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09. 約束

数日後の午後、おまんは納屋で卓二に抱かれて接吻していた。この日卓二は、庄屋の我が儘娘・千恵が癇癪を起して真っ二つに折った鉛筆を、綺麗に削って使えるようにし、おまんにくれた。おまんは卓二の心遣いが嬉しく、そんな優しい卓二に抱かれていて幸せだった。

卓二がふと下半身を引いた。おまんはわざと自分の腰を卓二の腰に押し付けた。固いものが感じられた。卓二は慌てて、もっと腰を引いた。おまんは卓二のズボンの上から、摩羅の膨らみを掴んだ。
「お、おまんちゃん!」卓二は驚愕して口づけを中断し、目を見開いておまんを見た。
「卓二あんつぁ。あんつぁはこれがめんくさい(恥ずかしい)のが?」おまんが聞く。
「…」
「なんもめんくさいごどねえべ。男(おどご)のしるしだべ」そう云って、おまんは地面に膝をつき、卓二のズボンのベルトを外し、ズボンを脱がせた。卓二の猿股がテントのように尖っている。
「おまんちゃん、見ねでけろ。しょし(恥ずかしい)」と卓二が云った。
おまんは卓二の頼みを無視し、卓二の猿股を引っ張り下ろす。14歳の少年の勃起した摩羅がビヨーン!と飛び出した。その小ぶりの摩羅はおまんにとって好ましかった。他の男たちの獰猛そうな男根に較べれば、卓二の大人しい男根は愛玩動物のように可愛かった。おまんは迷うことなく卓二の摩羅を口に入れ、しゃぶり出した。それがおまんの精一杯の感謝と愛情の表現であった。
「お、おま…」卓二はあまりにも思いがけぬおまんの行動にびっくり仰天した。童貞の卓二も性交に関する知識はあったが、女の子から摩羅を舐められるという話は聞いたことがなかった。
おまんは心を篭めて卓二に奉仕した。父と兄には嫌々する行為だったが、卓二には別だ。亀頭先端をしゃぶり、全体をすぽすぽ前進後退させ、先端に近い下部の性感帯をぺろぺろ舐めた。それらを機械的にではなく、無作為に行なう。

卓二にとって、それはえも云われぬ快感であった。おまんの温かく濡れた口が摩羅を包み、生き物のような舌が摩羅のあちこちを刺激する。生まれて初めての快感であった。卓二は「おまんを嫁に貰う!」と決意した。こんなに自分に尽してくれる可愛い娘は世界中にいないと思った。卓二はおまんの頭を撫でて感謝の気持を伝えていたが、摩羅の快感が高まり、大爆発の予感がするにつれて心が乱れた。このままではおまんの口内に射精してしまう。それは可愛いおまんを冒涜することだ。そんなことは出来なかった。卓二は腰を引こうとした。しかし、おまんが卓二の裸の尻に手を廻していて、逃すまいとしていた。
「おまんちゃん、おれ、もう…」卓二はおまんの口から摩羅を抜こうとしてもがく。破局が迫っていた。
おまんは卓二の心を読んでいた。優しい卓二は自分の口に射精することを避けたがっている。他の男ならともかく、卓二の精液なら飲み込んでもいい、おまんはそう思っていた。おまんは卓二の尻を引寄せたまま、口の前後運動と舌の動きを急速にした。
「あああーっ!」卓二が断末魔の悲鳴を挙げた。ぴゅぴゅぴゅぴゅーん!と精液が発射された。おまんはその全てを舌の上で受け止め、一滴もこぼすまいとした。卓二は胸を弾ませてぜいぜい息をしている。おまんはゆっくり精液を飲み干し、卓二の摩羅が萎むまで舐め続けた。

卓二は身仕舞いを正したが、まだ動悸が収まっていなかった。卓二は藁束の上に身を投げた。おまんもその横に寝そべった。
卓二は上半身を起し、おまんの目を見つめた。「おまんちゃん、おれの嫁さんになってけろ」卓二は真剣な口調で云った。
「えーっ?」おまんは驚いた。12歳の少女が求婚されるなんて考えられないことだった。
「もぢろん、今すぐではねえ。おれが成人して働(はだら)ぐようになったらだ。それまで待だねばなんねけんど」
「おれでええのが?」おまんは信じられなかった。
「おめ(お前)がええだ。おめ(お前)が好きなんだ」卓二はおまんの身体に手を廻して抱いた。
「嬉すい!おれ、卓二あんつぁの嫁さんになる!」おまんは卓二にしがみついた。

卓二は村の悪童の中の一番ませた奴をつかまえ、性交についての詳細を聞いた。そいつは自分の経験が自慢だったから、未経験な者からの質問には懇切丁寧に教えた。女を喜ばせれば何度でもやらして貰えること、それには先ず女を先にイかせることが大事だと彼は云った。彼はまた女の急所(陰核)をどう扱うと女を早くイかせられるかも語った。
「割れ目の真ん中突ついちゃなんね。真ん中には穴ぽこはねえがらな」彼は笑った。
「ほんじゃ、どごさあんだ?」卓二は真ん中だと思っていた。
「やる前に見せで貰え。指突っ込んだら分(わが)る」彼は云った。

「おまんちゃん。頼みがある」数日後、また二人で納屋に篭った時、卓二が云った。
「卓二あんつぁ、おれはあんつぁの女房(にょうぼ)だ。おまんて呼んでけろ」おまんが云った。
「んだば、おめ(お前)も亭主をあんつぁと呼ばるのはおがしでねが?」
「あはは!んだね!卓二さあでええが?」
「ああ。おまん!」
「卓二さあ!」二人は目と目を見合い、ひしと抱き合った。二人とも愛しあう相手が出来て幸福だった。
「おまん、おめ(お前)のぺっちょ(おまんこ)見せでけろ」と卓二。
「ええーっ?なして?」おまんが顔を赤くする。もうさんざ男たちにおもちゃにされたおまんこであったが、愛する男に見せるのは恥ずかしかった。
「なしても何もねえ。女房(にょうぼ)なら亭主とぺっちょするべ」
「卓二さあ、ぺっちょしてえのが?」おまんは卓二あんつぁも男の一人なのだと思った。
「そうはゆてね(云ってない)。見せでけろって頼んでんだ」
「見るだげが?」
「んだ」
「ご亭主の云うごどだば、云う通りさんなねな(しなければならないね)」おまんはからかうように云いながら、着物の帯を解き、前を広げ、腰巻きを取り去った。そのまま藁束の上に仰向けに横になり、股を開いた。

卓二の目の前に12歳のおまんこが曝け出された。毛はなく、真っ白な肌の恥丘とおまんこが盛り上がっている。深い谷間を刻んでいる割れ目は、女の赤ん坊の割れ目と変わらない。
「触ってええが?」卓二が聞く。
「おれは卓二さあの女房だ。おれの身体は卓二さあのもんだ。いっでえ(痛い)ごどせねば、何してもかまね(気にしない)」おまんが答える。
卓二は恐る恐る女の秘部に初めて手を伸ばす。指が震える。指が強ばる。卓二は両手でおまんの割れ目を左右に開く。その中は卓二が想像していたものとは全く違っていた。男たちが「蛤(はまぐり)」と云うのをよく聞いていたが、確かに構造は蛤の身のようだった。おまんの陰唇は父と兄との度重なる性交の影響もなく、まだ綺麗な桜色だった。卓二はごくりと唾を飲んだ。ませた友達は「真ん中に穴はない」と云った。本当か?卓二は指でそっと陰唇を開いた。塞がっていた。穴はない。どこだ?卓二はもっと大きくおまんこを開いた。ぽっかりと空洞が開いた。それは思ったよりずっと下だった。こんなところに入れるのか!

卓二はおまんが以前自分の摩羅を舐めてくれたことに感謝していた。小便をするところを舐めるなんて!それはおまんの愛情を示していると思った。卓二は自分も同じことをおまんにしようと心に決めていた。卓二はおまんのおまんこを舐め始めた。
「卓二あんつぁ!」おまんががばと首をもたげて卓二を非難するような目で見た。「ほだなごと、やねで(しないで)!」
「おれはおめ(お前)のあんつぁではねえど。それに、おめ(お前)はおれの珍々舐めだでねが。おれがおめ(お前)のぺっちょ舐めで何が悪いだ?」卓二は云うだけ云うと、また舌を出しておまんこを舐め始めた。 おまんは庄屋だの父や兄の精液にまみれたおまんこを卓二に舐めさせたくなかった。しかし、卓二が自分の身体を大事に扱ってくれていることが嬉しく、涙が滲むほどだった。
卓二は発見した穴の周りを舐めた。蛤の肉もぺちゃぺちゃと舐めた。おまんこ全体を下から上へ、上から下へと舐めてもみた。
「あうう」おまんが呻いた。
「いっでえ(痛い)のが?」卓二が心配する。
「んでね。何かずぎーん!とええ気持(きもぢ)しただ」おまんが云う。
卓二は何度もおまんこを大きく舐めた。
「ほご(そこ)だ!」おまんが叫んだ。

卓二は舌の動きを停止していた。そこは穴とは全然違うし、蛤の上端に近かった。卓二はその辺りをぺろぺろと舐めた。彼はそれがませた友達が教えてくれた女の急所に違いないと悟った。
「おおおっ!」おまんが快楽の呻きを漏らす。
卓二はおまんの急所を舐めながら、おまんの穴に指を入れてみた。(いつかここに摩羅を入れる!)そう思うと興奮し、彼の一物はガビーン!と勃起した。その時、おまんの穴からどくどくと液体が漏れ、卓二の指にからみついて来た。
「おまん!何か出て来ただ!」卓二は慌てふためいた。
「ええーっ?」おまんがたまげる。「一体(いってえ)何が?」
「ぬるぬるするもんだ。おめ(お前)のしょんべ(小便)が?」
「あはは。ご亭主にしょんべ(小便)引っ掛けたら離縁されるべ。それは何でもね。心配(しんぺえ)しねでけろ」
「そうが。なしてこだな(こんな)もん出るだ?」卓二が聞く。
「食いもん見ると涎(よだれ)が出るべ。それとおんなす(同じ)だ」
「ふーん?」卓二にはよく分らなかった。

「卓二さあ」おまんが云った。「ぺっちょしてのが?」
「え?」卓二はあたふたする。出来ればやりたい。しかし恐かった。うまく出来なくておまんに軽蔑されたくなかった。
「おれだぢ、もう夫婦だべ。卓二さあやりでなら、やるべ」おまんは愛する男になら何をされてもよかった。
「んだども…」卓二は困った。恐いとは口が裂けても云えなかった。「おまん、子供が出来たらどうすっだ?14や12で子供作ったら村八分だど?」必死の答えがそれであった。
おまんは(父や兄にしょっちゅう犯されているが、未だかつて子供は出来ない…)などとは云えなかった。おまんは女がいつ妊娠するようになるのか知らなかった。そういうことを教えてくれるべき母も姉もいなかった。卓二も妊娠について何も知らなかった。男女が性交すると、犬や猫のようにすぐ妊娠してしまうように誤解していた。
この日、二人は性交はしないで別れた。




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