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14. 火星は赤かった パート1

あなたが星や宇宙に関心があるなら、あの時とても心配した筈だ。いや星や宇宙に関心がなくても、あなたが日本人であるなら大いに心配したに決まっている。筆者が云おうとしているのは、今年の春、NASAの世界初の有人火星探査船マーズ・エクスプローラーの古田壮一船長が、火星北極域のボレアリス・クレーター付近で行方不明になった事件のことである。あなたばかりではない、世界中が古田壮一船長の安否を気遣い、固唾を飲んでNASAの通信の実況中継に聞き入ったものだ。幸い、船長は三日後に無事任務に復帰したが、船長はその三日間意識不明だったと云うだけで、NASAの事情聴取に対して何ら説得力のある説明をしなかった。JAXA(日本宇宙航空研究開発機構)も人を派遣して船長と面会し、三日間の出来事の説明を求めたが、船長はひたすら「意識不明だった」を繰り返すのみであった。地球に帰還してからの健康診断でも、古田船長には打撲傷も脳内出血も見られず、しごく健康で、突然意識不明になった原因は掴めなかった。世界中のマスコミは、上の出来事を“火星の謎の三日間”と呼んだ。

古田壮一船長は、21世紀初頭に活躍した宇宙飛行士・若田光一氏によく似た経歴を持っている。北九州工業大学工学部卒業後ANAL航空入社、そこでミッション・スペシャリストに選出され、NASAの数度のスペース・シャトル・ミッションに宇宙飛行士として参加し、ついに有人火星探査船のコマンダー(船長)の重責を担うまでになった。火星探査には月面調査など比較にならない勇気と覚悟と豪胆さが必要である。一説によれば、月に行く危険度は遠泳で英仏海峡を横断すること(これは可能)に等しいが、火星へ行く危険度は大西洋を泳いで渡ること(これは不可能)に等しいとされている。

地球から火星までの距離は年によって異なる。それは地球と火星が太陽の周りを一周する日数が異なるためである。地球は365日で太陽を一周するが、火星は687日もかけて太陽の周囲を廻る。地球の太陽を巡る軌道は真円に近いが、火星の軌道はややいびつな円である。そのため地球と火星との距離は、約二年毎に近くなったり遠くなったりする。両者の大接近の際で約6,000万キロ、最も遠くなる時で40,000万キロ近くも離れてしまう。だから、火星に行くのと帰るには、燃料と時間の節約のため両者が極めて接近する時期を狙うことになる。ただし、15〜17年おきにやって来る大接近の際でも、片道だけで半年以上の飛行が必要である。火星往復と調査期間および帰還のための接近のタイミングを待つ日数を合わせると、実に三年に及ぶ“出張”なのである。いや、日本のサラリーマンの単身赴任と考えた方が適切かも知れない。

「お帰り、パパ!」と長男雄一君(15歳)。
「お帰りなさい、パパ!」と長女友梨ちゃん(12歳)。
「あなた、お帰りなさい」とママ(古田夫人、36歳)。
世界的有名人・古田船長も自宅に戻れば、普通の夫でありパパである。日本の公団住宅に帰宅したパパを、一家はあたたかく迎えた。

「パパ、行方不明の三日間に何があったの?」と、しゃぶしゃぶ肉を頬張りながら雄一君が聞いた。
「心配したわ。何だったの?」と友梨ちゃん。
「あたしも聞きたいわ、パパ。一体どうしてたの?」ママがパパにお酒を注ぎながら云う。
「うむ」パパは久し振りの日本酒に顔をほんのり赤くしながら唸った。「みんなにこれだけ云っておこう。もうじき話す時が来る。それまで待っていてくれ」
「?」ママはパパの意味深な言葉に怪訝な顔をしたが、深追いすべきではないと判断した。「解りました。あたしも子供たちも、その日まで待ってますわ」ママは、息子と娘を納得させるように頷きながら見やった。

パパはその夜からコンピュータに向かって何かを書き始めた。ママは三年振りの熱狂的なセックスを期待して床の中で待っていたが、いつまで経ってもパパはやって来なかった。そして、ママの期待は連夜裏切られた。宇宙の長時間飛行が夫の精を枯渇させたのか?宇宙放射線被爆によって癌が発症したのか?火星の大気中に含まれるメタンの作用か?ママは懊悩した。

セックスもしないで、夫は日夜一体何を書いているのか?ママの好奇心は高まる一方であった。ママは夫の外出時や入浴の際に夫の書斎に忍び入って、コンピュータ・ファイルを盗み見ようとした。しかし、いつの場合もコンピュータはログインのためのパスワードでしっかり防御されていて、アクセスは不可能だった。

だが、しつこくスパイ活動を継続したママにある日幸運が訪れた。パパがうっかりコンピュータを作業中のままにしてお風呂に入ってしまったのだ。ママは胸をどきんどきん、手をぶるぶる震わせながら、パパのコンピュータ画面をスクロールして上下に走り読みした。

『火星人との第六種接近遭遇〜謎の三日間に何が起ったか?〜』
   有人火星探査船マーズ・エクスプローラー船長 古田壮一

 その日、私は一人で火星北極域のボレアリス・クレーター周辺を調査していた。この付近の無名のクレーターの一つに氷の湖があると報じられたことを御記憶の方もおられるだろう。そこは北緯70.5度、東経103度の地点で、クレーターは直径35キロ、深さは約2キロもある。“氷の湖”というのは大袈裟な表現で、実際には北極域の低い表面温度によって霜が凝結し、クレーターの底に広がっただけと云ってよい。

 私は霜の水分サンプルを採取すべく2キロの斜面を下り始めた。宇宙服を着て斜面を下りるのは極めて困難である。富士山の砂走り下山道を軽装で下りるのでさえかなり大変だが、宇宙服を着たら危険なほどだと云ってよい。しかし、私は着実にクレーター底部への距離を詰めて行った。ザザッ!突然足が滑った。私が足を掛けた岩が動いたのだ。岩は転げ落ち、私はずでんどうと横転した。浮いた岩はごろんごろん転がり、他の石や岩をも突き動かし、それらが一斉に雪崩のようにクレーターの底へと転げて行った。私は起き上がりながら、石や岩が次々に“湖”に沈んで行く水音を予期していた。ところが、聞こえて来たのは「カランカラン、ごーん!ガッタン、がんがらがん!」という岩石が鉄のようなものにぶち当たる音だった。「な、何だっ、一体!」私は呆気に取られた。火星のクレーターの底に鉄板などあるわけがないのに。

 私は宇宙服でもたつく足の運びに苛々しながら、出来るだけ早くクレーターの底に達しようとした。汗が吹き出て、プラスチックのマスクが曇りそうになった。やっとのことで底に到達して驚いた。クレーターの底は確かに霜のような水分で満たされていたが、そのすぐ下は分厚い鉄板だった。鉄があるということは、火星に文明と技術があることに他ならない。火星に文明?しかも、直径35キロの鉄板?到底信じられない大きさである。一体何のため?

 馬鹿馬鹿しいと思われるだろうが、その時私の頭に浮かんだのは『007は二度死ぬ』という映画に出て来た趣向だった。巨大な国際的犯罪組織スペクターは米ソの人工衛星を拿捕するための秘密基地を霧島山系の新燃岳の噴火口内に建設し、火口全体を鉄の扉で塞いで、その上を巧みにカモフラージュしていたのだ。その漫画のようなアイデアはお笑いだったが、この火星のクレーターの下にも何かが隠されている!私はゾクゾクする興奮と、胸が痛むような戦慄を覚えながら呆然と立ち尽くしていた。と、キリキリキッタンキッタンと音がしたかと思うと、クレーターの底の一部から何かが静かに上昇して来た。潜望鏡だ!潜水艦から水面上を偵察する潜望鏡のようなものが出て来たのだ。それはゆっくりと水平に外界をスキャンし始めた。私は驚愕のあまり、少し気が狂ってしまったらしい。その潜望鏡に近寄って行き、レンズの前に顔を突き出して「ベロベロバー」をしたのだ。レンズは私の顔の前でぴたと動きを停め、私を凝視した。そして、潜望鏡の下から針を持った遠隔操作のマジックハンドのようなものが出て来て、宇宙服を通して私の腕を刺した。瞬時に私の身体は崩れた。

 どのくらい時間が経ったのか分らない。朦朧とした私の頭に「しゅう、しゅう」という喘息患者の呼吸音に似たものが聞こえて来た。私は目を開けてパニックに陥った。いつの間にか宇宙服を脱がされていたのだ!火星の大気には二酸化炭素が95パーセントも含まれていて酸素が少ないため、生命維持装置を備えた宇宙服無しでは間違いなく死んでしまう。しかし、よく考えれば何も慌てることはなかった。もう既に宇宙服を完全に脱がされ、しかも私はまだ生きていたからだ。

 私は半身を起し、周囲をきょろきょろした。自分の目が信じられなかった。まるでヌーディスト・キャンプに紛れ込んだかのようだった。裸の金髪の若い男性たちが数人、私を取り囲んでいた。彼らは一様に立派な体格をした美男で、まるでミケランジロが刻んだダヴィデ像のようだった。丸裸のままで陰毛やペニスを隠したりしていない。彼らは顔を見合わせながら互いに「しゅう、しゅう」という音を立てていた。それが彼らの会話のようだ。どう見ても犯罪組織スペクターの連中ではない。彼らは火星人だ!」


ママがそこまで読んだ時、突如背後から声がした。「何をしている?」
「あ、あなたっ!」ママが振り向き、何か云い訳をしなくてはと思ったが口からは何の言葉も出なかった。夫の火星人との遭遇がショックで、口がきけなくなってしまったのだ。
「どこまで読んだ?」パパがコンピュータの画面をチェックした。「ふむ。ま、座れ」パパが畳の上に座りながら云った。
ママは、盗み読みしたことでパパに殴られたり罵られたりすることを恐れたが、パパにそんな乱暴をする気はないようなので安心し、パパの前にきちんと正座した。
「絶対誰にも喋るな。いいね?」パパがママの目を見ながら云った。
「で、でも、あれはJAXA(日本宇宙航空研究開発機構)への報告書なんでしょ?いずれ秘密じゃなくなるんじゃ?」とママ。
「いや、JAXAへのリポートじゃない」パパが云った。
「じゃ、英訳してNASAへ出すんですね?」ママが聞いた。
「いや、英訳はするがNASAへは出さない」
「?」ママには理解出来ない。
「アメリカのニュース週刊誌TIME(タイム)に売るんだ。向こうは写真付きなら一千万出すと云っている」パパが平然と云った。
「えーっ!?」ママには一千万というお金など見当がつかない。
「おれは二千万出せと云っている。それだけの価値はある筈だからだ」とパパ。
「んまあっ!」ママが腰を抜かした。

「ママ?キミにいつまでも団地住まいさせたくないんだ。庭付きの一軒家を買おう!二千万あれば雄一が欲しがってたプール付きの家だって買えるし、友梨が欲しがっていた犬も飼えるんだ!」パパが目を輝かせながら云う。
「んまあっ!」ママが恍惚となる。「あなた!」
夫婦はひしと抱き合った。
「あなた?」ママが突然表情を変えた。「家を買う前に、あたし欲しいものがあるの」
「え?なに?」パパがきょとんとする。庭付き一戸建ての家以外に最高のプレゼントなどあるだろうか?「一体何なの?」
「あなたよ!あなたが欲しいの!三年も会えなかったというのに、あなたあたしを可愛がってくれないじゃない?」ママの目にどっと涙が溢れた。「家なんかこのままでもいいから、あなたに愛されたいのよ」
「むむ…」パパがうろたえた。「分る、よく分る。しかし…」パパが絶句する。
「しかし、…何なの?」ママが追及する。「もうあたしを愛してないの?それとも宇宙旅行でインポになったの?」
「そのどっちでもない。頼む、原稿を書き終わるまで待ってくれ。そしたら解る」パパが逃げを打つ。
「そんなっ!」口で云えないパパの理由を量りかねてママが困惑した。

ママはこれまで有名人の妻である虚栄心に酔っていた。夫が「時の人」としてTIME誌の表紙を飾ればもっと有名になるであろう。しかし、自分を性的に満足させてくれない夫が怨めしかった。これなら夫のいない三年間の方がよかったとさえ思った。有名人の妻である喜びを捨て、息子と娘を連れてこの家を出て行くべきか?

妻の懊悩を知ってか知らずか、パパは引き続き執筆に専念した。そしてついにリポートを完成した。ある夜、パパは居間に家族三人を呼び集めた。
「これから、例の“謎の三日間”について話す」パパが厳かに云った。「丁度書き上げた原稿があるから、それを読む。質問があったらいつでも云いなさい。いいね?」そう云ってパパはプリントを読み始めた。

 「麻酔から醒めた私の周りを、数人の若い全裸の男性たちが取り巻いていた。彼らは北欧系の地球人のように金髪の美男子ばかりで、ミケランジェロ作のダヴィデ像のように見事な肉体を持っていた。ペニスはダヴィデのように皮を被っておらず、サイズもダヴィデのよりもっと大きかった。火星人は蛸(タコ)のような軟体動物ではないし、クリンゴン星人のように醜悪でもなかった。地球人より美しいと云ってもよかった。考えてみれば、同じ太陽系の生物がそんなに違いがあるわけはないのだ。と、突然若者たちの輪が開き、中年の男性が若者たちを掻き分けてつかつかと私に歩み寄って来た。彼も全裸でペニス丸出しである。彼は厚紙にプリントされた太陽系惑星群の図版を私に見せた。私は黙って図版の中の地球を指差した。
「I see. You look Asian. Where are you from? China, Korea or Japan?(解った。アジア人のようだが、どこから来た?中国か、韓国か、日本か?)」男は"r"の発音を長く伸ばす北米風の流暢な英語で尋ねた。
「I'm from Japan.(日本からだ)」と私。
「あ、そう!火星へようこそ」男が今度は標準語の日本語で云った。
私は驚いた。火星人が日本語を話すなんて!「私は虜(とりこ)なのですか?」私が男に聞いた。
「いえいえ、違います。武器を携帯していないことからして、あなたが侵略目的で来たのではないことは分っています。ただし、あなたが侵略者のスパイでないとは云い切れない」と男。「あなたを火星政府中央情報局に連行するか、地球に返すかどうかは私の妻が決めます」
(妻?)私は聞き間違いではないかと思った。

 先に立つ男に従って、私は拘留されていた建物を出た。私の目の前に広がっていたのは壮大な地下都市だった!摩天楼や数限りないビル群が霞の彼方まで林立し、モノレールのような電車の路線が交錯し、沢山の小型のランドスピーダー(ホバークラフト風の乗り物)が飛び交っている。男に促されて、私は彼のものらしい流線型のランドスピーダーに乗り込んだ。彼の操縦で、ランドスピーダーは音もなくふわりと浮き、機体を傾けながらスピードを増した。
「私の名はЙΩζψγξだ。君には発音しにくいだろうから『ジョー』と呼んでくれればいい」と男が云った。
「私の名は壮一」と、彼の隣りに座った私。私たちは握手した。
「われわれの祖先は、高度な文明を持った銀河系の遥か彼方の星から移住して来た」ランドスピーダーを操縦しながら、ジョーが云った。「火星の表面は隕石の襲来が多くて危険だし、二酸化炭素の比率も高い。で、彼らは地下都市を建設した。地下なら気温を含めて空気のコントロールがし易いからね。他の宇宙人たちとの争いを好まないわれわれの祖先は、君たち日本の昔の将軍のように鎖国政策をとった。で、火星は無人の赤い砂だらけの星だと思わせて、誰も近づかないようにしたのだ」
(なるほど!)完全なエアコン環境下の都市だから、彼らは衣服で体温を調節する必要がないのだ。

 「ここが私の家だ」ランドスピーダーを停めたジョーが云った。そこは地球ならさしずめ大金持ちの家のような白亜の殿堂だった。
ジョーが私を彼の家に招じ入れた。居間と思しき大広間のソファに座っていた人物が立ち上がった。それはミロのヴィーナスのように美しい体型の中年女性で、彼女も裸だった。髪も陰毛も金髪だった。
「私の妻のШжфюбщуだ。メアリと呼べばいい」とジョー。
「初めまして、メアリさん」私が日本流にお辞儀した。
「初めまして、壮一さん」とメアリが流暢な日本語で云った。
私は驚いた。私は自分の名を名乗らなかったし、ジョーも奥さんに電話したりしなかった。どうして、私の名を知っているのか?
「おほほ。驚いていますね。わたしたちはテレパシーで交信出来るのです」とメアリ。「ついでに云っておきますが、わたしたちはあなたの心も読めるのです。嘘はつけません」
テレパシーに読心術?私は降参するしかなかった。
「あなた、そんなもの着ていて暑くありません?」メアリが云った。「お脱ぎなさいな」
宇宙服を脱がされた後の私の格好は、NASAのTシャツに黒いショートパンツというものだった。確かに気温調整が完璧で、裸で暮らせる地下都市では衣服は不要である。私は見知らぬ女性の前で裸になるのが恥ずかしかったが、全部脱いでふりちんになった。これで私もヌーディスト・キャンプの一員というわけだ。私はメアリの身体を観察した。胸に豊かな乳房が膨れ、乳首が突き出している。くびれた胴、大きな腰、金色の陰毛が繁茂するもっこりした恥丘、そしてその下の陰部。思いがけず、私は自分のペニスが勃起し始めるのを感じた。
「ふふふ」メアリが含み笑いした。「あなたのお眼鏡に適ったようで嬉しいわ。さ、ここへいらっしゃい。わたしの身体に触ってみない?」
「で、でも、あなたはジョーの奥さんでしょ?ジョーに殺されちゃいますよ」私は辛くも踏みとどまった。

 「地球人はどちらかと云うと男性優位ですが、火星人は完全に女性優位なのです」メアリが驚くべきことを云った。「地球人の雌雄は受精時のSRY遺伝子の有無によって決定され、妊娠第六週までは漏れなく♀だったものがSRY遺伝子がある場合だけ♂になり、それ以外はそのまま♀になりますね。火星人は逆で、受精時にERO遺伝子が存在すれば♀、なければ♂になるのです」
「へえ?」私は呆然として聞いていた。
「それだけではありません。地球人の成人男性の脳の重さは1,400〜1,500グラム、女性は1,200〜1,250グラムです。火星人はこれも逆で、女性の脳の方が重いのです」とメアリ。「地球人の女性が情緒的・創造的であるのに対し、男性は論理的思考を重んじ問題解決志向が強い。火星人はこの面でも逆転しています。ですから、この家の長はわたしであり、夫はわたしの云いなりになるしかないのです」
では、この女性の身体にお触りしてもジョーは文句を云えないのだ。三年間禁欲生活を強いられて来た私のペニスが完全に勃起し、天井を向いてそそり立った。
「お触りだけではありません。おまんこしてもよいのです」私の心を読んだメアリが云った。


「ちょ、ちょっとあなた!」ママが叫んだ。「これは子供たちに聞かせていい話じゃないわ!特に友梨には!」
「ボク。聞きたい!」15歳の雄一君が云った。
「あたしも!もう子供じゃないんだから!」12歳の友梨ちゃんも云った。
「ママ。これは一家にとって重要な話なんだ。全員が知っておくべきことなんだよ」パパが説得する。
「そうかしら?何か猥褻な話みたいじゃないの?」
「続けるよ?」パパが議論を避けて見切り発車した。

 「私はメアリの傍に近寄り、ソファに並んで腰掛けた。メアリが私に身を持たせかけて来て、私を抱きながら私にキスした。それは最初からディープ・キスで、私とメアリは舌を舐め合い絡め合った」


「あなたっ!」ママがプリプリしていった。「ひどいわ!そんな話を子供たちの前で!」
「まだまだ先があるんだ。黙って聞きなさい」とパパ。

 「そこへ物音がした。私がメアリとキスを続けながら片目を開けると、ジョーが飲み物を二つ盆に乗せて運んで来たのだった。ジョーはちらとわれわれ二人を見たが、何も云わずに静かに出て行った。ちょっと緊張していた私はほっとし、メアリの大きな乳房に手を伸ばした。持ち重りのする乳房をたぽんたぽん揺すり、乳首を刺激した。乳首を摘んでぐりぐりしたり、天辺をこちょこちょしたりした。
「うううーむ!あうーむ!」メアリが目を閉じて乳首の快感に呻く。
メアリが呻き出したのを機会に、私は口を彼女の乳房に移動し、乳首や乳暈をぺろぺろ舐め、乳首を軽く噛んだりした。
「あっはーんっ!おおおーっ!」メアリが興奮した。
私は片手をメアリの股の間に伸ばし、彼女の割れ目に指を侵入させた。粘膜の下方の膣口は既に愛液でびじゃびじゃだった」


「あなた?」ママが口を挟んだ。「これほんとにTIMEに載せるんですか?なんか、ただのエロ小説みたいじゃありません?」
「この後が凄いんだ」とパパ。「全世界があっと驚くことが出て来る」
「早く聞かせてパパ!」雄一君がせがんだ。
「んもうっ!」ママは不満に口を尖らす。




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