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50. 性の特訓

おまんは志乃から外出許可を得ると、尻込みする清蔵を引き立てて男先生と女先生の家に向かった。この日は日曜だったから、二人とも家にいる筈だった。例の一件以来、多代の個人授業は途絶えていて、多代もおまんも卓二もしばらく訪れていなかった。梅太郎だけが例外で、少年としかやりたがらない女先生に「教育委員会」をちらつかせて無理矢理おまんこしていた。
「おおっ!おまんちゃん!久し振りっ!」少女に欲情する男先生が大喜びする。
「あら?卓どんじゃないのね?」少年を好む女先生が拍子抜けしたが、瞬時に清蔵に興味を抱いて舌なめずりする。
「おまんちゃん、今日はやらしてくれるんだろね?」男先生はもう摩羅を勃起させておまんを抱こうとする。
「そのために来たんじゃねっす。お願(ねげ)えがあるっす」おまんが男先生を遠ざけながら云う。「このひと清蔵つって、おれの義理の兄(あん)つぁだげんと、早漏つうもんで悩んでるだ。助けてやってけらっしゃい」
「早漏だとおれお多代ちゃんがら嫌われるっす。いい方法教えでけらっしゃい」と清蔵。
「君、お多代ちゃんとどういう関係なの?」と男先生。
「惚れてしまったんだっす」
「惚れたっておまんこ出来るとは限らないぜ」
「おまんこって何でがんす?」と清どん。
「東京の人はぺっちょのことおまんこつうだ」とおまん。
「ふーん?お多代ちゃんとはいづでもやれるんだげんと、早漏恐くてやれねっす」
「ほんとかね?君が羨ましいよ、チクショー!」

「しぇんしぇ(先生)、何とかしてけらっしゃい!」と清蔵。
「んー。いいけど、おまんちゃん、君が助手になってくれることが条件だ」と男先生。
「助手って何やるでがんす?」とおまん。
「この清どんにおまんこのやり方を見せなきゃなんない。その相手だ」
「男しぇんしぇと女しぇんしぇがやって見せればればええだべした」
「子供相手じゃないとやる気しないんだよ、僕らは」と男先生。
「変な夫婦!」とおまん。
「じゃ、みんな裸になろう!」と男先生。
一同は全裸になった。清蔵は女先生の熟れた身体に見蕩れる。美人で豊かなおっぱい、大きな腰と太股。女先生の目がぎらっと光って清蔵の摩羅に注がれた。
「うわーっ!」女先生が叫ぶ。
「負けそう…」と男先生。
「もう負けてるわよ。清どんはまだ勃起してないんだから」と女先生。
おまんの裸を見て既に摩羅を勃起させていた男先生がしゅんとなる。

「よし。では清どんがお多代ちゃんをイかすコツを伝授しよう」男先生が特別授業を始める。「本当はこれは我が輩が長年かかって習得した秘伝であるから、タダで教えるわけにはいかん。清どんの早漏が治ったら、おまんちゃんと清どん、二人揃ってまた来ること。いいかな?」
おまんと清蔵が頷く。
「先ず早漏とはどういうことか説明しよう」と男先生。「清どん。君は小便やうんこをどこでするかね?」
「厠(かわや)です」清蔵は(何を馬鹿なことを!)とややむっとして答える。
「そうだ。しかし、早漏とは厠へ行かずに、この畳の上で小便や大便をするに等しい」
「えーっ?」と清蔵。
「人間は脳味噌で自分の筋肉を制御する。便意を催しても、厠へ行くまで我慢出来るのは脳味噌が肛門の筋肉に『出していい』と許可しないからだ」
「ふーん?」とおまん。
「早漏は君の脳味噌が『出していい』と許可するか、『出てもしょうがない』と黙認するから起るんだ」
「ほんて?」清蔵がたまげる。
「ほんとだよ」と男先生。
「知らねがった」と清蔵。

「ここで女性たちに質問だ」と男先生。「おまんちゃん、君はイくまでに何分必要?」
「んー、計ったごどねえけど、20分ぐれえかなあ?」とおまん。
「君は?」男先生が女先生に聞く。
「そうねえ。相手にもよるわね。巧い人なら15分あれば充分」と女先生。
「清どん。君のせんずりは何分だった?」と男先生。
「えっ?」清蔵がぎょっとなる。
「隠さなくてもいい。誰でもやってることだ。大体何分で射精する?」
「射精って何でがんす?」と清蔵。
「“ずろ”(精液)出すこんだ」とおまん。
「さあ?おれも計ったごどねえがら」と清蔵。
「君はせんずりをゆっくり楽しんだかね?」と男先生。
「とんでもねえ!」と清蔵。
「おっ母さんに見つかる前に早く出そうと急いだだろ?」
「んだっす」
「実は先生もそうだった。だから早漏になってしまった」
男先生の意外な告白に一同が驚く。
「急いで自慰をする際、脳味噌は『我慢しろ』と命令しない。『いつでも出せ』と許可するから、二分か三分で射精してしまう。それに慣れてしまったら、15分必要な女先生はもちろん、20分必要なおまんちゃんをイかせることは不可能だ」
「お多代ちゃんは何分要るだべ?」と清蔵。
「さあ?先生がやった時は20分ぐらいだったと思うが、清どんはまだ新米だから30分かかるかも知れない」
「おれとしぇんしぇ(先生)とどう違うだっす?」
「一つには、女の急所をどれだけ知ってるかの違いだ」
「急所?」清蔵がきょとんとする。

「早く女をイかせれば、君も早く射精出来る。女を早くいい気持にさせるには、女の身体にあるいくつかの急所を刺激する必要がある。急所はツボと言い換えてもいい。先ず、肌と肌の接触」男先生がおまんを抱く。「清どん。君、ぼけっとしてないで女先生に同じことしなさい」
清蔵が女先生に近づき、女先生を抱く。
「接吻しながら身体を撫で廻す。首や脇の下なんかも撫でる」男先生が実演し、清蔵も真似する。「お尻も撫でる」二人が同じことをする。
「では、おまんちゃん、この布団の上に横になって」男先生が促し、横になったおまんの両脚を開く。「清どん。おまんこの急所はどこかね?」
「んー。多分、こごでねがと思うだども」清蔵がおまんの陰核(クリトリス)を指差す。清蔵は前戯だけでおまんをイかした時にそこが急所らしいことを発見したのだった。
「よろしい。正解だ。ただし、この陰核は非常に敏感なところなので、じかに刺激すると痛がる女が多い。この三角帽子の上から撫でると丁度いい」男先生が陰核を覆っている三角の皮膚の上から撫でる。
「うふーん!」とおまん。
清蔵も横になった女先生の陰核を撫でる。
「あっはーん!」と女先生。
「女には急所が一杯ある。耳たぶ、首筋、乳房、乳首、脇の下、股ぐら、膣、蟻の門渡り、肛門などだ」と男先生。
「あなた」と女先生。「そういう性感帯だけの問題じゃないわ。自分が好かれている、愛されているってことも興奮の要素だわ」
「その通り。女の身体をいじくり廻すことを“愛撫”と云う。機械的に急所をいじくり廻すんじゃなく、『この女にいい気持になって貰いたい』という奉仕の精神だな。それが伝われば、女はいつでもやらしてくれる」
それこそ清蔵の理想であった。

「もう一つ大事な急所がある。先ず、この指の形を作る」男先生は右手の手の平を上に向け、人差し指と中指の二本だけ突き出し、その指を上に曲げた。
「女のおまんこにこの角度で指を5センチほど挿入し、恥骨の裏に当たる部分を押す。撫でるんじゃなく、軽く押すんだ」男先生はおまんのおまんこに指を入れ、上向きの指で押す。
「あーんっ!」おまんがよがる。
清蔵も女先生のおまんこに指を突っ込み、恥骨の裏を探る。
「少しずつ位置を変えてみろ」と男先生が指示する。
「おおおーっ!」女先生がよがる。
「以上の急所および性感帯を重点的に攻めれば、女を速やかにイかせることが出来る」
男先生が教えた恥骨の裏のポイントは、現在ではGスポットと呼ばれている性感帯である。この当時、そういう名前はなく、単に知る人ぞ知る女の第二の急所であった。




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