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16. 天使の誘惑

幸ちゃんの同級生、早苗ちゃんが遊びに来ていた。幸ちゃんがお転婆タイプなら、早苗ちゃんはうりざね顔のお嬢さんタイプ。背丈も同じくらい。仲良しなので髪型さえ一緒だった。二人は幸ちゃんの部屋でヒソヒソ話をしている。

「早苗のお父さんとうちのお母さん、結婚させられないかな?幸、あんなお父さんほしい!」
「あたしも同じこと考えたわ。何度も水を向けたんだけど、お父さん再婚する気ないの。私がいじけたりして性格悪くなると決めつけてるみたい」
「へーえ?」

早苗ちゃんのお父さんは大企業の重役とかで、父娘二人でいい家に住んでいる。その温厚そうな風貌は、幸ちゃんには理想的な父親に思えた。

「でね、早苗のお父さん、この頃少し変なの。早苗のことをじっと見つめてるんだけど、早苗が振り向くとスッと目をそらしたりして」
「ふーん?」
「お父さん、お母さん亡くしてからずっと独身通してるでしょ?欲求不満たまって、早苗とやりたがってるんじゃないかと思うの。でもあたしを抱く勇気がないの」
フリーセックスの館に住む幸ちゃんには、そんな禁欲的生活は想像できなかった。

「あたしがべったりくっついたり、抱きついたりすると、お父さん、あたしをじゃけんに突き放すの。でも、お父さんのズボンの前んとこ、大きく膨れてるのがはっきり分るのよ」
「そりゃ、やりたがってる立派な証拠だよ」
「でしょ?でも、お父さん、最初の一歩を踏み出せないのよ。あたしはやってあげたいのに」
幸ちゃんは何か考えていたが、「早苗、幸が先ず早苗のお父さん、誘惑してみる。いいわね?」

幸ちゃんが電話している。「あ、早苗のお父さんですか?早苗、うちに来てるんですけど、暗くなったのでおじさんに迎えに来てほしいそうです。はい。じゃ、お待ちしてます」

しばらくして、早苗ちゃんのお父さんが到着した。「今晩は!早苗、お父さんだぞ!」 幸ちゃんが二階から声をかける。「おじさん、二階に来てくれません?」

トントントンとおじさんが上がって来て、幸ちゃんの部屋のドアを開ける。幸ちゃん一人しかいないので「早苗は?」とおじさんが聞く。
「早苗、早く帰りたいというので兄が送って行きました。心配ありません」
「そうでしたか。じゃ、私もこれで…」
「おじさん、待って!」

幸ちゃんはおじさんを部屋に引き込み、いきなり抱きついた。「おじさん、幸、おじさん大好き。おじさん、幸のこと嫌い?」
「急に何を云い出すの、幸ちゃん。おじさんも幸ちゃん、大好きだよ」
「じゃあ、幸のこと可愛がって…」
幸ちゃんはおじさんのズボンの前を撫でた。
「幸ちゃん、一体、何を!」
幸ちゃんはおじさんのズボンのジッパーを下ろし、おじさんのペニスを引っぱり出す。おじさんの足元にひざまずいた幸ちゃんは、おじさんのペニスを頬張ってフェラチオを始める。
「幸ちゃん、止めなさい!」おじさんは制止するが、口とは裏腹におじさんのペニスはおっ立ってしまう。なにしろ、自分の娘と同年齢の女の子が舐めているのだ。おじさんの理性は抵抗できない。

おじさんの呼吸は乱れ、膝はがくがくとなった。おじさんは両手で幸ちゃんの髪の毛を撫でていたが、幸ちゃんの頭を押さえて、無意識により深く幸ちゃんの口中にペニスを挿入しようとした。

幸ちゃんは「幸、裸になる。恥ずかしいから電気消すね。いいでしょ?」 おじさんが頷くと、幸ちゃんは入り口近くのスイッチに行き、パチンと切り替えた。部屋は真っ暗になる。幸ちゃんが洋服を脱ぐカサコソという音がする。おじさんも夢遊病者のように自分の服を脱ぎ出す。

幸ちゃんはおじさんの下着を取り去った。おじさんは手探りで幸ちゃんを捕まえると、その幼い素裸の身体を抱き締めた。おじさんは幸ちゃんに自分の娘早苗ちゃんのイメージを重ね合わせていた。おじさんは幸ちゃんの身体を抱きながら、それを早苗ちゃんの肉体だと思うことで興奮していた。

早苗ちゃんのお父さんが娘とやりたがっていたのは本当だった。それは年毎につのる欲望だったが、おじさんは必死で抑えていた。おじさんは早苗ちゃんの心身を傷つけたくなかったし、娘に家出されるような事態を恐れていた。

いま、幸ちゃんを我が娘早苗ちゃんとみなすことで、おじさんの秘められた欲望が満たされようとしている。おじさんは幸ちゃんの唇にキスした。(ああ、早苗!どんなにこうしたかったことか。可愛い早苗!)おじさんは幸ちゃんの舌に触れた。(おお、おお、早苗!)おじさんの脳髄は痺れ始める。

おじさんの両手は幸ちゃんの胸をまさぐり、細い腰を辿ってお尻へと移動した。(早苗の可愛いお尻。いつも私を魅惑するお尻。やっと触ることができたぞ。あああ)おじさんの指は幸ちゃんの身体の中心に到達した。こんもりした丘を撫で、じわじわと下って行く。そこはおじさんを招くように潤っていた。

おじさんは「幸ちゃん、ほんとにいいんだね?」と念を押す。幸ちゃんは暗闇の中でおじさんの手を取り、その手を自分の頬に当てて大きくこっくりした。

おじさんは幸ちゃんを押し倒した。おじさんは幸ちゃんのおまんこにグサッとペニスをぶち込んだ。「ああっ!」幸ちゃんが身を硬直させた。(いかん、幸ちゃんは処女だったのか?)おじさんの身体はストップモーションのようにフリーズした。(あの誘惑の仕方は処女とは思えなかったが。大変なことをしてしまった)おじさんは進むもならず、引くもならずだった。進むのは幸ちゃんに悪い。ここまで来て、いまさら引くことはできない。どんな手段であれ、もうそこまで溢れかけているものを出さずには済まない。

と、幸ちゃんが両脚をおじさんの背中にかけ、ぐい!と自分の方に引き寄せた。おじさんのペニスはすぽんと幸ちゃんのおまんこに納まった。おじさんは幼いおまんことの密着感に感動した。(おお、これは!)また、早苗ちゃんのイメージが蘇った。

おじさんの脳髄はもはやどろどろに溶けてしまった。下に横たわっている肉体が幸ちゃんなのか妄想の早苗ちゃんなのか、現実と空想の区別がつかなくなっていた。おじさんは禁断のセックスの倒錯した法悦境に突入して行き、「早苗!早苗ーっ!」と叫んだ。おじさんはもはや自分を制御できず、ビンテージ・ワインのような精液をびゅいんびゅいんと発射した。「お父さーん!」

かなり経っておじさんは我に返った。耳の底に「お父さーん!」という声が残っている。それは早苗ちゃんの声だった。

「パチン!」という音で電気が点いた。眩しさで目をしばたき、焦点の定まらぬおじさんの目に早苗ちゃんの顔が浮かんで来た。(まだ妄想が…)妄想ではなかった。おじさんが組み敷き、まだペニスを挿入しているのは、実の娘の早苗ちゃんだった。(これは、一体!)振り返ると、着衣のままの幸ちゃんがスイッチの傍の壁に寄りかかり、微笑みながら二人を見守っていた。(いつの間に入れ換わったのだ?)

「なんてことだ。早苗、許してくれ!」
「お父さん、いいのよ。私とやりたかったんでしょ?ちゃんと知ってるの」
「し、しかし…」
「お父さん、『早苗ーっ!』って云ってくれたわね。嬉しかった」
「早苗、お前!」
「これから、やりたい時はいつでも早苗に云ってね?ね?お父さん!」
「う、うん」

幸ちゃんは、今は畳の上で膝小僧を抱いて父娘のやりとりを聞いていた。父のない幸ちゃんに、父娘の情愛はよく分らない。ただ羨ましかった。幸ちゃんの頬に涙が一筋流れた。




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