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14. 桃太郎 vs. 金太郎

少女くノ一・霞ちゃん(17歳)は柳生劣堂に引き取られ、道場に住み込むことになった。瘋魔一族は霞ちゃんを奪回すべく道場近辺に忍び寄ったが、柳生一門が張り巡らせた結界を破ることは出来なかった。二集団の衝突が何度かあったが、いずれも柳生方が力で押し切り、次第に瘋魔一族は消え失せた。

柳生劣堂の親心で霞ちゃんは近くの高校に編入した。セーラー服を着た霞ちゃんは、とても闇の中を飛び廻るくノ一には見えなかった。

霞ちゃんは時々茂君に勉強を教わりに来た。中学生が高校生を教えるのは妙だが、霞ちゃんは長く勉学から遠ざかっていたのだから、先ずは復習が必要だったのだ。

霞ちゃんはぽつぽつと生い立ちを語った。
「あたし、孤児院で育ったの。とても運動神経が良かったので、瘋魔一族が引き取ってあたしをくノ一に仕立て上げた。男忍者たちはあたしに“まん道”の訓練を施すと称して、毎夜あたしを輪姦したの。それが嫌で、あたし“まん筋”で締め上げて男を早く射精させる術を編み出したの」
「可哀想!」茂君は17歳の霞ちゃんが忍者たちに犯されているところを想像し、心から同情した。茂君は霞ちゃんを優しく抱き締めた。霞ちゃんの甘い髪の香り、少女の体臭が鼻をくすぐる。茂君はたまらず、霞ちゃんを押し倒す。
「茂君!」霞ちゃんが毅然と抗議する。
「ご、ご免。ついクセで…」茂君は霞ちゃんから離れる。

「あたし、茂君がこの前コンドームを使ってくれたことに感謝してる。あの状況では、あなたが抜き身でやってあたしを妊娠させても仕方がなかった。あなたの優しさは忘れないわ」と霞ちゃん。
「でも、霞さんの“まん筋”のお蔭でたったの三こすり半!あれじゃやったことにならないよ。霞さん、もう一度ゆっくりやらせてよ」と茂君。
「あたし、何も感じないの。ちっとも楽しくないの」と霞ちゃん。
「不感症なの?」
「そうじゃなく、“心頭を滅却すれば火もまた涼し”って云うじゃない?あたし、男忍者たちにやられるのが嫌だから、心頭を滅却して肉体的快感を追い出していたの。それが身についちゃったわけ」
「男性嫌悪なんだ」と茂君。
「そ。でも、約束するわ。そのうち必ずゆっくりやらせて上げる。あたしの男性嫌悪もそのうち消えると思うから、そしたら、ね?」と霞ちゃん。
「うん。待ってる」と茂君。

おばさん一家は孤児の霞ちゃんに家庭的雰囲気を味わって貰うべく、折りにふれて彼女を食事に招んだ。霞ちゃんも打ち解け、叔父さん一家や下宿のメンバーとも親しくなった。

ある日、霞ちゃんが恋に落ちた。

下宿の廊下で桃太郎とすれ違い、霞ちゃんは彼の頬のいくつもの切り傷から桃太郎の素性を察知し、その暗さに惹かれた。くノ一もやくざも社会の裏側で生きている。同族である。また、みなしごの霞ちゃんは桃太郎のような頼りになりそうな“兄”が欲しかった。

「茂君。あの顔に傷のある人、何者?」後日、霞ちゃんが聞いた。
「ああ、あれは関東更生会桃組の親分で桃太郎って云うの。どうして?」
「ふーん、組長なの?結婚してる?」と霞ちゃん。
「独身。どうしてさあ?」と茂君。
「にぶいわね!あたし、あのヒトが好きになっちゃったの!」

桃太郎も霞ちゃんに一目惚れした。桃太郎は「仮面舞踏会」で12歳の早苗ちゃんとやって以来ロリコンとなり、妹の樹里さんとの兄妹相姦そっちのけで幸ちゃんや早苗ちゃん、14歳の百合子ちゃんとやりに、足繁く下宿に通いつめていたのだ。茂君が「桃太郎さん。引っ掛けようと思えば、縄張りに一杯ロリータが溢れてるんじゃないの?」と聞くと、「ああいうのは駄目。スケバンか少女売春ばっか。やっぱり、純真なお嬢さんでなきゃあ」とのことだった。しかし、一目惚れした霞ちゃんは純真な明るいお嬢さんではなく、「15、16、17と、わたしの人生暗かった」という唄の文句がぴったりの暗い眼差しをしていた。その若さにも関わらず、一芸に秀でた者が持つ自信に満ち溢れ、桃太郎を恐れるそぶりを見せなかった。プロだ!

「茂さん!あのセーラー服の女子高生、いったい誰?」と桃太郎が聞いた。
「あの人は柳生一門の忍者で、霞さん。どうして?」
「くノ一なのか。あんた、あの子とやってる仲?」
「ううん。ねえ、どうして?」と茂君。
「あんた、にぶいぜ。おれ、惚れちゃったんだよ、あの子に」

茂君は面白くなかった。茂君だって霞ちゃんが好きだったのだ。もっと面白くないことに、桃太郎と霞ちゃんは互いに相手を「引き合わせてくれ」と茂君に頼むのだった。(馬鹿馬鹿しい)しかし、人のいい茂君は断れなかった。

桃太郎と霞ちゃんが茂君の部屋で対面した。お互いに惹かれあっていることは一目瞭然だった。二人は何も云わずにお互いを見つめ合った。
「あのー、御希望ならぼくのベッド使っていいですよ」茂君はやけくそで云った。
「いや、茂君も霞さんが好きみたいだから、それは悪い。外へ行く」と桃太郎。
「外って?」と茂君。
「近くのモーテル。いいでしょう?」と桃太郎は霞ちゃんに聞く。
霞ちゃんがこっくりする。

その夜、茂君はベッドでうなされていた。霞さんが大勢の桃太郎に輪姦されている夢だ。茂君は霞ちゃんを助けたいが、巨大なガラスに遮られて飛び込めない。

ふと気付くと誰かが茂君の横に潜り込んで来た。
「だ、誰?!」茂君が聞く。
「あたし。霞よ」
「どっから入って来たの?」茂君は豆電球を点けた。
「あなた、あたしを何だと思ってるの?」と霞ちゃん。
「くノ一」と茂君。
「だったら馬鹿な質問しないでよ。どっからだって入れるわよ」

茂君が手を伸ばすと、霞ちゃんは素っ裸だった。
「こ、これって、もしかして…」茂君の声がうわずる。
「そう。だけど条件があるの。約束だから今日はやらしてあげるけど、これが最後。明日からあたしは桃太郎さん一筋。いい?」と霞ちゃん。
「やっとやれると思ったら、これが最後ーっ?そんなあ」と茂君。
「あなたの恋人が誰彼なしにやりまくってたら、どう思う?」と霞ちゃん。
「やだ」と茂君。
「桃太郎さんだって嫌でしょう。おんなじよ」
「だって、霞さんは柳生劣堂とやったり、情報収集のために見知らぬ男ともやるんでしょ?」と茂君。
「御支配様とやるのは組織の掟、くノ一としてやるのは仕事。プライベートは別よ」と霞ちゃん。
「ぼく、悲しい。うえーん!」
「嘘泣きは止めなさい。やらないんなら、あたし帰る」
「やります、やります!」と茂君。

茂君は霞さんの身体を撫でさすった。これが最後のチャンスと思うと、セックスの悦びより失う悲しみの方が大きい。
「茂君、どうしたの?スケベなあなたはどこへ行ったの?」と霞ちゃん。
「もう霞さんに触れないと思うと、悲しくて」と茂君。
「あなた、本当にあたしが好きだったの?」と霞ちゃん。
「そう。でも失恋した」と茂君。
「ごめんなさい。じゃあ、これはどう?もしあたしが桃太郎さんに捨てられたら、あたしはあなたのものになる」
「捨てられたら拾うって、なんかゴミ拾いみたい」
「あるいは…」と霞ちゃん。
「え?」と茂君。
「あなたが桃太郎さんより巧ければ、あたし心変わりするかも知れない」
「まかして!ぼく、桃太郎なんかに負けないから!」
茂君は箪笥から何か引っ張り出して身にまとった。

「あはははは!」霞ちゃんが笑い転げる。それは茂君が小学校の学芸会で使った金太郎腹掛けだった。
金太郎となった茂君は桃太郎の“おんな”を横取りすべく、霞ちゃんに迫る。
「お、お、可笑しくて!」霞ちゃんは笑いが止まらない。金太郎腹掛けの下から勃起しているペニスが異常である。それが霞ちゃんの口に伸びて来る。霞ちゃんはペニスを頬張り、袋を撫でる。満足した茂君はペニスを抜き、霞ちゃんにキスする。霞ちゃんの口はまだ笑いを含んでピクついている。

茂君は霞ちゃんのおっぱいを撫でる。まだ完全に膨らみ切っておらず、三角形に近いおっぱいだ。
「で、もう男性嫌悪はなくなったわけ?」と茂君が聞く。
「今日初めてイったわ。やはり好きな人とやるものなのよ、セックスって」と霞ちゃん。
「そらそうですよ。ぼくともイってね?」
「イかせて!」
金太郎に扮した茂君は、ずりさがって霞ちゃんの両脚を思い切り広げ、おまんこにクンニリングスした。心頭を滅却していない霞ちゃんは、身体を震わせてよがる。茂君はときに繊細に、ときに獰猛におまんこを舐める。そこはもうびとびとに愛液を放水し始めている。

茂君はコンドームを付け、霞ちゃんの肉体への侵入準備を完了する。ずぶーん!とペニスを入れる。
「おおーん!んんぐ!」霞ちゃんが呻く。
茂君は霞ちゃんの顔を見ながら腰を使う。どこが彼女の急所なのか?どういうリズムが好きなのか?何しろ、桃太郎との競争なのだから、自分の快楽どころではない。桃太郎の上を行く快楽を霞ちゃんに与えなくてはならない。
「あおあおあお、うぐぐぐ!」霞ちゃんが身をくねらせてよがる。
茂君は必死である。右旋、左旋、ぐるっと廻ってにゃんこ…ではなくGスポットをいたぶり、短い突き、長い突き、身体をずり上げ、ずり下ろしておまんこ全体を撫でる。
「おうおう、おおお!あががが!」
もう一息。茂君は右手の指でクリトリスに触れ、腰の運動に連動させて撫で廻す。これは効いた。
「ああーんっ!イ、イくーっ!」霞ちゃんは死んだ。
「おおお、んんんんっ!」茂君もイった。

「で、審査の結果は?」と茂君。
「よかった!あなた、技術点は満点」霞ちゃんはまだハアハア云っている。
「じゃ、金太郎の勝ち?」
「芸術点は桃太郎さんが上なので、引き分け」と霞ちゃん。
「そんなあ!ずるい!」と茂君。
「やっぱりセックスだけじゃないのよ。あたしの気持が桃太郎さんに傾いている。それだけ」
「くそ」
「怒らないで。弟みたいにつきあって?」と霞ちゃん。
「ぼく、姉と弟でやってる人知ってる」
「まあ!ああ云えばこう云うだわ」

「霞さん、今夜はぼくのものだって云ったよね」と茂君。
「ええ」と霞ちゃん。
「夜明けまでにあと二回やらして。出来れば三回。もうこうなったら死ぬまでやり抜くぞ!」
「ひえーっ!助けてーっ!」
茂君はセックス・アニマルと化し、霞ちゃんを前から後から、逆さにしたり、二つに折ったり、三つに折ったり、舐めたり舐めさせたり、ありとあらゆる穴を突きまくったりした。

拷問のようなセックスにへとへとになりながらも、霞ちゃんは弟に対するような愛情を茂君に感じ始めていた。




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