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11. 私の秘密

「最近のクイズ・ショー、おもろないな」と叔父さんが云った。「昔は良かったで。『私は誰でしょう』やら、『私の秘密』やら、どえらいおもろかった」
「うちは『ジェスチャー』好きやった」と叔母さん。
下宿の茶の間におばさん一家、叔父さん一家、それに霞ちゃんや緑さん、樹里さんもいて、みんなでおせんべをボリボリ、お茶をごくごくしていた。

「その『私の秘密』ってどういうの?」と幸ちゃん。
「解答者が四人や。司会者がゲストの名前だけ紹介すんねん」と叔父さん。「回答者たちはその人物の性別、年齢、体格などから、どういう“秘密”を持ってるか推理すんのや」
「たとえばどんな“秘密”?」と茂君。
「何か特技で賞を貰(もろ)たやら、芸をするペットがおるやら、そんなこっちゃ」と叔父さん。
「昔、アメリカにもそんなショーありましたよ」と麗奈ちゃん。
「日本のTVが真似したんだよ。間違いないよ」と浩二君。

「ごめんください」と玄関で声がした。
「ぼく、出ます」と浩二君が応対に行く。

しばらくして、浩二君が30歳見当の男性を招じ入れて来た。その男性は丸顔に丸刈りで、おとなしく朴訥な印象を醸し出していた。
「みなさん」と浩二君が云った。「この方は中村さんと云います。中村さんにはある“秘密”があります。さあ、当てて下さい」
「『私の秘密』だね?」と幸ちゃん。
「中村はん、ま、座りぃ」と叔母さん。
「あ、お茶上げなくちゃ」とおばさん。

中村君を正面に座らせ、みな円を大きくして座り直した。
「中村はん」と叔父さん。「あんはん、この近所に住んではんのか?」
「いいえ」と中村君。
「あなたの住所は“秘密”と関係ありますか?」と麗奈ちゃん。
「いいえ」と中村君。
「その“秘密”は、あんはんの職業か?」と叔母さん。
「いいえ」と中村君。
「まさか、単なる御用聞きやないやろな?」と叔父さん。
「いいえ」
「押し売りでもないですよね?」とおばさん。
「とんでもない」と中村君。
「セックスに関係ある?」と幸ちゃん。
「いいえ」
「職業は関係ないそうだけど、何をしてるんですか?」と茂君。
「小さな牧場を経営してます」と中村君。
「牛とか馬とか?」と霞ちゃん。
「ええ。他に豚や羊、鶏もいます」
「分った!そういう動物とセックスしてる人!」と幸ちゃん。
「セックスは関係ないって云われたばかりじゃないか」と茂君。
「そっか。つまんないの」と幸ちゃん。

「この中の誰かと関係あります?」と緑さん。
「はい」と中村君。
「やったー!」緑さんが初めて“秘密”に近づいたのだ。みな、拍手をした。
「小父さんがどこかで生ませたお子さんとか?」と茂君。
「なんやて!ほんまか?」と叔母さん。
「阿呆抜かせ。茂君、余計なこと云わんといてな!」と叔父さん。
「誰かの幼馴染み?」と樹里さん。
「いいえ」と中村君。
「誰かと遠縁?」とおばさん。
「はい」
「きゃーっ!」おばさんは周りの人とハイファイブ。

「じゃ、誰だろ?」茂君が一同を見渡す。(見分けもつかない遠縁がいるという人物?)
「中村さん、あなたはこの中のその遠縁の人と会ったことあるの?」と樹里さん。
「いいえ。ぼくも知らないんです」
「じゃ、どうして分ったの?」と麗奈ちゃん。
「探し出されたんです」と中村君。
「あんはんが?」と叔母さん。
「ええ、ぼくが」と中村君。
「分りました」と茂君。

茂君は立ち上がると霞ちゃんの手を取って立たせた。不審げな霞ちゃんの背中を押して、中村君のそばに座らせた。
「中村さん、あなたの親戚はこの人でしょう?」と茂君。
「あなた、霞さん?」と中村君。
「ええ。えーっ?あなたの親戚って、あたしのこと?」霞ちゃんは両頬を手で押さえ、目を丸くする。
「先ほど、柳生道場へ出向きましたら、霞さんはこちらだと云われました。で、伺ったようなわけで」と中村君。
「柳生一門は全国を手分けして霞ちゃんの親戚を探していました」と茂君。「やっと見つかったようですね」
「ぼくは霞さんとは従兄(いとこ)にあたるようです」と中村君。
霞ちゃんは中村君の顔を見つめてぼろぼろ涙を流していた。天涯孤独な身の上だと悲しんでいたら、縁者がいたのだ。霞ちゃんは涙を拭くこともせずに、肩をひくひくさせていた。
「ぼくも親兄弟に死なれ、伯父伯母も亡くなっていたので、もうひとりぼっちだと思っていました。まだ親戚がいたなんて、嬉しいです」中村君も涙を滲ませている。

「お母さん、伯父さんの部屋に行って貰ったら?」と茂君。
「おお、それはいいわね」とおばさん。「さ、つもる話もあるでしょうから、ゆっくりあちらで。幸、御案内して」

離れのモービル・ホームに移った二人は、それぞれの過去について語り合った。中村君は千葉県出身で農学校へ行き、やっと牧場を経営するまでに至ったこと。霞ちゃんは憐れな孤児院の生活、そして、その後瘋魔一族に引き取られてからのもっと悲惨な生活について語った。
「霞さん」と中村君。
「ちゃんでいいのよ。あたし、まだ17歳だし」と霞ちゃん。
「じゃ、霞ちゃん、おれのことも次郎って呼んでくれ」と中村君。
「次郎さん。あたし、嬉しい!」霞ちゃんは中村君の懐に飛び込み、嬉し涙を流す。中村君はそっと霞ちゃんを抱くが、非常に落ち着かない。
「霞ちゃん」と中村君。「おれも親戚に巡り会えて嬉しいけど、まちっと落ち着いた方がいいんでねえがって思うど」
「どういうこと?」と霞ちゃん。
「こうべったりくっつくど、親戚つうより、なんか恋人同士みたいだべ」と中村君。
「なんか、まずいですか?」と霞ちゃん。
「お、おれ、こういうこと馴れてねえもんで、あの、その…」と中村君。
霞ちゃんは自分の下半身に当たっている何か強張ったものに気付いた。

「おれたち、いとこ同士だ。親戚だしよ。こうべったりくっつかない方がいいと思うんだ」と中村君。
「次郎さん。あたし、ほんとは次郎さんとやりたいの」と霞ちゃん。
「な、なにを?」と中村君。
「こういうことを」と霞ちゃんは中村君の口に吸い付く。
「ぶぶ!か、霞ちゃん!ス、ストップ!」と中村君。「おらたち、そういうごどしちゃなんね」
「どうしていけないの?」と霞ちゃん。
「だって、そう云われてるもん」と中村君。
「でも、次郎さんの本心は違うわね?」霞ちゃんは中村君の股間の勃起した部分に触れる。
「そ、そりゃ、霞ちゃん綺麗だし、キスなんかされたら誰だって…」と中村君。

「あたしね」と霞ちゃん。「沢山の近親相姦を見て来たの。あたしは羨ましかった。あたしには到底叶わぬ夢だと思ってたの。次郎さん、次郎さんはあたしにとって唯一の血族だわ。やってほしいの。いとこ同士でやりましょ!」
「ま、待って!霞ちゃん。そう一方的に云われても…。おれだって女房がいるし、おれたち愛し合ってるし」と中村君。
そこへ、天井からふわ〜っと一綴りの書類が落ちて来た。霞ちゃんはパッと受け止め、ささーっと走り読みした。そして、その書類を中村君に廻した。中村君は不審げに書類を受け取ったが、読み進むうちに顔面が紅潮して来た。
「えーっ!おれの女房が浮気してるだとーっ?」
「柳生一族の調査では、奥さんは獣医さんとやってるみたいね?」と霞ちゃん。
「くそーっ!あの女。純真そうな顔して浮気しやがって!」中村君はカリカリする。

「次郎さん!もう奥さんに義理立てすることはないわ」霞ちゃんが中村君に抱きつく。
「確かに…」と中村君。しかし、中村君はショックと怒りの方が大きく、霞ちゃんへの欲望はいまいちである。
霞ちゃんは中村君のズボンのジッパーを押し下げ、彼のペニスを引っ張り出す。中村君は奥さんの浮気に気が昂ぶっていて、目の前で何が起こっているかちゃんと認識出来ない。中村君のペニスは美しい17歳の少女の口に含まれ、舌でぺろぺろされ始めた。
「おおお!霞ちゃん、それまずいよ、それ」と中村君。しかし、中村君は言葉とは裏腹に霞ちゃんの頭を押さえつけ、霞ちゃんの口にピストン運動を始めた。男は女性のフェラチオには抗し切れない。

霞ちゃんは中村君を十分その気にさせたと見て取ると、裸になって中村君の前で両脚を広げた。もう中村君は抵抗出来ない。彼の精液はもうペニスの先端近くでスタンバイしていた。いとこだろうが実の妹だろうが母親だろうが、もうこうなればやるしかなかった。出すしかなかった。中村君は裸になって霞ちゃんの身体に覆いかぶさった。

霞ちゃんの感激は一方ならぬものがあった。これはどこにでも転がっているおまんこではないのだ。血の繋がったいとこ同士のおまんこなのだ。あれほど憧れていた近親相姦なのだ。(あたしにも近親がいた!ひゃっほー!)

中村君は17歳のいとことセックスするについては、いささか抵抗があった。中村君は保守的であり、常識人だったからだ。しかし、妻の姦通を知るに及んで、もう全てはどうでもよくなった。(あんなに愛していた妻が浮気している。くそ、おれだって!見ろ、この17歳の美しい少女を。おれに「やって!」と迫っているのだ。ざまあ見ろ。おれだってモテるんだ。くそーっ!)

中村君は霞ちゃんの盛り上がりかけたおっぱいを揉んだ。それがただのそこらの女の子でなく、いとこであるということが中村君を興奮させた。いままで存在しなかったいとこ。それも17歳の美人。なろうことなら女房を離縁して、霞ちゃんと一緒になりたいぐらいだった。

中村君は片手を霞ちゃんの股間に伸ばす。割れ目からは愛液がじくじくと湧き溢れていた。中村君が霞ちゃんの股ぐらに膝をつく。スッと何かが目の前に出て来た。コンドームの大箱である。
「霞ちゃん、こんなに何回も出来ねど」中村君がたじろぐ。
霞ちゃんは笑いながらコンドームの一袋を取り、中村君に渡す。中村君はそれをびりびりと破いて、ゴムをペニスに被せる。中村君はペニスを霞ちゃんのおまんこに当てる。

「次郎さん!」霞ちゃんがうっとりと声をかける。
「霞ちゃん!」中村君が応じる。両名にとって、一時間ほど前にはこんなことになるとは夢にも思わなかった事態である。突如出現したいとこ関係が、こともあろうに一足飛びに肉体関係に発展している。狂気の沙汰である。事実、霞ちゃんは忘我の境地で狂っていた。中村君には狂う理由があった。奥さんへの怒りを霞ちゃんの肉体に転化しようとしていたのだ。中村君は若いいとこのおまんこにずぶーん!とペニスを突き立てた。
「あおーん!」霞ちゃんが悲鳴とも喜悦ともつかぬ叫びを挙げる。
中村君は霞ちゃんの身体を抱き締め、その口をむさぼる。腰の動きが激し過ぎて、ペニスはしばしばおまんこから外れる。しかし、その瞬間に霞ちゃんのクリトリスがぐぐっと刺激され、並みのピストン運動より効果的だった。霞ちゃんはいとこの興奮状態に煽られ、どんどん高みへと押しやられた。そう、いとことやっているのだ。血族同士のおまんこなのだ。
「ああああ。次郎さんっ!おおおっ!」霞ちゃんが身体を震わす。
「霞ちゃん!んむむむ!」妻以外とのセックスに馴れていない中村君にとって、もうこれが瀬戸際だった。霞ちゃんがイこうがイくまいが、もう、もう、もう…。
「おれ、出ちゃう!ごめん!」どどどぴゅーん!と中村君が射精した。
「次郎さん!」幸運にも霞ちゃんも同時に絶頂を迎えた。「あおおおーん!うぐぐう!」

パチパチ!と盛大な拍手が湧き起り、ドアが開いておばさん一家と叔父さん一家がなだれ込んで来た。一同は、霞ちゃんの近親相姦願望を痛いほど知っていたから、この一瞬を我がことのように待ち望んでいたのだ。中村君はまだ霞ちゃんのおまんこにペニスを突っ込んだまま、驚いて口をあんぐりさせていた。

そこへ羽織袴の柳生劣堂が歩を運んで来た。
「御支配様!」霞ちゃんが平伏する。中村君もそれに倣う。
「うむ」と劣堂。
「何と御礼を申し上げてよいか…」と霞ちゃん。
「礼なぞよい。そちが幸せならそれでよい」と劣堂。
またパチパチ!と拍手が起こった。

「中村氏(うじ)」と劣堂。「お主に謝らねばならぬ」
「いいえ。千葉から出て来るぐらい、何の苦にもなりません」と中村君。
「いや、お主の夫婦関係のことじゃ」と劣堂。
「帰ったら女房をはっ倒してやります。くそーっ!」
「実は、あの報告書は偽物でな。奥さんは浮気などしておらん」
「えーっ?」と中村君。
「えーっ!」と霞ちゃん。
「ああでもせんと、霞を抱いてくれんと思うた。どうかな?」と劣堂。
「はい。多分」と中村君。
「で、後悔しておるかな?」
「云うのも恥ずかしいですが、霞ちゃんは妻以外の初めての女性で、しかも若くてぴちぴちしていて、美人で、その上いとこ同士。こんな素晴らしいセックスは初めてでした」と中村君。
「奥さんは潔白で、お主が浮気したことになるが、その点はどうかな?」と劣堂。
「霞ちゃんは親戚ですからね。血は水よりも濃いと云います。出来れば、霞ちゃんとはこれからも…」
霞ちゃんがポッと顔を赤らめる。
「ま、奥さんに気取られぬよう、ほどほどにな」と劣堂。

「これにて一件落着!」と茂君。
わははは!と笑い声が起こる。劣堂はお気に入りの幸ちゃんを抱き上げて彼女の部屋へ向かった。

劣堂が幸ちゃんのおまんこを刺し貫く。
「うほーん!」と幸ちゃん。「御支配様?」
「なんじゃ、幸ちゃん」と劣堂。
「中村さんの奥さん、ほんとに浮気してなかったんですか?」と幸ちゃん。
「さすが、勘がいいのう。実はしとった」
「過去形ですか?」
「相手の獣医を三千代が誘惑し、その現場を中村氏の奥さんが目撃するように仕組んだ」
「へええーっ?」
「浮気は終わったし、中村氏は奥さんを愛しておるから、知らぬが花じゃろう」と劣堂。
「なーるほど」幸ちゃんが感心する。
「幸ちゃん、参るぞ!」と劣堂。
「ご存分に」と幸ちゃんが云った。
「むむんぬ!」と劣堂。
「あへーっ!」と幸ちゃん。




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