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35. 激情

由美ちゃんのデートの回数が増え、遅い帰りが続いた。「もうアレやってるのか?」と宏君が聞く。
「兄ちゃん、ほっといて!」と由美ちゃん。
「お前を取られないかと心配なんだよ」と宏君。
由美ちゃんが兄の前にきちんと正座した。
「兄ちゃん。はっきりさせとこう。あたしが兄ちゃんと住んでいる間はいくらでもやらせるわ。でも、兄ちゃんもいつかは結婚するわけだし、あたしだって結婚して子供を作りたい。兄ちゃんとあたしの関係は未来永劫続くもんじゃないの。お互いに好きな人が出来たら終わるものなのよ」由美ちゃんが一気に云った。
「…」
「分って。兄ちゃん!」
「由美!おれはお前が好きだ!」と宏君。
「あたしも。でも、兄妹だっていう事実を書き換えることはできないわ」と由美ちゃん。
「おれは結婚しない。ずっとお前と暮らしたい!」
「無理よ、そんな」

「お前が将来結婚するとするな?」と宏君。
「うん」と由美ちゃん。
「お前もおれも、おれたちがこういう関係にあったことなど忘れたように、ごく普通の兄妹のように振る舞うことになるんだろ?」
「そうなるわね」
「お前の手も握れない。肩を抱くことも出来ない」
「…」
「楽しかった思い出を語り合うことも出来ない。悲しいじゃないか、そんなの」
「兄ちゃん!」由美ちゃんの目が潤む。

「おれ、生涯お前とおまんこしたい」と宏君。
「あたしが結婚しても?」と由美ちゃん。
「うん」
「駄目よ。あたしのお婿さんに悪い」
「じゃ、おれも結婚してスワッピングしよう。それなら公平だろ」
「兄ちゃん。あたしたち兄妹なの。ただのスワッピングにならないの。あたしたちが公然と近親相姦したりしたら、たちまち離婚されてしまうわ!」
「どうしようもないのか」と宏君。
「どうしようもないのよ」と由美ちゃん。

その夜、宏君はいつもにない荒々しさで由美ちゃんに襲いかかった。前戯なしでペニスを突っ込んで来た。まるでレイプだ。
「兄ちゃん、乱暴しないで!」
しかし、由美ちゃんは抵抗せず兄にレイプされるままになっていた。兄の欲情を察知すると、妹の身体は瞬時にして愛液を噴出するようになっていた。条件反射である。だから前戯なしでも、おまんこには全く支障なかった。

由美ちゃんには兄の気持ちが痛いほど分った。兄は自分たちの関係に終わりが来ることに耐えられないのだ。悲しいのだ。由美ちゃんだって、兄のやさしさに包まれて暮らす日々をずっと続けたい。兄とのセックスがない日など考えられない。兄はもはや妹の全ての性感帯を知り尽くし、必ず絶頂へと送り届けてくれる完璧なセックス・パートナーだった。

兄にやられながら、由美ちゃんは二人の関係を回想していた。兄のオナニーを手伝った日々。クンニリングスして貰った日々。フェラチオした日々。69の日々。その全ての段階で、兄はやろうとすればこのように妹に襲いかかることが出来た。妹の感情を無視し、妹の処女を無視し、妹の存在を無視するような行動を取ることが出来た。でも、兄は妹が許すまで我慢した。由美ちゃんは兄の愛を感じた。由美ちゃんはいま自分をレイプしている兄を愛した。

「由美ーっ!」宏君が果てた。兄が妹をイかせないで一人で果てるのは初めてだった。
由美ちゃんは兄の背中をやさしく撫でた。二人の顔が接している部分に、何かが流れた。兄が泣いているのだ。由美ちゃんももう我慢出来なかった。兄にしがみついて号泣した。




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