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21. 七つの顔の変態男 パート2

押川広吉は真樹ちゃんを裸にしたが、野球帽を脱ぐことは許さなかった。布団の上に真樹ちゃんを仰向けにした押川広吉は、真樹ちゃんの胸の上に股がると、びんびんに勃起したペニスを真樹ちゃんの口に押し込んだ。それは多羅尾伴内や占いの爺(じい)さんの持ち物に匹敵する立派な一物であった。
「げっ!」クンニして貰えると期待していた真樹ちゃんは、完全に期待を裏切られた。今日の相手はどうも只者ではないようだ。濡れ手て泡の100万円の手前、真面目にフェラチオしなければならない。真樹ちゃんは押川広吉のペニス全体をすぽすぽし、包皮の付け根付近一帯をぺろぺろした。女が野球帽をかぶるだけで男を興奮させるものなら、その野球帽をかぶった女が自分にフェラチオしてくれたら、これは男にとって最高の眺めと云うべきであろう。
「おお、ううーむ、いい刺激だねえ。キミと結婚したくなったよ」押川広吉が臆面もなく云う。
「ぶごごごぐぶぶ(ご冗談でしょ)!」ペニスを頬張った真樹ちゃんが怒鳴る。

押川広吉は69の体勢をとった。引き続き真樹ちゃんにフェラチオさせつつ、真樹ちゃんの秘部と対面する。ちょろちょろっと生えた陰毛、白くふっくらした大陰唇。その大陰唇を開いて真樹ちゃんのピンクの粘膜に見蕩れた。「おお、天然記念物にしたいようなおまんこだね、キミ!」
「ばがぐげごごご(馬鹿なこと云わないで!)」ペニスで口が一杯の真樹ちゃんが怒鳴る。
押川広吉は真樹ちゃんのクリトリスを舐めつつ、膣口周辺を弄くり廻す。
「ばぐーっ!ばががーっ!」真樹ちゃんがたまらず意味不明のよがり声を挙げる。
押川広吉の指に真樹ちゃんの膣口から漏れ出た愛液が絡まる。押川広吉は指二本を真樹ちゃんのおまんこに突っ込み、Gスポットを探る。
「ぶぎーっ!ふんぎーっ!」もうフェラチオどころではない。真樹ちゃんは性器の快感に溺れて、職務を放棄してしまう。

押川広吉は真樹ちゃんによるペニス・サービスを諦め、真樹ちゃんへのおまんこサービスに移ることにした。ペニスにコンドームを装着し、ずぶずぶぬるりんこんと真樹ちゃんのきついおまんこに男根を埋め込んだ。すると、なんと、真樹ちゃんのおまんこが押川広吉のペニスをぎゅっと締め付けて来るではないか。
「おーっ!きついおまんこに肛門括約筋の運動を足すと、まさに名器だね!キミを人間国宝に指定しよう!」押川広吉が天にも昇る心地で唸る。
しかし、押川広吉も負けてはいなかった。手品で鍛えた魔法のような指を使い、真樹ちゃんの性感帯を攻めまくる。顔から首から耳から乳首、スペンスの乳腺尾部、アンダーバスト、腹、太腿、クリトリス。ここと思えばまたあちら、変幻自在、緩急自在。真樹ちゃんはめくるめく快感によって、人体浮遊魔術のモデルのように宙に浮かんだ気分になる。
「あはーんっ、あははーんっ!あうあうーっ!」真樹ちゃんが最高によがる。
時こそ来たれり。穏やか一辺倒だった押川広吉が一転してマッチョになり、ずどーん!と子宮口を叩き始めた。
「むわっはーんっ!ひーっ!」真樹ちゃんが天国への転入届を書き始める。
押川広吉は腰をぐりぐりさせて真樹ちゃんのクリトリスを刺激し、ペニスを上向きに突き上げてGスポットを突つく。さらに子宮口をどんつく叩く。
「ぎひゃーっ!」真樹ちゃんに正式に天国の住民としての届け出が受理された。
ずばずばーんぴゅぴゅーん!と押川広吉が射精した。

押川広吉が真樹ちゃんとのおまんこを終えて去った後、玄関に紙が一枚残されていた。「膣深く無心に濡れればこそ、匂い清(さや)かに無心に開けばこそ、ペニスの道一つ無心に辿ればこそ、おまんこは麗しき哉」とあった。

翌々日、多羅尾伴内から電話があった。
「お嬢さん。お父様の足取りが掴めましたわい。これからお宅にハイヤーを差し向けますので、それに乗って頂けませんかな」と多羅尾伴内。
「え?一体どこへ行くの?」真樹ちゃんが戸惑う。
「行く先は運転手が知っとります。あ、スタイルですが、例の野球帽にキャミソール、ショートパンツという格好でお願いします」と云って、多羅尾伴内が電話を切った。
ほどなくして、表でクラクションが鳴った。真樹ちゃんが出て行くと、黒塗りの大型ハイヤーが玄関前に横付けになっていた。車に乗り込んだ真樹ちゃんがぎょっ!となった。運転席から振り返って真樹ちゃんをじっと見ているのは片目の運転手だったのだ!この運転手(40代)は黒いタートルネックのシャツに上着、鳥打ち帽をかぶり、右目に黒い眼帯を斜(はす)に掛けている。左の頬には三日月形の傷があり、修羅場を潜り抜けて来た波瀾万丈の過去を示している。
「あ、あの、」凄い顔に真樹ちゃんが吃ってしまう。
「何でえ。片目運転は道交法違反じゃねえかとか思ってんだろ」と片目の運転手。「みんな同じこと考えやがる。座席の前のポケットに入ってる紙読んでみねえ」
真樹ちゃんが紙を引っ張り出して読んだ。「二種免許に係る適正試験にあっては、一眼が見えない者については、他眼の視野が左右150°以上で、視力が0.7以上であること」と印刷されており、運転手の氏名と視野・視力が合格である旨の証明書の写しがついていた。

真樹ちゃんは不安だったが、仕方なく運転を片目の運転手に任せた。運転中、片目の運転手はバックミラーで頻繁に真樹ちゃんの顔を映して眺めた。
「一寸小父さん!前見て運転してよ!」真樹ちゃんが心配する。
「なにね、野球帽かぶったねえちゃんがセクシーなもんで、目が離せねえのさ」と運転手。
「だったら、あたし、これ脱ぐ」真樹ちゃんが帽子に手を掛ける。
「おーっと!脱がねえでくれ。ちゃんと前向いて運転するからよ」
幸い、追突事故を起すこともなく、車は柳橋の高級料亭『新松川』に着いた。
「ねえちゃん。横川権吉って北海道のボスがここで酒盛りをやってる筈だ。そいつを尋ねて行きな」そう云って、片目の運転手は車で去って行った。

『新松川』は混んでいて人手が足りないらしく、真樹ちゃんは待合室で数十分待たされた。やっとのことで仲居さんの一人が横川権吉の酒席に案内してくれた。横川権吉(40代)は五、六人の芸者に囲まれ、一人の芸者と野球拳の真っ最中だった。真樹ちゃんは芸者遊びなど見たことがなかったので、目を丸くしてきょろきょろしてしまったが、横川権吉の顔を見てびっくり。ダイナマイトの爆風を浴びたらしく、顔の右半分に焼けただれた跡があり、右目は半分つぶれかけた恐ろしい形相をしている。
「おお!なまら(すごく)めんこいねえちゃん来たでねが!」横川権吉が真樹ちゃんに気づき、北海道弁で云った。芸者たちが唄や踊りをやめ、横川権吉の周りに集まり、酒を注いだり、横川権吉の煙草にライターの火を点けたりする。
「あのー、父の行方を御存知なんでしょうか…」相手が恐いので、真樹ちゃんがびくびくしながら聞く。
「ああ知っちょる。したけど、ただでは教えね」と横川権吉。
「えーっ?」真樹ちゃんが困惑する。
「俺あ、賭け事や勝負が生き甲斐なんだ。ねえちゃんが俺との野球拳に勝ったら教えるべさ」
「えーっ?」真樹ちゃんが途方に暮れる。

「お客さん?」芸者の一人が横川権吉に云う。「このお嬢さんは野球拳知らないんじゃない?」
「お、んだか!したら、おめらでやって見せれ」横川権吉が芸者たちに命令する。
二人の芸者が一同の前に進み出て対峙し、他の芸者たちが三味線を弾き太鼓を叩く。対戦する芸者二人は野球選手や審判の身振りを真似て踊りながら唄う。「♪野球す〜るなら、こういう具合にしやしゃんせ。投げたら、こう打って、打ったなら、こう受けて、ランナーんなったらえっさっさ。アウト!セーフ!よよいのよい!」最後の「よい」に合わせてじゃんけんをし、勝敗を決める。
「ねえちゃん?負けたら一枚ずつ、着てるもん脱ぐべさね」と横川権吉。
「えーっ?」真樹ちゃんは驚くことばかりだ。
「せば、勝負すっぺ」横川権吉が立ち上がる。「おっと、ねえちゃん。その野球帽ば取るんは最後の最後にしれ。わかったべね?」
「えーっ?」こればっか。

芸者たちは三味線と太鼓を演奏し、唄い出す。「♪野球す〜るなら、こういう具合にしやしゃんせ…」
横川権吉は慣れた感じでコミカルに上手に踊る。真樹ちゃんは見よう見真似でたどたどしく踊る。
先ず真樹ちゃんが勝ち、横川権吉がチョッキを脱いだ。その次も真樹ちゃんが勝ち、横川権吉はズボンを脱いでステテコ姿になった。
「なーに、まぐれだべさや」と横川権吉。
しかし、次も真樹ちゃんが勝った。
「あったまに来た。はらんべ悪いな(腹が立つな)!」シャツも脱がされた横川権吉が口をへの字に曲げる。
しかし、ここまでの間に横川権吉は真樹ちゃんのじゃんけんパターンを完全に読んでしまったらしく、真樹ちゃんは連続して負け始めた。真樹ちゃんはショートパンツを脱いでキャミソールとパンティだけにされ、次はキャミソールを脱がされ、ついにパンティも脱がされた。
「うえーん!」野球帽以外はオール・ヌードにされた真樹ちゃんが、股に両手を当てて泣き真似する。
「こん次俺が勝ったら、勝負は俺のもんだべさ」横川権吉が、丸裸で野球帽だけの真樹ちゃんを見ながら、舌舐めずりする。
「あたしが負けたら父の居場所、教えてくれないんですかあ?」真樹ちゃんが怨めしそうに云う。
「てわけでもね。ねえちゃん次第だ」横川権吉がステテコを突っ張っぱらかせている股間を指差す。
「えーっ?」またもや驚く真樹ちゃん。

結局真樹ちゃんは野球拳に負け、横川権吉におまんこされることになったが、別室へしけこむのかと思ったらそうではなかった。横川権吉は芸者たちに背中を向かせ、全員に三味線を弾かせ太鼓を叩き唄うように命じ、座布団を三枚並べて敷いた。真樹ちゃんは呆れた。後ろ向きとはいえ、五、六人の芸者の前でおまんこするなんて!しかし、父の行方を知るには否やは云えなかった。野球帽をかぶっているだけの全裸の真樹ちゃんが座布団の上に寝る。横川権吉はステテコとブリーフを脱ぎ捨て、勃起したペニスにコンドームを巻き付けた。そのペニスは多羅尾伴内や占い師、押川広吉の男根に負けない立派な一物であった。横川権吉は真樹ちゃんの股を大きく開かせ、おまんこをべちゃらべちゃら舐め出した。
「あふーん!」真樹ちゃんがよがる。
横川権吉が両手を伸ばして真樹ちゃんのおっぱい周辺の性感帯を刺激する。
「ひ、ひょっとして、小父さんも女の性感帯研究会?」真樹ちゃんが聞く。
「そーよ。そんために北海道から毎月出て来(く)んだわ。ま、御利益あっけどもさ」と横川権吉。
真樹ちゃんのおまんこから愛液が滲み出ると、横川権吉はずぶずぶっとペニスを突き刺した。
「はーれーっ!」芸者たちの前にもかかわらず、真樹ちゃんがよがる。
♪つんてんしゃんと三味の音。♪とことんとことんと太鼓の音。その音楽に合わせて、横川権吉が腰を動かす。
「ねえちゃん?」と横川権吉。「あんたの親父は香港の大富豪・張子銘(ちょう・しめい)の子の張孔明(ちょう・こうめい)一味の怒りを買って監禁されてるさね」
「えーっ?」真樹ちゃんが驚く。
「明後日、張孔明が船で横浜のオリエンタル・ホテルに着くべさ。その33号室に会いに行くといいべや」そう云って、横川権吉はおまんこに専念した。

横川権吉は真樹ちゃんの両足を掴んで逆立ちさせその股の間にペニスを突き刺す。きつい挿入角度によって男女ともに摩擦の快感が最大になる「立ち松葉」という体位である。横川権吉は足を踏ん張り、腰を上下させて性交する。
「ぶぎーっ!」(こんなセックスもありーっ?)異常な状況、異常な性交で頭に血が上って真樹ちゃんが興奮する。
普通の成人女性相手でも「立ち松葉」だと凄い快感が得られるのだが、いま横川権吉の相手は16歳のギャルである。ただでさえきついおまんこなのに、このギャルはおまんこをぎゅーっと締めつけて来て、さすがの横川権吉も早漏れしそうになる。横川権吉は恥骨で真樹ちゃんのクリトリスをぐりぐり擦る。
「むひーっ!」真樹ちゃんがイきかける。
横川権吉はここを先途とペニスを突き下ろし、真樹ちゃんのGスポットや子宮口を攻める。
「むっぎゃーんっ!」真樹ちゃんがイった。
どどっぴゅーんぴゅーん!と横川権吉が精液を噴出させた。

しばし恍惚となってまどろんでいた真樹ちゃんが目を覚ました。横川権吉の姿はなく、芸者たちも消え失せていた。畳の上に紙切れが落ちていて「我はおまんこを愛す。愛するがゆえにその色にも心戦(おのの)き、そのほのかなる匂いにも心誘われ、即やりたくなるべし」とあった。真樹ちゃんが『新松川』を出ると、すーっと片目の運転手の車が現われた。「待ってやしたぜ。お家(うち)まで送りやしょう」と片目の運転手。
真樹ちゃんは、運転手に明後日の予定を話した。「小父さん、用心棒であたしと一緒に張孔明に会ってくれない?」
「お安い御用だ…と云いてえが、いささか訳あって俺ぁ張孔明とは同席出来ねえ」と運転手。「香港の大富豪と云や聞こえはいいが、ギャングの二代目だぜ?おらやだね。探偵に頼んだらどうかね?」
「あ、それがいいかも」真樹ちゃんが頷く。
「探偵にはおれから連絡しとかあ」片目の運転手が云った。

翌々日、多羅尾伴内がオープンカーでやって来た。
「お嬢さん。ちと小耳に挟んだんですがな。お父様は張孔明に多大なビジネス上の損害を与え、それがもとで監禁されてるらしいですな」と多羅尾伴内。
「多大な損害っていくらぐらい?」真樹ちゃんが眉を顰(ひそ)める。
「それが、100万円ぐらいらしいという話なんですわい」多羅尾伴内が手に負えないという顔をする。
「100万なら、あたし持ってるわよ?」と真樹ちゃん。
「えーっ?それはまた好都合ですな」多羅尾伴内の顔が明るくなる。「ではお父様を救い出せますな!」
「じゃ、すぐ出掛けましょ」真樹ちゃんが100万円の札束をバッグに入れて立ち上がる。今日も野球帽に水色のキャミソール、淡い黄色のショートパンツである。
「ちょっと電話を拝借」多羅尾伴内が受話器を取り上げ、ダイヤルする。「あ、捜査一課?大沢警部はおられますかな?あ、そ。では多羅尾探偵局移動放送に注意するようお伝え下さい。周波数は4.4メガサイクル、4.4メガサイクル。以上」
「捜査一課ですって?」真樹ちゃんが呆れる。
「いやなに。お嬢さんの身に危険が迫ったら困りますでな。保険ですわい」

多羅尾伴内の運転でオープンカーは横浜に向かう。
「これから行くとこって東南(とんなん)なの、西北(しゃーぺい)なの?」真樹ちゃんが聞く。
「どちらかと云えば、西南(しゃーなん)ですかな?」と多羅尾伴内。
「じゃ、あの占いのお爺さん、当たらなかったじゃない!」真樹ちゃんが口を尖らす。
「そろそろボケて来ましたかな?」多羅尾伴内は動じない。「ところでお嬢さん。これだけ苦労してお父様を救出するんですから、お帰りになったらお父様の愛を受け入れて差し上げるんでしょうな?」
「んー、まだ分んない。やっぱりまだ近親相姦に抵抗あるし」と真樹ちゃん。
「お嬢さんも随分頑固ですなあ」と云いつつ、多羅尾伴内が無線機のスイッチを入れ、マイクを口に当てる。「こちら、多羅尾探偵局移動放送、多羅尾探偵局移動放送。横浜のオリエンタル・ホテルに急行し、非常線を張れ。以上」

車がオリエンタル・ホテルに着いた。
「あら?小父さんは来てくれないの?」多羅尾伴内が下りないので、真樹ちゃんが訝る。
「これは小型の発信器ですわい」多羅尾伴内がUSBスティックよりも小さい機器を渡す。「危険が迫ったら、このボタンを押しなされ。手前と警官隊が踏み込みますでな」
真樹ちゃんは一人では心細かったが、勇気を出してホテルに入った。張孔明が泊まっている33号室のドアを叩く。
「どなたかな?」中国訛りの日本語の声がした。
「あのー、藤村大造の娘ですけど…」
広角ドアスコープから覗いているような間があって、ガチャとロックを外す音がした。「お入りくらさい」
真樹ちゃんが部屋に入って、目の前の人物を見てぶったまげた。縞柄の背広上下、ボサボサ頭に太い眉、ひどい反っ歯。首に白いスカーフを巻いているまではまあいいが、傴僂(せむし)でびっこで、シェイクスピア描く『リチャード三世』そっくりの醜い男(40代)。真樹ちゃんは、口に両手を当てて恐怖の表情を隠す。

「おお、日本の娘さん、セクシーっ」張孔明が野球帽、キャミソール、ショートパンツ姿の真樹ちゃんを舐めるように見る。「ショートパンツ、割れ目に食い込んでキャメル・トゥですな。ウシシシ!」張孔明が興奮する。
「キャメル・トゥってなーに?」真樹ちゃんが聞く。
「ほれ、もっこりした大陰唇の割れ目にショートパンツが食い込んでラクダの爪先みたい見えるでしょうが。それキャメル・トゥ云います」と張孔明。
「そんなことどうでもいいから、父を返して!お願いっ!」真樹ちゃんが両手を合わせて頼む。
「駄目です。あの男、私の組織に100万の損失与えました」と張孔明。「私にとって100万ゼロに等しい端金(はしたがね)。でも、けじめつける、大事ある。藤村大造、死ぬよろし」
「藤村大造、死ぬよろしくないある」真樹ちゃんに変な日本語が伝染する。「あたし、100万返す。あなた、藤村大造返すよろし」真樹ちゃんが100万の札束を出し、机の上に並べる。
「おお、お嬢ちゃん、あなたセクシーだけでなく、気っ風もいいある。もしフェラチオが好きなら、私の第三夫人になるよろし」と張孔明。「私、第三夫人探しに日本来ました。こんな早く見つかる、ラッキー」
「第三夫人ですって?第一と第二は誰なの?」真樹ちゃんにふと好奇心が湧く。
「第一夫人はミシェル・ヨー、第二はチャン・ツィイー。これ秘密ある」
「へー?」世界的に有名な香港映画の女優二人と並ぶ第三夫人ならいっか?という気もしたが、結婚したら香港に行った切りになってしまう。「あたし、フェラチオ嫌い」真樹ちゃんが宣言した。
「それ大変残念ある。では、私とおまんこするよろし」張孔明が服を脱ぎ出す。
「それよくないある。あたし、100万返した。おまんこする義理ないある」真樹ちゃんが、多羅尾伴内と警官隊を突入させるボタンを握り締めながら云う。
「100万ぽっきり駄目ある。私、利息要求。お嬢ちゃん、キミ身体で利息払うよろし」
「んもうっ!」(仕方ない…)真樹ちゃんは警官隊突入を諦めた。

真樹ちゃんは野球帽だけ残して全部脱ぎ、キング・サイズのベッドに上がった。張孔明は背中の瘤を恥じているせいか、下着のシャツは着たまま、下半身だけ裸になる。
「ちょっとお聞きしますけど、香港に女の性感帯研究会ってある?」と真樹ちゃん。
「おお、あるとも。私、皆勤賞」張孔明が反っ歯を剥き出しにしてにっと笑った。
真樹ちゃんは張孔明の笑顔にゾっとし、キスされたらあの反っ歯で唇を噛まれるんじゃないかと心配した。幸い、張孔明には真樹ちゃんの膨らみかけのおっぱいの方が珍しいらしく、真樹ちゃんの乳首に吸い付き、乳首を舐めながらアンダーバストやスペンスの乳腺尾部を刺激した。
「あうあうーっ!」(寝転がって気持ちよくして貰って利息が払えるなんて、女って得だなー!)と真樹ちゃんは思った。と、次の瞬間、張孔明は真樹ちゃんを四つん這いにし、尻を突き出させた。この姿勢はそう楽ではない。(なーんだ、がっかり!)
張孔明は真樹ちゃんが突き出しているおまんこを舐めた。その舌が上がって来て蟻の門渡りを舐める。
真樹ちゃんは(その上は肛門だよ!ばっちいよー!)とパニックになる。
張孔明は真樹ちゃんの肛門を舐めた。
(げーっ!)真樹ちゃんは背筋を寒くする。(肛門舐めるなんてー!出がけに朝シャンして来たからいいようなもんの…)
張孔明は真樹ちゃんの肛門を指で弄くり廻す。少し潜り込ませようという感じさえある。指で弄くった後、張孔明はまた舌で肛門をべろべろ舐めた。
最初ビビッっていた真樹ちゃんだったが、次第に肛門の刺激が快くなって来た。肛門も性感帯なのだ!真樹ちゃんはアナル・セックスは未経験だった。真樹ちゃんは張孔明にお尻の処女を奪われたらどうしようと心配していた。痔になったら困っちゃう。

張孔明が膝立ちし、ペニスにコンドームを着用した。そのペニスは多羅尾伴内や占い師、押川広吉や横川権吉の一物によく似た立派なものであった。張孔明は真樹ちゃんの愛液びとびとの膣口にペニスをあてがった。張孔明は亀頭に愛液を塗りたくったり、ペニスでクリトリスを擦ったりするが、中々おまんこしようとしない。真樹ちゃんを焦らしているのだ。
「あーん!やって!、入れて!」真樹ちゃんが腰をフラダンスのようにへこへこさせて、おねだりする。
「どっちに入れてほしい?こっち?」張孔明がペニスでおまんこをつんつん突つく。「それともこっち?」ペニスで肛門を突つく。
「おまんこよ!おまんこに入れて!お願い!」真樹ちゃんがはしたなく懇願する。
「むひひひ!」女の性の懇願ほど男を喜ばせるものはない。女を性の奴隷にしたような征服感が味わえるからだ。張孔明はぬるりぶすぶすとペニスを真樹ちゃんの膣に突っ込んだ。
「あむーんっ!」真樹ちゃんが歓喜する。
張孔明はペニスを下に向け、真樹ちゃんのGスポットを狙ってずりずりする。
「わぐーんっ!」真樹ちゃんが痺れる。真樹ちゃんは思っていた。女の性感帯研究会の連中はみな性戯に達者で、一様にレベルが高い。そして誰もがサービス精神旺盛で、決して暴力的でない。真樹ちゃんの脳裏にふと父の面影がかすめた。父は誰に研究の成果を披露しているのだろう?その父の自分への情欲。真樹ちゃんにとって、女の性感帯研究会メンバーへの好感度が増すにつれ、父と愛し合ってもいいような気にされつつあった。女の性感帯研究会会員と一つ屋根の下で暮らすのは、至極便利で快適のように思えて来たのだ。

張孔明は腰でランダムな円運動をしながら、時折ぐさーっと真樹ちゃんの身体の奥深くにペニスを突き刺し、ポルチオ性感を与えた。
「ううーっ、むはーんっ!」真樹ちゃんが肛門括約筋を締め、張孔明のペニスを締め挙げる。
「おお!キミ生意気にやるでないの!漏れちゃいそー!」張孔明は片手を前に廻し真樹ちゃんのクリトリスも刺激した。残る片手でアンダーバストも刺激する。
「あおーっ、ああああーっ!あふーっ!」真樹ちゃんに断末魔が近づく。
張孔明は上体を傾けて真樹ちゃんと肌を接し、犬のように激しくピストン運動を始め、これまた犬のように真樹ちゃんの耳に「ハーッ!ハーッ!」と息を吐きかけ、あげくは耳の穴に舌を突っ込んでべろべろ舐めた。
「ぎゃーっ!」真樹ちゃんが昇天した。
「好(ハオ)!太好了(タイハオラ!)」張孔明が中国語で云い、どばどばどっぴゅーん!と真樹ちゃんの体内に精液を迸(ほとばし)らせた。

しばらく天国でまどろんでいた真樹ちゃんが我に返ると、いつの間にか張孔明の姿と100万円の札束が消えていて、紙切れが一枚残されていた。『極好的陰道(凄くいいおまんこ) 我大満足 我明日釈放汝父親 張孔明』とあった。服を着て野球帽をかぶった真樹ちゃんがホテルを出ると、多羅尾伴内の車が近づいて来た。
「首尾はいかがでしたかな?万事オーケーでしたでしょうな?」と多羅尾伴内。
「ええ。とっても気持ちよく解決したわ」真樹ちゃんがにっと笑った。

翌日、真樹ちゃんが父の帰還を祝う御馳走を作っていると、ドアの開く音がし、「いま帰ったぞ!」と藤村大造の声がした。
「お父さーんっ!」野球帽をかぶった真樹ちゃんが飛ぶように走って出迎え、父の胸に飛び込んだ。
「真樹っ!」藤村大造がしっかと娘の身体を抱き締める。
「お父さん、女の性感帯研究会の会員なんだって?」と真樹ちゃん。
「お前がやらしてくれないから、女の犯し方研究会に鞍替えしようかと思ってる」と藤村大造。
「そんなの駄目ーっ!」真樹ちゃんが嫌々する。そして父親の手を取り、キャミソールの下に導く。「ね、スペンスの乳腺尾部触(さわ)って?アンダーバストも」
「お前っ!やらしてくれるのか?」藤村大造が鼻息を荒くする。
「野球帽かぶってお父さんを興奮させた責任とるの」と真樹ちゃん。「お父さんのあれ、おまんこでぎゅって締め挙げてあげる」
「やめてくれ!お前のは気持ちよ過ぎて早漏れしちゃう!」と藤村大造。
「え?」真樹ちゃんが聞き咎める。
「え?」藤村大造が慌てる。「何でもない。こっちの話だ」七つの顔の男・藤村大造は軽々と娘の身体を抱え上げて、寝室へと向かった。




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