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44. 久蔵と志乃

卓二とおまんは事実上の夫婦として屋敷内に一室を与えられていた。もう稲荷神社で立ったまま慌ただしくおまんこする必要はなくなり、二人だけの寝室でゆっくり交わることが出来るようになった。多賀屋の中で布団を並べて敷いて二人で寝られるのは、おまんにとって何よりも嬉しいことだった。
「あんた。こんにゃ(今夜)は大奥様も若奥様もお呼びでねのが?」とおまん。
「ああ。若奥様もお多代様も越後屋さあを待ってなさるさげ、おめ(お前)とゆっくりやれるだ」
「ふふふ」おまんが笑う。
「何だ?何がおがすいだ?」と卓二。
「あんた、もう多賀屋の養子だど」とおまん。「大奥様はおばっちゃま、旦那様はお義父(ど)さま、若奥様はおっ義母(か)さまだべ。お多代様は妹(いもうど)でねが。妹に“様”付けるのが」
「ほだいぐいら(そんな急に)呼び方変えられるもんではねえ。それに、養子には養子の分(ぶん)てもんがあるべ」
「んだな。いぎすま(急に)『お多代っ』なんて呼んだら、気悪ぐすべな」とおまん。
「養子は一歩下がってだ方がええど思うだ」と卓二。
「あんた、ようぐ考えでるごど。やっぱりおれの亭主だげのごどはある」
「なーに云ってんだ。ちゃっちゃど(早く)裸んなって、股開げ」
「何だ、その云い草は!女房ば馬鹿にすっど“だんべ”(摩羅)包丁で切ってしまうがら!」
「おっかねえな!“だんべ”切られだら生きてぐ張り合いねぐなる」
「んだら、言葉に気いつけんだ。がったべね(分っただろうね)?」
「へえへえ」卓二が裸で布団に入る。

おまんも全裸になって布団に入る。二人は抱き合って接吻したり、お互いの身体をまさぐって愛撫し合う。
「おれ、幸せだ」とおまん。「こげな日が来るなんて夢みでえだ」
「おめ、気づいてっか?こうなったのは、おめのぺっちょとおれの“だんべ”のお蔭だっちゅうごど」
「え?」
「ようぐ、考えでみろ」
「おれだぢは、多賀屋の衆とぺっちょすて気に入られだつうごどが?」
「んだ」
「そうが…」
卓二はおまんの割れ目に手を伸ばし、もう濡れているのを確かめる。二人は横になったまま向き合って、楽な体位で交わろうとする。卓二の勃起した摩羅がおまんの身体にぬるっと入って行く。
「あんた?」とおまん。
「ん?」と卓二。
「いま、なしても(どうしても)イぎてえが?」
「なしてそげなごど聞くだ?」
「“ずろ”(精液)出さねでもええなら、このまま番(つが)ったまま寝るべ」
「ほんて?」
「おれはこのままで幸せだ。“ずろ”(精液)は多賀屋の衆にとっとげ」
「ほげなす(馬鹿)!おめと一回ぐれやったって明日になればまた立つだ」
「ええんだって」おまんが卓二に抱かれたまま目を閉じる。
卓二は摩羅が萎えそうになるとそっと前後運動で刺激して勃起させ、おまんが寝入るまで勃起させ続けた。やがて、おまんの安らかな寝息が聞こえ、卓二も安心して眠りについたのであった。

その夜、多代を天国へ送った久蔵は、直ちに志乃のもとへ向かった。久蔵は志乃をあまり先送りにして臍を曲げられたくなかった。出来るだけ早期にお手合わせ願うのが、志乃の誇りを傷つけないだろうという知恵だった。しかし、巨根の持ち主とは云え、50代の久蔵は絶倫というわけではない。多代とやってすぐさま志乃と…というわけには行かない。実は、多代はイかせたものの、射精はしなかったのだ。12歳の多代の身体に射精したいのは山々だったが、志乃との一戦に備えてとっておいたのである。
「あら、30女に用はねえんでねがど思ってたでがんすが…」寝間着で床をのべていた志乃が挑戦的な顔で云う。
「お志乃さん、おめさんはおれにとっちゃ玉子焼ぎだなだ」と久蔵。
「どげな意味でがんす?」志乃が目を白黒させる。
「おれは、好きな食いもんは最後にとっておぐ性分なんだず」
「まあ、うめえごど云って!」志乃が笑みを含んで久蔵を睨む。
その志乃を久蔵がぐいと抱き寄せる。美しく整った顔に年増の色気がこぼれていて目に眩しい。これが、さっきまでおまんこしていた娘を生んだ母親なのだ。一晩に母と娘を一気にモノに出来るなどと、想像したこともなかった。その機会がいま目の前にある。久蔵は興奮した。久蔵が顔を近づける。志乃が口を開け、濡れた舌を差し出す。中年の好色女には、面倒な手続きも、ああせいこうせいと指示する必要もない。久蔵は志乃の舌を舐め、二人はがっぷりと接吻し合った。接吻したまま、久蔵は手を志乃の寝間着の脇に差し込み、直に乳房を揉む。先ほどの多代の幼い胸とは大違いに、豊かでとろけるような乳房である。
「ああーん」と志乃。
久蔵が志乃の乳首を弄ぶ。
「ううーっ」志乃が呻く。

「お志乃さん」接吻を中断して久蔵が云う。「やらしてくれ!もう待でね」
「おれもだ」志乃が答え、寝間着を脱ぐ。久蔵も一緒に着物を脱ぐ。
志乃は目を久蔵の身体から離さなかった。噂の巨根が気になって仕方がないのだ。そして、ついにそれは出現した。
「んまあっ!」全裸の志乃が両手で口に当てて驚く。久蔵が「待てない」と云った通り、それは急角度に長く太くおっ立っていた。「人間のものとは思えねえだず!」
「あはは。獣(けもの)みでえに云わねえでほすいだ」と久蔵。
「あのう」と志乃。「これ付けで貰えて、云われでるだども…」志乃が避妊具(コンドーム)を差し出す。
「無理だ。破けるだけだす。毛唐のもんならええべけんと」
「んまぐね(困った)なっす」サイズが合わないのは一目瞭然だった。志乃が途方に暮れる。卓二の種なら孕んでもいいと思っていた。養子となった卓二は、もう多賀屋の一員なのだから身内である。しかし、久蔵は身内ではないので、志乃としてはけじめとして妊娠させられたくなかったのだ。
「舐(ね)ぶり合いだけにするべが?」と久蔵。
「とんでもねえ!これが欲しいんでがんす」と、志乃は久蔵の巨根を掴んでポンプのように振る。
「いでで!」久蔵が志乃の手を押し止める。
「いい年したおどご(男)とへな(女)が裸になって、何もしねえなんて馬鹿くせ」と志乃。「やるべ」多賀屋におまんと卓二が現れる以前は、志乃はしとやかな若奥様だったのだが、今はもう淫乱な雌に変貌していた。
「ええのが、お志乃さん?」
「こだいでげえ摩羅の息子生まれねように祈るだ。誰の子か一目でバレちまうがら」
「お志乃さんっ!」久蔵が志乃を押し倒して乗っかる。
「きゃあっ!」志乃が黄色い声を出して久蔵を迎え入れる。

久蔵は両の手で志乃の二つの乳房を掴みながら接吻する。志乃の股を膝でこじ開け、摩羅で志乃の陰部を突いたり擦ったりする。突っ込むつもりはなく、適度に陰核を刺激しながら焦らし、女の興奮を高める動きである。
「あうーん」志乃が悶える。
久蔵は志乃の腹や尻、股ぐらなどをくまなく撫で廻す。熟れ切った女の、脂が乗ってしっとりした肌が興奮を誘う。久蔵は多代をひり出した母親のおまんこを見たいと思った。身体を沈めて行き、志乃のおまんこと対面する。薄茶色の割れ目は閉じているが、下の端から愛液が滲み出ている。もう中は洪水のようだ。久蔵が割れ目を開く。発情し、赤っぽく見える濡れた粘膜が露(あらわ)になる。愛液がぽたりと落ちる。久蔵が指三本を入れる。
「あぐーっ!」志乃が身体を弓なりにする。
久蔵は指で志乃の体内をいじくり廻す。
「あっははーんっ!」志乃の興奮が高まる。
久蔵が陰核を刺激する。
「わはーん!やって、やってけろ!」志乃が叫ぶ。

久蔵が這い上がって志乃の股ぐらに膝をつき、摩羅の狙いを定める。
(いよいよだ!)志乃はごくりと唾を飲み、痛みと快楽に備える。
ずぶっ!と久蔵が亀頭を埋め込む。
「ううっ!」志乃が耐える。
久蔵は志乃の両の太股を手で押し上げ、おまんこを上向きにし、ぐいぐいと志乃の体内に摩羅をめり込ませる。
「うぐーぅ!」志乃の膣がぐいーんと押し広げられ、身体に丸太ん棒を押し込まれたような感じを味わう。それは快感と云うより異物感であった。隙間が満たされる満足感より、拷問に近い。
久蔵にとって志乃のおまんこは妻・美代に近く、新鮮味はない。しかし、多代の母親であり、一晩に母娘両方をモノにするという満足感はこたえられなかった。また、他人の妻を公然と犯している事実にも興奮した。久蔵が速度を変え、拍子を変えて摩羅を抜き差しする。いつしか志乃は異物感を忘れ、快感を貪り出す。志乃は髪を振り乱し、久蔵の腰の突きに合わせておまんこを突き出す。
久蔵は美しい志乃が顔を歪めてよがる姿に見蕩れた。(いい女だ。またやりたい。次は母親を先にやって、それから娘とやろう。お松つぁんとやって、それから志乃、そして多代と…三代の女と一晩でやるというのも面白い。待て!おまんとも又やりたいではないか。ああ、忙しくなって来た!)

久蔵が摩羅の前後運動に回転運動を加える。二人の恥骨が擦れ合い、志乃の陰核が刺激される。
「あはーん、あうううっ!」
久蔵が運動を急速にする。
「あぐーっ!」
久蔵が巨根を根元まで突っ込む。志乃の子宮口がド突かれる。
「ひーっ!ぐあーっ!」志乃が絶命した。
久蔵は志乃の天国行きを見届けると、志乃のおまんこからすぽんと摩羅を抜き、志乃の胸の上に跨がった。そして摩羅を志乃の美しい顔に近づけ、激しく摩羅を擦った。ぴゅん!ぴゅぴゅぴゅぴゅーん!久蔵は全ての精液を志乃の顔面に向けて放った。
「ひえーっ!」思いがけない顔面への精液噴射に志乃がぶったまげる。
久蔵は摩羅を絞って最後の一滴まで志乃の顔になすり付けた。
志乃は、それが自分を貶(おとし)める行為かと思ってむっとしかけたが、実は自分を妊娠させまいとする久蔵の配慮なのだと気づいた。体内でなければ、顔でも胸でもどこに射精されても感謝すべきだった。志乃は久蔵の精液を化粧水のように顔に塗りたくり、最後に指についた精液を舐め取って、感謝の微笑みを見せた。




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