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09. 実演

「兄ちゃん、キャバレーのバイト、止めてくれない?」と由美ちゃん。
「そんなあ!給料はいいしさあ…」と宏君。
「女とやれるし、って云うんでしょ」
「う、うん。滅多にないよ、あんないいバイト」
「あたしは兄ちゃんの保護者として云わせて貰いますけどね…」
「待てよ。お前、妹のくせにいつからおれの保護者になったんだ?」と宏君。
「自分をコントロール出来ない精液の奴隷なんて、妹のあたしが保護しなきゃいけないと思うわけ」
「てやんでえ。偉そうに!」
「まだ、痛いわよ」由美ちゃんが叩かれた方の頬を指差す。
「ちぇっ」宏君はしゅんとなる。

「保護者として、あのバイトは止めて貰います」
「そんなあ!」と宏君。
「その代わり、あたしが兄ちゃんを手伝います」
「どういうこと?」
「あたし、兄ちゃんのオナニー手伝う。一人でやるより、誰かにやって貰う方が気持ちいいでしょ?耳掻きみたいに」
「お、お前!」宏君は信じられない。
「バイト、止める?」と由美ちゃん。
「や、止める!約束する!」感動した宏君は妹をしっかと抱きしめる。

「兄ちゃん?」と由美ちゃん。
「うん?」と宏君。
「嬉しい?」
「とっても!」
「でも、断わっておきますけど、お触りは許しません。さっきのような抱擁はいいけど、あたしの身体を撫で廻したりしない。いい?」
「よくわからない」と宏君。
「あたしは兄ちゃんのオナニーを手伝う。それだけ。それ以上でも、以下でもない。分った?」
「ふーん?」

「では、見せて下さい」
「何を?」
「オナニーよ。この前、『見せてやろうか?』って云ったじゃない」と由美ちゃん。
「あれは冗談で…」と宏君。
「手伝うからには見本を見せて貰わなきゃ出来ないわ。さ、見せて」
「いきなりなんだもんな」宏君は当惑する。

宏君がパンツを脱ぐ。ペニスは勃起していない。
「今日は元気ないのね?」と由美ちゃん。しげしげと、うなだれた兄のペニスを観察している。(いつもこんな風なら恐くないんだけど)と思っている。
「おれね、人に見られてオナニーしたことないの。このままじゃ立たない」と宏君。
「どうすればいいの?」
「お前の身体に触らせてくれりゃ一発なんだが」
「駄目!云ったでしょ、お触りなしって」由美ちゃんは兄の机の引き出しからポルノ・ビデオを引っ張り出し、デッキにかける。「これを見るのね」
「お前、いつの間に!他人の引き出し開けるなんてひでえ!」宏君が責める。
「兄ちゃん他人じゃないもん」由美ちゃんは平然としている。
宏君はTVの前に二枚の新聞紙を広げる。
「それはどういうこと?」と由美ちゃん。
「いまに分る」宏君は新聞紙の後ろに椅子を移動し、腰掛ける。

由美ちゃんの目は、いまや兄のペニスに釘付けだった。ビデオに見入っている兄のペニスはむくむくと起き上がり、ぐんぐん長く太くなった。宏君はペニスにローションを塗り、滑りを良くする。ペニスを擦る。ペニスは充血し色が赤黒くなる。由美ちゃんは目を丸くしてその変化を観察していた。

兄の手はペニスを包んで、快調なテンポでピストン運動を繰り返している。由美ちゃんはその指の形、ペニスへの当て方、振幅巾、テンポなどを脳裏に刻んでいた。兄が自分でやる以上の快感を与えなくてはいけない。でないと、このスケベな兄はまたキャバレーに戻ってしまう。

ビデオの男女がうわずった声を出し始める。どうやらクライマックスが近いようだ。ペニスの感覚に没入し、虚ろな目をしている兄も、次第に鼻息を荒くする。由美ちゃんは固唾を飲む。
「おおおっ!」ぴゅぴゅぴゅどぴゅーんとペニスから精液が噴出した。TV画面にまで飛んでしまった。
「きゃああ!」由美ちゃんが驚く。
「むむむ…」宏君は、荒い息をしながらペニスを絞るようにして、最後の一滴まで精液を出す。
「…」由美ちゃんも興奮して息を荒げている。
「失敗した。お前が見てるんで、いつもより興奮して高く上がり過ぎた」と宏君。
「ティシューで受けたらどうなの?」ち由美ちゃん。
「飛ばす方が気持ちいいんだ。精液って、そもそも女体の奥深くへ飛ぶもんだし」
「そっか」

宏君がティシューでペニスを拭く。由美ちゃんもティシューでTVを拭く。
「悪いな」と宏君。
「いいの」と由美ちゃん。
ふと由美ちゃんが兄のペニスを見る。
「あ、萎(しぼ)んだ!」と由美ちゃん。
「すっきりしたよ」と宏君。
「凄かったわ」
「次からお前がやってくれるのか。嬉しいな」
「約束忘れないでね?」と由美ちゃん。
「うん」
二人はやさしく抱き合った。




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