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31. おまんと多代

ある夜、志乃の寝室に夫・梅太郎がやって来た。
「あんた、なんぞ御用だべか?」志乃が布団から起き上がって襟元を掻き合わせる。
「志乃、おれも考えた」と梅太郎。「多代はいますこす(もう少し)で死ぬか頭蹴られで阿呆になるとごだった」
「ほんてんでがんす。危ないとごでがした」
「多賀屋にはもう一人おぼご(子供)が必要だ。おめ、まだ生めるべ」
「へえ。たとえおれは死んでも、おぼご(子供)は無事生みますだ」志乃。
「やろこ(男の子)でもへなこ(女の子)でもええ。生んでくれっか?」
「んだら?」
「やるべ」梅太郎が寝間着を脱ぎ出す。
志乃もいそいそと寝間着を脱いで裸になった。
「ほっといて悪がったな」と梅太郎。
「いがんす(いいんです)。まためんこがって下せえ」志乃が布団に横たわる。
梅太郎はぶちゅと接吻しながら、志乃の乳房を揉む。おまんの無乳、多代の芽生えたばかりの貧乳、母・松の垂れ乳を相手にしていた梅太郎にとって、志乃の成熟し切った豊満な乳房は揉み甲斐があった。(おれはこんなええ女房持ってたのか?)久し振りで新鮮だった。

志乃は興奮していた。梅太郎の愛撫によってではない。受胎を前提とした性交だからである。受胎することを考えただけでイってしまいそうだ。次の出産で自分は死んでしまうかも知れない。それでも良かった。それが自分の運命(さだめ)なら…。志乃は夫の背に両手を廻し、両脚を夫の腰にかけて夫と一体になって動く。それは、出来るだけ身体の奥へ精液を受け入れようという姿勢でもあった。

妻の異常な興奮と積極的な体勢は梅太郎をも興奮させた。12歳の少女たちの青い受け身な性交、56歳の実母の枯れた性交とはまるで違っていた。快楽は二の次で種付け優先。(これが本当の男女の交わりかも…)梅太郎も類人猿のような原始的本能でおまんこしていた。死んでも産むという妻が健気で、惚れ直していた。昔の情熱が甦った。

多代は孤独だった。学校でも家の近所でも「んま(馬)とぺっちょしたがったオナンコ(女の子)」と嘲笑された。辛い日々が続いた。ある日、多代がおまんを部屋に呼んだ。
「おまん」と多代。「おれは、卓どんを奪(と)ろうとしたりしておめに意地悪したげんと、許してけろ」
「勿体ねえ、お多代様」とおまん。
「おれ、おめと友達になりてえだ。おれはきかね(我が儘な)質(たち)だげんと、おめの意見だら聞ぐつもりだ」
「お多代様!」おまんが驚く。
「おれが卓どんを諦めねえがら、駄目が?」
「そっだごどねえす。おれが旦那さまに犯(や)られんのも、卓どんがお多代様と姦(や)るのも御奉公のうぢだど思ってるだっす」
「おまん、おめ正気か?ぺっちょは奉公のうぢなんかでねえぞ!」多代が呆れる。
「んでも、村さ帰されたぐねし、多賀屋をおっ放り出されたら食ってげねし…」
「おめ、そげな思いでぺっちょされでだのが?」
「んだす。卓どんもおんなす(同じ)だ」
「悪がった。卓どんも嫌々やってただな」
「へえ。おれと卓どんは将来夫婦(めおと)になる約束してるっす」
「おめ、それ、本気だがよ(本気なのか)?」多代が驚く。
「本気だっす」
「おめは、卓どんがおれとやってるのを知ってで、卓どんもおめがお父(ど)さまとやってんの知ってんのが?」
「身体は無理強いされでも、心は無理強い出来(でぎ)ねもんだっす。おれが旦那様に犯(や)られでも、卓どんがお多代様と姦(や)っても、おれだぢの絆はびくともしねっす」
「…」多代は信じられない。
「んだがら(だから)、お多代様がこれがらも卓どんとやっても、おれ気にしねっす」
「凄(すげ)えなあ。おめらはほんてん愛しあってるだな?」
「たんだ信じ合ってるだげだっす」とおまん。
「ええなあ。おめはそげに信じられる人がいで」
「お多代様も、いづかええ人が見つかるべした」おまんが励ます。

「おまん。やっぱりおめは偉(えれ)え。友達になってけろ?」多代が頼む。
「んでも、お多代様はおれの主人だ。友達ではねっす」とおまん。
「人前ではこれまで通りでもええ。おばっちゃまやおっ母さまにはその方がええだべ。んでも、おれと二人の時ぐれえ、友達になってけろ?な?」
「ほだいいぎすま(そんな急に)友達つって云われでも…」おまんが当惑する。
「ええ考(かんげ)え、あるだ。まんず、おれだぢの着物ばすっかえる(交換する)だ」
「ええーっ?」
「おれがおめのその粗末な着物着る。おめはおれのこのきしぇ(綺麗)な着物着るだ。おれ、おめの気持(きもぢ)になってみてえだ」
「駄目だ、駄目だよ、お多代様!そげなごどしたら、おれ若奥様にごしゃがれる(叱られる)」
「ええんだって。おれが責任取るがら!」
多代は率先して着物を脱ぐ。
「おめも、早ぐ脱げ!」多代がおまんに指図する。
おまんも仕方なく着物を脱ぐ。二人は半襦袢も脱いで腰巻き一つになった。
「あーっ!」突然おまんが叫んだ。「お多代様!出てるでねがっす!」おまんは多代のおっぱいを指差している。
「ああ、ちょびっとな。卓どんゆって(云って)ねがったが?」
おまんが首を横に振る。
「おめが気にしねえように黙ってたんだな」
おまんが多代の前ににじりよって、三角に突き出たおっぱいをしげしげと見る。
「こげな風に出て来るもんだすか。へーえ」おまんが云う。
「おめもすぐ出て来るだ。きもむ(焦る)でね」と多代。

「お多代様、舐めでええでがすか?」とおまん。
「え?」多代が面食らう。
おまんは返事を待たずに、多代の出かかったおっぱいを口に含み、舐め出す。
「あああ」多代が感じる。
おまんは多代の乳首をぺろぺろしたり、つんつん舌で弾いたり、そっと噛んだりする。
「おおおーうっ!」多代がよがる。
おまんは多代の腰巻きを取り去り、多代のおまんこを刺激する。
多代もおまんの腰巻きを外す。二人は全裸になって重なり合った。おまんが身体をじわじわと廻し、69の体勢を取る。それぞれの顔の前に相手のおまんこが迫る。おまんが多代のおまんこを舐める。多代もおまんのおまんこを舐め出す。12歳の少女同士が身分の垣根を壊そうという舐め合いであった。多代は女同士でこんなことが出来るとは知らなかった。またおまんに一つ教わった…と多代は思った。おまんは満足していた。お互いが相手の快楽のために奉仕する。一方通行でないこの交わりは純粋なものである。これなら多代と友達になれるかも知れなかった。

おまんが多代の割れ目を開く。ぽっかりと空いた空洞。同い年の自分の膣もこのようなものなのだろうか?自分のおまんこをじっくり見たことのないおまんは想像するしかなかった。そこはもうびじょびじょに濡れており、愛液が股の間にたらーりとこぼれ落ちた。おまんは多代の膣に指を突っ込む。
「あぐーっ!」多代が身体を硬直させる。多代も負けじとおまんの膣に指をぶち込む。指を抜き差ししながら、多代はおまんの陰核を舐める。
「ひーっ!」おまんがよがる。
二人は餅搗きのように交互に指で相手のおまんこを突き刺す。女同士の果てしない絡み合いが続いた。




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