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18. お黒いのがお好き

ある日、叔父さんが30代の黒人女性とその10代の息子を連れて来た。女性は黒人としては整った可愛い顔立ちで気立ても良さそうだったが、その洋服、アクセサリは派手派手で、遠慮なく云えば下品そのものだった。メークも褐色の顔に銀色の口紅、濃い緑のアイシャドー、マスカラという具合。男の子はTシャツにジーンズで、利発そうな顔をしていた。この子は同年輩と見てとって幸ちゃんをじっと見つめていた。

「先日、業界仲間の宴会に行ったらな、この黒人が出てきよった。『何や、黒人のストリップか、しょうもない』思うて、ほとんど見もせんで料理食ってたんや。ひとしきり踊りが終わったら、この子が出て来てな、お母ちゃんとやりだしたんや」
「何を?」と幸ちゃんが聞いた。
「あれに決まっとるやないか」と叔父さん。
「本当の母子なんですか?」とおばさんが聞いた。
「ほんまや。パスポート見せてもろた」
「近親相姦を売り物にしてるんかいな、あんまりやな」と叔母さんが云った。

「わいもそう思うた。近親相姦、わいらにはひとごとやないからな。で、ショーが終わった時に『ここへ連絡せい』いうて、わいの家の電話教えたんだ」
「うまいこと云うて、あんた、黒人とやりたかったんやない?」
「あほ。やりたいだけなら、モーテルなり連れ込みに行ってるわい。可哀想やから、ここへ連れて来よったんやないか」
「でも、あたしたちに何ができるの?」とおばさんが云った。
「それが問題や」

茂君がたどたどしい英会話で黒人女性と話した。黒人の英語は訛っていて、半分しか解らなかった。その半分とは…。
「お母さんの名はサリーで、子供はトミー、10歳。幸の一つ下だ。丁度、セックス・ショーの興行主との契約も切れてしまい、観光ビザで来てるから、もうアメリカに帰らなくてはならない。でも、せっかくだから息子に東京の色んなところを十日ほど見せてから帰りたい。二人分の飛行機代は貯めたお金で何とかなるけど、ホテル代などないので、ここへ泊めて貰えるとありがたいって云ってる」
「そう。十日ぐらい、お安い御用だわ。茂、オーケーって云って」
「お母ちゃん、オーケーって英語だよ。もう伝わったよ」

その通り、黒人女性サリーは涙を流して喜んだ。女性たちは薄幸な女性に同情し、みんなで貰い泣きしてしまった。

茂君はトミーを勉強部屋に連れて行き、ビデオ・ゲームの遊び方を伝授した。幸ちゃんはサリーにお風呂場や、彼らが寝ることになる二階の一部屋を案内した。

叔母さんが云った。「大丈夫かしら。十日経ったら、この家の時計だの指輪だのが消えてしもたなんてことにならへんとええけど」
「そやな。あの感謝の表情は正直そうやったが、『人を見たら泥棒と思え』や。用心しとくに越したことはないで、カッちゃん」
「そうでしょうか。そうは思いたくないけど」

翌日から、茂君と幸ちゃんによる東京案内が始まった。サリーもトミーも、茂君の語学力に合わせてゆっくり喋るようになったので、観光のポイントだけはやりとりができるようになった。幸ちゃんも“門前の小僧”で、片言の会話ができるようになった。定石通り、浅草の観音様、秋葉原、銀座、皇居前、渋谷などをゆっくり、一日二ケ所程度にして案内した。誰も十分お金を持ってないので、買い物はしないで、見るだけ。食事もお好み焼きとかたこ焼きで済ませた。それでも、サリー母子は観光を楽しみ、茂君のカメラには二人の笑顔が沢山詰め込まれた。

早いもので、明日はサリー母子が日本を離れる日となった。おばさんたちは二人で台所に入り、最後の晩餐の支度をしていた。

サリーのワハハという豪快な笑い声が響いて来る。サリー母子と茂君、幸ちゃんが観光から戻って来たのだ。おばさんは、幸ちゃんがいつの間にかサリーやトミーと言葉を交わしているのに気付き、それだけでも母子を泊めた甲斐があったと喜んだ。

その夜の御馳走はすき焼きだった。サリー母子は普段ヤキソバやハンバーガーなどで飢えをしのいでいたので、こんなお料理は初めてだった。ほかにも、女性二人が時間をかけたお菜が食卓一杯に並んでいた。サリーはそれを見ただけで、また涙ぐんでしまった。

食後、茶の間でみんなは満腹のお腹を抱えてお茶を頂いていた。
「おや、サリーとトミーは?幸もいない」とおばさん。

そこへ幸ちゃんがラジカセを抱えて現われ、プレイ・ボタンを押した。ギャンギャン唸るロックが部屋を満たした瞬間、次の間の暗がりから舞台衣装のサリーが登場した。スパンコールを散らしたビキニ・スタイルの真紅の衣装に黒い腰みのを付けている。その世界で食っているだけあって、人が変わったように派手でメリハリのあるアクション。まるでミュージカル・スターのようなオーラを備えている。

やがて、サリーは一枚ずつ衣装をはがして行く。一同はサリーのめまぐるしく動く胸、きゅんと上を向いたお尻、すらりと長い脚に魅了された。曲が終わり、みんな盛大に拍手した。サリーは深々とお辞儀をしたが、舞台を去らずに二曲目を待っている。背後からトミーが登場した。

「おい、まさかあれやるつもりやないやろな?」と叔父さんが云った。声が震えている。

叔父さんの予言は的中した。床に四つん這いになったサリーに、トミーがペニスをしごきながら近寄って行く。

叔父さんは「ノー、ノー!」と叫んで二人の間に立ちふさがった。「茂君、サリーの踊りだけで十分やと云うてくれ。こっから先はええと」
茂君が通訳すると、サリーはわあわあ!と泣き出した。泣き出して止まらない。
「どないなっとるんや、茂君!」

茂君はサリーを落ち着かせて泣いているわけを聞いた。そして、みんなに訳して聞かせた。
「みなさんにお礼がしたかった。十日間の宿泊、食事、ガイド、それらに対するお礼として我々ができるのはこのセックス・ショーしかない。これをやらせて貰えないのなら、我々は乞食になってしまう。トミーもわたしも乞食ではない。みなさんはいい人たちだが、最後にわたしたちに恥をかかせている」

「偉い!アメリカ人にもこんな律儀な人おったんやな」と叔父さん。
「誰や、時計や指輪気いつけい云うたんは」と叔母さん。
「お前やないか、あほ」

サリーとトミーが茂君に何か云った。茂君がみんなに伝えた。
「サリーが云うには、どうしても母子のショーが駄目なら、皆さんとお別れのセックスをしたいって」
「んまあ!」
「トミーは、宿のお礼にお母ちゃんにサービス。で、サリーは恩人の叔父さんとガイドのぼくにサービスしたいって云ってる」
「幸はどうなのよーっ!忘れないでほしいわねっ」
「わいも除けもんかいな」と叔母さん。
茂君がサリーとトミーと話した。
「サリーもトミーも幸はまだセックス経験ないと思って除外したんだって。幸、トミーがちゃんとやってくれるってさ。叔母さんはトミーが三連発できたらお相手するって」

叔父さんは困った。「近親相姦は駄目やが、わいらとのセックスはOKちゅう理屈成り立つかいな」
おばさんは「あたしは遠慮するわ」と云った。
茂君が云った。「お母ちゃん、断ったらまた泣き出すよ」
「茂君、わい感動してもうて涙で目がよく見えへん。君、先にお願いしなはれ」
幸ちゃんが割り込んだ。「お母さん、お母さんしないんならあたし先にトミーとやっていい?」
「お前!」
「だって、仲良くなったのにもうお別れなんだもん。幸、トミーとやってからお別れしたいの」

幸ちゃんはトミーの前に立った。トミーは慣れた手つきで幸ちゃんの服を脱がせた。トミーにとって同年齢の女の子は初めてだった。トミーは興味深げに白い肌の平らな胸と毛のないおまんこに見入った。トミーの10歳のペニスは11歳の日本娘という獲物を前にして、徐々に勃起し始めた。トミーは幸ちゃんを床に寝せ、吸い寄せられるように幸ちゃんのおまんこに向かって行った。トミーはペニスで幸ちゃんの股ぐら全体を刺激し、舌で幸ちゃんの上半身を舐め廻した。そしてゴムをつけると、ぐさりと同年輩の日本娘のおまんこを突き刺した。

茂君もサリーに歩み寄った。サリーは"Thank you! Thank you, very much!"と茂君にキスした。そして、「ムンムンムンムン!」と茂君の身体中にキスしながら、茂君を床に横たえた。サリーは茂君のペニスを口に含むと、ブードゥーの秘術のように頭を揺らしながら、両手もいそがしくペニスの周りを撫で回した。ぐんぐん伸びて固さを増すペニスに、サリーは大袈裟に驚嘆するゼスチャーをし、ペニスを礼拝して見せた。それは日本人には真似のできない、セクシーなユーモアだった。サリーは茂君に「上がいいか、下がいいか?」と聞き、茂君は上を選んだ。茂君はサリーの上に乗り、十日間の親しみを込めてキスした。そして、ゴムをつけるとサリーの体内にペニスを埋め込んだ。

叔父さん、叔母さんは、幸ちゃんの白い身体をまさぐる黒い少年を見、黒い女性に覆いかぶさる茂君を見て、もう頭が破裂しそうだった。

おばさんは幼い男女の絡み合いに目をまん丸くして見入っていた。黒人青年ダグの巨根も印象的だったが、トミーのペニスも魅力的だった。おばさんは、いつしか自分の股の間に滴るものを感じていた。

トミーはセックス・ショーのタレントだけあって、女体の攻め方が巧みだった。幸ちゃんは全く敵ではなく「あああーん!」と叫んで簡単にイカされてしまった。

トミーは射精せず、勃起しゴムを装着したままのものを剥き出しにしながらおばさんに近寄って来た。おばさんは後ずさりした。で、トミーは叔母さんの手を取った。「まあ、ええんやろか。ほな、お先に」叔母さんはほくほくして、トミーには扱えないであろう着物を自分で脱いだ。トミーは和服のストリップを楽しみ、笑顔で叔母さんを抱いた。

(どうして叔母さんに譲ったりしたんだろう。あたし偽善者ね)とおばさんは後悔していた。(トミーが叔母さんに出してしまったら、もうあたしの番はないかも知れない。しまったわ!)おばさんは唇を噛んでいた。

サリーは下になってこそいたが、決して寝そべっていたわけではなかった。彼女はベリー・ダンスの要領でお腹と腰をくねらせ、ついでにお尻の筋肉を緊張・弛緩させ、おまんこを絞ってペニスを拷問していた。その巾着締めの秘術は茂君には初めて味わう快感だった。茂君は何とかサリーをイカせようとしたが、サリーの秘術の前ではそれは空しい努力で、自分の体内に昂まり押し寄せてくる解放への誘惑に抗し切れそうもなかった。「サリー、サリー!」茂君は叫びながらサリーの体内にどぱーんどぱーんと精液を発射した。サリーは「やったぜ!」というように笑みを浮かべ、叔父さんを向いて"Come on!"(いらっしゃい!)と手招きした。

茂君は叔父さんにバトン・タッチしながら、「すげえ!あんなおまんこ初めて」と呟いた。叔父さんは寝そべっているサリーの顔の上にまたがり、ペニスをサリーの口に入れた。サリーの褐色の顔、銀色の口紅、そこを出入りする自分のペニス。叔父さんは興奮した。

叔父さんはサリーを四つん這いにさせ、おまんこを突き出させた。黒い皮膚だから大陰唇も真っ黒、恥毛も真っ黒。その割れ目を開くと、びくっとするような赤い肉が現れる。叔父さんはゴムをつけ、サリーのおまんこに自分のペニスを差し込んだ。サリーは相手へのサービス本位なので、自分はイっていない。叔父さんは「女がイクまでイカない」主義だから、この日米対決は時間がかかりそうだった。

叔母さんはトミーに組み敷かれ、おっぱいを揉みしだかれながら、10歳のペニスでGスポットを攻撃されていた。黒人の腰の使い方はリズミカルで激しい。瞬く間に頂上に運ばれてしまった。「おごごご、うぐう!」叔母さんは白目を剥いた。トミーは「一丁あがり」というように叔母さんからペニスを抜き、おばさんを振り返った。

おばさんは驚嘆していた。(幸と叔母さんをイカしていながら、この子はまだ一度も射精していない。10歳とあなどってはいけない。10歳にしてセックスの達人なんだ)

トミーはまだ一発も放っていないゴムを外し、タオルでペニスを拭っておばさんとの一戦に備えた。

おばさんは、操り人形のようにふらふらとトミーに近づき、腕に抱かれた。トミーは叔母さんのストリップで和服の脱がせ方を覚えてしまっていたので、手際よくおばさんを裸にした。この十日間の最大の恩人なので、トミーのおばさんへのサービスは濃厚だった。おばさんと69の体勢になり、おばさんのおまんこを舐め、同時に自分のペニスをおばさんの目の前にぶら下げた。おばさんの関心はまさにそれ、彼の10歳の黒いペニスにあった。おばさんは勃起したタフなペニスに尊敬のまなざしを送り、高価なお菓子を頂くようにありがたく頬張った。トミーの舐め方も堂に入ったものだが、おばさんも負けてはいない。二人は秘術を尽くして渡り合った。

サリーと叔父さんの対決はまだ決着がついていない。二人とも自制心旺盛で「相手が先」と思っているから、この勝負は難しい。相撲なら水入りになるところだ。

トミーはおばさんのおまんこを攻めることにし、新たなゴムを装着した。おばさんの上にトミーが乗る。黒い顔がおばさんに近づき、ニッと笑った口の中に白い歯並み、ピンクの舌が見える。トミーはおばさんにキスし、おばさんも激しく応答する。トミーはおばさんのおっぱいを絞るように握る。「あ!」しかし、痛くはない。トミーは程を心得ている。もう、おばさんは対抗するのを止め、10歳の黒人少年に全てを委ね、彼の操縦のままに揺れ動いた。快楽を味わっている夢を見ているように錯覚する。少年と繋がって身体が宙に浮いているような幻覚を生じる。

快楽が昂まって来る。トミーの一定のバチ捌きが、おばさんの肉体に共鳴しているのだ。それは怒涛のように押し寄せ、また押し寄せ、また押し寄せた。(あおーん!)おばさんの脳髄は弾け、宇宙へとすっ飛んで行ってしまう。トミーはラストスパートをかけ、ついに日本女性の体内で射精した。どばこーんどばこーん!おばさんは魂が抜けた死者の抜け殻のように横たわっていた。トミーがやさしくおばさんを抱きしめた。

「茂君、この人、何でイカへんねん?不感症か、わいをコケにしとんのか聞いてみておくれ」叔父さんが憤慨している。サリーも叔父さんも、同じ姿勢でくたびれるわ、相手がよがりもしないわで、将棋の千日手のような具合だったのだ。茂君がサリーに叔父さんのセックス方針を説明し、「早くイっちゃいなさい」と忠告した。

二人は女性上位の体勢になった。好敵手同士の儀礼的なキスをし、サリーは"You are great!"(あんたは凄い!)と叔父さんに賛辞を送った。そして、例のベリー・ダンスと巾着締めの秘術を用いながら、激しく自分の快楽を追求して行った。"Mmmmmmm! Awawaw! Ooooh! Aaaaaah! Aaaaawwwgh Ooooh! Noooooh!! My Godd! Fuck! Oh, fuck! Aaaaarrrrrrgghhhhh!"サリーは盛大に叫んだ。叔父さんはそういう過剰反応に慣れていなかったので、サリー同様に盛り上がってしまった。(いかん!)と思ったがもう遅い。どどど、どぴゅーん!とサリーのおまんこに砲撃を加えた。サリーは(勝った!)と思いながら"I'm commmmiiiinggg!"(イクーっ!)と最後の一声を放った。

翌日、茂君と幸ちゃんは成田空港まで送って行くことにし、おばさんと叔父さん、叔母さんの三人が下宿の前でサリー母子に別れを告げた。二人がどんどん遠ざかり、表情が判別できなくなったが、褐色の顔に見える白い歯並みは二人の笑顔を物語っていた。路地の曲がり角でトミーはおばさんたちに手を振り、サリーはベリー・ダンスのように腰をくねらせて見せ、ウィンクしてから消えて行った。

残った三人の胸を虚ろな風が吹き抜けた。
「夏休みももう終わりやね」と叔母さんが呟いた。夏休みの終わり。それは学生たちとの再会を意味していた。
「じきに学生さんたちが戻って来るわ。叔母さん、お掃除手伝ってよ、ね?」とおばさんが云った。




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