17. 近親関係危機一髪
(承前)茂君とサブリナがやっていた同時刻…。
幸ちゃんの部屋では幸ちゃんがジミーを抱き締めていた。幸ちゃんもアメリカでは十分にジミーを堪能していなかった。いま、やっと落ち着いて、本格的にジミーとやれる時がやって来たのだ。
幸ちゃんはジミーの服を脱がせ、彼が幸ちゃんを脱がせる番だということを気付くまで黙って立っていた。ジミーは手際よく幸ちゃんを裸にし、
「オネーチャン!」と云って幸ちゃんのお尻を撫でながらしゃがみこみ、幸ちゃんの毛のないおまんこに見入った。幸ちゃんは股を開いてジミーの顔の上におまんこを近づけた。ジミーはその意味を悟って、すぐ幸ちゃんを舐め始めた。
「あうーん!」幸ちゃんが呻く。
ジミーの頭の角度が辛そうなので、幸ちゃんは彼をベッドに誘導し、今度はジミーにお尻を向ける体勢でまたがり、お互いに舐め合う体勢を取った。幸ちゃんはジミーのお珍々を舐め始めた。それはなかなか固くならなかった。(こんなこともあるのか!)幸ちゃんは叔母さんから教わった技法を使ってみた。男が立たない時、ペニスの根元を掴んでペニスを激しく揺する。その“秘技”も役に立たなかった。それだけでなく、いつしかジミーは幸ちゃんのおまんこを放棄していた。さらにそれだけでなく、ジミーは軽いいびきをかいて寝込んでいた!幸ちゃんは先ず屈辱感を感じ、ついで幻滅感、焦燥感、絶望感、無力感、脱力感など、ありとあらゆるネガティブな感覚を味わった。
「ジミー!ジミー!」幸ちゃんはジミーを起し、ゼスチャーで補いながらたどたどしい英会話を始めた。
数分後、幸ちゃんは下着だけで階段を駆け下りた。
「小母さん、まだいる?!」
「まだおるで。どないしたんや?」
「小母さん、あなたがた、ひどいわよ!いまジミーとやろうとしたら、彼、立たないの。あの年で立たないわけないから聞いたら、叔母さん相手に三回、麗奈さん相手に三回もやらされたっていうじゃない!やり過ぎて、ベッドに入ったらぐうぐう寝ちゃう始末よ!あなたがた、児童虐待よ。こちらが預かって貰ってるのをいいことに、やり放題やって!もう頼まないわ、ジミーはあたしの部屋で寝起きさせますから。もう、お宅には行かせませんから!」
幸ちゃんは云うだけ云うと、部屋に戻って中から鍵をかけてしまった。
「叔母さん、幸の云うこと、本当なの?」とおばさん。
「ほんまや。困ったなあ、幸ちゃん、怒らせてしもた」
「あの子、本気ですよ」実はおばさんだって、怒り心頭に発していたが、かろうじて抑えていた。
叔母さんは幸ちゃんの部屋に行ったが、入れて貰えない。
「幸ちゃん、謝るよって堪忍しておくれ」
「小母さんみたいなひどい人、大っ嫌い。もう帰ってよ」
「そう云わんと」
「もう口聞きませんから」そう云って幸ちゃんは沈黙した。
叔母さんは叔父さんに電話した。
「来て幸ちゃんと話してえな。あんはんとなら話すかも知れんよってに。あ、浩二と麗奈もいたら一緒にな。頼んまっせ」
しばらくすると、叔父さん、浩二君、麗奈ちゃんがやって来て、叔母さんに加わって幸ちゃんを説得しようとした。騒ぎを聞きつけた茂君もやって来た。
叔父さんが云った。
「幸ちゃん。今後気をつけるように云っておくさかい、出て来ておくれ」
「9歳の子に一日六回もセックスさせるような人たちは信用できないわ。ジミー、死んじゃうわよ。ひどい人たち!」
「幸ちゃん!」と麗奈ちゃんが云った。「六回なんて、私知らなかったの。私だけかと思って」
「三回だって多いわよ」と幸ちゃん。
「ごめん」
「幸ちゃん!」と叔母さんが云った、「うちも、うちだけかと思ったんや。許して」
「許せない!あたし、もうあなた方の顔見たくない。もうお目にかかりませんから!」
「幸、おれだ」と茂君が云った。「お前、よく云った。おれも応援するぞ。ひどいのは叔母さんと麗奈さんだけじゃないんだ。サブリナもやってる最中に寝込んじゃって、わけを聞いたら叔父さんと浩二さんにやられ放題で、もう疲れ切ってるんだ。おれも、サブリナを勉強部屋に預かる。もうこの人たちには渡さない。お前も頑張れよ!」
「お兄ちゃん!」
茂君はすでに階段を駆け下り、勉強部屋に入って中から鍵をかけてしまった。
今度は叔父さんと浩二君が慌てる番だった。二人も階段を駆け下りてドア越しに茂君に謝った。
「虐待やない。可愛がったんやないか」と叔父さん。
「ぼくらだって、弟や妹を可愛がりたいじゃないか!それなのに、兄や姉の家には寝に来るだけってのはひどいよ。あんた方、最低だよ!」
「そんな!」と浩二君。「ぼくらも、自分がやった回数しか考えてなかったから、サブリナがそんなに疲れるほどとは思ってなかったんだ」
「わいもや。な、茂君、これから気をつけるよって…」
「いやだ。サブリナ、壊れちゃうよ。大体、お母ちゃんがどれだけ今回の養子縁組にお金かけてるか知ってるの?養子に貰うお金、四人の飛行機代、そしてこの増築費用、みんなジミーとサブリナのためなんだ。それなのに、あなた方はジミーとサブリナを病気寸前に追い込んでる。ひどい親戚だよ。ぼくはもう縁を切りたいね!」
そうまで云われた叔父さんと浩二君は返す言葉がなかった。叔母さんと麗奈ちゃんも恥じ入り、四人はしょんぼりと帰って行った。
「幸、みんな帰ったわ。もう出て来ていいわよ」とおばさんが云った。
「お母さん、悪いけどあたし少なくとも二日は籠城するわ。でないと、あたしが本気だってこと、あの人たちに通じないでしょ?申し訳ないけど、ジミーとあたしのお食事、ここまで運んで。お願い」
「そこまでしなくても」とおばさんは云ったが、幸ちゃんが云い出したら聞かない質(たち)であることを知っていた。
茂君も出て来なかった。仕方なく、おばさんは四人分の食事を“出前”しなければならなかった。しかし、おばさんは息子と娘の毅然とした態度に心の中で拍手を送っていた。
翌日の夕方、叔父さん一家が揃って現れた。おばさんは幸ちゃんのドアを叩いた。
「幸、叔父さんたち全員がお前とジミーに謝りたいって云ってるから、下りて来なさい」
「いやよ」と幸ちゃん。
「幸、これはお母さんの命令よ。二人で下りて来なさい。叔父さんたちが無理矢理ジミーを連れてくなんてこと、させないから」
幸ちゃんが母親から“命令”を受けるのはこれが初めてだった。そういう言葉遣いはおばさんの並々ならぬ決意を表していたので、幸ちゃんも無視できないと思った。
「お兄ちゃん、何て?」
「茂もサブリナと来るって」とおばさん。
「ほんとね?」
「ほんとだとも」
幸ちゃんとジミー、茂君とサブリナは廊下で合流し、一緒に茶の間に入った。叔父さん、叔母さん、浩二君、麗奈ちゃんが一列になって座っていた。何かがおかしい。四人に奇妙な雰囲気があった。分った!叔父さんと浩二君は頭を丸めて来たのだ。
「茂君、幸ちゃん」と叔父さんが云った。「この通りや。堪忍しとくなはれ」
叔父さんと浩二君が頭を下げた。二枚目の浩二君が頭を剃ると、何かちょっと間が抜けて見えた。
「ジミーにひどいことしたのは、叔父さんと浩二さんじゃないわ」と幸ちゃんが云った。叔母さんと麗奈ちゃんの責任を追及したのだ。
叔母さんと麗奈ちゃんが両手を頭にあてたかと思うと、すっと髪が持ち上がった。鬘(かつら)なのだ。その下は、見よ、つるつる頭だった!まるで尼さんだった。二人も頭を下げ、叔父さんと浩二君も改めて頭を下げた。
ジミーとサブリナが珍しいものを見るように、叔母さんと麗奈ちゃんの前に立った。叔母さんと麗奈ちゃんは、バツの悪さで目を伏せている。子供は遠慮を知らない。とりわけ、アメリカから来た子供は遠慮しない。ジミーとサブリナは二人の女性の頭を見下ろし、手で撫で廻した。二人は「キャッキャッ!」と云って笑い、そのうち畳の上で転げ廻りながら「ゲラゲラ」と笑い出した。
子供たちの笑いは幸ちゃんと茂君にも伝染した。二人は「ぷっ」と吹き出し、それはおばさんにも伝染した。叔父さんと浩二君も笑い出し、叔母さんと麗奈ちゃんも涙を滲ませて笑い出した。
茂君と幸ちゃんは叔父さん一家の謝罪を受け入れた。幸ちゃんは叔父さんと浩二君のつるつる頭を撫で、両方にキスした。茂君も叔母さんと麗奈ちゃんのつるつる頭を撫で廻し、キスした。
「茂君、幸ちゃん、許してくれるやろな?」と叔父さん。
「うん!」と茂君。
「うん!」と幸ちゃん。
そこへ純子先生が現れた。「茂君、お勉強の時間なのに、何してるの?」と云いつつ、純子先生はつるつる頭の行列に目を見張った。純子先生はつるつる頭で発情するのだ。
「わーっ!なに、これーっ!」純子先生は四人の頭を撫で廻した。「凄い!あなたも、あなたも!あなたも!あなたも!あーっ!ぞくぞくするーっ!お願い、やって!四人でやって!」純子先生は裸になって巨乳を丸出しにしながら横になると、叔父さん一家を手招きするのだった。
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