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12. 洗脳

宏君の由美ちゃんへの「フェラチオ、やってくんない?陳情」は相変わらず続いていた。ビデオでは男女の顔ぶれは変わっても誰もがフェラチオしている。由美ちゃんも、いつしか世界中の男女は顔を合わせさえすればフェラチオしているように思えて来る。兄の陳情を聞くのもうんざりだったし、手で擦る作業にも厭きて来た。出来るものなら兄の望みを叶えてやりたいとさえ思うようになった。

しかしである。手で兄のオナニーを手伝うのもどうかと思われるのに、フェラチオというのはかなり行き過ぎのような気がした。女性性器の代わりに口を使うだけだから、限りなく性交に近い。由美ちゃんにはそこまで踏み込む気はなかった。

宏君は「フェラチオ、やってくんない?陳情」が功を奏しないので、作戦を変更した。
「由美。おれな、いつもおればかりいい気持ちを味わうだけで、お前に何もしてやってないことに気づいた。今度はおれが手伝う。お前もいい気持ちになるんだ」と宏君。
「どういうこと?」と由美ちゃん。
「心配するな。おまんこするわけじゃない」
「お兄ちゃん!一寸!」
「いいじゃないか、おまんこで」
「駄目。えげつない」と由美ちゃん。
「じゃ、何て云えばいいんだ。云ってみろ」と宏君。
「アレとかナニとか」
「知らなかったくせに」
「覚えたんだもん」

「じゃあだな、おれはお前にナニするつもりはない。おまんこ舐めるだけだ」
「また云った!んもーっ!」
「さっきのは動詞。今のは名詞だよ」
「どっちも駄目」と由美ちゃん。
「割れ目を舐める。お前はいい気持ちになる。どうだ?」
「あたし、いい気持ちにならなくていいもん」
「舐められるのが嫌なら、触るだけ。クリトリス撫でるだけ。な?」と宏君。

「ほーら来た」と由美ちゃん。
「何だよ?」と宏君。
「やっぱり、一つ許すと次って要求する。お友達の云う通りだわ」
「別に、おれが気持ちよくなるわけじゃない。おれはお返しをしたいだけだ」と宏君。
「でも、触りたいんでしょ?」と由美ちゃん。
「触りたくないわけじゃない。しかし、触りたくて云ってるんじゃないよ」
「どうだか?」由美ちゃんの疑いは晴れない。

宏君はポルノ・ビデオの選び方を変えた。フェラチオではなく、クリトリスを刺激したりクンニリングスをしてるものを選び、由美ちゃんに擦って貰う時に集中して鑑賞した。当然由美ちゃんの目にもそれらの映像が飛び込む。由美ちゃんは、いつだったか自分のクリトリスに触れて感電したような刺激があったことを思い出した。普通、由美ちゃんはビデオの中のセックスには興奮しないのだが、女性の股ぐらが刺激されるシーンには何か疼くような感覚を味わった。画面の女性の喘ぎや呻き声も気分を高ぶらせた。兄が射精する頃、由美ちゃんのピンクのパンティに一筋の滲みが出来ていた。




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