02. 勃起宏君は妹の拒否反応が意外に強かったのでびっくりしていた。おれの身体をおれがどうしようと勝手ではないか。そりゃ兄妹の間とは云え、剥き出しの勃起したペニスを見せるのは、ちと強烈過ぎかも知れない。それをごしごし擦っているとなれば、尚更だ。しかし、昨夜の出来事はアクシデントであり、意図的に見せようとしたものではなかった。妹だってそれは分っている筈だ。後は、妹が男の生理を認めるかどうかという問題だ。 宏君は女性も生理的に発情することを知っていた。彼がキャバレーのホステス嬢の誘いを受けるのはそういう時だった。男も女も同じなのだ。(由美だって、今はおれのペニスを汚らわしいもののように云うが、結婚すれば旦那のペニスをねだる日だって来るんだ)宏君はそう思うと同時に驚いた。これまで、妹の結婚生活など考えたこともなかったのだ。見も知らぬ男が妹を抱くというイメージも初めてだった。弟のように扱って来た由美ちゃんだったが、いまさらながら妹は女であるということに気づいた。どこかの野郎が妹に口づけする。ピンクのパンティを脱がす。そいつの手が妹の割れ目に伸びる。そいつは妹のおまんこに指を入れる。そして、そいつのペニスが妹のおまんこに入って行く。宏君はそれ以上の想像が出来なかった。苦しかった。 宏君は最近の由美ちゃんのおまんこがどんな風か知らない。知っているのは彼女が赤ん坊だったり、幼児だったりした時の、ふっくらと盛り上がった丘に一本の割れ目があるおまんこだ。ずっと昔のことだ。(やつのおまんこ、今はどうなっているのか?)宏君はピンクのパンティの中身を想像した。それは30代のホステス嬢たちのおまんこに較べれば綺麗な筈だ。毛はどの程度生えているのか?濃いのだろうか?薄いのだろうか?妹を興奮させたら、どんな風によがるのか? そう考えた時、宏君の心の中で妹・由美ちゃんは女になった。 その日以来、由美ちゃんは宏君の性の対象となった。先ず、一つのおまんこが宏君の身近にあるということが強迫観念となった。妹がおまんこすることを許してくれれば、もうオナニーなどしなくてもよいのだ。子供の頃、彼の命令に従順だった由美ちゃんのように、あっさりと許してくれれば…。しかし、純真な妹を兄の性のはけ口にしていいのか?宏君は自分の欲望が妹への愛情の表現であると思い込みたかった。しかし、どう考えても自分本位なセックス願望にしか思えなかった。自分のあり余る性欲がいけないのだ。日々生産される精液がいけないのだ。おれは獣(けだもの)だ。 翌朝、由美ちゃんはまだ兄を嫌悪するように顔をそむけていた。何も云わず、顔を洗い、軽い朝食を済ませると大学へ行ってしまった。 その夜は宏君が夕食を作った。そのせいか、由美ちゃんの態度もなごんで来た。食後、由美ちゃんが紅茶を煎れ、二人で飲んだ。 宏君はまだ色気も無い19歳の少女の身体のあちこちに“おんな”の徴候を探した。妹に悟られぬように視線を漂わせながら、彼女の身体に目で接触した。慣れ親しんだ固いつぼみのような妹の肉体が、次第に宏君にはもう充分に花開いているように思えて来た。どきどきした。 宏君は妹の発情の徴候を探した。19歳ならそういう時期が月に一度はあってもいい筈だ。その時なら攻め易いかも知れない。今までの関係から云って、宏君は妹を力で屈服させるつもりはなかった。何とか、妹の合意が得られれば…。長い間の兄妹の信頼関係を背景に許してくれれば…。 「お前、ボーイフレンドいるのか?」と宏君が聞いた。 「誰も相手にしてくれないの。みんな、あたしを子供扱いして…」由美ちゃんが泣きじゃくる。 「由美、変な風に考えるな。おれのはいつもああなんだ」宏君が釈明した。 |
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