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68. 大臣接待

光代が離縁し、鈴代と二人で多賀屋へ戻って来た。多賀屋の男衆は美人の光代と、美穂に負けずに可愛い鈴代を大歓迎した(久蔵と清蔵は、鈴代とやるにはやはり二年待たねばならないのだが)。

農商務大臣(56歳)が全国遊説のかたわら、地元山形に立ち寄ることになり、多賀屋を訪れる日が決まった。松は夜の目も寝ずに思案した。当時、農商務大臣は総理大臣への近道というわけではなかったものの、米問屋としての多賀屋、生糸問屋としての越後屋の双方に利権が絡むポストである。献金という算盤づくの関係だけでなく、是非とも親交を深めて“情”の絆を強くしておきたいところであった。そのためには、今回のこの接待は絶対に成功させなければならない。

当日となった。夕刻、黒塗りの高級馬車が多賀屋の店先に着いた。松は渋い色留袖、梅太郎は紋付羽織袴、志乃は色鮮やかな色留袖で出迎えた。大臣は羽織に黒のソフト帽をかぶり、白マスクというお忍びのスタイルである。松と梅太郎は応接間に大臣を案内し、挨拶と短い歓談の後、志乃が大臣を広間に案内した。そこには部屋の真ん中に、あたかも舞台のような婚礼布団が敷かれており、その真ん前に大臣のための豪華な座布団と座椅子、肘置きなどが用意されていた。離れた部屋から、三味線による流行(はやり)歌の演奏が聞こえてくる。今で云うBGMをライブでやっているわけである。

大臣が席に着く頃合いを見計らって、芳江が刺身、煮物、酢の物、おしたしなどの酒肴を乗せた膳を捧げ持って現われ、大臣の前に置き、深々と一礼して去った。膳の上のものは、酒田の一流割烹料亭の板前をこの日だけ借り受けて作らせたものである。続いて光代が燗をつけた徳利と盃を乗せた膳を捧げ持って来て、一礼して去った。芳江も光代も、少女時代から松に教育された小笠原流が板についている。
「お口に合わねべとは思うでがんすが、あがてけらっしゃい」志乃が酒をすすめる。当主夫人として、志乃がホステス役を務める。
「奥さん」大臣が盃を差し出しながら云う。「奥さんも美人だけんと、今の二人もなかなかの美形でしっくらこいだっす(びっくりしました)。お身内でがんすか?」大臣が酒を呑む。
「へえ。どっちゃも主人の妹でがんす」志乃が酒を注ぐ。
「んだがした(そうですか)」
「どうぞ、料理にも手つけでけらっしゃい」と志乃。
「んだば、されかまねで(遠慮なく)ごっつぉなるべ(頂戴します)」大臣が食べ物の味を見る。「あいやー、こらうんまい(こりゃ旨い)」

「ぶじょうほすます(失礼します)」外から声がかかって、膝を突いた美代が襖を開けた。農商務省と無関係ではない生糸問屋の女房として、彼女もこの接待に積極的に参加している。
「なえだて(あんれま)!まだ(また)一人美形でねが!」美代を見た大臣が呆れる。
その美代の前を通って、一人の少女と一人の少年が入って来た。少年はやや長めの短髪で、少女は蝶々髷に結っている。二人ともよそ行きとも云える上等な仕立ての浴衣を着ていた。少年の浴衣は藤色のあっさりした柄、少女の浴衣はうぐいす色を主にした優雅な柄である。二人は大臣の前に静々と進み出て行儀良く一礼した。
「これが約束のわらすだ(子供達)が?」大臣が小さい声で志乃に尋ねた。
「へえ」志乃が短く答える。
「ずうに(12)が?」
「へえ」
「オナンコ(女の子)二人つう話でねがったがなっす?」大臣が落ち着かない顔になる。
「んだがしたがっす(そうでしたかね)」志乃が大臣の盃に酒を注ぐ。
大臣は思った。(蝶々髷に結った女の子は可愛い。いや、美しいと云ってもよい。この子とおまんこ出来るなら最高である。男の子も顔は愛らしい。しかし、男色と無縁のおれに男の子を差し出してどうしようというのか?)大臣はいささか不機嫌になって、酒をぐびぐび呑んだ。

別室の三味の音(ね)が、興奮を誘うように賑やかな調子となった。それが合図であったかのように、美代が室内の電灯を消した。それまで目立たなかったが、既に点灯してあった古式ゆかしいぼんぼりが少年・少女の姿と大臣の目の前の料理を浮かび上がらせる。少年と少女が布団の上に移動して向かい合った。大臣に背を向けた少年が、大臣の方を向いている少女の帯を解き始める。少女が舞うように身体を廻して自由になった浴衣を翻す。少年が帯を滑らすように低く抛る。婚礼布団の傍で待機していた美代が、すぐさま帯を畳む。少年は向かい合った少女の浴衣の前を開く。大臣の目に真っ白な肌、平らな胸にやや膨らみかけた乳が見えた。少女がはらりと浴衣を落し、少年がそれを美代の方に滑らす。美代が素早くそれを畳む。舞台を乱れさせない工夫のようである。全裸となった12歳の少女に見蕩れ、大臣がごくりと唾を飲む。見るだけでなく、この娘とおまんこ出来るのだ。幼い性器の味を想像して、大臣の鼻の下が伸びた。

芳江が酒のお代わりを運んで来た。
「どうぞ、お熱いのを」志乃が勧める。
「うむ」大臣が盃に酒を受ける。
布団の上では、全裸となった少女が男の子の帯を解いていた。少女もその帯を美代の方に低く滑らす。次いで少女は男の子の浴衣に手をかけて脱がせた。少年が全裸の後ろ姿を見せる。少年の尻はぷっくらと盛り上がっていて、男色の気のない大臣も思わず見蕩れてしまう。少年と少女の衣類を捌き終えた美代は、役目を終えて静かに一礼して去った。真っ裸になった少年と少女は立ったまま抱き合って互いの身体をまさぐり合い、接吻し合った。
「さ、御酒を…」と志乃。
「…」大臣は呆れていた。自分への貢ぎ物である筈の少女が男の子と抱き合い、目の前で接吻して見せるとは。多賀屋の連中は一体何を考えているのか。大臣は盃を差し出し、なみなみと注がせ、ごくごくと呑んだ。

少年は少女を布団の上に横たえ、身体を交差させ、少年が上になって互いの性器を舐め出した(今で云う69である)。
「あああ」と少女がよがる。
「ううう」と少年もよがる。
大臣の盃を持つ手がぶるぶる震えた。(自分はこんなショーを観に来たのではない。少女二人とおまんこするつもりで来たのだ。これは一体全体どういう趣向なのか?)少年と少女が身体を入れ替え、今度は少女が上になった。その時、大臣は気づいた。下になった少年の股間に勃起した摩羅が見えなかった。「よがっていて勃起していないとは?」大臣は伸び上がって少年の股間を凝視した。少年には摩羅がなかった。少年の恰好をした少女なのだ!
「わがったでがんすか?」志乃が微笑みながら大臣を見つめて云った。
「二人とも…?」と大臣。
「オナンコ(少女)でがんす。お約束通りだっす」志乃がにっこり微笑んだ。

全ては松の企画・演出だった。「英雄色を好む」と云われる。農商務大臣は英雄とまではいかないが、戦国時代の一国一城の主(あるじ)には匹敵するであろう。信長も秀吉も、戦国武将の多くも女色も好んだが、稚児として小姓を愛でることでも共通していた。大臣が乳の出ていない娘に少女愛を抱くなら、大臣の胸の底にはいくばくかの少年愛も存在する筈であった。二人の少女をぽんと差し出すだけでは芸が無い。松がおまんの髪を切らせて男装させたには、上のような理由があったのだった。もちろん、髪は女の命。松もおまんに強制はしなかった。おまんは卓二に相談し、卓二の了承を得て切ったのである。しばらくおまんの股間を見せずに大臣を惑乱させる演出も、松の振り付けによるものであった。

大臣が立ち上がって羽織を脱いだ。志乃が手早く羽織を畳み、大臣の着物も受け取る。着物を脱いだ大臣は、褌をかなぐり捨てて素っ裸になった。勃起した男根がにょっきりと聳え立った。結構でかい。
「んだば、ごゆっくり」志乃が大臣の一物をちらりと盗み見て目を光らせ、一礼して退出しかける。
「あ、奥さん?このへなべら(女の子たち)はお身内でがんすか?」と大臣。
「へえ。どっちゃも身内で、口も堅(かて)えでがんす」
「そらいごどだ(それはいい事だ)。ほして(そして)処女ではねえべな?」
「へえ。どっちゃも月のものもねえでがんすから、気ままにずろ出して(射精して)けらっしゃい」そう云って志乃が云って姿を消した。
大臣は感服した。この女の子たちが雇われた少女娼婦だったり、奉公人だったりしたら、大臣の未成年相手の不道徳行為が漏れる恐れがある。しかし、少女たちが多賀屋の身内である限り、暴露される心配はないわけである。大臣は多賀屋が自分に身内の少女を差し出したことに、なみなみならぬ感銘を受けていた。

大臣が布団に上がると、多代とおまんは同性愛ごっこを中断し、立ったままの大臣の前にひざまずいて、二人一緒に大臣の摩羅をぺろぺろ舐め出した。おまんが摩羅をすぽすぽすると、多代が金玉を優しく弄くり、袋をしゃぶる。交代して多代が摩羅をぺろぺろ舐めると、おまんが袋を弄くり大臣の尻を撫で廻す。
「おおお、うむむむ」大臣が身悶えして快感を味わう。出ちゃいそうである。冗談ではない。12歳のおまんこに出すのだ。大臣は二人の少女を寝せ、先ず蝶々髷の多代にのしかかって接吻し、多代の身体を撫で廻した。多代の胸は乳暈が膨らみかけているが、乳首は突起していない。大臣は多代の蕾のような乳首に吸い付いて、ちゅうちゅうと吸ったり舐めたりした。大臣は、可愛い少年のようなおまんにも接吻し、平らな胸を撫で擦った。身を沈めた大臣が、おまんの股間にうずくまって12歳の割れ目に見入る。ぷっくらと盛り上がった大陰唇。割れ目を開けると綺麗な桜色の粘膜が曝け出され、下の方にぽっかりと膣口が口を開いた。大臣はおまんの陰核を舐めた。
「あはーんっ!」偉い人におまんこを舐められておまんがよがる。
大臣は多代の股を開かせ、多代のおまんこも観賞し、陰核を舐めた。
「あうーんっ!」多代もよがる。

大臣は多代の膣口が愛液にまみれているのを感じ、指を多代の体内に滑り込ませてぐりぐりした。
「あわーっ!」多代がよがる。
大臣はおまんのおまんこにも手を伸ばし、おまんの膣口にも指を差し込み、多代とおまんを同時に興奮させた。
「あーんっ!」
「あううっ!」どちらの声とも判別がつかぬよがり声が続く。
大臣は二人の少女を並べて四つん這いにさせた。後ろからだと、どちらも少年のように見え、僅かに髪型でどちらの女の子かが分るだけだ。大臣は先ず蝶々髷の少女のおまんこに猛り立った摩羅を挿入しようとした。12歳の肉体の門が抵抗し、すんなりとは摩羅を突っ込ませてくれない。大臣が腰を突き上げて、ぎゅいん!と男根をぶち込む。
「はーれーっ!」多代が叫ぶ。
大臣が腰を押し引きして、少女のきついおまんこの味を堪能する。(これはいい!病み付きになりそう!)

多代のおまんこから摩羅を引き抜いた大臣は、短髪少女おまんの尻に移動した。可愛い菊の御紋が目に飛び込む。大臣はおまんの丸い尻を撫でながら、多代の愛液に濡れた摩羅を、おまんの肛門に圧し当てる。
「お願(ねげ)えっす。けづめど(尻の穴)だけはやんねでけらっしゃい」とおまん。
「おめ(お前)さんはやろこ(男)役でねが?やろこにはけづめどしか入れっとご、あんめ(ないだろ)?」大臣が云い、おまんの肛門を摩羅で突つく。からかっているのである。
「堪(こら)えでけらっしゃい。いだい(痛い)ごど、すねでけらっしゃい」おまんが懇願する。
「ははは。めんこいの(可愛いな)。よしよし。んだば、やろことぺっちょすべ(男の子とおまんこしよう)」大臣がおまんの腰に両手を当て、おまんの膣に摩羅をずぶりんこんとぶち込む。
「ぎゃひーっ!」おまんが悲鳴を挙げる。
大臣は、背中からでは男の子にしか見えない短髪の子供と性交し、異常な男色気分を味わって興奮していた。大臣は上体を前傾させ、おまんの平らな胸の乳首を撫で擦った。本当に少年を愛でているような錯覚を起こす。12歳のきつい膣も肛門性交を想起させる。

大臣は、四つん這いの二人の少女を行ったり来たりして、少年愛と少女愛、二種類のおまんこ気分を楽しんだ。汗と愛液にまみれた三人の陰部が、ぺたんぺたんぴちゃぴちゃずぼずぽと卑猥な音を立てる。ついに大臣は二人の少女を仰向けになることを許し、正常位でおまんこした。
「おめがだ(お前さんたち)、じゃんけんすれ(しろ)」多代と交わり、多代の丸い尻を撫でながら、大臣が云った。
「?」少女たちが顔を見合わせてぽかんとする。おまんこの最中にじゃんけん?
「ちゃっちゃどすれ(早くしろ)!」大臣がせかす。
「きっきっき、きっきのほい!」訳も分らず多代とおまんがじゃんけんをする。
「勝ったっす!」おまんが手を上げる。
「よし、わがた」と大臣。大臣は多代の身体にのしかかり、綺麗な顔の少女と接吻しながら、腰を押し付けて恥骨同士を擦り合せる。
「おうおうおおーっ!」陰核刺激に多代がよがる。
大臣が摩羅を上向きにして突き上げ、女の急所(Gスポット)を攻撃する。
「あわわーんっ!」多代がイきかける。
大臣が腰を右旋・左旋させる。
「わーんっ!」多代がイった。

多代の興奮が静まるのを待ち、大臣はおまんの身体にのしかかる。膝でおまんの股を開き、今や遅しと射精の瞬間を待っている男根をおまんの膣口に当てる。可愛い短髪の少女との性交は、男の子相手なのか女の子相手なのか分らず、妙な気分である。大臣はぶすり!と摩羅をおまんの体内に埋め込む。
「わぐーっ!」おまんが満足そうに呻く。
大臣はおまんとも接吻しながら、腰を右旋・左旋させた。
「がぶぶぶ、ぶぐぐぐーっ!」口を塞がれているおまんがよがる。
大臣は両肘で上体を支え、おまんの両方の乳首を刺激した。
「ぶごごーっ」おまんがよがる。
大臣は少年を犯しているような気分で興奮し、激しくピストン運動をする。
「がぶーっ!」おまんが大臣の腰に両足を廻して深い交わりを望む。
大臣が腰の回転でおまんの陰核を刺激し、時折深い一撃を交える。
「ぎゃわーんっ!」おまんがイった。
「うむぐぐーっ!」どばどばーんっ!とおまんの体内で農商務大臣が精液を放った。これがじゃんけんの勝者への御褒美であった。

大臣が大満足で帰ったその夜、多賀屋と越後屋一同はほっと胸を撫で下ろし、酒と仕出し料理の大盤振る舞いで酒盛りをした。

酒とは無縁の卓二とおまんは、自室の布団の中で抱き合っていた。
「やろこ(男の子)抱いでるみでな気分で、おぢづがねな(落ち着かないな)」と卓二。
「あんた!文句云わねでけろ。あんたがいいつったがら髪切ったんださげ」おまんが抗議する。
「文句ではねえ。んだげど、おめ(お前)の股ぐらちょすと(触ると)摩羅があるみでな気になる」
「んだら電気消せばいいでねがっ!」おまんが、素裸の背とお尻を丸出しにして布団を抜け出し、電気のスイッチを捻った。
卓二は、大臣相手に大役を果たしたおまんをねぎらうように接吻し、おまんの短髪を撫で擦った。おまんは身震いし、両手両脚で卓二にしがみついた。いまさらながら、一国の大臣とおまんこしたことが恐くなったのである。




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