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06. 早漏にて候

井坂伊織(20歳)は城代家老の娘・千鳥(18歳)と幼馴染みで、ここ数年は相思相愛の仲でもあった。井坂伊織は武芸にも秀でていた上に、その才によって現在の御納戸役としての職を遥かに越えて出世するであろうことは衆目の一致するところだった。そして、井坂伊織に率いられた数名の若侍たちが、藩の重役数名の汚職を糾弾し、重役たちの自決や閉門へと追い込んだことは大きな殊勲となり、千鳥の父の城代家老が伊織と娘との結婚を快く許す契機となった。

「伊織様っ!あんまりです!」新婚初夜を三日も過ぎた頃、千鳥が口を尖らせて云った。千鳥は丸顔に大きなくりくりした目、厚く大きな唇が特徴の可愛い女性。本来なら、妻は一家の主のことは“旦那様”と呼ぶべきなのだが、千鳥はまだその呼び方に慣れていない。千鳥はおまんこから漏れる伊織の精液を懐紙で拭き取り、湯文字(腰巻)をつけ、白絹の寝間着を着て布団の上に正座した。「もうこれで三日目ですよ?最初の日はまあ、初めてだから仕方ないかと思ってました。でも、それが三日も続くなんて!」
「何のこと?」と伊織。
「『何のこと?』じゃありませんよ。あなたの早漏のことですよ!」と千鳥。「いつも三擦り半じゃありませんか!自分だけいい思いして、あたくしは置いてきぼり。冗談じゃありませんよ!」
「えーっ?女もいい気持ちになれるの?」何も知らない伊織。
「当たり前です!痛い思いをしてお産するだけだったら、女は誰もおまんこなんかしませんって!」と千鳥。
「そうだったのか。知らなかった」と伊織。
「明日の夜も三擦り半だったら、あたくし、もうおまんこは御辞退いたします。左様お心得遊ばしませ」千鳥が宣言した。
そして、四日目も三擦り半だった。

「伊織殿、どうされた?ずいぶんとしょんぼりされている御様子?」ある日、伊織の母・浪江(36歳)が云った。母親であっても、井坂家の当主である伊織に対しては敬語で話すのが当時の習わしだった。浪江はお歯黒に引き眉をした年増であるが、年は取っても肥えることもなく、未だ才色兼備の女性である。数年前に夫に先立たれた上、この度は千鳥に主婦の座を明け渡したため、ひたすら孫の顔を見ることだけが浪江の願いだった。
「母上、何でもありませぬ。お気遣い召さるな」伊織が云った。
「この母に申せぬところをみると、千鳥殿と夫婦喧嘩でもされたか?」浪江が追及する。
「いえ、つまらぬことです。どうかお気遣いなく」
「伊織殿?夫婦喧嘩などしている場合ではありませぬぞ?この母の願いを存じておるなら」
「はあ…」伊織は孫を抱くのが母の生き甲斐であることを百も承知している。
「さ、わけをおっしゃい!喧嘩のわけを!」浪江が伊織の顔を覗き込んだ。

伊織は夫婦の秘め事、そして嫁に詰(なじ)られた自分の拙い性技などについて母親に話したくはなかった。しかし、孫欲しさの一念で厳しく迫る母親の追及を防ぎ切れるものではなかった。
「早漏っ?」浪江が驚いた。
「しっ!母上、そんな大声出さないで!」伊織がおろおろする。侍女たちや家来たちに聞かれたくない言葉であった。
「早漏であろうと遅漏であろうと、子は出来ます。構わずおやりなさい!」浪江が勝手なことを云う。
「そうはいかぬのです。千鳥は自分も快楽を味わえぬのなら、痛いだけのお産などご免だと申しておるのです」
「ははあ!」浪江が合点した。「千鳥殿のお母上か乳母殿が知恵をつけたに相違ない。つい先達てまで乙女の身であった千鳥殿が、交合で快楽を得られるなどと知ってはおらぬ筈」
「母上?わたくしはどうすればいいでしょう?」伊織が情けない声で云う。「このままでは母上に孫の顔を見せることは叶いませぬ」
「この母に任せなさい。伊織殿、実はそなたのお父上も実は三擦り半だったのです」と浪江。
「えーっ?」伊織がたまげる。
「ですが、そなたのお父上は立派にそれを克服なさいました」
「そ、それはどのような方法で?」伊織がずずっと身を乗り出す。

「町の薬屋へ人をやり、痛和散を購(か)い求めなさい」と浪江が云った。
「母上!痛和散は衆道(男色)のための閨房薬ではありませぬか!」伊織が憤然とする。「妻に嫌われたわたくしには衆道しかないと?」 痛和散はトロロアオイの根を粉末にし、さらに紙状にした製品で、くちゃくちゃ噛んでネバネバになったら肛門に塗布するもので、今の潤滑ゼリーの前身である。
「滅相もない、衆道などと」浪江が否定した。「この母がそなたの早漏を癒して見せましょうほどに、ともかく痛和散を早う」
母親の云いつけには逆らえない。伊織は使用人の一人を使いに出し、痛和散を購い求めた。

「母上。この痛和散をどのように用いるのです?さ、お教え下さい」伊織が痛和散をくちゃくちゃ噛みながら母の部屋を訪れて尋ねた。
「おお。手に入りましたか」浪江が襖や障子を閉め切りながら云う。「では、袴と褌をお取りなさい」
「えーっ?」伊織が尻込みする。「母上にわたくしの一物を見せるなど…」
「大事の前の小事。恥ずかしがっている場合ではありませぬ」浪江は息子の前に座る。
「…と云われましても」伊織は恥ずかしかった。しかし、早漏は退治しなければならない。伊織は意を決して袴と褌を取り去った。陰茎はだらんと垂れ下がっている。
「まあ、若いのにずいぶん大人しいこと」と浪江。
「わたくしを産み、育てて下さった母上の前で勃起するなど、もってのほか。立ってはならぬ筈」と伊織。
「それでは早漏治療になりませぬ。どうあっても立たせねば…」浪江が思案する。
「無理です、母上」伊織が畳の上から褌を取り上げ、着用に及ぼうとする。
「お待ちなさい!」浪江が止める。
伊織がふりちんで褌を持ったまま身体を凍り付かせる。

「そなた、わらわのおっぱいが好きでしたね?」と浪江。「確か、七つになってもしゃぶりたがって閉口したものです」
「…」伊織が顔を赤らめた。自分でも覚えていた。しかし、それは母親への甘えからであって、性的なものではなかった。
「ここに手を入れ、もう一度母の乳房を撫でてみりゃ?」浪江が腕を上げ、袖口を指し示す。
「ほ、ほんとですか?母上?わたくしを揶揄(からか)っておいでなのでは?」伊織が二の足を踏む。
「母は本気ですぞ?さ、早う!」浪江が促す。
「母上がそう云われるのであれば、やむを得ませぬ。ご免」伊織は褌を放り出し、手を母親の着物の袖に突っ込み、じわじわと胸の方に廻す。熟れ切った浪江の豊かな乳房を掌で包む。それは幼い自分がちゅうちゅう吸ったおっぱいである。伊織はうっとりした。伊織は母の乳首を弄くった。それは18歳の妻・千鳥の乳首に較べると、太く逞しかった。その乳首が勃起し始めた。
「いい気持ちじゃ。もっと揉んでくりゃれ」浪江が云い、手を伸ばして息子の男根に触れる。
母親に陰茎を掴まれた伊織はびっくりした。その陰茎はもはやうなだれておらず、むくむくと起き上がり始めていた。「母上!」伊織は母親の乳房を揉み、圧し、乳首を弄った。伊織の陰茎は完全に勃起した。

「よろしい」息子の陰茎を握り締めながら、浪江が云った。「では痛和散をこれに塗りなさい」
「はあ」伊織はもっと母親の乳房と戯れていたかったが、渋々母親の着物から手を引っこ抜く。そして、口に含んで噛んでいた痛和散を陰茎に塗りたくった。
「そのようにすれば交合時の女陰の感じが得られましょう。五本の指で擦りなさい」と浪江。
「おお母上、これだとまこと千鳥のおまんこにそっくりです。ああ、いい気持ち…」伊織が興奮する。
「そなたがそらで唱えられるお経は何じゃ?『心経』か?」と浪江。
「はい、母上。『心経』しか存じませぬ。それが何か?」
「手でそれを擦りながら『心経』を唱えなさい。初めから終いまで」
「えーっ?」伊織が呆れる。自慰しながらお経を唱えるとは、不思議な取り合わせである。しかし、真剣な母の言に押され、伊織は『般若心経』を唱え出した。「仏説摩訶般若心経観自在菩薩行深般若波羅密多時照見五蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不異色色即是空空即是色受想行識亦復如是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳鼻舌身意無色声香味触法無限界乃至無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死亦無老死尽無苦集滅道遠離一切顛倒夢想究竟涅三世諸仏依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜多是大神咒是大明咒是無上咒是無等等咒能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜多咒即説咒曰羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆呵般若心経」

「お見事!」浪江が云った。「三擦り半でなかったではありませぬか。長いとは申せぬまでも、早漏と誹(そし)られる謂れはとんとありませぬ。立派なものです!」浪江が誇らしげに云った。『般若心経』は早めに唱えて三分、ゆっくり唱えれば五分である。
「ほんとですね!自信がつきました。母上、ありがとうございます!」
浪江がにっこり微笑んだ。

その夜、伊織は千鳥を説得しておまんこした。必死に『般若心経』を唱えたが「色即是空」の辺りで射精してしまった。千鳥はぷんぷん怒った。

「母上。やっぱり駄目でした」翌日、伊織が母に報告した。
「ふむ…。伊織殿、そなた、千鳥殿を裸にした後、交わるまでにどのようなことをされておるのか、云ってくりゃ?」と浪江。
「えーと、口吸い(接吻)をしばらくしまして、乳房を揉んだり撫でたりします。千鳥の女陰が濡れて来たらぶすりと…」と伊織。
「あ、それはなりませぬ。そこでぶすりは早過ぎますぞ」と云いつつ、浪江が着物の裾をめくり、湯文字(腰巻)もめくって陰部を曝け出した。
「は、母上っ!」伊織は母の気が狂ったのか思った。息子の前で母親が女陰をあらわにするとは!
「母は、そなたの早漏を治すためなら何でもする覚悟なのです」そう云いつつ、浪江は畳の上に仰向けになり、大きく脚を開いた。「さ、お舐めなさい!」
「えーっ!そこを?」伊織がぶったまげた。
「不浄だとお思いか?舐められませぬか?」浪江が迫る。
「い、いえ!母上の女陰ならば不浄ではありませぬ!」伊織が精一杯云う。
「よいか?愛しい千鳥殿の女陰と思いなされ。さあ、お舐め!」と浪江。
「ははっ!」伊織が母が広げた両脚の間に這いつくばり、割れ目を舐め出す。
「もっと上、もっと上です。そ、そこ!そこは陰核(=クリトリス)と云って、女の急所です。そこをぺろぺろしたり、つんつん弾いたり、舌先で圧したりしなされ。あっははーんっ!」指南役の浪江がよがってしまう。「で、そなたが陰茎を入れるところを触り、濡れているかどうか確かめよ」
「濡れております、母上」伊織が報告する。
「されば、指二本ほどを入れ、中を隈なく触りまくるのじゃ。うおほほーんっ!」
伊織はしばらく母の陰核を舐め、膣内の肉襞を刺激しまくった。
「おおお、うおほほーんっ!」浪江が夫亡き後、久し振りの性刺激に酔った。「いいですか?女の身体はすぐには燃え上がれぬものなのです。木の棒を枯れ木に押し付けてぐりぐり揉んで火を起すように、じっくりじわじわとやらなくてはなりませぬ。そなたが千鳥殿を愛しいと思えば出来る筈です」浪江が起き上がり、身仕舞いを正しながら云った。
「分りました!母上っ!やってみます!」伊織が喜び勇む。

その夜、伊織は千鳥を説得した。ちゃんとおまんこも舐めた。しかし、『心経』の「無限耳鼻舌身意」の辺りで我慢出来なくなってしまい、千鳥を怒らせた。「もう二度とおまんこしない!」と千鳥が怒鳴った。

「母上、また駄目でした」伊織が首をうなだれて云った。
「伊織殿。床を延べなさい。敷き布団だけでよろしい」そう云いながら、浪江は帯を解き、着物を脱ぎ、肌襦袢も湯文字も取り去って全裸になった。年増の寡婦ではあるが、まだ36歳。江戸時代は知らず、現代であればまだまだ現役の熟女である。真っ白い肌、脂の乗った肉、出る所がちゃんと出た肉感的な身体つきをしている。
布団を敷き終わった伊織が母を振り返って唖然とした。母親は全裸だった。
「そなたも脱ぎなさい。こういうことは畳の上の水練では埒が明きませぬ。実際にやりながら教えましょうほどに」と浪江。
「母上っ!ほ、本気なのですか?」伊織が身体を強ばらす。
「そなたの早漏を治すためなら、この母は何でもすると云うたのをお忘れか?」浪江が布団の上に座る。
「な、なんか恐いような気がいたします」と伊織。
「馬鹿な!母はそのような柔弱な男子を生んだ覚えはありませぬぞ」浪江が突っぱねる。
「ほ、ほんとによろしいのでしょうか?わたくしが母上にややこを孕ませたりはしませぬか?」伊織が案ずる。
「大丈夫。もうその時期は過ぎましたゆえ」と浪江。

母と息子は布団の上に膝立ちして抱き合った。母が子に口吸いする。母の舌が子の口にぬるりと滑り込み、子の舌を舐め廻す。伊織は両手で母の両の乳房を揉んだり押しつぶしたり、たぽんたぽん揺すったりした。浪江は口吸いをしながらさりげなく息子の陰茎に触る。
「母上?無理です。生みの親の母上と交わるなど、神仏の祟りがありはせぬかと…」伊織が勃起しない云いわけをする。
「肉親同士の交わりは神代の昔からあったこと。祟りなど聞いたこともありませぬ」浪江が一蹴する。
「父上に申し訳ない気持ちもいたします」と伊織。
「お父上は孫を作らぬそなたにこそお怒りでしょう。もう誰の女でもないこの母の身を、そなたの早漏治療に役立てることは褒めて下さる筈。余計なことを案ずるでない」うじうじしている息子に焦れ、浪江は伊織を立たせると縮こまっている陰茎を舐め出した。
「母上っ!」それは妻である千鳥でさえやってくれない性戯であった。伊織は母の愛に感動した。こうまでしてくれる母が愛しいと思えた。相手を愛しいと思う情念は、相手と身体を一つにしたいという欲求を生む。男の場合、相手が母であろうが叔母であろうが妹であろうが無関係であり、相手の体内に精液を噴射しないではいられなくなる。伊織の男根がむくむくと勃起し始めた。伊織は激情に駆られて母親を押し倒し、その股ぐらに膝を突き、母親の身体に覆い被さった。
「それでこそ、日本男児!」息子に乗っかられた浪江が息子を鼓舞した。「入れなさい!そなたがおぎゃあと出て来た産道に、立派に成長した男根をぶち込みなさい!」

伊織はわななく手で猛り立つ男根を押さえ、母の膣口に狙いを定めた。ぐいっと押す。ぬるぬるっと男根が母親の体内に突入した。
「は、母上っ!母上とこんなことをするなんて…」伊織がへこへこ腰を動かす。
「まだ恐ろしいか?」と浪江。
「いえ。嬉しいです。母上とこのようなことが出来て…」また伊織がへこへこ腰を動かす。
「伊織殿。腰を廻すのです。右に左に。互いの陰毛が擦り切れるほどに」浪江が指導する。「そして時々陰部を押しつけたりしなさい。どうしてか理由が分りますか?」
「んんー?」伊織がしばらく考える。「結果として陰核(クリトリス)を擦るのですか?」
「その通り!」浪江がにっこりする。「やってご覧?」
伊織は母の云いつけ通りに腰を廻した。それだけでなく、身体を上下にずらして陰部を擦り合わせたりもした。
「あああーん、おおおーっ、はあーっ!」浪江が息子の背に爪を立ててよがる。
伊織は驚いた。いまだかつて千鳥にそのような声を出させ、興奮させたことがなかった。それは自分が闇雲に性器の抜き刺しだけ行っていて、千鳥を充分に興奮させていなかったせいなのだ。自分が早馬の速度とすれば、千鳥は早駕篭でしかなかった。足並みが揃う道理がない。駕篭に早馬の速度が出せない以上、馬の乗り手が速度を落とすしかないのだ。

伊織は多くを学んだ。確かに、これはやりながら教わらねば分らないことであった。伊織はわれとわが身を教材として与えてくれた母に感謝した。伊織は性器を交えつつ、母と口吸いし、母の乳房をまさぐり、揉んだ。
「ぶぐう、ぶぐぐーっ!」口を塞がれた浪江がよがる。
伊織は腰の回転に様々な工夫を加えた。ある時は定速回転で興奮を高め、ある時は方向、時間間隔、圧迫感などを微妙に変え、母親の予測を裏切るように動かす。そして、たまに自分の悦びのために男根の抜き刺しを加える。
「ひーい、わぐーんっ!」息子の術策に乗せられた浪江が、快感で狂い死にしそうに身をよじる。そして突如荒馬のように腰を突き上げ始めた。 伊織は戸惑った。もう腰の回転ではなく、抽送を始めるべきなのか?すると浪江が伊織の考えを読み取ったかのように、伊織の背中をパタパタ叩いた。浪江の臨終が近い合図のようだ。伊織は母と共に黄泉の国に旅立つべく、激しく男根を母のおまんこに突き刺した。深く、上に、下に、右に、左に。
「ぐわひーっ!ぎひーっ!」浪江が叫んだ。
伊織は母に感謝の思いを込めておまんこした。母の乳房を揉み、絞った。母の尻を揉んだ。指で母の陰核を刺激した。
「死ぬ〜っ!」浪江が絶命した。
「母上〜っ!」どっぴゅーんっどっぴゅーんっ!伊織が母親の体内で射精した。

次の夜、伊織は必死に千鳥を説得して裸にした。熟れ切った母の浪江に較べればまだまだ青い千鳥の肉体であるが、出るべき所は充分に出ていて伊織の目を楽しませてくれる。千鳥は夫の「今宵こそ、そなたをあの世に送る」という言葉に期待していたが、いつものように惨めな夜になることも半ば覚悟していた。いずれにせよ、夫は何らかの方法で努力しているらしいので、それを無視するわけにはいかなかったのだ。
伊織と千鳥が抱き合って口吸い(キス)をしていたその時、寝所の襖がするすると開いた。
「だ、誰じゃっ!」千鳥が驚愕して誰何する。
「失礼いたします。浪江にございます」
「は、義母(はは)上?!」千鳥がぶったまげた。新婚夫婦の寝所に、新郎の母親がしゃしゃり出て来るなどというのは前代未聞である。
「千鳥殿?不束ながら、この御簾(みす)の蔭から倅に指示を与え、千鳥殿に極楽往生して頂く所存にございます」と浪江。
「???????」千鳥は開いた口が塞がらなかった。夫の母親が交合の後見役というか人形浄瑠璃の人形遣いみたいなことをするなんて信じられない。義母に夫婦の秘め事を見られるのも恥ずかしかった。「義母上っ!なりませぬ!とんでもないことです!」
「極楽往生は千鳥殿が望まれたこと。この期に及んで何をおっしゃる!伊織殿っ!始めよ」浪江が息子に合図する。
「はっ!母上」伊織が千鳥を布団の上に押し倒し、おまんこを舐め出す。
「あっ!ああん!伊織様、やめてーっ!」義母の目の前で交合など出来ない。千鳥は夫の手から逃れようと藻掻く。
伊織は両の手で千鳥の腰をがっちり押さえて逃がさない。伊織は千鳥の陰核を舌で弾いたり圧したりべちょべちょ舐めたり、色んなことをする。 「あーん、やーんっ!」千鳥が叫ぶ。陰核の快感に酔い、もう逃げる気配はない。

「指二本を入れなさい」と、御簾の蔭から浪江の声。浪江は御簾の蔭で着物と湯文字の間に手を突っ込み、自分の陰核を撫で始める。
伊織は云われた通り、千鳥のおまんこに指を挿入する。
「上向きにして肉襞を擦りなさい」と浪江。
「は?」伊織が初めて聞く指示であったが、ともかく云われた通りにした。
「わはわーんっ!あひーっ!」千鳥が雷(いかづち)に打たれたように、身体を強ばらせる。
「それを続けなさい」千鳥の反応に驚いている伊織に浪江が指示する。浪江が示唆したのは、今で云うGスポットであり、もちろんこの時代にはそんな言葉はなかったし、存在すら知られていなかった。しかし、浪江は経験によってその性感帯を知っていたのだ。浪江は濡れた自分のおまんこに指を出し入れする。
「あーん!どうかなっちゃうーっ!」千鳥が身悶えする。
「菊蕾(きくらい=肛門)を舐めなさい」と浪江。
「げっ!」と伊織。
「げっ!」と千鳥。
「舐めるのです!」浪江が厳然と云う。浪江は自分の陰核刺激を続けている。
伊織が意を決して妻の肛門を舐める。
「あはーんっ!」千鳥が夫の愛に打たれる。「入れて!伊織様、入れてっ!」千鳥が催促する。
「まだっ、まだまだっ!」浪江が剣術試合の審判みたいに云う。浪江は親指で陰核刺激、中指と薬指を膣に入れて抜き刺ししている。

伊織は千鳥の菊の御紋を指で撫で廻し、少し圧したりする。
「はっははーんっ!駄目ーっ!」千鳥が髷(まげ)を崩し、髪を振り乱している。「やってーっ!」千鳥が絶叫する。
「入れてよろしい」浪江が許可した。
伊織が起き上がって千鳥の両脚の間に膝を突き、勃起し切っている陰茎を千鳥の股間に当てる。腰を押してびちょ濡れのおまんこにずんぶと陰茎を埋め込み、千鳥の身体に覆い被さる。千鳥は待ち切れないというように腰を突き出す。
「分っていますね?」陰核刺激で興奮している浪江が上ずった声で云う。
「はいっ!」伊織は妻の誘うような動きを無視し、浪江の暗黙の示唆に従い、腰の右旋左旋によって千鳥の陰核を刺激する。伊織と千鳥の陰毛が擦れ合い捩じれて切れたりする。
「あうあうーっ!あわーんっ!」焦らしに焦らされた千鳥が泣くような声でよがる。
「深く!」と浪江。自分も指をおまんこに深く入れる。
ずどーんっ!と伊織が男根を突っ込む。
「はーれーっ!」千鳥が喚く。今で云うポルチオ性感に身を震わす。
「浅く!」と浪江。自分も浅く指を入れる。
伊織が浅く陰茎を突き出す。
「深く!」と浪江。浪江もずんぶと指を深く入れる。
ずどーんっ!と伊織が腰を突き出す。
「ぎゃうわーっ!死ぬ〜っ!」千鳥が極楽行きの早駕篭で旅立った。
「でかした、伊織殿っ!」浪江が叫び、自分も激しく自慰してイった。
褒められた伊織が、晴れてずっぴゅーんっ!ずずっぴゅーんっ!と千鳥の子宮目掛けて精液を噴射した。

伊織は、白目を剥いて失神している千鳥のおまんこから陰茎を抜き、懐紙を丸めておまんこに突っ込み、精液の漏出を止めた。伊織は母が身仕舞いを正している御簾に近づいた。
「母上。ありがとうございました」素っ裸の伊織が正座して深々と礼をする。
「なんの。上首尾、何よりでした」浪江が安堵の溜め息を漏らす。
「つきましては母上、お願いの儀が…」声を潜めながら伊織が云う。
「はて、何でしょう?」浪江が首を傾げる。
「時々、御教授をお願いいたしまする。特に、千鳥の月のものの際には」と囁くように伊織。
「おお、そういうことか!それは名案!」浪江も小さな声で云った。「千鳥殿懐妊の折りには、十月十日の間みっちり教えましょうぞ」浪江がにんまり笑った。




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