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3. 北の家族

夏休みから帰って来た学生の一人、杉山君が幸ちゃんの部屋にやって来た。杉山君は故郷・北海道の12歳の妹・百合子ちゃんへの思いを、幸ちゃんを身代わりにして遂げていた人である。

「幸ちゃん、いろいろ御心配かけたけども、とうとう百合子とやってしまったさー」
「えっ?杉山さん、百合子さんと?おめでとう!」
「めでたいかどうか知らねけどもね」
「聞かせて!一部始終。まさか、乱暴したんじゃないでしょうね?」
「めんこい妹だもの、乱暴するわけないっしょ」
「安心した。さ、話して。何かぞくぞくするわ」

杉山君は以下のような話をした。

杉山君は幸ちゃんを百合子ちゃんと思いつつおまんこすることによって、徐々に百合子ちゃんへのアタックを勇気づけられていた。この休みの間に性交、不性交(?)は別として、とにかく百合子ちゃんに愛を告げることだけは実行するつもりだった。

しかし、いきなり「百合子、おれはお前が好きさ!やりたいんだわ!」と云うわけにはいかない。心の準備のない百合子ちゃんにショックを与えると、うまく行くものも壊れてしまうだろうし、ひょっとして百合子ちゃんが両親に告げ口したりしたら、どんなお仕置きが待っているか分ったものではない。

悶々としながら、杉山君は毎夜百合子ちゃんの部屋へ寝顔を見に行った。幸ちゃんとの時は使用済みパンティを借り、幸ちゃんの寝姿を見ながらオナニーしパンティに射精したものだった。百合子ちゃんの寝乱れた姿を目にすると、杉山君のペニスはみるみる勃起する。しかし、杉山君は、ここではオナニーしなかった。幸ちゃんをイメージ上の百合子ちゃんに置き換えた際はオナニーできたが、実物の百合子ちゃんを前にすると、肉欲よりも肉親の愛情が先に立つ。そうでなければ百合子ちゃんに襲いかかってしまうところだ。

杉山君の百合子ちゃんへの接し方が変わった。以前は兄妹愛以上のものを悟られぬよう、わざとぶっきらぼうだったり、邪険にしたものだった。この夏、杉山君は百合子ちゃんに優しく、思いやりをもって接した。

杉山君が百合子ちゃんを見る目も変わった。百合子ちゃんに似た体型の幸ちゃんの全裸姿を見せて貰っていたおかげで、百合子ちゃんがどんな服を着ていようが、杉山君は百合子ちゃんの裸体を透視できた。座っていようが、歩いていようがである。それに付随して百合子ちゃんを見るとすぐ勃起してしまう自分が恥ずかしかった。(早く第一歩を踏み出さなくちゃー。正直に云うべさ。百合子がおれを嫌うのなら、それも仕方がないっしょ。したら、早く東京さ行って幸ちゃんに慰めて貰うまでだべ)杉山君は焦った。しかし、チャンスはなかなかやって来なかった。

盆踊りの晩となった。一家は揃って小学校の盆踊り会場へ出向いた。杉山君も百合子ちゃんも浴衣がけである。百合子ちゃんの浴衣姿は可愛く、夜の照明の方向によってはぞっとするほど美しく見える時もあった。杉山君は百合子ちゃんの後ろで踊った。百合子ちゃんは踊りが上手だった。目が合うと、二人は微笑みを交わした。

小一時間も踊ると、さすが若い二人にも休憩が必要だった。両親とはいつの間にかはぐれていた。二人は校庭の隅の鉄棒の近くのベンチに腰を下ろした。百合子ちゃんは団扇で杉山君の周りの蚊を追ってくれていた。

「お兄ちゃん、東京でなんかあったのかい?」
「えっ?何だよ、急に」
「東京から帰って来たら、お兄ちゃん凄く優しくなったべさね。わたし、嬉しいんだわ。したけど、なして急に?」
「理由なんかないべさ。お前がめんこいから優しくしてるだけさね」
「嘘。絶対東京で何かあったさね。これは女の勘だわ。嘘ついても駄目べさね」

杉山君はこの機会を逃したら妹に真実を告げることは一生できないだろうと感じた。杉山君は正直に告白するのが一番だと思った。
「百合子、おれ東京で11歳の女の子とやってるんだわ」
「や、やってるって、何ね?」
「分るっしょう、あれだよ。へっぺ(おまんこ)」
「えーっ!お兄ちゃん、11歳の子と?」百合子ちゃんの団扇がピタと止まった。
「おれが頼んでやってるんでないんだわ。その子が『あたしを百合子さんと思って抱きなさい』と云って、やらしてくれるんだわ」
「えーっ、だけど、なしてわたしがそこさ出て来るのさね!」
「おれは、『百合子ーっ!』って云って、その子とへっぺするのさ」
「………」
「ごめん、びっくりさせたっしょ」

「お兄ちゃん、その子、何て名前?」
「幸ちゃん。名前なんかどうでもいいっしょや」
「幸ちゃん、おっぱい出てる?」
「出てね。べったらこい(平ら)」
「幸ちゃん、あそこに毛生えてる?」
「まだ生えてね」
「わたしとおんなじべさねー。じゃあ、わたしの身代わりができるっけさね」

「百合子、おれには、お前はただの妹でねんだわ。めんこい女の子なんだわ。めんこがってやりたい女なんだ。でも、お前にずっとそれを云えなかったさね」
「それで、お兄ちゃん、ときどき思い詰めたような目でわたしを見てるのかい。気がつかねと思ってるしょ。したけど、全部わかってるさね。わたしも優しいお兄ちゃん好きだべ。でも、その幸ちゃんとやってるようなこと、兄妹ではできないべ?やっちゃいけねっしょ?」
「やっちゃいけねんじゃねのさ。子供を作るのはよぐねってことだべさね。なんも犯罪でないし、二人だけの秘密にできるんなら、別にいんでないかい?」
「わたし、11歳の女の子ばわたしの身代わりにしてるお兄ちゃんが可哀想なんだわ。お兄ちゃんが、わたしとやりたいんなら、せば…」
「待て、百合子。おれは同情してやらせて貰いだぐねのさ。同情は幸ちゃんだけで充分だべ。お前が兄ちゃんば好きになって、一緒にやりたいと思ってくれた時にやりてのさ。百合子、いまここで結論出す必要ねえべさ。ゆっくり考えてくれればいいっしょや」

「お兄ちゃん、わたしがお兄ちゃんとやるとするべ?わたしたち、将来どうなるんかい?」
「お前との相談だけど、お前に都会の高校へ行って貰うのさ。来たければ東京、そうでなければ札幌。お前が中学卒業するまでには、おれもう就職してるべさや。お前次第で就職先を東京か札幌で選ぶっしょ。おれがアパート借りておけば、お前が一緒に住んでも経費は安いから親も駄目とは云わねべさ。兄妹でアパートに住むのは珍しいことでねし、誰も不思議に思わねべさや。おれたち、誰にも遠慮しないで夫婦のように暮らせるってわけだべさね」
「わあ、お兄ちゃん、なまらよーく考えてあるんでないかい。東京か札幌の高校かあ。いいなあ」百合子ちゃんはうっとりする。

「百合子、したら、もう帰ろう。いつかお前の結論聞かせてほしいべさ。オッケー?」
「うん!」百合子ちゃんはこっくりした。

その夜、杉山君は百合子ちゃんが床の中で真剣に考えているさまを想像し、緊張して眠れなかった。(いずれにしろ、賽は投げられたっけさや。おれにできることはやったや。あとは百合子の返事を聞くだけだべ)杉山君は百合子ちゃんが冷静に話を聞いてくれたことに感謝した。「不潔!」とか、「お父さんさ云いつける!」などという反応だってあり得たのだから、試みは100%成功したと云っていい。(やはり正直に云ってよかったぞな)と思う。もちろん、幸ちゃんのパンティでオナニーしたことは恥ずかしくて云えなかった。でも、残りの話は本当だった。

はっと気がつくと、百合子ちゃんが枕元に立っていた。
「百合子!どうしたのさ?」
「お兄ちゃん、もう結論出たんだわ」そう云って百合子ちゃんは兄の布団に潜り込んで来た。この夜が兄妹の麗しき初夜となった。

「わあ!感動的!」と幸ちゃんが云った。胸の前で両手を固く握り締めて、どうなることかと真剣に聞いていたのだ。
「幸ちゃん、そのうち一週間ぐらい百合子ば東京さ呼ぶがら、その時会ってくれる?百合子も会いたがってるんだわ。他人には思えないって云ってるもね」
「あたしもよ。是非会いたい。百合子さん、とても他人には思えない。東京へ来るんなら、杉山さんの部屋へ泊めればいいでしょ。好きなようにやれるし」
「そうか。おばさんに頼んでみるさね。安く済むし、好きなようにやれる…か。あはは、嬉しいな」

「ところで、杉山さん。もう百合子さんの身代わりは要らなくなって、あたしとは何もしないってことになるの?」
「いや。これからは百合子じゃなく、幸ちゃんとしてお願いしたいんだわ」
「ひゃっほーっ!それいいね。オッケー。さ、やろ」




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