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03. 手淫

翌朝。
「なあ、機嫌直せよ。大したことじゃないじゃないか」と宏君。
「ご冗談でしょ。大変なことよ。あれって恋人同士や夫婦の仲で起ることだわ。妹にあんな風になるなんて異常よ」由美ちゃんが決めつける。
「お前がおれのオナニー止めさせたからいけないんだ。一寸した刺激でもああなっちゃうんだ」と宏君。
「妹に近寄ったことが刺激になるんですか!で、ああなるんですか!危なくてしようがないわ!」
「何もしてないじゃないか。信用しろよ」
「信用出来ない。あたし、母さんに電話する」と由美ちゃん。
「お、おい、止めろよ!何も親を巻き込むことないじゃないか」
「あたし、一人で別なアパートへ移るか、下宿する。頼んでみる」
「そんな、大袈裟な!」
「大袈裟なもんですか」

その翌日、二人の母さん・貴子さん(45歳)が急遽上京して来た。貴子さんはやや中年太りになりつつあるが、もともと器量良しだったので、まだまだ見られる中年女性だった。貴子さんは由美ちゃんの訴えを聞き、眉をひそめた。本当なら大変なことだ。宏君が帰ると、貴子さんは由美ちゃんを隣室に追いやり、息子と二人になった。
「母さん、ほんとに何でもないんだったら!」と宏君。
「お前、由美を襲おうとしたっていうじゃない!」母さんがひそひそと云う。
「馬鹿な!あいつがボーイフレンドがいないって泣くんで、肩を抱いて慰めただけだよ」宏君も声を低くして答える。
「でも勃起したんだろ?」と母さん。
「うん…」
「それがいけないんだよ。どうして妹に勃起するんだい?」
「あいつと暮らすようになって、自由にオナニーも出来ないんだ。溜まっちゃって、すごく敏感で、すぐ立っちゃうんだよ」と息子。
「でも、相手はお前の可愛い妹だろ。おかしいじゃないか」と母さん。
「妹だって母親だって、抱けば立っちゃうよ。試してみる?」と息子。
「馬鹿!口が裂けてもそんなこと云うもんじゃない!」
「だってほんとだもん」

「宏。うちはこのアパート借りるのが精一杯なのよ。とても二人を別々に住まわせる余裕はないの。何とか、自制してくれないもんかねえ」と母さん。
「自制って?」と息子。
「由美に二度とああいう目にあわせないこと。お前のお珍々を由美に見せたりしないこと。オナニーしてもいいけど、絶対に由美に見られないようにすること」
「何も、見せたくて見せたわけじゃないよ。偶然だよ」と息子。
「偶然でも駄目。十分注意してくれなきゃ。あの子はまだ“ねんね”なんだから。いい?」と母さん。
「分ったよ」

母さんはその日のうちに帰宅した。(息子に釘を刺したから、もう安心だ)母さんはそう思った。

兄妹の間はまだ少しぎくしゃくしたが、次第に元の状態まで回復した。二人とも一件を忘れたわけではない。特に由美ちゃんは兄の前では肌を露出させるような服装を避けた。兄を刺激しないように警戒しているのだ。

ある日、由美ちゃんの留守中、宏君は洗濯物の篭をごそごそやった。エロ雑誌に「使用済みパンティ売ります」という広告があったので、一体どんな感じかと思ったのだ。どうせ臭いだけだろうとは想像出来たが、一度試してみるつもりだった。汚れたパンティはなかった。由美ちゃんは毎日寝る前に洗って、物干しハンガーに吊るしてしまうのだ。宏君が窓の外を見ると、ピンクのパンティが一枚風に揺れていた。窓を開け、宏君はそのパンティに触った。もう乾いている。洗濯バサミをゆるめ、パンティを手に取る。頬に当てた。スベスベの材質が快い。勃起した。

宏君は窓を閉め、カーテンも閉ざし、下半身裸になった。ピンクのパンティを顔に押し付け、ペニスを擦る。このパンティに包まれている筈の、妹のおまんこを舐めたかった。パンティ越しでもいい。パンティを下ろして、もろに舐められれば最高だ。あるいは、パンティは脱がせず、股の間の布地を脇に寄せてそのままペニスをぶち込むのもいいかも知れない。宏君の妄想はどんどん膨らんだ。宏君はピンクのパンティをペニスに巻き付けた。パンティの上から擦る。スベスベ感が気持ちいい。妹のパンティに欲情している異常な自分に興奮する。何で、おれがこんなことを?と思う。情けなくて止めたかった。しかし、もう精液はペニスの根元で発射準備を完了している。亀頭の先端には既に予告編の一滴が顔を出している。止められない。宏君は激しくペニスを擦った。 「んぐぐう!」宏君はピンクのパンティに射精した。僅かに妹とやったかのような満足感があった。

宏君はパンティを洗った。すぐ乾く筈はないことは分っていたが、また物干しハンガーにかけた。

「あら、まだ乾いてない。変ねえ!」帰宅した由美ちゃんが云った。
「あ、それな、風に飛ばされて道路に落ちたんだ。拾いに行って、またさっと洗っといた」
「へえ?ありがと」由美ちゃんは信じられないような顔をしていたが、深く詮索するほどのことではなかった。

宏君は、次回パンティに射精した時はどう云い訳すべきか、考えを巡らせていた。




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