[banner]

42. 家族会議

巫女さんの連絡によっておまんの帰宅日を知った松は、越後屋の労をねぎらうべく、宴の用意をさせた。越後屋、おまん、卓二の三人が戻ると多賀屋一家が総出で出迎え、広間に早速御馳走が並べられた。松は越後屋に深々と頭を下げ、尽力に謝した。越後屋はいい娘を世話してくれた松に感謝し、笑みを浮かべて松、志乃、そして多代を見た。多賀屋の女たちには、その笑みは単に人の善い穏やかな笑みに見えたが、実は越後屋の色の道の期待に満ちた笑みであった。

宴が果て、越後屋も帰宅し、松が寝支度をしていると、おまんが現れた。おまんは松の肩や脚を揉みながら道中の一部始終を話した。
「おめっ!家(うぢ)の恥ば話したのがっ!ほげなす(馬鹿もん)っ!」松はおまんの頭と云わず、背中と云わず、尻と云わず、あらゆる所を叩いた。凄い剣幕だった。
「こらえで(堪忍して)けらっしゃい!大奥様っ!」とおまん。
「おめのお蔭でお天道様の下歩がんねようになっか知んねどっ!」
「お義父(と)っつあんはええ人だす。信用出来るっす」とおまん。
「そげなごどは分(わが)ってる!」
「摩羅もでげっす。もの凄くでげえっす」
「なに?」松がきょとんとする。「それはししゃね(知らね)がった…」
「おれのぺっちょになかなか入(へえ)らながったぐれだす」
「…」松の怒りの炎は急速に鎮火した。
「大奥様。勝手なごどして済んませんっ!」おまんが謝る。
「しょうあんめえ(しょうがねだろ)。久どんに『忘れでけろ』つったってわしぇる(忘れる)もんでもあんめ」
「おれ、どがえに(どのように)お詫びすればええが…」とおまん。
「家族で相談すっがら、待ってろ」と松。
「へえ」

松の結論は決まっていた。一家の恥ずかしい秘密を知られてしまった以上、もう越後屋をこちらに引き込むしかなかった。まだ梅太郎と多代の近親相姦を知られていないのは幸運だったが、一家で奉公人の男女と交わっていることを知られてしまった。もちろん、もしその事実を越後屋が漏らしたりすれば、こちらも「越後屋は養女を犯した」と対抗は出来るが、結局両家が共倒れになる。松は、賢い越後屋久蔵も同じ結論に達して、お互いの秘密を守ってくれることを期待した。

老獪な松は家族会議を開く前に、志乃と多代を呼び、根回しをした。越後屋を多賀屋の乱交の輪に入れるかどうかが次の議題であること、おまんによれば越後屋は巨根の持ち主であることを告げた。
「おまんは越後屋どんとやったのが?」と多代。
「でがくて、すぐは入(へえ)らねがったそうなだ」と松。
「ひえーっ!」おまんと同年の多代のおまんこは、想像しただけで愛液を滲み出させた。
松は志乃の顔を見た。志乃は松の方を向いていたが、耄けたように目はどこにも焦点が合わさっていなかった。越後屋の巨根を想像しているに違いなかった。

松は家族会議を招集した。予想通り梅太郎一人が反対した。男には縄張り意識がある。自分のハーレムに他の男が侵入するのを好まない。
「とんでもねえ!」と梅太郎。「志乃が越後屋の種で身籠りでもしたら滅茶苦茶だ。そげなごど認めらんね」
「避妊具(コンドーム)いっぺ(一杯)買って来(こ)!久どんにはそれ使わせればええ」と松。
「おっ母さん!」梅太郎が悲痛な声を挙げる。
「んだば、久どんを仲間(ながま)に入れっがどうが、多数決で決めべ」と松。
「卓二にも避妊具使わせる。それが条件だ」と梅太郎。
「えがべ」と松。越後屋久蔵の参加は賛成多数で可決された。

「…というわげだ」越後屋久蔵を私室に呼んだ松が経緯を説明した。
「んだば、おれも仲間に?」久蔵が身を乗り出す。
「その気がねえなら別だげんと」
「大ありだす!」久蔵はいきなり松にとびかかった。
「久どん、な、何すんだっ!」松が叫ぶ。
「姐(ねえ)さんはおれの初恋の人なんだす」久蔵が松を抱き締め、口を吸おうとする。「姐さんは年下のおれに目もくれねがった。だども、おれは姐さんに惚れてただ」
「ほんて?」と松。
「ほんてんだっす」久蔵が松と接吻する。
「久どん!」久蔵の口を逃れた松が云う。「30年前のおれば大事にしてけろ。こげな老いさらばえたへな(女)でねぐ」
「何云うんだっす!おれの初恋実らせてけらっしゃい、姐さん!」久蔵が松の羽織を脱がせ、帯を解く。
「恥ずがし!」
久蔵は構わず松を裸にし、自分も着物を脱ぐ。久蔵のおっ立った巨根がびょーんと飛び出した。松が「うっ!」と息を飲む。おまんの言葉は嘘ではなかった。よくもまあこれが12歳のおまんこに入ったものだ。
「す、凄(すげ)えな、久どん!」と松。
「あはは。こいづは家系でがんす」久蔵が云い、松にのしかかる。久蔵は松のおっぱいを揉み、尻を撫でる。「ああ、30年前(めえ)こやんばいに(こんな風に)したがっただ…」
「30年前(めえ)にこれば知ってだら…」松が久蔵の巨根をしごきながら云う。
「姐さん、30年前、おれはこうしたがっただ」久蔵が身を沈め、松のおまんこを舐め始めた。
「久どんっ!」松は黒く色素沈着した陰部を久蔵に見せたくなかった。年古りたおまんこが恥ずかしかった。久蔵は12歳の若く綺麗なおまんこを見たばかりの筈だからだ。
久蔵は松の割れ目を開き、露出したびらびらや膣口、そして陰核を舐めた。
「あうーん!」恥ずかしい!しかし、気持よかった。松は久蔵の髪の毛をぐしゃぐしゃにしてよがった。このためだけにでも、久蔵を乱交に引き込んで良かったと思った。

久蔵が舐めるのを止め、身体をずり上げて来た。松はいよいよ久蔵の巨根を受け入れるのを覚悟した。
「30年前(めえ)、おれはこだいして貰(もれ)えてがった」久蔵は松の胸の上に跨がると、その巨根を松の口に突っ込んだ。
「うぐっ!」松はおまんこで久蔵の巨根を受け入れるつもりだったのだが、予想は大幅に外れた。まさか、口で受け入れるとは!久蔵の太く長い摩羅は喉元を過ぎても余りあるほどだった。松は「おえっ!」と吐きそうになってしまった。松は必死で久蔵の摩羅をぺろぺろし、すぽすぽした。
「あああ、姐さん、最高だっす」久蔵が満足した。
久蔵が身を引き、松の身体に覆いかぶさった。いよいよおまんこだ。松の性器はさらに愛液を噴出し、久蔵の巨根を迎え入れる態勢を整えた。
久蔵は松に大股を開かせ、摩羅の照準を定めると一気にずぶーん!と松のおまんこを刺し貫いた。
「ぎえーっ!」いきなり丸太ん棒を突っ込まれたように、松が悲鳴を挙げる。三人の子の出産を経験した松の膣でさえ最大限に押し広げられ、身が裂ける恐怖を味わった。
久蔵は平然と摩羅を抜き差しし、松の乳房を揉んだり、乳首をいじくったりした。
「あうあうあうあうーっ!」松がよがる。
久蔵は巨根を根元まで突き刺す。松の子宮口がド突かれる。
「ひーっ!」松がのけぞる。
久蔵が精一杯摩羅をぐりぐり回転させる。
「うぎゃーっ!」松が死んだ。
「姐さん!」久蔵が松の頬をぴたぴた叩く。「まぁんだ終ってねえでがんす」
松が目を開ける。耄けたように口を開けたままである。
久蔵は松の身体に密着し、腰を廻して松の陰核を刺激する。
「あうーん!」松がまたよがり出す。
久蔵はずぶん!と巨根をぶち込み、腰を右旋・左旋させる。摩羅を抜いてはずぶん!ぐりぐりぐりぐり。
「ひーい、ひーい!」松は涎を垂らしてよがる。
久蔵の呼吸が荒くなる。ついに射精のときが迫ったのだ。久蔵は松の乳房を口に入れ、しゃぶる。腰のへこへこ運動を速くする。
「あうっあうっ、あははーんっ!」松がまた死んだ。 「むぐうう!」久蔵がどばどばどばーん!と射精した。

久蔵は松の身体に繋がったまま、松の上に乗っかって、30年前の思いを遂げた喜びに浸っていた。
大きく胸を上下させて絶頂の余韻に浸っていた松がうっすらと目を開けた。
「久どん。おめ(お前)さん、やろこ(男の子)あったべ?」と松。
「へえ。清蔵(せいぞう)ももう16になるっす」と久蔵。
「16?早(はえ)えもんだなあ。まぁんだ10ぐれえかと思ってただ」
「色気づきやがって、まいにちせんずり(自慰)かいてやがるす」
「勿体ねえ!清どんの摩羅も立派が?」
「家系だど云ったべした(云ったでしょう)」と久蔵。
「うーむ」松が唸った。

また家族会議が招集された。女たちにとっては巨根の家系なら何人増えようがいい話だった。
「冗談でねえ。また男増やすだなんて」今度も梅太郎一人が反対した。
「久どんも清どんも家(うち)に住み込むわげではねえ」と松。「二人で一人前つとごだ」
「ね、ね!清どんは住み込んで貰えばええべ?」と多代。
「生糸問屋の倅が米問屋に住み込んでどうすっだ!」と梅太郎。「全然関係ねえ商売でねえが!」
「聞いてみるだげ聞いてみべ」と松。
「条件があっだ」と梅太郎。「越後屋の娘も入れるんならええ」
「久どんには娘が二人いる」と松。
「二人とも入れるべ」と梅太郎。
「一人は真室川、一人は東京さ嫁に行ってる。おいそれとは来れね」
「んだら、この話は無しだ」梅太郎が腰を上げかける。
「越後屋どんの奥さんは?山形美人で評判だった人でがんす」と志乃。
「何?」梅太郎が座り直す。
「おお、お美代さんか。お美代さんが承知してくれればええな」と松。「久どんと志乃がやるなら、梅がお美代さんとやるのが公平ってもんだ」
「お美代っていぐつになるだ?」と梅太郎。
「36か38あたりではねえべか。後妻だから若(わげ)えっす」
「うーむ」と梅太郎。

松はまた越後屋久蔵を呼んだ。
「久どん。今日はやって貰いだぐで呼んだんではねえ。間違(まちげ)えねえでほしいだ」と松。
「何でがんす、一体(いってえ)?」と久蔵。
「清どんにも入って貰えねえがって話だども…」松が遠慮がちに云う。
「えっ?そら清蔵が大喜びだべした。いっそ、住み込ませて貰えねですがの?」
「えっ?」松が驚く。願ったり叶ったりである。
「可愛い子には旅て云いますべ。他人の飯食わせで貰って、苦労させでえと思ってだとごなんだす。住み込んで仕込んで貰って、おまげに朝昼晩ぺっちょさせで貰えれば、なんぼほど(どれほど)喜ぶが」と久蔵。
「朝昼晩?」松が呆気にとられる。
「卓どんもそうだべけんと、あのぐれの歳だば一日何回でも出来るす。羨ましぐてなんねっす」
「朝昼晩…」松が大きく溜め息をつく。衝撃が大きかったのだ。
「話はそれだげがっす?」久蔵が松を抱こうとする。
「久どん、無理すねえでええ。今日は志乃か多代抱げばええ」と松。
「ほんてんでがっすか?」
「ほんてんだ。それに、まぁんだ話は終わってねえだ」
「へえ?」

「久どん。おめさんに立ち入ったごど聞くげんと、許してけろ。今もお美代さんめんこがってるだか?」と松。
「えっ?それは、ナニの話でがんすか?」と久蔵。
「ナニの話だ」
「いやあ、面目ねえ。倦怠期もいいとごで、清蔵出来(でぎ)でがらはほどんと…」久蔵が頭を掻く。「おれは妾とばかり…」
「おめさん、妾囲ってるのがっ!」松が驚く。
「その妾も、おまんば知ってがらはずっと御無沙汰だけんと」
「お美代さんも若(わが)いツバメ居んのが?」
「さあ?知らねえども、居ねえど思うす。お松っあん、何で美代のごど、そう聞くんだ?」
「実はの、お美代さんにも入って貰ってはどうがと思ってるだ」と松。
「あいやー!こら、たまげだ」と久蔵。「けんど、美代がどう云うが…。うーむ」久蔵が考え込む。
「多賀屋は家族四人、それにおまんと卓二だ。越後屋がたった二人では釣り合いとれねがらの」
「おれが志乃さんとやんなら、梅どんも美代と…というごどみでだなっす」
「そういうごどだ」
「わがったっす。美代に聞いでみるす」と久蔵。




前頁目次次頁


Copyright © 2012 Satyl.net
E-mail: webmaster@satyl.net