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55. 満州馬賊の帰還

巫女さんの二人の息子、長男・正一(28歳)と善夫(26歳)が大陸から生還した。巫女さんの神への祈りが通じ、奇跡が起ったのだ。二人を村を挙げて歓迎する行事が行われた。小学校の校庭にテントが幾張りも張られ、「歓迎!正一君、善夫君」という横断幕が掲げられた。この行事を聞きつけた露天商たちが、食いものや金魚すくいなどの店を沢山出し、朝から花火が上げられ、さながらお祭りの様相を呈していた。集まりには村人がこぞって参加しただけでなく、近郷近在の者も駆けつけたし、山形から新聞記者も何人かやって来た。

村長の挨拶の後、正一が拡声器を通して次のようなことを物語った。同じ部隊に所属して闘っていた兄弟は、ある日砲弾によって砕かれた瓦礫の下に埋もれてしまった。三日三晩、飲まず食わずで救援を待った。そこへある馬賊の一隊が通りかかった。満州馬賊には反日派と親日派があったが、それは幸い親日派の馬賊で、二人を救助し介抱してくれた。馬賊は二人を本拠地の村に伴い、傷が癒えるまで飲み食いさせてくれた。元気になった二人は恩返しとして馬賊の一員となって働くことにした。馬賊は、もともとは盗賊に対抗するための自警団だったのだが、この当時はロシアの手先となるもの、日本の手先となるもの、そして二人を助けた馬賊のように盗賊のままのものがあった。二人は「一度は死んだ身」と考え、獅子奮迅の働きをし、一味に柔道や剣道も教え、馬賊の頭領が一目も二目も置く存在となって行った。瞬く間に三年の月日が流れた。兄弟は故郷・山形の山河、そして二人を待つ母の姿を思って涙するようになった。三年にわたる馬賊への滅私奉公は、恩返しとして充分ではないかと思われた。兄弟は頭領に帰郷を願い出て、しぶしぶ許された。頭領は馬と道案内をつけて二人を送り出してくれた。二人は数日かかって朝鮮にある日本軍の駐屯地に辿り着いた。日本へ送還された兄弟を待っていたのは軍法会議だった。敵前逃亡であれば重罪であるし、三年の空白も異常であった。しかし、戦闘時の負傷が間違いないと認められ、二人は功労をねぎらわれて名誉の除隊を許されたのであった。

聴衆は兄弟の冒険談に咳(しわぶき)一つなく聴き入っていたが、その感動は村長の音頭による万歳三唱で爆発した。村の婦人会の炊き出しの食べ物が供され、村の金持ちたちが寄付した酒も振る舞われた。飲めや歌えのお祭り騒ぎが続いた。

当然、志乃はこのために実家へ戻っていた。ただし、何故か今回はおまんも卓二も供に連れていなかった。

小学校校庭での歓迎会、そして神社における接客も済んだ。時刻は零時近かった。神社の一室に家族四人が集まり、神殿を向いて二拝二拍手一拝した。その後、志乃、正一、善夫の三人が、母親である巫女さんに対して正座した。
「正一、善夫」と巫女さん。「おめらが出征する前夜、おれと志乃はおめらに身体ば許した。おめらが童貞のまま戦地へ出掛げるのがめじょけね(可哀想)がったがらだ。すかす、童貞捨てるだげなら、おめらにじぇねこ(銭)渡して女郎屋さ行がせれば済むごどだった。おらだぢは汚れだ女郎におめらの相手ばさせだぐねがった。神前でおめらに実の母と姉が身体ば許し、神様に捧げるぺっちょとした。奉納相撲とおんなす(同じ)こんだ。違いは五穀豊穣ではねぐ、おめら二人の無事を祈ったごどだ。神様はちゃーんとおれだぢの願いば聞き届けて下さった。御礼に、いま一遍ぺっちょを奉納してえ。おめら、しこたま呑んださげ立だねがの?んだんねが(そうじゃないか)?」
「話聞いただげで立ってるす。なあ、善夫」と正一。
「あれぐれえの酒で寝込んじまうような粗末なもん、親から貰ってねえす」善夫が笑う。
「んだら、やっか」巫女さんが巫女装束を脱ぎ出す。志乃と息子たちも裸になる。

長男・正一が母親に覆いかぶさり、その蕩けそうな乳房を揉み、吸った。
「おっ母さん」と正一。「毎日おれだぢのごど、神様に祈ってくれただが?」
「毎日(めえにぢ)三度、三度だ」と巫女さん。「戦争さ行った村の若え衆(し)のごども祈らねばなんね立場だども、他人なんぞどうでもええ。おめらのごどばかり祈ってただ」巫女さんの目が潤む。
「ありがどさま、おっ母さん!」うれし涙の正一がぶすりと摩羅を母親のおまんこに突き刺す。
「あへーっ!」巫女さんが身体をのけ反らす。
正一が母親の口に吸い付く。母子は狂ったように舌を交える。

「善(よ)っちゃん、お帰り!」志乃が全裸で弟を抱く。
「姉(あね)ちゃ!」と善夫。「この日ば夢に見でだ」善夫が志乃の乳房を揉み、二人は接吻した。
善夫は姉を畳の上に寝かせ、姉の股を開くと猛り立つ摩羅を姉のおまんこにあてがった。志乃の割れ目はもう愛液を滴らせている。善夫は亀頭を愛液で濡らし、ずぶりと摩羅を姉の体内にぶちこんだ。
「むううーっ!」志乃が呻く。
善夫は姉の乳房を揉み、腰を回転させて陰核を刺激した。
「あわーん!」志乃がよがる。

ほどなくして、兄弟は相手を交換した。兄が姉に、弟が母親に乗っかった。
「あうーんっ!」
「むぐぉーん!」
女たちがよがる。神様に感謝する奉納近親性交は一晩中続いた。

長男・正一、次男・善夫は、どちらも出征前に神官となれる階位を取得していた。巫女さんが守り通して来た神社は正一が継ぐことになった。商いに興味を持っていた善夫は、出来れば多賀屋で修業したいと希望し、志乃が松や梅太郎の承認を得ることとなった。

『山形新報』など地方紙は正一と善夫を英雄として大々的に讃えた。多賀屋にまた男が増えることに梅太郎は反対したのだが、松は縁戚に英雄がいるのは誇らしいことだし、英雄が店にいれば商売にも益があると主張し、梅太郎は押し切られた。

善夫が多少の着替えと書物などを抱えて多賀屋にやって来て居候となった。雑事をこなして番頭の手助けをしたりしながら、松や梅太郎、番頭などの判断と行動などから色々商いについて学び始めた。それはそれとして、26歳の若さの善夫であるから、女が欲しくなるのは当然であった。しかし、居候には給料は出ないから女郎屋へ行く金などない。ある夜、善夫は皆が寝静まった頃を見計らって姉・志乃の寝室に忍び込んだ。
「誰、今頃?」侵入者に気づいた志乃が誰何する。夜這いの訪問には慣れているが、久蔵や清蔵が就寝時間以降に訪れたことはなかった。
「しーっ、おれだ。姉(あね)ちゃ、おれだよ」と善夫がひそひそ声で囁く。
「なーんだ。びっくりさせないでよ、善(よ)っちゃん!」
「姉ちゃ、でけえ声出さねえで!」
「どげしただ、今頃?」志乃が寝間着の襟元を掻き合わせながら布団の上に座る。
「頼む、姉ちゃ」善夫が相変わらず低い声で云う。
「頼むて、何だべ?」志乃は察しはついているのだが、弟をからかっている。
「こげな時間に頼むごどはほかにあんめ?」と善夫。
「一緒に寝でえのか?」
「んー、一緒に寝でえげんと眠るわげではねえ」
「寝でえけんど眠るわげではねえつうと、何だべのう?」志乃が焦らす。
「姉ちゃ、謎々やってんでねえんだ!」怒鳴った善夫がまた声を潜め、「やらして欲しいだよっ!」
「アレのごどが?」と志乃。
「アレのごどだ」と善夫。
「ぺっちょのごどだな?」
「しーっ!声がでげえだ、姉ちゃ!」

志乃が弟に避妊具(コンドーム)を差し出す。実の弟の種を身籠るわけには行かない。志乃は寝間着を脱ぎ出した。
「ありがてえ!やっぱり、おれの姉ちゃだ」善夫も寝間着をかなぐり捨て、避妊具を摩羅に装着すると、全裸で横になっている姉に覆いかぶさった。善夫は姉の口に吸い付き、姉の唇を舐め廻し、姉の口内に舌を滑り込ませ、お互いの舌を絡めた。善夫の手が姉の豊満な乳房を揉み、乳首を弄ぶ。
「あうーん!」志乃が感じる。
善夫は姉の割れ目に手を伸ばし、人差し指を割れ目に沿って擦(さす)る。その指は次第に谷間に潜り込んで行き、陰核を撫で擦(さす)る。
「あはーっ!」志乃が身体を震わす。
善夫の指は割れ目の下に向かい、膣口に潜る。そこはもうびとびとに濡れている。善夫は姉の乳首を舐めたり噛んだりしつつ、膣の中で指を蠢かす。
「おおーっ!」志乃がよがる。
姉のよがり声に善夫は矢も楯もたまらなくなり、勃起した摩羅を掴むと、姉のおまんこにずぶずぶと埋め込んだ。
「あはーん!」と志乃。
「おお、姉ちゃ、ええ気持(きもぢ)だ」摩羅の前後運動をしながら、善夫が相変わらず低い声で囁く。
「善っちゃん。おめ、なしてそげな声でかだる(話す)だ?」と志乃。
「なしてって、姉と弟が、しがも旦那の鼻先でぺっちょしてはうまぐねえ(まずい)べと思ってよ…」
「ええんだ。遠慮は要らね」
「?」善夫には訳が分らない。善夫の腰の動きが停止する。

「まぁんだゆてねがった(まだ云ってなかった)げんと、この多賀屋では親子でも誰でもやりでえ放題だなだ。きょうでえ(姉弟)のぺっちょなんぞ可愛いもんだべした」
「よぐ分(わが)らね。姉ちゃ、おれば騙してるんでねが?」
「騙してなんぞねえ。ほんてんだ」
「んだば、おれは姉ちゃの娘とやってもええのが?」
「んだ」と志乃。
「おまんちゃんとやっても?」
「ええだ」
「ほんて?」
「ほんてんだ」
「何で今まで云ってくれねがっただ、このーっ!馬鹿姉(あね)ちゃっ!」善夫が突如狂ったように激しく姉のおまんこに摩羅を突き立てる。
「ぎえーっ!」志乃が悲鳴を挙げる。
善夫は姉の太股を抱え、より深く摩羅が姉の体内に埋まるようにして激しく突き上げる。
「ぐわーっ!」弟の摩羅で子宮口を突つかれて志乃が喜悦する。
善夫の脳内に12歳の姪・多代とやおまんとのおまんこのイメージが走馬灯のように回転した。(多賀屋へ来たのは間違っていなかった。クソー!やってやってやりまくるぜ!)善夫は腰を回転させ、前後させ、姉の膣内を隈無く掻き回した。
「わおーんっ!」志乃がイった。
「むむーっ」善夫もどばどばーっと姉の体内で射精した。

「善っちゃん」二人が果てて動悸が収まった頃、志乃が云った。「多代やおまんとやったら、おっ母さまともやってけろ」
「えーっ?」善夫が声を潜めて「あんなばんつぁ(婆さん)とはやりだぐねえ。姉ちゃの方がずっとええだ」
「おっ母さまに尽せばこの多賀屋で大きな顔が出来る。おめがおっ母さま大事にすれば、おれも立場がいぐ(良く)なるだじぇ」
「ふーん?姉ちゃのためにもなんなら、やってもええげんと」
「そうしてけろ。頼むだ」
「わがた。暗闇ならばんつぁ(婆あ)でも何でもええだ」善夫があっけらかんと笑う。
「善っちゃん!」志乃が弟をド突く。




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