12. 洗脳宏君の由美ちゃんへの「フェラチオ、やってくんない?陳情」は相変わらず続いていた。ビデオでは男女の顔ぶれは変わっても誰もがフェラチオしている。由美ちゃんも、いつしか世界中の男女は顔を合わせさえすればフェラチオしているように思えて来る。兄の陳情を聞くのもうんざりだったし、手で擦る作業にも厭きて来た。出来るものなら兄の望みを叶えてやりたいとさえ思うようになった。 しかしである。手で兄のオナニーを手伝うのもどうかと思われるのに、フェラチオというのはかなり行き過ぎのような気がした。女性性器の代わりに口を使うだけだから、限りなく性交に近い。由美ちゃんにはそこまで踏み込む気はなかった。 宏君は「フェラチオ、やってくんない?陳情」が功を奏しないので、作戦を変更した。 「じゃあだな、おれはお前にナニするつもりはない。おまんこ舐めるだけだ」 「ほーら来た」と由美ちゃん。 宏君はポルノ・ビデオの選び方を変えた。フェラチオではなく、クリトリスを刺激したりクンニリングスをしてるものを選び、由美ちゃんに擦って貰う時に集中して鑑賞した。当然由美ちゃんの目にもそれらの映像が飛び込む。由美ちゃんは、いつだったか自分のクリトリスに触れて感電したような刺激があったことを思い出した。普通、由美ちゃんはビデオの中のセックスには興奮しないのだが、女性の股ぐらが刺激されるシーンには何か疼くような感覚を味わった。画面の女性の喘ぎや呻き声も気分を高ぶらせた。兄が射精する頃、由美ちゃんのピンクのパンティに一筋の滲みが出来ていた。 |
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