰に差しながら微笑む。「では、行って参ります」

小一時間経った。食事を終えた子供たちはもう畳の上で寝入っていた。部屋の襖が静かに開けられた。色っぽい着物を着た妖艶な美女が小笠原流でするりと入って来た。
「あいや、お女中!部屋違いではござらぬかな?」盃を口に運ぶ手を止めて一刀が声をかけた。
「ふふ」美女が含み笑いをした。「一刀様、あけびです」
「えっ?うっそー!」一刀が驚いた。
「大小を質屋に売り、その金で着物と帯を買い求め、髪結いにも行って参りました」あけびがしなを作りながら云った。
「なあるほど。しかし、変われば変わるものでござるな」一刀が惚れ惚れとあけびを見つめる。

「一刀様。お願いがございます」あけびが一刀の盃に酒を注ぎながら云う。
「ふむ?改まって一体何でござる?」と一刀。
「一刀様の御胤(おんたね)頂戴致しとうございます」とあけび。
「何?」一刀が盃を持った手を凍り付かせ、口をあんぐりさせる。
「御胤を何卒私の体内に…」あけびが頭を下げながら云う。
「魚の腸(はらわた)無しで?」
「生で」あけびが頷く。
「し、しかし、何ゆえ?」一刀が解せぬ顔をする。
「憧れの剣豪のお子が欲しいだけです。それとも、穢(けが)れた私のおまんこはお嫌か?」あけびが縋るような目で云う。
「滅相もない。魚の腸(はらわた)でやらせて来た御身のおまんこ、寸毫も穢れてはおらぬぞ」と一刀。
「まあ!嬉しゅうございます」あけびが嬉し涙を流す。
「しかし、その話、われらが夫婦(めおと)になるのが前提では?」一刀が警戒する。
「なりませぬか?」あけびが切ない顔をする。
「それがしが御身と夫婦(めおと)になると、綾乃ちゃんとの父子相姦罷り成らぬと申されるであろう」一刀があけびの顔色を窺う。
「いいえ、そのようなことは申しませぬ。私も鯛五郎ちゃんとやればお相子ですわ」とあけび。
「おおっ!では一家四人で仲良く楽しめるわけでござるか。うししでござるな」一刀がにんまりした。




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