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32. おまんの嫉妬

梅太郎が宴会で酔いつぶれて戻った夜のこと。志乃が卓二を寝室に呼んだ。当然のことのようにおまんも一緒にやって来た。妊娠を避けるために、おまんのフィスト・ファッキングが仕上げに必要だからだ。しかし、この夜、志乃はおまんを下がらせようとした。
「でも、若奥様?」おまんは理解出来なかった。
「若奥様!」卓二も不安な顔をした。「おれ、心配(しんぺえ)だっす」
「ええだ。今日は大丈夫(でえじょぶ)な日ださげ」志乃が云った。
この当時、まだ荻野式避妊法などというものは提唱されていなかった。受胎しやすい時期とそうでない時期があることは知られていても、暦の上でこの日は安全などと見当をつけることは出来なかった。志乃の「大丈夫」は嘘であった。

「卓どん」二人切りで卓二と裸で抱き合った志乃が云った。「おれの身体に“ずろ”(精液)出してええ」
「ほんてんだすか?」と卓二。
「ほんてんだ」
「途中でやめねでええでがんすか?」
「おれのぺっちょでイくだ」
「うわーっ!」卓二がニコニコする。
「卓どん、嬉しいのが?」
「若奥様と一緒にイけるだなんて、夢みてえでがんす」
「おれもだ。さ、やるべ」と志乃。
「へえ、若奥様」

志乃の本心は何だったのか?夫・梅太郎が一旦志乃を見捨て寝床を共にしなくなった時、志乃の梅太郎への気持も冷え込んでしまった。志乃が妊娠・出産を引き受けたのは、ひとえに卓二と共にイくためだった。夫との性交渉を再開すれば卓二の精液を受け入れても問題ない。多賀屋の後継者が梅太郎の子であろうと卓二の子であろうと、志乃にはどうでもいいことだった。梅太郎に似ていない子であっても、少なくとも自分には似ているだろうから誤魔化せる。世間には母親似の子供はごまんといるからだ。梅太郎との性交で異常に興奮したのは、卓二とのこの性交を思い描いてのことだったのだ。

卓二は志乃のおっぱいが好きだった。早くおまんの胸も志乃のようになって欲しかった。主人・梅太郎はこんな素晴らしい肉体を自由に出来るのに、なぜおっぱいの無いおまんや娘・多代とやりたがるのか、卓二には理解出来なかった。でも、そのせいで自分が志乃の豊かな乳房をいじくったり吸ったり出来るのだとすれば、梅太郎に感謝しなければならなかった。夫婦仲が良く、毎夜二人でおまんこされたら卓二の出番はないからだ。

志乃は卓二から好かれて浮き浮きしていた。卓二とおまんの絆は強かったから、卓二が自分に恋したりする筈はなかった。しかし、奉公人が主人を敬うなどというのではなく、この少年は自分を完全な女として崇めてくれているように思えた。それは面映いことではあったが、自分でも器量はいいと思っていたし、肉体にも自信をもっていた志乃には重荷ではなかった。日々が楽しくなる…そんな効果をもたらしてくれた。卓二は志乃にとって健康のための栄養剤のようになっていた。だからこそ、この少年の子を孕んでもいいとさえ思っていたのだ。

この夜、接吻や愛撫を終えた卓二は、自分が仰向けに横になって志乃を自分に跨がらせた。
「!」志乃は当惑した。これまで上になったことなどなかったからだ。神主の家で奥ゆかしく育てられた志乃に、男の上になるなどということは考えられなかったし、いつも夫が自分に乗っかってくるだけだった。
今夜の卓二は射精を許されていたから、性交と射精時期を完璧にコントロールする必要はなかった。志乃に全権を委ねて自由な性感を追求させようとしたのだ。
志乃は卓二の勃起した摩羅を掴んだ。愛液がどっと噴出して股を濡らした。志乃は恐る恐る卓二の摩羅を膣にあてがう。女の自分がこんなことをするのが恥ずかしく、顔がぽっと赤らんだ。静かに尻を下ろす。ずぶずぶと摩羅が体内に突入する。
「あううう!」思わず溜め息が漏れた。
卓二は目の前にぶら下がっている両の乳房を掴んだ。掌をあて、そっと包む。柔らかく、しかし張っている丸み。卓二は天に昇るような気がした。ぐーっと乳房を押す。押し返して来る弾力が快い。舐めたいが、今は届かない。代わりに、乳首を弄くる。一介の奉公人が主人の妻のおっぱいを弄くっている。それも並のおっぱいではなく、美しく豊かなおっぱいなのだ。夢ではない。思わず、勃起した摩羅を突き上げてしまう。
「あはーんっ!」志乃は卓二が催促していると考えた。どう動けばいいのか?腰を上下させる。激しく動かしてみる。何度か摩羅が外れてしまい、入れ直さなければならなかった。志乃は自分の稚拙さが恥ずかしかった。今度は腰をぐるぐる廻してみた。「ああああっ!」陰核が擦れて気持がいい。ぐるぐる廻しと上下運動を組み合わせる。「おおおお!」最高であった。志乃は次第にコツを飲み込み、快調なテンポでおまんこした。慣れて来て初めて、卓二がおっぱいを弄くっているのに気づいた。それも気持よかった。

卓二は一方の手を二人の陰部の間に滑り込ませた。志乃の陰核に指をあてる。志乃の身体が上がった瞬間に陰核をこちょこちょする。
「あぐわーっ!」志乃がよがる。志乃の身体はもっと快感を貪ろうとし、激しく急速に動く。快感に堪えかねた志乃が身をくねらせてよがる。
「わーんっ!」志乃がイった。
それを悟った卓二が、摩羅を何度も何度も突き上げながらどばどばどばーっ!と精液を噴き上げた。若奥様の体内への初めての射精であった。

卓二の摩羅を身体に入れたまま、志乃はぐったりと卓二の身体に覆いかぶさった。二人の唇が触れ合った。二人はべちゃべちゃと互いの舌を舐め合い、絶頂の余韻に浸っていた。
「おまんに悪いのう…」志乃がそっと呟いた。

翌日、志乃は卓二とおまんを使いに出した。使いは名目だけのもので、二人に自由時間を与えるのが目的だった。二人は例の稲荷神社で腰掛けて話した。
「若奥様に“ずろ”(精液)出したのが?」おまんが驚く。
「んだ。出してええと云われたさげ」と卓二。
「どうなってんだべ。若奥様があんたのおぼご身籠ったりしたら大事(おおごど)だぞ!」とおまん。
「まさが!」
「おれもまさがとは思うげんと」
「おれ、まぁんだおぼご(子供)作る歳でねえしな」
「ぺっちょは巧(うめ)えげんと、あんたまぁんだわらし(子供)だもんな」
「わらしがわらし作ってもしょうねえな。あはは」と卓二。
「あはは」おまんも笑う。

「あんた」しばらくしておまんが云った。
「ん?」と卓二。
「あんた、若奥様に惚れねでけろ」
「馬鹿(ばが)コグな。おれが若奥様に惚れてどうすっだ」と云いつつ、卓二は少し後ろめたい。
「女の勘だ。若奥様美人だし、いい身体してるし、あんたばめんこがってるし…」
「…」卓二は黙っている。その通りなので、何も云えない。
「あんたはおれの亭主だど。忘れねでけろ」おまんがかき口説く。
「忘れでね。おめはおれの女房だ」卓二がおまんを抱き締め、おまんの唇や舌を舐める。

「おまん。けっつ(尻)出せ」突如、卓二が云った。
「え?」おまんが呆気に取られる。
「おれの女房とやりでえ」
「あんた!『けっつ(尻)出せ』はねえべ!おれば馬鹿にしてるだが?」おまんがぷんぷんする。
「あはは。云い方悪がったか?」と卓二。
「当だり前(めえ)だ。いまっと(もっと)あまごい(甘い)云い方があるべよ」
「けっつ(尻)出してけろ」
「おんなす(同じ)でねがっ!」おまんが恐い顔をする。
「ぺっちょ出してけらっしゃい」
「駄目!」
「おまん、おめが欲しいだ」卓二が甘く囁く。
「えがべ」おまんがもっともらしく頷き、着物と腰巻きを捲って裸の尻を突き出し、お稲荷さんの建物に両手をついた。
焦らされた卓二は、おまんのおまんこが濡れているのを確認すると、おまんの背後からむんずと摩羅を突き刺した。
「あへーっ!」おまんがよがった。




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