[banner]

12. 二号

宏君と由美ちゃんが夏休みで郷里に戻っていたある日、母さんが宏君を物置に呼んでこう云った。
「宏、お願いがあるの」と母さん。
「母さん、こんなとこでやりたいの?」と宏君。
「違うよ、馬鹿云わないで。内緒の話と頼みがあるのさ」
「ふーん?」
「びっくりして大声出さないでね、頼むから」と母さん。
「一体、何なの?早く云いなよ」
「父さん、妾を囲ってるらしいんだよ」
「ええーっ?まさか!」
「しーっ!駄目よ、大声出しちゃ」

母さんがわけを話した。古くからの患者さんが、「先生がしょっちゅう出入りするのを見掛ける家があるが、あれはご親戚の家ですか?」と聞いたと云う。母さんは住所を聞いたが、何も心当たりがない。持病を持つ人の往診先だろうとその場を繕った。母さんは何度かその家の前を通ったが、とても入る勇気はない。父さんとバッタリ顔を合わせたりしたくないし、その家の主と対面したら引っ掻いたり、殴ったり血を見ることになりかねない。

「だから、お前に行って様子を見て来てほしいの。出来れば、こちらの家庭の平和を乱さないように、あちらに身を引いて父さんと別れてくれるように長男として説得して!」
「おれにそんなこと出来るかな?」
「駄目で元々だから、やってみて!ね?家の中の様子や子供のある無しもちゃんと見てくんのよ、分った?」
「うん」

宏君は母さんが紙に書いてくれた住所に出向いた。番地からするとこの家だろうと思う家があったが、表札も何も出ていない。古い小さな一軒家で、確かに町医者の妾宅とすればぴったりの規模である。表札がないのも、何やら人目を避ける境遇にふさわしいような気がする。
「ごめん下さい!」宏君は勇を鼓して、案内を乞うた。
「はーい!」女の声がして、しばらくしてガラス戸が開いた。
「あっ!」と宏君。
「あらっ!」と女。二人は顔見知りだった。
「花枝さん!」と宏君。花枝さんは、看護婦だった母さんが父さんと結婚し子供が出来て働けなくなった時に、母さんの後継者として父さんに雇われた看護婦だった。小柄で可愛くハキハキした女性で、彼女がいるとその場が明るくなった。まだ当時の面影はあるが、脂の乗った身体つきは30代の女性の落ち着きを醸し出していた。
「宏ちゃん?いえ、ごめんなさい、宏さんですか?」
「はい。ぼく、宏です」
「まあ、大きく立派になられて」花枝さんはうっすらと涙を浮かべる。

花枝さんは宏君を招じ入れた。
「とうとうバレてしまったんですね」と花枝さん。「ここ20年近く、いつ御家族にバレるか、今日か明日かと、毎日びくびくしていました」
「そんなに長く、父と?」と宏君。
「はい。奥様には申し訳ないことと承知しているのですが、先生がどうしても…とおっしゃって」
「お子さんは?」
「二人います」
「父との?」と宏君。
「はい」と花枝さん。

花枝さんが二人の子供を呼んだ。
「12歳の誠と、10歳の理絵です」と花枝さん。
誠君はサッカーでもやっているように日焼けした健康的な男の子で、目がくりくりして可愛い。理絵ちゃんは丸顔にお下げ、こちらもつぶらな瞳と笑みをたたえた唇が可愛い。
「ぼくの弟と妹というわけですね?」と宏君。
「認めてやって下さいますか?日陰者の子で、生涯お引き合わせ出来るなどと思ってもみなかったのですが」花枝さんは涙ぐむ。
「父さんの子ならぼくのきょうだいですよ。でも、ぼくが名乗っても、二人に事情が呑み込めるでしょうか?」
「大丈夫です。二人とも、この家族が普通の家族と違うことを承知していますから」
「そうですか。キミたち。ぼくの名は宏。キミたちの父さんの息子だ。家は別々だけど誠君はぼくの弟、理絵ちゃんはぼくの妹ってわけだ。よろしく!」
「ほら、誠、理絵、ご挨拶は?」と花枝さん。
「よろしくお願いします」と理絵ちゃん。
「よろしくお願いします」と誠君。
「突然でちゃんと実感出来ないみたいです。後で説明しておきますから…」と花枝さん。花枝さんは子供たちを下がらせる。

「あんな大きいお子さんがいたんですか」宏君が溜め息をつく。
「今日いらしたのは、どういう…?宏さんお一人のお考えで?」と花枝さん。
「母に頼まれたんです。父と別れてくれって説得して来いって」
「んまあっ!今になってそんな!駄目です、先生と別れたらあたしたち一家心中しなければなりません。生きていけませんもの」と花枝さん。
「まだ看護婦として働けるんじゃないですか?」と宏君。
「資格はあります。でも、あたし先生のセックス・パートナーとなってから、もうまともな人間じゃなくなってしまって…。とても真面目一途な看護婦には戻れません」
「母はショックでしょう。父に二号さんがいただけでもショックですが、その相手が花枝さんだと知ったら…」
「奥様にはよくして頂いたのに、こんな風に裏切ることになってしまって」花枝さんの顔は涙でぐしょぐしょになる。

「ぼく、子供心に花枝さんに憧れていた。好きでした」と宏君。「だから、花枝さんに酷なことは云いたくないけど、母のことを思うとねえ。それに、一年半ぐらい前から、家族の雰囲気がとても良くなって来て、ぼくたち今一番幸福感を感じていたところだったんです」
「一年半ぐらい前…」花枝さんが呟く。「一年半ぐらい前に何があったんです?」
「い、いえ、特別なことは別に」(一家の近親相姦を話すわけにはいかない)
「宏さん、お願いです。あたしの味方になって!先生と別れさせないで下さい!」花枝さんが宏君の腕を掴む。
「…」
「宏さん、あたし、何でもします。味方になってくれれば、こんなあたしでよければ、抱いて下さっても…」
「ええっ?」宏君が驚く。
「あたしは先生、つまりあなたのお父さんの女なのにって云うんでしょ?」と花枝さん。「でも、あたしにとっては死活問題なんです。先生に内緒であなたに抱かれても、それは先生とずっと一緒にいたいためなんですから、構わないと思う」

宏君は呆然としていた。花枝さんは少年時代の宏君のアイドルだった。年上の彼女への思いは普通の初恋とは云えないものかも知れないが、当時宏君は同世代の女の子に恋せず、18歳の花枝さんだけに恋い焦がれていたのだから、それは立派な初恋と云えた。もう花枝さんは中年になってしまったが、少年時代の初恋を成就出来るのは魅力だった。

しかし、花枝さんは好んで宏君とやりたがっているわけではない。自分の肉体を犠牲にして、一家の生活を守ろうとしているだけである。そういう危機が存在しなければ、宏君に身を投げ出すわけがなかった。
「宏さん!」花枝さんが鼻を接するぐらいに迫って来る。
「花枝さん、駄目です。やめて下さい」と宏君。
「こんなおばさんじゃ立たない?宏さん」と花枝さん。
「いえ。見て下さい」宏君が花枝さんの手を取って、ズボンの上から勃起したペニスに触らせる。「でも、花枝さんが自分の身体を取引の材料に使うなんて状況じゃ、やりたくないんです。花枝さんの弱い立場につけ入るわけですから」
「宏さん!あなたいい男に成長したのね!立派だわ。分った、あたしの味方になってくれるかどうかは、やってから決めて頂戴。それならいいでしょ?」
「でも…」
「こう思って。あたし、淫乱になってしまって父親とその息子と両方とやりたいんだって」
「花枝さん!」
「あら、あたしの言葉で急に太くなった。それが返事ね?」花枝さんが宏君のペニスを握り締め、ズボンの上からごしごし擦る。
「ああ、おお…」宏君が苦悶する。

「やりましょ。ね?」と花枝さん。
「父が来ません?」と宏君。
「大丈夫。今日は往診の日じゃないから」そう云われればそうだった。
「いま、ここでですか?」と宏君。
「まずい?」
「だって、誠君と理絵ちゃんが…」
「あの子たちは慣れてます。あたしがセックスのための女だということを知ってるんです。あの子たちにはあたしの呻き声は日常茶飯なの」

花枝さんは押し入れから敷き布団を出して延べた。二人は裸になる。宏君は自分も脱ぎながら、花枝さんのストリップを楽しむ。30代半ばの肉体は脂が乗って、どこもかしこもまろやか。しかし、お腹にもたるみはなく、均整のとれた熟れた女体であった。普通の一家の主婦ではなく、肉体で男を繋ぎ止めておかなくてはならないという、強い意志の賜物ではないかと思われた。

宏君が布団に上がると、シーツの下でかさこそと音がし、布団にも柔らかい感触がない。
「ごめんなさい。事情があって」不審がる宏君に花枝さんが云う。
宏君は花枝さんを抱いた。父の妾を間男している。でも、罪悪感はない。(こんな魅力的な女性を独り占めしようというのが間違っている。狡い)宏君は花枝さんの首筋にキスした。頬にキスし、耳たぶにキスした。おでこにキスし、鼻にキスした。じっと花枝さんを見つめる。花枝さんも宏君の目を見返してから、その目を閉じ、唇をうっすらと開けた。宏君はその招待状に応じた。初恋の人に口づけした。当時から12年の歳月が流れている。宏君は舌を花枝さんの唇に滑り込ませた。花枝さんが舌を絡ませて来る。そのエロチックな動きに、宏君の脳が痺れる。

宏君は花枝さんの豊かなおっぱいを撫でる。大きいが垂れてはいない。乳首はまだ天井を向いて突き出ている。乳房を揉み、その感触に陶然となる。宏君はキスを中断し、花枝さんのおっぱいに見入る。美乳だ。吸い寄せられるように口を乳首に持って行く。しゃぶる。乳首を噛む。乳首の先端をちろちろと舐める。舌で弾く。
「あああ!」花枝さんがよがる。
宏君は片手を花枝さんの股間へ。もうそこは充分濡れていた。父との慌ただしいセックスのために、すぐ濡れるように身体が出来上がっているのだろう。

宏君はがさごそ云う布団の上を這いずって、花枝さんの股間に身体を移す。びっくりした。陰毛がなかった。
「脱毛してるんです」花枝さんが云った。多分、父が望んだのだろう。
宏君は花枝さんの閉じているおまんこを舐め、両手でクリトリスを露出させた。ぺろぺろ舐める。
「あーん!」と花枝さん。
宏君はもっとおまんこを開く。サーモン・ピンクの小陰唇が出て来た。もっと開く。赤い肉襞が見えた。ここに父がしょっちゅうぶち込んでいるのだ。ここに腹違いの弟妹の種を放ったのだ。

宏君が穴に指を入れる。
「宏さん、おもちゃにしないで、早くやって下さい!」花枝さんが云う。
しかし、女性の興奮を高めないうちに挿入することは出来ない。早漏れする恐れがある。宏君は中指でGスポットを探りながら、親指でおまんこ全体を撫でる。
「ああっ!駄目っ!」花枝さんが叫ぶ。と、ぴゅーっとおしっこが飛んだ!
「わあ!」宏君はびっくりした。目の前でおしっこされるなんて初めてだ。
「驚いた?それ、潮吹きって云うんです。興奮すると出ちゃう体質なんです」
(これが潮吹きか!)聞いたことはあった。ひょっとすると、父が花枝さんを愛するのは、潮吹きのせいかも知れない。宏君はもう一度Gスポットを探り、おまんこを撫でた。
「ああーっ!」ぴゅぴゅーっ!また潮を噴き上げた。「遊ばないで下さい」花枝さんが懇願する。
「布団、びしょびしょですね」と宏君。
「だから、シーツの下にビニール・シートを敷いてあるんです。布団は濡れません」
なるほど。それでごわごわしていたのだ。花枝さんはいつも潮を吹くわけだ。

宏君は珍しい体質の女性に巡り会った幸運を神に感謝し、勃起したペニスを花枝さんのおまんこにぶち込む。両手で花枝さんのおっぱいをいじくり廻しながら、ピストン運動をする。
「あああっ!いい、いいわっ!」ぴゅぴゅーと潮が宏君の下腹部を濡らす。しかし、そんなことに構っていられない。宏君は初恋の人とおまんこしている事実に酔っていた。激しくおまんこする。
「あわーん、あおーん!」ぴゅっぴゅっぴゅーん!また潮を吹いた。もう、宏君のお腹から下はびしょ濡れだ。花枝さんのおまんこは愛液と潮とでびじゃびじゃである。宏君の腰の動きに伴い、ぴしゃ!ぴちゃ!ぴったん!ぴたん!と音がする。宏君は最速の動きにする。ぴたぴたぴたぴた。
「わわーん!死ぬーっ!」花枝さんが死んだ。
「むむーっ!」宏君もイった。

しばらくすると、誠君と理絵ちゃんが入って来た。二人ともタオルを沢山抱えている。宏君はびっくりして立ち上がる。
「宏さん、そのまま」と花枝さん。
理絵ちゃんが濡れたタオルで宏君の下半身を拭い、次いで乾いたタオルで水分を拭き取った。誠君は花枝さんの下半身に同じことをしている。(この家族は父と花枝さんのセックスのために、一家で奉仕しているのだ!)宏君は感動した。




前頁目次次頁


Copyright © 2013 Satyl.net
E-mail: webmaster@satyl.net